紙の本
大好きな作家さん
2023/06/08 12:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:パン - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても読みやすい作品です。垣谷さんはどれも読みやすくて身近で一気読みしてしまいます。車が欠かせない田舎の方だと免許返納はかなり難しいですよね。でも、何とかして返納させる主人公の奮闘ぶりは驚きました。
紙の本
現実はどうなるやら
2023/03/02 15:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オムラ椅子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
現実にもありそうな話で、
どこに落しどころがあるのだろう…
と見守る気持ちで読みました。
一日で読めてしまいました。
現実はなかなか、
小説のようにはならないけれど
希望のもてる内容でした。
紙の本
くどい!
2023/10/07 22:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る
2年ぶりの再読でしたが父親の語り口がなんだかくどい。
無理やり反省に持ち込むみたいな感じ。
どちらかというと私は息子さんに近い年齢なんだけど、
こんなに何かと反省、自省しきりな父は嫌だ。と感じてしまった。
本筋よりもそっちのくどさに目が向いてしまう!
投稿元:
レビューを見る
高齢者の事故が問題になっている昨今。
運転を止めない田舎に住む父親を心配して、なんとか運転を止めさせようと奮闘する雅志。
ただ、それだけではなくて、田舎の良さや今と昔の人との繋がりの変化等も見えてくる。
さすが、垣谷さんと言わざるを得ない。
2023.7.8
投稿元:
レビューを見る
去年、祖母の運転免許返納問題に直面したことからこの作品に興味を持った。
この作品は、高齢者ドライバー事故の問題を軸にしてその中に隠されている問題を浮き彫りにした作品である。高齢者ドライバーに対して運転免許返納を進める過程をどのように描くのかという点に興味があったので、主人公の第二の人生をメインに描かれていたのは意外だったが、納得のいく内容だったので満足した。終始、自分の家庭環境や住んでる地域と照らし合わせて自分事の問題として捉えながら読み進めていった。
祖母は頑固な性格なので、この作品に登場する主人公の父親と似ている。自分の親や伯母が運転を止めるように言っても聞く耳を持たなかったし、身近な人が運転姿を見て危険だと教えてくれたことを伝えても運転を止めようとしなかった。なので、運転免許を返納しない代わりに車を処分することでこの問題は落ち着いた。実際に経験したからこそ、車を処分するか車の鍵を渡さないという結論に落ち着いたのは納得がいった。強引なやり方ではあるが、頑固な性格の人の命を守るには致し方ないことかもしれない。幸い自分の家庭環境では祖母の車を処分しても問題なく生活を送れているが、それぞれの家庭環境や住んでる地域によっては「車を処分する」ことさえも難しいことなのかもしれないと思った。
自分が都会に住んでいないので分からないが、自分の住んでいる地域にいる限りでは「車を所有していないと不便」だと感じることが多い。特にお年寄りが家族にいる場合はより強く感じる。この問題を解消できる手段はあるのだろうか…考えても考えても結論が出ない…
投稿元:
レビューを見る
頻発する高齢者による痛ましい自動車事故。運転免許証の返納と簡単に言うけれど、過疎地や限界集落、買い物難民、公共交通機関機関の減便や廃線などは、多くの地方の抱える問題。垣谷美雨さんらしい、目のつけどころとストーリー展開。
投稿元:
レビューを見る
だいぶ前にブクログ新刊案内で見て気になった『うちの父が運転をやめません』(垣谷美雨)。
高齢者によるアクセルとブレーキを踏み間違えによる事故が多発していた背景もあって気になっていたのかもしれません。
親、そして自分自身そうなる未来は誰にも否定できない。
しかし、この本を読みながら「車の運転をやめられないのはいろんな理由から来ているし、
単に「高齢で危ないから」という事だけで頭ごなしに言うもんじゃない」という事を思ってたかな。
誰だって将来どうなるかは不安。
だけどその中身は千差万別で一概には言えない。
1人1人の答えの出し方があるという事はわかっているんだけど、
難しい問題ね。
ただマイナスな事だけを思っていたわけではなく、
「何事もやってみる事で自分も相手も納得する」というプラス面もまた得た事も事実です。
直面するのは怖いし嫌だと思う事も少しずつ。
過疎化とその問題取り組みに関してはまだ『過疎再生 奇跡を起こすまちづくり: 人口400人の石見銀山に若者たちが移住する理由』(松場登美)や『カールさんとティーナさんの古民家村だより』(主婦と生活社)でチョロッと読んだくらいなので、
他にもいろいろ知っていきたい。
投稿元:
レビューを見る
垣谷美雨さんの作品はタイトルは斬新だけど、内容はとても深くいろいろと学べます。
この作品は主人公の田舎宅がかなり恵まれていると思う。何より80歳近くまで夫婦共に元気な事がすごく恵まれている。親思いの息子、知的な嫁、素直に甘えてくれる孫に囲まれてなんて今時幸福なんだろう。理想の3世代家族ですね。
夢物語のように読み終えました。
投稿元:
レビューを見る
垣谷作品は、話題の時事問題をテーマにしてしっかり問題提起しつつも、重すぎる雰囲気になることなく、むしろ明るさすらある感じで物語が進むのが好き。
今作はタイトルにもある「高齢者の運転」という問題を軸にしつつ、「一極集中」とか「限界集落」とか「田舎の商店街や買い物問題」とかにも目を向けさせられるようなお話になっていた。
「高齢者の運転」問題に関しては、確かに高齢者になると判断力や運動能力も落ちてくるので、運転を継続することには不安を覚える。昨今の免許返納も生物学的には理にかなっているとは思う。……けど、返納後の高齢者達の生活は?移動手段として公共交通機関を使いましょう(返納すれば割引もありますよ、とか)と簡単に言うけど、公共交通機関が十分にはない地域もあるよね。
主人公が、会社をやめて田舎にもどり移動スーパーの運転手となり、
その息子 息吹も都会の私立高校をやめて田舎の農業高校に転向(将来は農業に従事したい、と)
そんな感じで限界集落問題や、高齢者の運転問題にも、一筋の光明がさす終わり方ではあった。ストーリーの結末としては、まぁちょっとできすぎていて夢物語のようにも思えるけど、絶対にありえないとはいえないような感じ。
ただ、まぁ現実はこんなにうまくいくことは稀だよねぇって。現に私が、(幸い地方でも仕事ができる資格もあるけど)田舎に戻ってその仕事をするかといわれたらノーだ。ましてや主人公のように仕事をやめて移動スーパーの仕事に転職するかといわれたら……。
無理だな。
今作は田舎特有の?住民同士の密な関係を、非常にポジティブに描いているが、私にはこれは苦痛やわ、おそらく。
投稿元:
レビューを見る
雅志の父は78歳になるが、免許を返納することなく乗り続けている。
過疎化が進む田舎だから
車に乗らなければ生活が成り立たないと言うが。
原因はひとつではない。
いろいろなところへ枝葉を広げ
社会問題にも触れている。
高齢ドライバーの事故のニュースはどうしても目につく。
誰もが老いていく。
柔軟な考えができるよう準備をしておくことも必要だ。
本書には対処法などヒントになることも書かれている。
投稿元:
レビューを見る
書店でタイトルを見て、即買いしました。私の父も70代後半で、本人は自分はまだまだ若いと思っていて運転にも自信があり、当分やめそうになく、何か指摘するとキレるので。主人公は50代男性。都会で生活している、高学歴・高収入のサラリーマン。しかし勤め先はまだまだ古い体質の大企業。働き方改革なんてまだまだで、有給すら取りづらいような会社。とにかく「定年までの我慢だ」「定年したら好きなだけゆっくりしよう」と思いながら、長時間労働を続けてきた。離れて田舎で暮らす両親のために何かできるはずもない。東京では子供の学費も高く、共働きの妻も仕事優先で生きてきた。息子はちゃんと育っているが、気づけば会話は少なく、寂しい思いをさせてきた、と後悔が募る。
前半は、そんな主人公の「こんな人生でいいのだろうか、でも仕方ないじゃないか、だって生活費が、学費が、子供のために…でもそれは何かおかしいのではないか…でも仕事を辞めるわけにもいかないし…」というグルグル思考がずっと続く。
高齢ドライバーの事故のニュースを見聞きするたびに動揺し、父親とぶつかり、いろいろ提案してみるがうまくいかず…。
私自身にもすごく当てはまっていちいち共感しながら読んだ。80歳になろうとするお父さんもなかなか頑固。
さて、現実では解決策はなかなか見つからないが、そこは小説なので(笑)、田舎ぐらしが気に入ったらしい息子の変化、悩み続けた主人公の思い切った決断などが重なり、終盤は転機がおとずれる。
主人公は会社を早期退職して、田舎で転職。買い物難民の多い過疎地に軽トラックで商品を運ぶ、移動販売の仕事だ。「一流大学を出たのにそんな仕事をするのか?」という小さな迷いに対して、「本当に必要とされる、やりがいのある仕事と、学歴に何の関係があるのか」という想いが勝る。
これまで(といっても30年くらい前まで)定着した日本の価値観を、根底からゆるがし、これからの時代は過去の価値観を覆して、若者が切り拓いていくのだというメッセージが込められている。
解説もすごく良かった。
投稿元:
レビューを見る
親の運転問題に端を発し、田舎の買い物事情や人としての生き方、子育てなどが絡み合ってストーリーが展開し、いつのまにかみんなHappyになっているという垣谷さんらしい小説。田舎に暮らす人の思いが丁寧に描かれており、普段話を聞くことができないこれらの人の声を小説を通して聞かせてもらっているような気持ちになった。
投稿元:
レビューを見る
50~60代の年代にとっては身につまされる話でした。
なんとなくボンヤリと「そうだよなぁ」て思う様々な課題を取り上げてくれ、このままじゃダメなんじゃない?と明確にしてくれたような気がします。
農業高校に転向した息子さん、これからの人生がうまく行きますようにと願います。
柿谷美雨さんの小説は我々の様な年代にとっては外れがないですね。
投稿元:
レビューを見る
わかるー!!と共感できる部分やなるほどね!そういうアプローチもありかと参考になる部分もあり、楽しく読めました。
投稿元:
レビューを見る
垣谷さんの本はリアルな生活者目線で書かれててジリジリした気持ちになる〜^^;
でも、途中に救いようのない状況になるけど、最後は希望を見せてくれるのが好き笑
いまの社会のあり方への疑問、問いかけを含むストーリーであることが多いから、大衆に人気なんだろうな〜
この本でグッと来たところは
50代の主人公が田舎に帰った時に
自分が学生の時に使っててそのままの部屋を見て
自由にのびのび暮らしていた当時の自分と大企業で色々なものに縛られて生きている今の自分の間に連続性を感じられない、っていうところと
いつかこれをしたい、あれに挑戦したいのいつかは定年後なのかも、と気づくところ
大人は人生の楽しみ方を教えてくれなかった、というところ
どう生きるかどこで生きるか
考えさせられるなあ