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投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」
その中で、主人公ナウシカの「足」として、登場する飛行機械「メーヴェ」
飛行機の知識のある人から見れば、今ある技術で使ったとしても、ギリギリ空を飛べる形をしているらしい。
そこで、本当に作ってみようと考えたのが著者である、八谷和彦氏。
きっかけとなる出来事はいくつもあったが、その中の一つに「カッコいいから」というのがあったのは間違いないと思う。
ただ、始めてから、実際に空を飛ぶまで、10年の月日が必要だった・・・。
見た目は「メーヴェ」だが、本書のタイトルに「ナウシカの飛行具」と書いてあるのは(サブタイトルには使っているが)
厳密には
「メーヴェ」
ではなく、
「メーヴェ」の機体コンセプトを参考にした、本当に飛行可能な航空機
であるから。
また、「メーヴェ」と大っぴらに言ってしまうと、ジブリの「公式プロジェクト」と勘違いされ、万一、事故が起きた場合、迷惑をかけてしまう恐れがあるから。
(当然「ナウシカ」「メーヴェ」という名前の使用許可は取っているが)
全体として、ラジコンでも作っているようなノリを感じる。
本人も言っているが、ある意味「中二病」
サークル活動でもやっているかのような雰囲気があるのは、「メーヴェ」を商品化して儲けよう、という発想が無く、ただひたすら「メーヴェ」を飛ばしたい、という思いが第一にあるから。
もちろん、機体の製作や、長期間にわたってプロジェクトを進めていく上での諸々の経費を捻出できるバックボーンがあったからこそできたものではある。
(自分が経営者の一人として名を連ねる会社に"航空機事業部"を立ち上げ、その「投資」という名目で費用を捻出している)
ただ、途中、著者が参加している「なつのロケット団」という小型ロケット研究会が本物の小型ロケットを打ち上げる話と、東日本大震災直後の活動の話(どちらも同時期にやっていた)は、話が唐突に出てきて戸惑った。
読んでいる側からすると「あれ?メーヴェの話は?」と思ってしまう。
現在、「メーヴェ」はジェットエンジンを搭載し、数メートルだけ空を飛ぶ試験飛行をしている。
そこで満足な結果を得たら、高度を一気に上げる試験飛行をする予定になっているらしい。
「風使い」が大空を舞う姿を見る日は近いだろうか?
ナウシカの飛行具
2019/04/11 01:56
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナウシカの飛行具、あれって作れるものなんですね。製作、飛ぶまでの10年間の軌跡がとても面白かった。ナウシカのファンだけでなく、飛行機愛好家にもおすすめ。
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2014.02.02
読んでいるとグイグイ引き込まれる感じがした。
専門用語など分からない言葉もあるけれど、それ以上に魅力のある本だと思います。
あと、もうちょっとで読み終わりそう♪
読み終わったら、追記します。
2014.09.26
先日、新聞の記事で見かけて思い出しました。
この本は今、手元に無いのですが、(読了済)陰ながら応援しています(^^ゞ
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メーヴェで飛ぶって、ほんと人類の夢ですよね(笑)
その夢を実現しちゃおうっていう試みの記録です。
しかし、ポストペットを作った方だったとは!
ポストペットが登場した時に感じた衝撃を思い出しました。
あのモモは実はジョジョのスタンドに近いものをイメージしていたのだそう。
ひみつの日記ってあったなぁ!
メーヴェはもうちょっとメーヴェっぽかったらもっと良かったな。
いわゆる、やり手の芸術家さん。
アイデアだけではなく、
実務もできるところがこの人の強みだと理解しました。
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メー○ェを作ってみたための工夫というよりは、自主制作飛行機を作るためのノウハウ的なものを感じた。しかし、メー○ェという名前が無かったらお金も集まらないし、現代美術としても成り立たないのだろう。わかんないけど。
非公式でもこんなに盛り上がるとは、風の谷のナウシカって偉大ですね。
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ひとそれぞれ夢があり、夢をもち、夢を見ながら歩んでいく。楽しいと思って夢に挑む、最後まで諦めずに夢に向かっていく、夢を実現するために、あらゆる手段を取り、先を読み、決して準備を怠らない。
そんなひとがいるってことが、よくわかる。
動機は何?美しい空へ、白い翼が舞う姿。想像すれば、もう十分なんだろうな。でも、夢が叶った瞬間、それは夢じゃなくなる気がする。満たされた瞬間にこぼれていくものかも知れない。
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チェック項目4箇所。「今、日本では、民間用の航空機は年間何騎くらい製造されているでしょうか?」。日本が第二次世界大戦で敗戦してから、乗り込んできた連合国軍最高司令官総司令部「GHQ」によって飛行機は破壊され、製造はもちろん、研究すら禁止されました、これが、「航空禁止令」と呼ばれるものです。航空の歴史を知れば知るほど、「戦前の人たちが、こんな素晴らしい無尾翼機を作っているのだから、戦後の僕たちだって作れるはず!」と思いました、ちょっと大げさかもしれませんがオープンスカイの目的のひとつは、一旦途絶えた日本の飛行機の系譜を継ぐことなのかもしれません。その世界のプロが、経験による先入観ゆえに気づかないことをアマチュアが突破することがしばしばあります、企業が新卒を採用するのも、そういう視点が重要であることをよく知っているからです、また、どんな立派なプロであっても、最初はアマチュアだったわけです、まずは志で負けなければいいのです。
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題名を見ただけで読みたくないなる本。作者の生き方がとても羨ましい。自分に素直に生きて、誰無料もなし得なかった事をやれている。凄い。
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少し前に「風の谷のナウシカ」に登場する飛行具、メーヴェを再現したと言うニュースに接した事がありますが、本書はこの再現の張本人(と言ったら聞こえが悪いですが・・・笑)八谷さんが口述した内容を、共著者の猪谷さんが書籍化した物です。
1999年の農民ロケット祭り「龍勢」に参加した時にレシート裏に計算式を書いた事から始まり、幾度かの中断を経て2012年のジャンプ飛行成功までを描いており、柔らかい語り口調の文体にリラックスしながら読み進められるのではないかと思います。
具体的には、資金繰りの厳しさや虎の子のジェットエンジン破損、そして製造メーカー倒産により修理部品なし・・・等、様々なトラブルに翻弄される様や、著者の実績(以下)の解説、
・かつて一世を風靡したメールソフト「ポストペット」
・「バック・ツゥー・ザ・フィーチャー」のホバーボートの再現、「エアボード」の作成、
・最終的にアニメーションまで作られた「うんち・おならで例える原発解説」等、
著者の所属企業ペットワークスの紹介、芸大生への進路アドバイス等が載っていました。
決して「ギジュツ、ギジュツ」した内容ではなく、時に「夢見がちな・・・」と言う言葉が思わず脳裏をよぎる様な文章です。
しかし、何かを実現する事は決して夢を見るだけでは済みません。
決して重たい文章ではないのですが、上記の通り資金繰りやエンジン故障等、様々なトラブルに遭遇しつつも欲するままに計画実現に取り組んでいる様が描かれており、著者の自己の感情や感覚に率直な有様がうかがい知れ、アーティストってこんな人たちなのかな?と言った感じです。
何であれ事を成すためには多くの時間と苦労が必要なのだと思いながら読了。
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好きだな、こういう「無駄かもしれないことに一生懸命になるオトコたち」
ナウシカの飛行具を作りたい、ってそのために10年もかけるなんてさ。
しかし、2005年の愛知万博にメーヴェの実物大模型が展示してあったなんて、びっくりだ。
全然覚えてなかったよ。
「風立ちぬ」が公開され、宮崎監督が引退したこの年にこの本が出たってことに、しみじみと運命を感じるなぁ。
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やってみたいと思うことをやっちゃう人と結局やらない人がいると思うんだけど、私はやらない人だなぁ。
やっちゃう人のお話を読んで、うらやましいなぁと思うだけ。
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この飛行具を飛ばすための過程を一直線に書いてあるのかと思って読み始めたのだが、著者八谷さんの10年間が書かれていた。
これはこれでいいし、メーヴェを造って飛ばそうという創造性・行動力は素晴らしいと思う。
しかし、読み物としてyoutubeで飛行しているところを見た感動が、素直に伝わって来ず期待と違ったないように少しがっかりしている。
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YouTubeで見て興味を持ったので読んでみた。1/2模型からハンググライダータイプを経てジェットエンジンによるジャンプ飛行という、10年越しの計画だったのね。いやこれは凄い仕事だ、尊敬します。
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すごく面白かった。
特に第3章、八谷さんの生い立ちが書かれていて、いろいろ参考になる。
いろいろなプロジェクトを並行してかかえ、お金になる仕事はその半分、とか。
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(オープン・スカイについて)「タイトルは誰もが知っている英単語ふたつを組み合わせてつけること」です
滝川にある
300万かけて制作した模型は熊本市現代美術館に売れてトントン
総予算3000万円
人工衛星を飛ばすプロジェクトに個人的に取り組み作品化している篠田太郎さん
(ペットワークスを)ソニーとシュタイフとホンダを合わせたような会社にしたい
見積もり力
自分は何者かと聞かれたら「プランナー」という答えが一番、しっくりきます。
「メーカーにはいらないとモノが作れないなんてことは、もはやない」
「偉大なアマチュアであれ」
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アート作品の、メーヴェ型の飛行機を実際に飛べるよう製作していく経緯を追いかけた本です。いま日本では飛行機をつくっているエンジニアはほぼ一人もいない(!)んだとか。その中で旅客機などではない飛行機を、実際につくって飛ばすまでの大変さがよく伝わってきました。
「飛行少年」とはよく言うけれど、飛ぶことに憧れるのって男の子っぽいなと思っていました。が、お正月の凧揚げが非常に楽しくて、風をつかまえるとか風に乗ることへの憧れが少しわかった気がしたのでしたー。