くりんぐりんさんのレビュー一覧
投稿者:くりんぐりん
紙の本百田尚樹『殉愛』の真実
2015/02/21 02:34
百田尚樹さんへの最高のバースデープレゼント
38人中、36人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2014年11月、大ベストセラー作家である百田尚樹さんが初めて手掛けたノンフィクション作品である「殉愛」が発売されました。
本書は「殉愛」の検証本になります。
表紙をめくると、そこには付箋がだーっと貼られた「殉愛」が。
執筆者の角岡伸彦さん、西岡研介さん、家鋪渡さん、そして宝島「殉愛騒動」取材班のどなたの本なのかわかりませんが、本当に百田さんは幸せ者だと思いました。
「読み捨てられる雑誌のように」で始まる歌がありましたが、雑誌も本も、読み捨てられるこの消費社会で、こんなにも丹念に、一生懸命、自分の書いた本を読んでもらえる。百田さんは本当に作家冥利につきると思います。
2/23は百田さんのお誕生日だそうです。この本は、百田さんには忘れられないバースデープレゼントになるのではないでしょうか?
「殉愛」や「家鋪さくら夫人感涙手記」では涙が出ないどころか、ドライアイでシパシパしてしまった私ですが、この本では涙を止めることができませんでした。
特に、家鋪渡さんの手記で、どれだけ家鋪家のみなさんの絆が深かったのか。そしてそれが無残に壊されたのか。たかじんの二番目の奥様が、たかじんの死後、力を落とされたたかじんのお母様にどれだけ心を砕き、力づけようと努力されたのか。ずいぶん昔に分かれた相手の母親に、無償で、ここまでできる方はなかなか居ないと思います。この方こそ天使のような方だと思いました。しかし「殉愛」では、焼き場で、遺骨を見て「骨格標本みたい」と言う、常識のない、冷たい女性に描かれていました。どうしてこの方を貶めなければならなかったのか、私にはわかりません。
ただの一度も取材せず、会ったこともない他人を貶めるなんて。
「貶める」と言えば、この本には少しだけ振り仮名がふってあります。その数少ない漢字の一つが、「貶める」です。「殉愛」マニアならニヤリとするのではないでしょうか?宝島社さんのニクイ演出ですね。
雑誌月刊 flowers (フラワーズ) 2016年 07月号 [雑誌]
2016/05/31 23:39
山岸涼子先生との対談を読むだけで価値がありました
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「ポーの一族」の続編目当てで買っている方が多いと思いますが、私は山岸涼子先生との対談が目当てで買いました。
あえて萩尾先生の作品は読まなかったという山岸先生。お二人の関係性が垣間見えてすごく興味深かったです。
この対談を読むだけで購入した甲斐がありました。
紙の本荒木飛呂彦の漫画術
2015/05/31 18:36
漫画家志望でない人でも役に立つ
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
デビューしてから現在まで、殆どの時間を第一線で、そして人気作家として漫画を書き続けてきた荒木先生が、自らの「手の内」を公開された作品です。
漫画だけではなく、プレゼンの教科書として考えると、いろいろ参考になるところが多いと思います。
自分の作品(自社の商品)に「お金を出させてもいい」と他人を説得するためにはどうすればよいか。すばらしいアイディアや、商品があっても他人にお金を出させるには、その内容を理解してもらわねばなりません。そのために、どのようなところに工夫しているか、見せ方を考えているのか、漫画の1頁、1コマにもこれだけ工夫をしているのかと驚きました。
2015/05/31 17:10
コナコーヒーの真実
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ハワイ土産でコナコーヒー(高かった)を買っていき、コーヒー好きの人に渡した時に、「コナコーヒーって美味しくないんだよ」とぽつりと言われたことがあります。
数年後、ハワイ島に行ったときに、レンタカーでドライブしようという話になり、目的無く車を走らせていたら、たまたまコナコーヒーの農園の集落にたどり着き、農園を見学したことがあります。コーヒー農園のあたり(高地)にはいると突然、雨が振り出し、コーヒー農園のテラスから見た光景は、オアフ島のホテルのテラスからの眺めとはまったく違い、ここがハワイなのかと驚いたことがあります。コーヒーの試飲をさせていただきましたが、酸味が強く、もともとコーヒーが好きではない私には理解しがたい味でしたが、ハワイのコナ地区が先進国で唯一コーヒーを生産していることや、先進国ゆえに、生産コストが高く、価格で他国のコーヒーと競争しづらいこと、また、ハワイならではのコーヒー事情を教えてもらいました。
この巻は美味しいコーヒーを探してハワイ島のコナに行き、そこで美味しいコーヒーを探すため、農場回り(及び農場で農業研修)をするさまが描かれています。ハワイのコーヒー事情はまさに私が聞いた通りの内容であり、当時を思い出しながら読みました。
王様のコーヒーをめぐる勝負の行方はまだまだ見当がつきませんが、次の巻も期待しています。
2013/08/28 23:12
恐るべき事実
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
日本では「成功例」として取り上げられている中国進出した日本企業。
その実態は悲惨極まりないものであることがよくわかった。
終章の歴代中国大使たちは、売国奴列伝とでも言うべきもの。
彼らが税金で養われていた(年金を考えれば、未だに養われている人も多いだろう)ことは噴飯もの。
紙の本ちいさいひと 1 青葉児童相談所物語 (少年サンデーコミックス)
2017/03/30 18:13
救われている子が居ると信じたい
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
時々、酷い児童虐待のニュースが報道されます。
信じられないような虐待の末に亡くなった子。
裁判になっても反省しない親。自分の子とはいえ、人が亡くなっているのに、短期で出所する親。
そういう時、「行政は何をしていたんだ」とやり玉にあがることが多いです。
しかし、こういった事件の裏には、救われた沢山の命があるんだということに、この本を読んで気づかされました。
そこに一つ、救いを見出した気がします。
新米児童福祉士の相川健太がどのように成長していくか見守りたいと思います。
2017/01/28 13:35
相変わらず面白い
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
美麗な絵と絶妙のギャグセンス。
今時のすぐエッチへと突入したり、昔からある痛い系のお耽美話とは一線を画した国枝ワールド。私は大好きで作家買いする作者さんです。
漫画としても普通に面白いと思うので、BLが苦手な方も一度手にとってみてください。
2015/05/31 18:29
渚くんの衝撃の過去〔ネタバレあり)
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
E組ではかなり出番の多い渚君。前から面白い髪型をしているなぁと思っていましたが、この巻ではその髪型の理由が発覚します。
母親が「理想の自分の人生」を子供に押しつける様を「RPG『母さん』の二週目」と称したのは鋭いなぁと感心しました。激しい母親と「争いたくない」父親が不在の家庭だというのも深い深い。
しかし、この作品は週刊少年ジャンプで連載ですよね。リアル小学生もたくさん読んでるんですよね。う~ん・・・・・・この深さがわかるだろうか。でも次の巻からも目が離せません。
紙の本おやすみなさい、また明日
2014/02/17 21:08
特大ヒット
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
エロが読みたい人には向きませんが、切ないBLを読みたい方にはお勧めです。
ぜひ、事前情報(あらすじ)を入れずに読んでください。
いま、BLで一番好きな作家さんです。
2017/03/03 03:05
あと1巻
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
昭和元禄落語心中、3巻くらいまで読んで、あまり好きになれなかったので脱落していました。
その後、アニメ化されたことや、完結したことを聞き、10巻までだというので最後まで読んでみようかという気になりました(これが全70巻だったらやめていたでしょう)。
5巻くらいでしょうかね、世界観の凄さに気づかされたのは。
そしてこの9巻。「死神」とは……。
再読してよかった。再読しなければこの世界を知らずにいたのかと、再び手に取ったことを神に感謝しました。
久々に「傑作」と思える漫画に出会えました。
紙の本作家の収支
2015/12/21 17:16
具体的な数字がずらずら
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
ここまで赤裸々に書いていいの?と思うくらい、具体的な数字のオンパレードでびっくりしました。
森先生が1年に受け取った印税の額だけで億を超えていたとか、驚きました。
インターネットへの不正アップロード問題などで、作家さんの収支は厳しくなる傾向だと思うからこんなにもうかっているのは一部の作家さんだけだと思いますけど。
関係者以外にはうかがい知れない舞台裏を垣間見ることができて面白かったです。
2015/06/03 21:56
江戸しぐさって何?と思ったらこの本を読んで
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
「江戸しぐさ」って何?と思ったそこのあなた。
知らないのが当然です。というのは、江戸しぐさとは、ある特定の人達が「江戸時代では常識だったこと」としてつくりあげたものなのです。
驚くべきことは、今では教育現場に浸透し、学校で江戸しぐさを教えるところもあるとか。
じっくりコトコトにこんだ江戸そっぷとか、江戸時代の人はチョコレートやバナナを食べていたとか、仰天な江戸しぐさ。なぜそんなものが出てきたのかがこの本で検証されています。おもしろいです。お勧めです
紙の本オレたち花のバブル組
2014/02/04 23:59
半沢直樹でブレイクするとは……
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2013年に「半沢直樹」としてドラマ化され、大ブームになるとは誰が予想しただろうか……。
作品が面白いのは間違いない。特に、融資関係の仕事をしたことがある人なら、もろもろ「クる」ものがあると思う。
2017/03/28 04:15
安定の素晴らしさ
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ゴロー先生が一か月間、離島に研修に行く話でまるまる1巻つかっています。よっていつものレギュラーキャラクターはほとんど出てきません。
産科だけでなく、地域医療、総合医療の問題に触れられており、相変わらず泣けます。はやくも17巻になりましたが、どの巻も安定して素晴らしく、質が高いままシリーズが進んでいるのはなかなかないように思います。
2017/03/03 03:07
絵だけじゃない
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あまりファンタジーものは得意じゃないのですが、絵がすごいと聞いて購入。
絵だけじゃなく、話にも引き込まれました。
読んでください。
それだけ。