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高い評価の役に立ったレビュー
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2023/07/11 16:17
きっと何度でも読み返すだろう
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の世界にはまちがいなく「闘病記」というジャンルがあり、
さまざまな病気に罹患した人たちの記録が出版されている。
もしかしたら直木賞作家の西加奈子さんの『くもをさがす』も
そんな「闘病記」のジャンルにいれられるのかもしれないが、
これは「闘病記」ではない。
本文にこんな文章が出てくる。
「私は闘病、という言葉を使うのをやめていた。(中略)
これはあくまでも治療だ。闘いではない。たまたま生まれて、
生きようとしているがんが、私の右腕にある。
それが事実で、それだけだ。」
といえ、それほど言葉も堪能ではないカナダで
乳がんを宣告され、抗がん剤治療さらには両乳房摘出手術を行うことになった彼女に
不安がなかったわけではない。
さらには抗がん治療の最中にコロナにも感染し、
どうして自分なんだろうと思わないわけでもなかった。
がんが見つかってからつけはじめた日記に「もう許してください」と書いたのも
この頃のことだ。
それでも、彼女は「コロナそれ自体に責任はない」と綴る。
そんな彼女だから、がん宣告からの日々を綴った文章は
まるでわきいでる清水のようにきらめいている。
強いのだ、生きているのだ。
そして、それは西加奈子さんだけでなく、誰もがそうなのだ。
だから、これは最後に彼女が
「あなたに、これを読んでほしいと思った。」と書いているように、
あなた(読者)や私に手渡された手紙なのだ。
「私は、私だ。私は女性で、そして最高だ。」
そんな強い言葉を書く彼女からの
やさしい手紙なのだ。
返信はあなた(読者)の心が書くだろう。
低い評価の役に立ったレビュー
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2023/04/24 12:42
そうか、
投稿者:Lunetta - この投稿者のレビュー一覧を見る
同病ですがまったくダメでした。
孤独と不安の只中で、これらをほどいてくれる言葉を期待してしまった。作家先生なら、これ!という言葉にしてくれるに違いない!と。読み進めるのが苦しくて、逆にキュッと固くなった。
期待しすぎはダメですね。立場や環境や病状によって闘病もそれぞれだということ。弱った心と体には少し強すぎました。
紙の本
きっと何度でも読み返すだろう
2023/07/11 16:17
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の世界にはまちがいなく「闘病記」というジャンルがあり、
さまざまな病気に罹患した人たちの記録が出版されている。
もしかしたら直木賞作家の西加奈子さんの『くもをさがす』も
そんな「闘病記」のジャンルにいれられるのかもしれないが、
これは「闘病記」ではない。
本文にこんな文章が出てくる。
「私は闘病、という言葉を使うのをやめていた。(中略)
これはあくまでも治療だ。闘いではない。たまたま生まれて、
生きようとしているがんが、私の右腕にある。
それが事実で、それだけだ。」
といえ、それほど言葉も堪能ではないカナダで
乳がんを宣告され、抗がん剤治療さらには両乳房摘出手術を行うことになった彼女に
不安がなかったわけではない。
さらには抗がん治療の最中にコロナにも感染し、
どうして自分なんだろうと思わないわけでもなかった。
がんが見つかってからつけはじめた日記に「もう許してください」と書いたのも
この頃のことだ。
それでも、彼女は「コロナそれ自体に責任はない」と綴る。
そんな彼女だから、がん宣告からの日々を綴った文章は
まるでわきいでる清水のようにきらめいている。
強いのだ、生きているのだ。
そして、それは西加奈子さんだけでなく、誰もがそうなのだ。
だから、これは最後に彼女が
「あなたに、これを読んでほしいと思った。」と書いているように、
あなた(読者)や私に手渡された手紙なのだ。
「私は、私だ。私は女性で、そして最高だ。」
そんな強い言葉を書く彼女からの
やさしい手紙なのだ。
返信はあなた(読者)の心が書くだろう。
紙の本
捜すクモとは何であろう
2023/05/10 16:14
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
腋窩リンパ節転移を伴う右乳がんと診断された作者が、その告知の日から、術前化学療法を経て、がんさーバイアとなっていく日々を綴ったエッセイ。化学療法によりCRを得、BRCA2遺伝子異常を有するために両側乳房切除を受けた彼女の生活は激変したかと思いきや、友人らの支援や、カナダの風土が、うまく守ってくれたようだ。しかし、治療中、自分の死を強く意識し、死を身近に感じたことにより、死がもたらす不在の感覚と死に対する恐れに直面し、心の構えみたいなものが変化したようだ。人生に一切の保証がないことを自覚しなくては。
紙の本
著者に寄り添いたい気持ちになりました
2023/08/08 12:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロナ禍×異国生活×がん闘病という途方に暮れてしまうような状況にありながら、家族や友人とのつながりを糧に何とか前向きになろうとする、でもときどき打ちひしがれそうになる、そんな姿に、言葉をかけるよりも寄り添ってあげたいという気持ちになりました。これまでの西加奈子さんの作品の登場人物たちを思い浮かべながら「本当の強さ」とはなんだろうと思いを巡らせました。
紙の本
トンネルの出口に向かって
2023/05/07 15:32
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:愛すプラント - この投稿者のレビュー一覧を見る
正に! 同じ癌が見つかり手術待ちの時に、この本と出会った。戦いはこれから。今はトンネルの入り口を少し入ったあたりか。暗いトンネルの中で何度も読み返すんだろうな。癌は十人十色と言われているので全く同じ行程では無いけれど、「出口までがんばろな」と支えてくれそうな一冊。関西弁の明るい会話がシリアスな現実に勇気をくれた。
紙の本
乳がん
2023/06/16 19:18
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
実は、乳がんは、我が親族は多くて……。(自分はまだ)それで、手に取りました。すると、西加奈子さんの、カナダでの乳がん闘病記が!ノンフィクションだから、迫ってきます。ぜひ、女性には読んで頂きたいです。
紙の本
そうか、
2023/04/24 12:42
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Lunetta - この投稿者のレビュー一覧を見る
同病ですがまったくダメでした。
孤独と不安の只中で、これらをほどいてくれる言葉を期待してしまった。作家先生なら、これ!という言葉にしてくれるに違いない!と。読み進めるのが苦しくて、逆にキュッと固くなった。
期待しすぎはダメですね。立場や環境や病状によって闘病もそれぞれだということ。弱った心と体には少し強すぎました。