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丸善・ジュンク堂・文教堂レビュー

hontoサービス提携書店の書店員レビューをご紹介します。丸善・ジュンク堂・文教堂の書店員、選りすぐりの書籍をご覧ください。

書店員レビュー一覧

丸善・ジュンク堂・文教堂書店の書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた ランドール・マンロー (著)

ホワット・イズ・ディス? むずかしいことをシンプルに言ってみた

ひたすらまでに圧倒!

『ホワット・イフ?』に続き、今度は何もかもが圧倒的なスケールである『ホワット・イズ・ディス?』を完成させて帰ってきたランドール・マンロー氏!!まず、本のサイズに圧倒され、中身を覗くと、細密でありながら、巨大なイラストに圧倒されるのであります!そして、何よりも、私たちを取り巻くあらゆるものごとを、圧倒的に分かりやすい言葉で徹底的に解説してくれるのであります!専門用語を一切使わず、日常的に使う言葉だけで説明された文章やイラストに、ただただ圧倒され、目から鱗が落ち続けるのであります!ものごとのしくみを理解できるだけでなく、言葉の使い方や、わかりやすく説明することの大切さも学べるのであります!さらに、マンロー氏は、本書の中で、細胞を「君の体を作っているちいさな水の袋」と表現しているように、読めば読むほど、マンロー氏の絶妙な言葉のセンスに、じわじわと確実に圧倒されるのであります!青一色で描かれたイラストが、妙に心を揺さぶってくれるのであります!

理工書担当 辻

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

10分後にうんこが出ます 排泄予知デバイス開発物語 中西 敦士 (著)

10分後にうんこが出ます 排泄予知デバイス開発物語

お漏らし・・・からの発明

タイトルを見たら手に取らずにはいられない。
開発秘話もトラブルの連続で読みながら笑みがこぼれてしまう。
しかしこの発明は、多くの可能性を秘めている。
医療介護の現場スタッフや家族が助かるのはもちろんの事、
排泄に悩む人々の尊厳を守りQOLを高めるだろう。
会議や授業、会場に入る前や、車に乗る前に使うのもいいかも。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで 大関 真之 (著)

機械学習入門 ボルツマン機械学習から深層学習まで

世にも不思議な「魔法の鏡」の作り方

第三次人工知能ブームの到来により、関連書籍が次から次へと出版されている。
そんな中、機械学習の解説書としては、現時点で本書が一番親しみやすく読みやすい。断言できる。なぜなら、数式がいっさい出てこないからだ。

本を開くと繰り広げられるのは、お妃さまと魔法の鏡の物語。
「鏡よ、鏡、鏡さん。世界で一番美しいのはだあれ?」とお妃さまが鏡に問いかける。
「世界で一番美しいのは…あなたです!」と鏡が答えると思っていたら期待は外れ、「美しさって何ですか?数値化してくれます?」と言われる始末。そこからお妃さまは鏡を指南役として、「魔法の鏡」を作ろうと奮闘するのだ。

「魔法の鏡」という人工知能のシステムを構築するためには、ボルツマン機械学習と深層学習の知識が必要。数式を用いず、図やイラストと二者の問答によって解説されるのでとても読みやすい。
果たして、お妃さまは魔法の鏡を作り上げられたのだろうか?結末は、本書を読んでからのお楽しみ。

ロフト名古屋店 PC書担当 中村

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

ダムかるた 萩原雅紀 (著)

ダムかるた

ダムマニアの皆さん、吉報です!!

ダムマニアの、ダムマニアによる、ダムマニアのための、『ダムかるた』が、ついに登場したのであります!ダムマニア界の権威である萩原氏監修によって、厳選された48基のダムの絵札で、かるただけでなく、「上級編愛好家かるた」、「ダムバトル」のゲームも楽しめるのであります!どの絵札を取っても、個性的なダムの写真とデータが掲載されているので、いちいち興奮せずにはいられません!それぞれのダムの特徴を言い表した読み札を聞くと、かるたどころか、実際にダムに行きたくなる衝動に駆られる可能性大ですので、くれぐれもご注意ください!「ダムかるた」で、より一層ダム愛を深めて、ダムマニア度を磨いてみませんか?

理工書担当 辻

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

死にカタログ (だいわ文庫)寄藤文平 (著)

死にカタログ(だいわ文庫)

死を知る1冊

いつか絶対自分も死ぬ。
でもそれはずっとずっと遠い未来のことでしょうと、毎日大勢の誰かのもとに死は訪れているのに、根拠もなくそう信じている自分がいる。
死んだらどうなるのか、死んでみないとわからない。
わからないから怖い。だから向き合いたくない。
でもその死がいざ突き付けられてしまったら、一体どうなってしまうのだろうと思うさらにまた、怖い。
『死への態度』という章を読むと、そんな私は「恐れる人」にぴったりとあてはまる。
本著には人が死んだあとどうなるのかという問いに対しての答えはないが、ただ悲しくて恐ろしいものというイメージだった「死」を丁寧に分解して、説明してくれている。
読了後、カチコチだった「死」のイメージが少しだけ、柔らかくなった。
完全に顔をそむけていた「死」に、おそるおそるではあるけれど、目をあわせることができたように思う。
毎日毎日きちんと生きるのは苦しい。
けれど、気づいたときにでも、死にむかって、私はちゃんと日々を過ごしているのだと意識することができれば、「恐れる人」ではなく、「受け入れている人」にいつかなれるのではないか。
そんな風に期待している。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

崖っぷち町役場 (祥伝社文庫)川崎 草志 (著)

崖っぷち町役場(祥伝社文庫)

過疎の町はどうすれば復活できるのか!?崖っぷちな町役場を舞台にしたお仕事ミステリー

愛媛県にある南予町、その町役場に勤め始めて二年目の沢井結衣は、窓際部署とも噂される『推進室』へと配属される。何をするかもよく分からないその部署にいたのは、狸似な室長の北耕太郎と、一ツ木幸士という変人な先輩。やることがほとんどないせいで、室長と一ツ木が勤務時間に将棋を指してばかりいる推進室だが、たまに舞い込む仕事は決まって厄介な問題ばかりで……。

『長い腕シリーズ』の川崎草志によるお仕事ミステリー。長い腕と同じく愛媛が舞台(川崎草志は愛媛出身)かつ女性主人公ではあるものの、こちらはかなり明るいテイストの作品で、いわゆる人の死なないミステリーとなっています。ストーリーとしては、変人な探偵役に振り回される常識人な語り手というミステリーのお約束を踏襲しているのですが、過疎化が進みつつある町とその役場という設定が巧い変化を与えており、ありがちな展開では終わらせません。過疎化を回避するために打たれた手が問題を引き起こし、その解決のために奔走する結衣たちの姿からは、市町村合併や少子高齢化という、現代日本の諸問題をあらためて感じさせられます。

推進室のメンバーだけでなく、ぼんくらと陰口を叩かれている町長やなぜか一ツ木のことが気になっている様子の美人な町長秘書、はては様々な問題を持ち込む新旧住民たちなど、個性的な人物ぞろいの本作ですが、そんな面々の中で調整役として踏ん張るのが、主人公で語り手も務める沢井結衣。基本は一ツ木に振り回されている結衣ですが、その役目はただのつっこみ係で終わりません。人当たりの良い性格もさることながら、さらに重要なのはその絶妙な立ち位置。自身も余所の町の出身であるため新しい住民の気持ちが理解でき、その一方で昔から長い休みの度に祖母の家がある南予町に遊びに来ていたため古くからの住民の気持ちも分かる。そんな結衣が住民や一ツ木の間に立つことで、巧い具合に厄介事の当事者たちから話を聞き出していきます。物語の進行とともに少しずつ成長していくのが分かる人物でもあり、読んでいて気持ちのいいキャラクターです。

お仕事ミステリ―として秀逸な完成度であり、過疎の町というものについて知るにも非常に読みやすい作品となっていますので、興味を持たれた方は是非ご一読ください。

書店員:「ジュンク堂書店 郡山店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|郡山店/MARUZEN 郡山店(文具)

指鬘物語 田口ランディ (著)

指鬘物語

掌編24作品!

著者初の掌編小説。著者がなぜ指をめぐる掌編を書こうと思ったのか、あとがきに書いているのだが理由(視点)がすごい。
 生と死、いじめや介護、悪徳商法や信仰、放射線など日常の中にある問題もテーマにしつつ、その中で生きる凄さや愛情がぎゅっと書かれている。
 一日一編ずつじっくり読み、その日のとっておきの一文(ことば)を見つけるのも良いのではないだろうか。そして何よりこの著者が書く女性は、これでもかというくらい「女の性」をさらすのに、清々しくてカッコいいのが不思議で堪らない。加えて、不器用だったり、子どもっぽい男性を愛をもって書いているのが伝わってくるのが、またおもしろい。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

なんでわざわざ中年体育 角田光代 (著)

なんでわざわざ中年体育

タイトルに惹かれて購入!そう、私も中年なのである。

運動嫌いの著者による、運動エッセイ。マラソン・登山・ボルタリング・ヨガと、若い友人・知人、仕事仲間と共に様々な運動に日々、励んでいる。運動を始めるきっかけは、人それぞれ。階段の上り下りがきつい(体力の低下を実感)、去年買った服が入らない(腹部の脂肪がおちない)など。中年ともなると、かなり切実なものがあり。著者も同じであるが、運動嫌いでもあるし、初めて挑戦するものもあり、専門家のアドバイスを受けるも、頭で理解するも、体はついていかず、四苦八苦。だが、できないことにクヨクヨせず、目的の為というより、やり通すことを目標に、がんばり過ぎず、楽しんでやっているのである。そう、運動後の飲み会を楽しみにがんばっている~。”折角、消費したカロリーが倍返しになってもいい”のだそう(笑)そして、もうひとつ、ずっと続けられているのは、続けていれば”できなかったことが、できるようになる”ことに気付くことができたから。今日もこれからもがんばれるのである。読んでいるこちらも、走ってみようかな~などと思えてくる。今から始めても、遅くない!勇気をもらいました。中年の皆さんにオススメしたいエッセイです。ぜひ、巻末の”中年体育心得8ケ条”を参考にして下さい!

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

見る目が変わる博物館の楽しみ方 地球・生物・人類を知る 矢野興一 (著)

見る目が変わる博物館の楽しみ方 地球・生物・人類を知る

知の裏側をのぞいてみよう。

「博物館」と聞いて、なにを思い浮かべるでしょうか?
恐竜の化石、鉱物、生命の進化、地球の成り立ち…もっともっと出てくると思います。
これらを展示している「博物館」の裏側をのぞきたいとは思いませんか?
本書は展示されている様々な展示物が、どのように発見され展示される行程が書かれています。
例えば、恐竜の化石。発掘してすぐに展示とはいきません。
まず発掘する国を決め調査、発掘、発掘した化石を保護し研究室へ持ち帰り、クリーニング作業…といろんな工程を経て、展示されています。
ほかの展示物にもいろんな工程があります。
本書は9つの章にわかれて博物館の歴史から始まり、鉱物・隕石、菌類、植物、昆虫、など様々な展示物が紹介されています。
このような裏側を知れば、博物館がもっと楽しく思えるかもしれません。

ロフト名古屋店理工書担当 中山

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

描かれた病 疾病および芸術としての医学挿画 リチャード・バーネット (著)

描かれた病 疾病および芸術としての医学挿画

物語としての医学

医学書の棚に、ひときわ目を惹く異質な表紙。
ハードカバーに箔押しの装丁で恭しく飾られた中心には、青ざめた女性が虚ろな瞳で佇んでいる。
オリジナルのキャプションによるとこの肖像画の女性は23歳だが、コレラ特有の極度の脱水によって顔には皺が寄り老婆のようにも見える。
1831年、ヨーロッパで勃発した初めてのコレラ流行のさ中で、彼女はなすすべもなく死んでいったのだという。
まだコレラの的確な治療法が不明だった当時は、無慈悲にも病院さえコレラ患者の受け入れを拒むことが多かった。
彼女も、その一人だっただろうか。

社会そのものを切り出して紙の上に写し取る絵画は、時に実物よりも生々しさを感じることがある。
美しく完成されていながらも、溢れんばかりの痛みや苦しみの姿を映し出した絵画の数々は、まさしく人と病との壮絶な戦いの痕跡だ。
様々な映像技術が発達した現代だからこそ、是非手に取ってほしい一冊。

医学書担当 宮澤

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

コンピュータが小説を書く日 AI作家に「賞」は取れるか 佐藤 理史 (著)

コンピュータが小説を書く日 AI作家に「賞」は取れるか

「AI記者」が活躍中、では「AI作家」は?

リオ五輪ではワシントン・ポストの「AI記者」が
試合結果やメダル獲得数などを伝える短い記事を作成していたそうだ。
伝える内容が明確で、文章に典型的なパターンがある新聞記事は
機械化に向いているらしい。

では「AI作家」はどうか。
キャッチなタイトルとは裏腹に、著者は沸き立つマスコミや読者に釘をさす。
克明かつ極めて冷静に経緯が説明されており、
本書のタイトルに対する答えも至極冷静である意味つまらないものだ。

囲碁や将棋・チェスのような機械化が容易かつ結果が明確なものや、
自動運転等の実用的な研究と比べると、
文章生成に力を注ぐ企業や研究者は極めて少ない。

創作の分野ではまだまだ人間の出番のようだ。

ちなみに地元の名古屋大学の先生と研究チームのお話。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

あしたはひとりにしてくれ (文春文庫)竹宮ゆゆこ (著)

あしたはひとりにしてくれ(文春文庫)

1人の少年の物語。そしてある家族の物語。

都内の難関高校に通い、仲の良い友だちもいる。父と母の自慢の息子であり、妹にも懐かれている。居候の高野橋さんとの仲も良好だ。……でもこんな生活はまやかしだ。本当は自分のモノではない。心に湧き上がるそんな衝動を、彼は秘密の場所に埋めているくまのぬいぐるみにぶつけることで解消していた。地面の中から伸びてきた手に、自分の手を掴まれた今日までは。

「とらドラ!」などで知られる作家・竹宮ゆゆこの、文春文庫での第一作目。切れ味の鋭いギャグと、心に迫るシリアス。一つの作品に二つの要素を融合させる技術は、今作でも健在。少し変わった家族のアットホームなコメディと、心に闇を抱えた少年の葛藤とを、絶妙なバランスで描写しています。

本作の主人公となるのは月岡瑛人。優等生で家族との仲も良いという、外見にはごく普通の高校生です。しかしある事情から、誰にも言えない衝動を心の中に抱え込んでいました。そんな瑛人の前に突然現れたのが、謎の女性・アイス。彼女との出会いをきっかけに、瑛人は自分と家族について、あらためて考えさせられていきます。

色々と秘密を抱えている人物が出てくる本作ですが、そんな作品に明るさをもたらしてくれるのが、瑛人の家族である月岡家の面々。居候を2人も受け入れる度量の広い両親に、バカだけど底抜けに明るい妹。この3人の存在が、この物語をシリアスなだけでは終わらせません。

竹宮ゆゆこの作品を知らない方には、はじめての一冊として。竹宮ゆゆこのファンには、期待通りの一冊として。どちらの方にもおすすめできる作品ですので、よろしければご一読下さい。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

目囊 (光文社文庫)加門七海

目囊(光文社文庫)

耳嚢は聞き取った珍談、奇談。では、目嚢は・・・・。

いとこの嫁ぎ先の古い土蔵で見つかった『目嚢』という古文書。その内容が怪談にまつわるものだと知ったとき、怪談作家の鹿野南は喜び勇んで預かった。
『目嚢』には抱えた生首をかじる女の幽霊画が載っており、それは素人が描いたような稚拙なものだったが、読み始めと終わりでこれほど印象が変わることになろうとは想像していなかった。
虫がでる。
体調を崩す。
なにかを、みた気がする。
些細なことだと、そんな風に片付けられるような出来事も続いて起これば、不安は澱のように沈んでいき、主人公でなくとも、あの『目嚢』に原因があると思わざるをえなくなる。
ひらきはじめた怪異がゆっくりと、彼女の冷静さや客観性を失わせていく様子が静かに恐ろしかった。
人の想いとはこれほどまでも重く、そして手におえないものなのか。
好奇心やささいな善意などなんの役にも立たない。その場をすみやかに立ち去ることが最善の策であるような、そんな手におえない恐怖がここにある。
温かい布団の中で読むのにふさわしい、悪寒の走る1冊である。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業 梶山 三郎 (著)

トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業

あの自動車トップ企業でなにが

経済小説は数多くあれど意外にも自動車会社を舞台にしたものは少ない。
しかも本書はあのトップ企業をあきらかにモデルにしており
事実に基づいたと思われるエピソードも満載で興味深く読める。
とくに創業家との関係が非常に日本的で考えさせられる。

ただ暴露本のような内容ではなく、世界を相手に戦う日本のトップ企業で,どのような経営や人事が繰り広げられているのかが人間ドラマとしてよく描かれており,一気に読破してしまう。
タフな自動車産業の内実にふれることができ、下手な業界本を読むよりオススメである。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来 金城 辰一郎 (著)

チャットボット AIとロボットの進化が変革する未来

人工知能の究極のかたちを人類に。

人工知能、機械学習など人類の知能をコンピュータで再現し、人類がより暮らしやすくするためのツールとして開発され、その進歩には目を見張るものがある。そのなかで人類の究極の夢ともいえるロボットの実現はもう今では可能になっている。そして、それをさらに人間同士の会話と同じようにソフトウェアとの会話によって、あらゆるサービスに応えてくれるチャットボットの登場がでてきているのである。チャットボットをわたしたちのパートナーとして活用していくために、いま一度チャットボットを通して人工知能の未来と可能性について考え直す必要があるのではないだろうか。本書はAI、ロボットと人類が共存していくために、さまざまな分野でのチャットボットの活用について考える指南書である。

あなたもチャットボットを未来のパートナーとして
次世代の生き方を考えてみませんか?

PC書担当 辻

書店員:「K」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|大分店/Junku.COM 大分店(コミック)

いのる 長倉 洋海 (著)

いのる

あなたは何のために祈りますか?

この本の著者、長倉洋海さんは写真家で、世界中を旅して多くの主に政情の安定しない地域の人々や風景を撮影しています。
「いのる」をタイトルにしたこの本は、かつて不安定だった、今もなお危うい状態にある国々の、祈りを捧げる人々の写真と、祈りについて考えを深めていく長倉さんの文章で出来ています。
写っている祈る姿勢や様式や対象はさまざまで、人種も、国もさまざまです。
アフガニスタン、トルコ、ルーマニア、メキシコ、ネパール、そして日本。
何のための、どんな祈りなのかを説明する言葉は少なめです。
どちらかというと問いかけられているように感じます。
祈ることによって、あなたは何を見つけようと思いますか?
あなたは何を、誰を思いますか?

私が長倉洋海さんを知ったのは、テレビ番組「徹子の部屋」にゲストで登場した2002年のことでした。2001年にアフガニスタンで亡くなったご友人についてのお話を聞いて、長倉さんの深い悲しみを感じると共に、この方の見たご友人の視点で世界が見たいと思い写真集を買いました。もちろん、とても同じ視点には立てませんが、今も写真集は手元にあります。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

死にゆく患者と、どう話すか 國頭 英夫 (著)

死にゆく患者と、どう話すか

極限の問い

本書は看護大学のゼミの講義録をまとめたもの。
実際に講義を受けているかのようにテンポ良く読み進む事が出来る。
がん治療を専門とする医師である講師による示唆に富む問いかけと、
ついこの間まで高校生であった彼女たちが未熟ながら柔軟な頭で
難題に向き合う姿勢が、相まって興味深い内容となっている。
答えはないのかもしれない。が、問いかけ考え続ける事が大切なのだろう。

書店員:「ジュンク堂書店ロフト名古屋店」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|ロフト名古屋店

世界一楽しい遊べる鉱物図鑑 さとう かよこ (著)

世界一楽しい遊べる鉱物図鑑

鉱物で遊びまくる。

きれいな石、めずらしい変わった石、面白い形の石。眺めているだけでうっとりしてしまうのが鉱物の魅力だが、コレクションする以外にも楽しみ方がある。
それを子どもにも大人にもわかりやすく教えてくれるのが本書だ。

まずは、おうちでできる実験に挑戦してみよう。鉱物を割る「パッカーン実験」、水や酢に浸す「スケスケ透明実験」に「ぽこぽこポップコーン実験」、火にかける「ニョロニョロのび〜る実験」など名称を聞くだけでプッと吹き出してしまうおもしろ実験が満載。

宝石を作ってみたいという人には、人口結晶実験がおすすめ。自分の手で合成し、結晶が出来上がるまでを見守り育てる楽しみが味わえる。

また、実験以外には鉱物を使った工作が紹介されている。オブジェやアクセサリーは鉱物女子にもってこい。楽器や鉱物ラジオというのは、いったいどんな音がするのか興味深い。
鉱物は愛でるだけでは勿体無い。その面白さをこの本で存分に堪能していただきたい。

ロフト名古屋店 理工書担当 中村

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

悪いものが、来ませんように (角川文庫)芦沢 央 (著)

悪いものが、来ませんように(角川文庫)

驚きだけでは終わらない

育児中の奈津子は夫や実母、そして社会ともうまくなじむことができないでいた。
孤独の中で思わずわが子に対して黒い感情がこみあげては、瞬時に今度はこの子がいなくなればきっと自分は生きていけない、という想いが波のように押し寄せて、奈津子は子供を抱きしめながら、強く祈らずにはいられなくなる。
どうかこの子のもとへ「悪いものが、来ませんように」と。
そんな不安定な状態の奈津子の拠り所は、不妊と夫の浮気に悩んでいる紗枝という女性だった。紗枝の拠り所もまた奈津子その人であり、二人は誰よりも相手を称え、頼りあって生きてきたのだが、とある他殺体が発見されたことで物語は大きく動き始めてしまう。
奈津子と紗枝が抱く相手のイメージと、他者が証言する二人のイメージには大きく開きがあり、そのちぐはぐさが物語全体に、妙な違和感を与えていた。
その違和感にはきっと答えがある。そんな気がして、頁をめくる手がとまらなくなり、やがて、とある頁にさしかかった際の「なんだこれは」という気持ちが、「ああ、やられた」という気持ちに変わるのにさして時間はかからなかった。
依存と愛情、その差はいったいなんなのだろうか。
驚きだけでは終わらない、1冊だ。

書店員:「ジュンク堂書店福岡店スタッフ」のレビュー

ジュンク堂
ジュンク堂|福岡店/MARUZEN 福岡店(文具)

七日間の幽霊、八日目の彼女 (メディアワークス文庫)五十嵐 雄策 (著)

七日間の幽霊、八日目の彼女(メディアワークス文庫)

繰り返される七日間と、訪れを待つ八日目の物語。

ある日突然、僕の前に僕の“彼女”を名乗る女性・一夏が現れた。家族や友人も、一夏のことを僕の彼女として扱うが、僕は一夏という人物を知らないし、そもそも彼女もいなかったはずなのに……。

五十嵐雄策の手による、繰り返される七日間と、訪れを待つ八日目の物語。“彼女”はいったい何者なのか。その答えを知るための物語は、心に強く響く恋愛小説であり、非常に巧い構成で練られた推理小説でもあります。比較的短い作品なのでさらりと読むことが出来る一方で、物語自体の満足度はかなり大きく、強くおすすめできる一冊です。

読み始めてしばらくは、おそらく色々なところにちょっとした違和感を覚えるでしょう。その違和感は中盤にかけてさらに大きくなっていきます。そして終盤、ようやく訪れた八日目の物語は、全ての違和感を解消し、かわりにある種の充足感を与えてくれるでしょう。興味を持たれた方は、ぜひご一読ください。

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