紙の本
動乱の刑事
2022/10/01 08:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
終戦直後の共産主義活動とそこから派生した過激派が詳しく描かれています。国の制度を護るか、庶民の自由か、当時としては少し公安的な役割が警察に必要なったのでしょう。次はどの時代か高峰、海老沢はどこまで偉くなっているのか。
紙の本
納得できる部分と出来ない部分がありました。
2022/08/20 10:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オハナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
捜査一課の刑事と公安の刑事と新聞記者の3人、幼馴染表立っては会えないけれど、仲良くしてたのに、色々あって決裂してしまう。仕方が無いのでしょうね。
投稿元:
レビューを見る
一節一節で一呼吸しないと息が詰まる作品
交番爆破事件
爆破犯は革命軍
その革命軍は公安の思惑によって動かされていたのか
殺人事件の解決を目的とした捜査と
革命軍の抑制を目的とした捜査の両面から
描かれていて事件全体の裏が立体的に浮かぶ
だが、はっきりとした描写が無いので
多分こうだろう。という終わり方
(私の読解力が足りないかもしれない。)
警察組織の中の
刑事の高峰と公安の海老沢
2人が幼馴染でお互いに気心が知れている関係である事が周知で
関係性を保ちたい、でも心意は曲げられないという2人の意思が印象的だった
海老沢は人当たり良く優しい印象で
柔軟、言い換えると周りからの意見で変わってしまう、そんなタイプに見えていたため、
高峰に引っ張られるかと思ったが、最後まで貫いた姿がよかった
次作があるのが分かっているが
ファンとして2人の関係性は壊れないでほしいと思いながら読んだ
海老沢はずっと可哀想な立ち位置にいて、家族を失って友を失って、それでも守るために死ねると言った彼に多くの幸せがあって欲しい
そこには高峰にもいて欲しい
願いのような感情が強く残った
投稿元:
レビューを見る
このシリーズええよ。
堂場瞬一君のものは、時として冗長過ぎる部分が多いけど、コレはそうでもない。第三弾も早く読も。
投稿元:
レビューを見る
「日本の警察」シリーズ第2弾。
刑事警察と公安警察という警察の二つの顔を、高峰と海老沢の二人の主人公を介して浮き彫りにする。
時は、占領下から脱し日本が独立国として歩み始めた
昭和27年。駐在所が爆破され、過激派の関与も疑われ、捜査一課の高峰たちの前に、公安が立ちはだかる。
高峰は、友人で公安の海老沢に密かに協力を求めるが、二人の立場の違いが徐々に明らかになる。あくまで犯人を逮捕することが仕事だと主張する高峰に対し、海老沢は真相究明よりも公の安定が正義だとの立場を取る。
そんな二人の前に一人の検察官が現れ、今回の事件の根っこにあるのは破防法であり、事件の裏で糸を引いていたのは検察のある一派だと明かす。
そして、二人なら新しい警察を生み出せるし、協力し合うべきではないかと語り、現場の検察官として、それを望むとまで言う。
今回の事件で、袂を分かったかのような高峰と海老沢。二人は、検察官が望むような関係に戻れるのか。第3弾に期待したい。
投稿元:
レビューを見る
1952年。東京都内の駐在所が爆破され、駐在巡査が犠牲に。刑事の高峰と公安の海老沢は、共同戦線を張って事件解決に挑むが…。戦後警察の光と闇を炙り出す一大叙事詩。
「焦土の刑事」の続編。終戦後の東京の様子はよく描かれているけれど、刑事部と公安部の相克は他の多くの作家が取り上げているので、たとえ幼馴染同士とはいえ新鮮味は感じなかった。
(D)
投稿元:
レビューを見る
戦後、共産党及び共産主義に賛同する過激派が企業の組合や学生に裾野を広げる中、駐在所爆発殺人事件を起こす。
主人公は公安の中堅刑事と幼馴染の捜査一家の刑事の二人。
犯人を捕まえたい捜査一家、国の安定を求める公安。
2人の正義がすれ違って行く。
次回作で二人がおそらく正面衝突しそうなので楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
【325冊目】「荒野の刑事」に続く、警察大河小説の2作目。
筆者の堂場瞬一は元々読売新聞の記者で、今は古巣の依頼も受けて小説の書き方講座みたいなこともしているらしいです。それに関連したインタビューが先日読売新聞の夕刊に載っていました。曰く、ミステリーにおいて新たなトリックや意外な犯人を描くのはもう難しいと。意外な犯人と銘打つものは、たいてい味方に反人がいて、多くの場合警察官だったりすると。
そんなインタビューを読んだばかりだったので、本書をミステリーとして読んだときには消化不良感が残りました。事件が完全解決しない、という警察小説としては珍しい結末は、凡庸な小説を書きたくない筆者としての辻褄合わせだったのかもしれません。
ただ、警察大河として読んだとき、戦後の社会の変化や、警察組織の変容をよく描いているなと思います。とはいえ、その変容の中身として主に描かれるのは、2人いる主人公のうちの一人である海老沢が所属する公安警察側で、もう一人の高峰が所属する刑事警察が単純に描かれすぎているとも思いました。戦後になり、刑事警察に主に起こったのは手法の変容だったのに対し、公安警察に起こったのは看板の架け替え、敗戦による否定と共産主義台頭による肯定など大きな変容だったため、小説の題材にしやすいという事情もあるのかもしれません。
さて、これを「大河小説」として読んだとき、本作の白眉はやはりラスト、海老沢と高峰が別々の道を歩むことを決め、訣別するシーンでしょう。実際、本当に組織内でのそんな対立があり得るのかなあ?と勘繰ってしまいますが、1995年の國松警察庁長官狙撃事件で噂される公安部と刑事部の捜査方針をめぐる對立などを聞いていると、そんなもんなのかなとも思ったり。営業と製造・開発の対立みたいなもので、哲学の違いは並行線のままなのかもしれないですね。
いずれにせよ、かつては親友だった2人が訣別するのは、自分の経験に照らしても寂しくて、ドラマチックでした。
果たして、この2人の道は3作目で再び交わるのでしょうか…(交わらないと作品にならないのですが笑
投稿元:
レビューを見る
戦後の話で、日常が古く新鮮な感じがしなかった。昔の話ってなだけで、読みにくさを感じてしまう。公安と捜査一課のお話
投稿元:
レビューを見る
それぞれの正義を貫く2人
前作では、共に事件に立ち向かっていっただけに、今回バラバラになってしまったことに、ぐっとした気持ちがきた。
いつか交じ合う日が来るのかな