投稿元:
レビューを見る
残酷すぎる人間法則
◆幸福にとって最も大切なのは社会資本(他者との関係)で、社会的・経済的成功はそれを実現するツール
ex.イーロンマスク
◆本書→人生の意味とは帰属すること、共同体に包摂されることが幸福への道
監訳→共同体から追放されたのではなく、自らの意思で自由と自律を選択し、その結果として孤独という代償を支払うことになったのではないか
◆人間は意味のないところに意味を見出すもの(すべて理に適っている)
→自分の周りの世界をコントロールしている、と思いたい
◆女性のほうが人の心を読み取れる
→モチベーション。女性のほうが関心が高く、熱心
→餌をぶら下げれば、怠け者の脳が働き出す
ex.恋人が取られそう
◆多くの人は、記憶は完璧なビデオカメラのように作動すると思い込んでいる
→実際は、記憶は時間の経過とともに歪んでいく。詳細を忘れ、出来事を再構成し、自分が正義のヒーローや無実の被害者になるべく、物語を変えていく。そうして私たちは癒され、物事を過去のものにすることができる。
◆確証バイアスを防ぐ
①説明責任を果たす
②判断する前に距離を取る
③反対の立場から考える
④2度目のチャンスをあげる
◆友情はないがしろにされている
→ポジティブな要素の宝庫でありながら、配偶者、子ども、さらには同僚よりも後回しにされる
→夫婦関係な子どものためにはカウンセラーを雇うのに、友情のためには何もしない。絶えるに任せてしまう。
◆友だちとは、もう1人の自分
→自分に対するように、互いに心を寄せる関係で、友人とは、もう1人の自分である(アリストテレス)
→真の友人とは、言わば第二の自己である (キケロ)
→私たちひとりひとりの人生に一人の友人がいる。その人は、どんなに大切で愛しい存在でも、別の人間ではなく、自分自身の拡張であり、解釈であると思える (イーディス・ウォートン)
◆本当の共感
・共感とは→自己と他者の境界線が曖昧になること
・親密さとは→あなたの自己イメージの中に、他者を内包すること
・友人とは→もう一人の自分。あなたの一部
◆今日、何が起ころうと、WSの人々は、明日もまたすべての人を愛し続けるのだ。恐れることなく、人間性の最善の部分を体現しながら。
◆友情はコストをかけるとつくられる
①時間をかける
②弱さを見せる
◆恋愛は強迫性障害に似ている
→好きな人のことが頭から離れない。自分の注意をコントロールして、責務の方へ向けることができない。
◆恋愛に分別のある人は、恋愛ができない
→不合理な忠誠心こそ肝心
◆美や健康を保ちたいと思ったら、日々意識して取り組まなければならない。愛もそれと変わらないのだ。
◆やがて思い込みがどんどん膨れあがり、あなたはパートナーと会話するのではなく、相手が何を言うか「わかっている」自分自身とだけ会話をするようになる。また、「相手は知っているはず」という理由で、説明���求めたり、言葉にしたりしないということもある。
◆離婚につながる4つの地雷
①人格に対する批判 (主語がYou)※女性にありがち
②拒絶(無視、だんまり)※男性にありがち
③自己防衛 (責任転嫁、言い訳)
④軽蔑
◆愛を温め直す4つのRーー愛するとは動詞である。動詞化を始めよう。
①リキンドル : 自己拡張で想いを再燃させる
→カップルが共に学んで上達していると感じられることをしていると、愛が増す
→「快適」より「刺激」
→もう一度恋に落ちるには、最初にパートナーと恋に落ちたときにしたことを再びやってみる
②リマインド : 「愛情マップ」で、親密さを思い起こす
→価値観をすり合わせ、自分たちだけの小さな宗教をつくる
→二人の文化は、独特の儀式によって支えられる(ex.朝のコーヒー、夜に良いニュースを話す)
③リニュー : 「ミケランジェロ効果」で、親密さをアップデートする
→相手がよりその人らしくなれるよう励ます
④リライト : 「共有の物語」を何度も書き換える
→2人にとって理想の物語を
◆孤独とは、一人でいることではなく、意味のあるつながりを感じられないこと
◆何百万年も前に組み込まれた生物学的な配線が、いまだに意味のあるつながりを必要としている。孤独は、個人的な苦悩というより、文化的な病理なのだ。
◆なぜ私たちは、お互いにではなく、テクノロジーにばかり手を伸ばしてしまうのだろうか?
◆つながりへの欲求は、快適さへの欲求より奥深くに植えつけられている。だから物事が客観的に最悪の状態にあるときこそ、人間は最善の状態にあるのだ。
◆私たちを殺したいなら、放っておけばいい。自分たちでそうするから。強くしたいなら、攻撃すればいい。私たちは団結するだろう。
◆強者は、「合理的な」行動や利己的な生存を選ばなかったのだ。彼らは本能の赴くまま、人間の本性のままに行動した。弱者を気づかうという、一見、不合理な選択をしたのだ。
◆人生の意味とは、帰属すること
投稿元:
レビューを見る
結婚前に同棲したカップルは情熱を同棲時に使い果たすことが多いので離婚も多い。
4年目が肝。
わかる気がしますね。
投稿元:
レビューを見る
とても面白かった。「残酷すぎる」とは完全に大袈裟だけど。プロファイリングを否定したり、デール・カーネギーの名著「人を動かす」の正しさを検証したり、ペテン師サッカー選手や森の中で生きた世捨て人の話が出てきたりと、様々な人物やエピソード&エビデンスを紹介しており、とにかく飽きさせない。「コンピュータが人間のようになる危険性は、人間がコンピュータのようになる危険性ほど大きくない」という一文が妙に心に残った。そして、やはり人は1人では生きられず、孤独感の毒性の強さを再認識した。訳もよく、読み易かった。
投稿元:
レビューを見る
前作同様、洋書特有の具体例だらけであった。しかも日本人にとってはなかなかピンとくるものではなく、それがなおさらこの本で主張したいことをわかりづらくさせたと思う。文字数がやけに多い本だったが、結局は、人は一人では生きていけないから何かに帰属せよ、ということだ。
投稿元:
レビューを見る
沢山の事例を元に〝幸せ〟になるには対面の人の繋がりに身を置くことでのみ得られるとした。
人生を幸福にするものは、①個人としての成長、②愛に満ちた人間関係、③コミュニティへの貢献。
現代の成功は、努力し、個人的能力を高め、お金を稼ぐ事、裕福な生活を送る事、と考えがちである。しかし、私達の体は数百万年の原始時代の経験でできており、そこには、他者と協力する事が、我が身を生かすのに最も重要であり、それに繋がる出来事に、快楽・幸せを感じるようにできている。
友人のグループを持つこと。これを継続することに努力を注ぐこと。これを意識して生活したい。反対にこれ以外の要素(例えば、仕事の良し悪し、お金の損得)は些細なことであり、あまり気にせずとも良いと感じた。大らかに生きていきたい。
以下、本書各章のエッセンス。
第1章
人は第一印象で相手の性格を見分けることができる。しかし、相手の嘘を見破る事はできない。
第2章
真の友人とは、もう1人の自分。あなたの一部。
第3章
これまでの結婚は、生きるための繋がりを得るために必要な物だった。しかし現代は、個人でもいきれるため、愛によるものに変化した。
この変化は人類史を通じて現代が初。結婚生活の幸せが、個人の幸せの超重要因子になった。上手くいけば幸せに、上手くいかなければ不幸せになる。
第4章
私たちは、富や名声を得ることを重視するが、これは人の満足感に繋がらない。人生を幸福にするものは、個人としての成長、愛に満ちた人間関係、そしてコミュニティへの貢献。