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成長を続けるために必要な思考法を学べる本です。
メンタルモデルを持てると、判断が早くなったり、悩むことが少なくなると言うメリットがあります。
しかし、同じメンタルモデルに頼りすぎると、判断力が衰え、考え方が固定化されるというデメリットも知っておく必要がありそうです。
普段と違うやり方、自分がなれていないやり方をあえて選んでみると、新たな発想や判断基準ができ、自分を成長させられそうですよ。
自分の成長を感じられないといった悩みを持つ方が読むと、その解決のヒントが得られそうな1冊です。
【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
「メンタルモデルがあると、判断が早くなり、いちいち考える必要がなくなって便利だが、判断力が衰える。自分を進化させ、価値を高める点でデメリットになる。世の中は常に変化しており、ニーズが変わる中で、凝り固まった考え方しかできないと取り残される。」
「現状に満足できない理由を他者のせいと決めつけ、そういうものというメンタルモデルで決めてしまうのは簡単だが、自分のメンタルモデルを拡張できれば、他社に対する見方が変わり、自分に対する見方も変わる。『べき』を禁句にしてみると、拡張しやすい。」
「日常的な仕事の中のちょっとした方法論も、普段と違うやり方や、自分が慣れていないやり方をあえて選択してみることで、脳が活性化する。その結果、メンタルモデルが拡張しやすくなり、今までとは違う発想や新たな判断基準を持つことができるようになる。」
→メンタルモデルに頼りすぎると成長できない、という視点はあまりないかもしれません。新しいことに興味を持ち続けたいですね。
【もう少し詳しい内容の覚え書き】
・望まない現実を解決しないで時を過ごすと、その問題は大きくなるか、時を経て形を変えてまた襲いかかってくる。自分の中で当たり前に思っていることは他人にとってそうでないことが多いが、それに気づかず自分の考えを推し進めていると、望まない現実が起こる。
・大事なのは、自分のクセを認識して、望まない現実になっていない場合は柔軟に修正し、新しい発想を追加すること。
・メンタルモデルがあると、判断が早くなり、いちいち考える必要がなくなって便利だが、判断力が衰える。自分を進化させ、価値を高める点でデメリットになる。世の中は常に変化しており、ニーズが変わる中で、凝り固まった考え方しかできないと取り残される。
・現状に満足できない理由を他者のせいと決めつけ、そういうものというメンタルモデルで決めてしまうのは簡単だが、自分のメンタルモデルを拡張できれば、他社に対する見方が変わり、自分に対する見方も変わる。「べき」を禁句にしてみると、拡張しやすい。
○“自分価値”を高めたければ脳をアップデートする
・「自分なりの正しさ」を拡大すると、選択肢のレパートリーが増える。自分の中の正しさを解放できれば、1つの方向からしか物事を判断できない状態=創造性が乏しい状態から脱する。時と場合により最善の判断・行動を選択するための柔軟な発想を取り入れることができ、本当になりたい自分や実現したい理想を叶える近道を手繰り寄せることができる。
・思考をプラスに働かせるメンタルモデルは、肯定的、積極的、建設的、能動的、開放的、利他的、といった良い思い込み。マイナスな思考を働かせるものは、否定的、消極的、批判的、受動的、閉鎖的、利己的な「メンタルブロック」となり、本来の力を発揮できない。
・日常的な仕事の中のちょっとした方法論も、普段と違うやり方や、自分が慣れていないやり方をあえて選択してみることで、脳が活性化する。その結果、メンタルモデルが拡張しやすくなり、今までとは違う発想や新たな判断基準を持つことができるようになる。
・自分が生きている環境を変えていけば、今までの自分のメンタルモデルを拡張できる。自分がどういうメンタルモデルを持っているかによって情報の受け止め方が変わり、その情報によって生まれる言動により、その先にある結果も変わる。
○人生にブーストをかける進撃の思考
・ルールに縛られていると思うのは、そもそもの原因がルールにあるわけではなく、ルールの背景に理由と納得感がないから。ルールは自分たちを守る役目があり、押さえておけばそれ以外は自由でもあることを知っておく。制約条件があると、創意工夫が面白い。
・全力になるためのエネルギーは、どうにかして成し遂げたいという願望から生まれる。願望の達成に使命感を持つと、全力を出し切れる。メンタルモデルも、願望を持つと拡張する。やみくもに行動するのではなく、結果を出すために手立てを考えやりきるのが大事。
・ノルマは、目標を立て切れていない人が、自分で立てる際のヒントにはなるが、目標と混同すると、それ以上を目指す意欲がわかず、成長の機会と可能性を消してしまう。新しい何かを作る人は、ノルマの先にある自分の目標を持っていて、達成のイメージも頭で描ける。
・話が通じないと思ったら、諦める前に、とことん話をしたか、あらゆる解決策を考えてみたかを考えてみる必要がある。お互いが納得できる解決策は案外見つかる。そこを追求するには創造性が重要。大事なのは歩み寄るためのアイデアで、我慢や妥協ではない。
・他人の考えや行動をまったく変えられないわけではなく、少なくとも当人の変わろう、変わらないといけないといった意識を高めることはできる。その際、環境や情報を与えてくれる人が信頼されやすく、尊敬できる人であるほど影響が強くなる。
・怒ることが必ずしも悪いことではなく、怒りを感じることで自分が大事にしていることに気づいたり、理想と現実のギャップがわかったり、自分と他人の認識のズレを把握できる。怒りをガマンするとストレスがたまり、蓄積すると爆発する。
・成功イメージを持てると、「自分には無理」というメンタルブロックが壊れて、やろうという気持ちが生まれる。「やればできる」と言葉で伝えるとともに、実際にできる、ということを実感させる自分が率先して実行し、事実を見せると効果が高い。
・得意・不得意や、向き・不向きを判断するためには、それなりの回数や時間をかける必要がある。経験が少ないとうまくできないのは当たり前。ほとんどの人は、得意かどうかを判断する一定の回数や時間に達する前の段階で、自分���不得意だと決めている。
・クレームを面倒がらず、耳を傾ければ、プラスになる助言となる。相手が「こうしてほしい」と思っている、と考えると、相手が求めているのが謝罪ではなく、改善がゴールであることがわかる。自分の欠けていることに気づくのが、自分を進化させる出発点でもある。
・経営判断は二択で決められるようなシンプルな事案が少なく、ほとんどの決断は、グレーな、微妙なポイントをつくことが求められる。優秀な経営者は、的確な濃さのグレーを見抜けるし、必要な情報を十分に踏まえるからこそ、絶妙なグレーを導き出せる。
・目標は、「達成しよう」という気持ちがエネルギーになり、努力するモチベーションが高まる点で大事だが、適度に高く設定することが重要。難しすぎて達成できるイメージが湧かない目標は「無理だろう」と思い、かえってモチベーションが低下する。
・自分の価値観で行動すれば、自分としては満足できるが、人の価値観はさまざまなので、周りが共感するとは限らない。なぜ共感されないか、相手の価値観はと考えてみると、結果として相手の価値観を理解することにつながり、さらに成長できる。