紙の本
法的リテラシーを高める
2023/04/13 16:42
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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
法的リテラシーが乏しいと思っているので、日常生活での危機管理能力そしてその知識を得るために、読んでみた。わかりやすく書いてあるらしいが、章あるいは項目によっては、難しい。「紛争を生じさせないための危機管理の方法やビジョン、また、法というものについての考え方」を理解させる目的で書かれたものだが、読み手の知識・経験に左右されるところがあると思う。しかし、「予防法学」という考え方が以前からあり、一般市民としては、それを身に着けようとすることが法的リテラシーを高めることにつながるだろう。
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書店で見かけて読みたくなったもの。本書で言うところの”自己責任”は、弱者叩き的な自己責任論とは関係ないもの。なるほど。このあたりをはき違えた考え方がはびこる結果醸成される格差には、確かに無視できないものがある。で、自己責任を自覚するにあたってまず克服されるべきは、誤った性善説と、曖昧なままにしておく性癖。そこから問題が大きくなる、と。これも確かにその通り。ついでに、専門家に抱く完全無欠イメージは、明らかに幻想。自分も専門職だから、我が事としても理解できるし、それが法曹界にも成り立つっていうのを内部の人が書いているのだから、さすがに説得力あり。ちなみに本題とは逸れるけど、以下の作品は一度観てみたいと思いました。
映画"オーディション"
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特に気をつけようと思ったのは交通事故と海外旅行。なるほどたしかにリスクがいっぱいあるなと思うも法的リスクまでは思い至らなかった。それを思い直させてくれた一冊。
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とても実践的で、自分がその場にいる絵が想像できた。その分、読む方も力が入る。
交通事故関係、不動産関連紛争、痴漢冤罪を含めた刑事事件関係などなど、実際に巻き込まれやすい内容を幅広く網羅していて、一家に一冊あってもよい。
とくに気をつけなければ、と思った点がいくつか。
弁護士や裁判官の個人差については注意しつつも、いざとなったら意識できない(忘れてしまう)と思う。「わかってくれるはず」は頭から捨てないといけない。
「人前でハンコを押さない」理由も恐ろしい。たえず注意していないと、どこに危険が潜んでいるかわからない。
そして契約の際は、とにかく文書に残して、曖昧なままにしておかない。親族との間がとくに注意だと認識した。相手に配慮して、自分は やってしまいそう。
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日常生活上、生じる思いがけない危険や紛争に備えるための法的な知識やリテラシー(予防法学)について解説した本。
交通事故、不動産売買、建築・賃借、冤罪、離婚、相続、雇用、投資、医療、高齢者詐欺など、個々の分野について、問題になりそうな事項、基本的な法律論、トラブルを避けるための知識、心構えについて述べている。
交通事故の損害賠償や医療訴訟については、身近に感じて興味深く読めた。
交通事故では、過失相殺率が通常人の感覚から離れていること、沖縄県では任意保険未加入率が約46%もあることが心に残った。
もし、逮捕されたり勾留されたりしたら、その間は「当番弁護士制度」があり、当番弁護士が1回は無料で被疑者に面会に来てくれることは初めて知った。
全体を通して、法律解釈だけでなく、経験上からくるアドバイスなど懇切丁寧に書かれている印象が強い。だが、専門的な法律用語やまだ、身近に経験していない問題については難解な部分も多く、その時になってから改めてこの本を開こうと思った。
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わかりやすくて実用的。元裁判官の法学者が予防法学の観点から日常生活に潜む法的リスクとその予防法を説く。
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普通の日本人が一生の間に出会う可能性がある紛争についてカバーしている実用書
避けられる紛争や危険は避けるに越したことはないという意味で、予備知識や情報収集の大切さを感じた。
特に予防対策は分かりやすく勉強になった。
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法律を知らないことで巻き込まれるトラブル。「予防法学」を提唱する元裁判官の法学者による持つべき法律知識。
事例紹介もあるが、詳細は個々の参照物件にあるため、やや物足りない。抽象的な記述と事例紹介のバランスが、法律の素人にはやや難しい。
法律の知識のほか、保険の重要性も教えてくれる。いつ巻き込まれるか分からないトラブルに備えることの大切さを教えてくれる。
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この本をきっかけに日常生活個人賠償責任保険に入った。
法律の本なので、実用的ではあるが特段面白みは無い。
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法律の文章は読み始めてもすぐに頭が痛くなって来る程拒絶反応があるのだが(法学部に進んでいたら確実にドロップアウトしていたと思う)、この本はそれでもまだ読み通す事が出来ただけ、自分にとっていい法律書と言える。
各章のタイトルだけでも記憶に留めておいて、いざその事案に引っ掛かりそうになりそうな時に(それこそ予防法学)、読み返す、というのが自分に合ったこの本の活用方法なのかな、と思う。
ブックスタジオ アルデ新大阪店にて購入。
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いつも利用している図書館の新着本リストで目についた本です。
私自身、大学は“法学部”出身ではありますが、いわゆる “生活の中の法律” という切り口いえば、その実務的な法的知識は全くの素人レベルという恥ずかしい有様です。
ということで、少しはこの手の法律知識も整理しておきたいと思い、本書を手に取った次第です。
本書では、「交通事故」「不動産トラブル」「家庭トラブル」等、身近な法的紛争の実例を数多く取り上げ、それらに対する予防対応の解説を加えていくのですが、その語り口は、とても具体的かつ平易で、著者の姿勢として“法学初心者”への分かりやすさを意識していることは強く感じられます。
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2023.10.11
予防法学について書かれている。
実践できることのひとつにバイク、オートバイはやめた方が良いということが実践的な観点から書かれている。私自身もオートバイに憧れたが親にオートバイは事故で死ぬ確率が高いからやめてほしいと頼まれ、諦めたことを思い起こす。オートバイに乗っていないのも53まで齢を重ねられた一つの要因か。
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交通事故、相続、離婚、不動産、痴漢冤罪…。元裁判官にして民事訴訟法の権威が、法的紛争、生活や取引上の危険を避けるため、あるいはそれらに適切に対処するために必要な法的知識・情報をわかりやすく紹介する。
具体的には、まず、第2章で、遭遇することが最も多く、結果も重大なものとなりがちな交通事故関係につき、損害賠償の実際と過失相殺、危険性の高い行為、保険の内容、事故対応、保険会社との交渉、訴訟等の事柄を、基本的な前提知識をも確認しつつ論じます。
第3章では、民事訴訟の数が非常に多い「不動産関連紛争」一般につき、使用貸借と賃貸借、土地・建物購入、建物新築と欠陥住宅紛争、競売物件、隣人間紛争等の各側面から説きます。
第4章では、痴漢冤罪を含め、刑事事件関係全般について、若者や子どもをも含めた普通の市民が注意しておくべき事項について述べます。
第5章では、親族法の領域につき、離婚事由や手続、これに伴う各種の給付・親権者指定、夫婦間の子の奪い合い、国際結婚、不貞慰謝料等の事柄を語ります。
第6章では、近年非常に紛争の増えている相続法の領域につき、相続人と相続分、相続放棄、各種の遺言、遺産分割、遺留分侵害額請求、相続税対策の落とし穴等の事柄を、いずれも、できる限り詳しく、わかりやすく、また、正確に解説します。ことに第6章は本書の大きな目玉であり、具体的な例についてのかなり突っ込んだ記述をも含みます。相続法は近年大改正された分野の一つであり、また、読者にとっての必要性も高いと思われるからです。
第7章と第8章では、それ以外の多様な紛争・危険防止策について、前者では、雇用、投資、保証といった経済取引の、後者では、医療、日常事故、いじめ、海外旅行、高齢者をねらった犯罪といった日常生活上の紛争・危険の各観点からくくった上で、重要と思われる事項をピックアップしてゆきます。