積読遅読家さんのレビュー一覧
投稿者:積読遅読家
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
2012/09/06 00:36
こうの史代さんの一代表作
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
個人的には、「桜の国」とこの作品、「さんさん録」をこうのさんの代表三部作と考えております。「桜の国」とこの作品は先の大戦を時代にしているので、どうしても戦争の本質又は細かいリテールで、色々反論があるかもしれません。
ただし、私の祖父も戦争経験者ですが、それを踏まえても過剰な美化はされておらず、戦争状態下の普通の家庭の状況が伝わる名作だと思います。
こうのさんの作品は、かなり作りこまれているので、この作品に限らず、台詞がないシーンのメッセージ性が強いです。お勧めのシリーズです。
紙の本夕凪の街 桜の国
2012/09/06 01:00
現代の福島原発事故でもかわらない差別
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
日本のエネルギー政策における原発の位置付けはおいておき、原爆または「放射能」差別を知るためには、漫画という手法においても絶対に無視できない秀逸の作品である。
福島第一原子力発電所事故で、いわゆる「放射能」の影響は看過できないし、考慮する要素ではあろうが、福島県民の方々への差別はさらに看過しがたいものがある。同じ日本人か?と考え込んでしまう言説・報道も多い。
まずは、差別の存在を知り、冷静な言説に耳を傾け、自分で判断することが求められれている。原発賛成論者・反対論者どちらにとっても、まずは差別があると認識することから、日本における原発のあり方をかたるべきであろう。
薄い本ではあるが、非常に重たい本である。センチメントにひたって読むような軽い内容の本ではないことをお伝えして、是非お読みになることをお勧めする次第である。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |