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最近よく聞く自己調整学習について、著者が開発した学習計画表(レギュレイトフォーム)の使い方をもとに書かれている。途中にある分析のところは私には理解できず、さらさらっと読み流しました…。
レギュレイトフォームを見た時、1枚ポートフォリオに似ているなと印象を受けた。
しかし内容をよく見てみると、単元の目標や1時間の課題の他に、自分課題、1時間の計画、自分目標、振り返り(上手くいったこと、いかなかったこと)などがあり、内容理解というよりも、自己調整力をつけるためのものであると感じた。
自己調整学習を、見通す・実行する・振り返るという3つのフェーズ(さらに細分化して7つのプロセス)に分類したうえで、各段階での具体的内容について紹介されている。
特に印象的だったのは、最後の2プロセス「帰属する→適用する」において、今回の学習を通して得た学びについて、活かせる教科や場面を文章化して残す+新しい学習が始まる時に、その部分を見返してつながりを意識させるという点である。
これは学校行事をした後、クラス全体で振り返りをした時に「ここでついた力を今後どう活かすか」といったことを考える場面とよく似ていると感じた。キーワードは「学びの連続性」。
本書の序章に「子どもたちが学習を調整することに至るには、感覚や感情の側面に関する指導や支援が重要であるということを前提としたうえで、本書を読み進めていただけたら幸いです。」とあり、子どもの気持ちに寄り添った支援が土台にあってこそだという考えに共感した。
使えるようになるまでに時間がかかるのは書いてある通りだと思うが、本書の内容を参考にして、「自己調整の見える化」を進めていきたい。