サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 休暇旅行さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年8月)

休暇旅行さんのレビュー一覧

投稿者:休暇旅行

22 件中 1 件~ 15 件を表示

引き続き傑作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

表題作は、『虫と歌』収録作とあわせても一番の作品だと思う。ちゃんとあれを超えてくるかー。理解もしやすいし万人に薦められる。
SF志向の人みたいなので、説明過剰にならないようにするのがむずかしいところだと思う(説明しすぎると一気に嘘っぽくなる)。台詞も絵も、そのへんのバランスが素晴らしい。……理解できたとは言えませんが……。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ポラーノの広場 改版

2016/12/10 21:04

ネネムの伝記

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書所収の「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」、子供の頃読んだ宮沢賢治の童話群のなかでも一番印象に残っていました。
「グスコーブドリの伝記」の先行形態です。かなりナンセンスな作品で、そういう意味ではむしろ宮沢賢治の独自性はうすいのかもしれません。当人が真摯な場合にこそ、賢治の異常といっていいような独自性は浮びあがると思うから(たとえばグスコーブドリのほうがネネムより単にナンセンスといいきれない分だけ不可思議ともいえる)。
でも、わたしに本の世界の自由さを教えてくれた一篇です。例によって素敵で、不思議で、変なオノマトペがたくさんあって。加えて、(作品自体には関係ないのですが)それ以前にグスコーブドリは読んでおりその先行形態とは知らずにネネムを読んだので、まずお話同じやんと思い、だからといって一行も飛ばす気にならず、はては「(ここまで原稿なし)ました。」や「(以下原稿不明)」まで堪能しました。小説は物語ではない、ということを教えてくれました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

「おどろう 夢だもの」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

すごい作品です。とくに一巻はすごいです。主人公の直面する、他人と自分はべつの存在だし世界は自分のためにあるわけではないという残酷さと、にもかかわらず(だからこそ?)生きることにときどきあるどうしようもない美しさが、奇跡のように表現されています。とりわけ最後の「カーニバル ナイト」にはうちのめされてしまいます。
第二巻以降も間違いなく良いのですが、第四巻文庫解説(脇明子)が述べているとおり、次第に主人公の成長物語から、彼女を狂言回しにして周囲のエピソードを描くようになっていきます。その意味で一巻は別格だと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

人間の想像力には限界がある

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「きわめて重要なことは、どんな人間であろうが、限られた分野以上のことを調査することや、ある一定の数以上のニーズがどれだけの緊急性を持っているかを考慮することは、不可能であるという、基本的な事実である。自分の物質的な必要にしか関心のない人であれ、すべての人間の福祉に熱い関心を持っている人であれ、考慮できる目的の数は、全人類のニーズ全体に比べれば、きわめて微小な一部にすぎないのである。」
「個人主義哲学は、通常言われているように、『人間は利己的でありまたそうあらねばならぬ』ということを前提としているのではなく、一つの議論の余地のない事実から出発するのである。それは、人間の想像力には限界があり、自身の価値尺度に収めうるのは社会の多様なニーズ全体の一部分にすぎないということである。」(pp.73-74)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本定家百首・雪月花〈抄〉

2016/12/08 23:14

あくまで読んでいく傲慢さと美しさ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ぜんぶ一首評です。
もともと「定家百首」に付されていた伝記部分を割愛したとのことなので、そのせいもあるのかもしれませんが、あくまで歌を読むという非情さ・傲慢さ・美しさが貫かれています。定家の恋歌がいいと言われる理由とか、「駒とめて袖うちはらふかげもなし」とか、これまで分からなかったことが、この評釈を読んだあとではなぜ今まで分からなかったのかというくらい名歌としか思えなくなる。
併載「雪月花」は藤原良経20首分を抄録。訳詞は定家百首よりこっちのほうが面白いです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

生きることはさびしいから少しのあいだ一緒に歩きましょう

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

生きることはさびしいから少しのあいだ一緒に歩きましょう、そんな印象を受ける作品でした。
短編集。どれも、人と、人じゃないひととの、交わりの物語です。その交わりはとても深く、愛と呼びたくなるようなものですが、その裏には、人の側の(というよりもはや、作者の、と言いたくなってしまうのですが)、自分は他の人とは交われないという強い思いがあるのではないかという気もします。
だからそこから踏み出す「日下兄妹」が、この作品集の中で(わたしの見聞きしたかぎり、ですが)一番人気なのかもしれません。でも、出発点についていえば、これらの短編がどこまでも、さびしさから出発しているということ、それは記しておきたいと思います。きっとそのほうがこの本が必要な人に届くと思うのです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

静かでやさしい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

傑作といっていいと思います。もう少し読んでいたかった、というのが欠点です。それだけ。
独特の、一見下手な、動きがまるで表現されない絵で描かれています。作中に「簡単なのよ 踊りはね 身体を不自然にすればいいの」「たとえば 『完全に止まる』 それだけでも踊りよ」という台詞(この部分の絵が表紙に取られています)がありますが、この絵にもそんな感じがあるような……こじつけか。
そういう絵なのでなんだか静かです。でも冷たいわけではなく、クレヨンみたいな線のせいか、あたたかです。物語もそういう静かなやさしさによりそっています。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

秀作青春漫画

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

一年以上前にネット上で電子版三巻まで無料立ち読みし、このほど店頭で見かけて全巻購入、はじめから一気に読みました。
ほんとうに優れた青春漫画だと思います。

青春とは、自己ができあがる一方で、自己を肯定し保持する術を「他者の視線」しか知らないがゆえに、自己と他者の齟齬に悩むこと。結局違うままにそれぞれ受けいれるしかありませんが、しばしば自己を他者の色に、あるいは他者を自己の色に染めることで回避しようとしてしまいがちです。
少女漫画的な(多分)すれちがいの手法を通して、この自己と他者の齟齬を執拗に浮かびあがらせるつくり。互いを違うままに受け入れることにつながりうる一方で、他者(社会)から「価値」を与えられているゆえに自分をからめとる罠ともなりうる「恋愛」の両義性を綱渡り的に扱ってみせる手つき。青春もののお手本のような作品だと思います。

もちろん、この結末が完全な、あるいは唯一の正解ではないでしょう(たとえば結局少女性を失ったその後、は描かなかったという見方もありうる)。でも、そこも含めて青春ものとしてよいのだと思います。青春がそんなに完全に解決されてたまるかってなもんです。だから結末に、やや強引なまでに希望をもちこんだ、作者の真摯な思いにうなずきます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本死せる王女のための孔雀舞

2017/02/27 18:08

繊細

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

七生子シリーズがとてもよかったです。こういう現実世界を独特の感性で丁寧に繊細に拡大し雰囲気を描き出していくような作品をもっと読みたいなと思ったのですが、どうやら本来はSF色のつよい作家さんみたいですね(併録三作品はすべてその系統)。選集のほかの巻だと、どれが現実世界ものなのでしょう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本花屋の娘

2016/12/08 23:01

花でいっぱいにする意味

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「花屋の娘は思いました
心が空っぽの人たちの心の中を
きれいなお花でいっぱいにしてあげたいと
花屋の娘はそう思いました」
読むと、ぼんやりして、小説とかフィクションの意味って何なのだろう、みたいなことを考えます。たぶん作者の方の意図とはまったく違うのだと思いますが。この方の短篇漫画をいくつか読んだときはピンときませんでしたし。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本倒立する塔の殺人

2016/12/06 22:53

受け継がれる少女小説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

戦時下、三人の少女の手を渡るリレー小説を中心に据えた、ヤングアダルト向けのミステリです。
女学校でひそかに手渡されていく何か、というイメージが魅力的です。その中身はみんな知らなくて、でもうつくしく危険な、そして生きていくために不可欠なものだ(自分など一部の人にとっては、といううぬぼれもふくみつつ)ということはみんな知っているから、どうにかして受け継がれていく。
作中に絵や小説への言及が多く、付録として作品のうしろに作中に登場した絵のギャラリーまでつけているあたり、作者自身もまた読者へと何かを手渡そうとしているように感じてしまいます。あえて語り手の女の子を、上述のイメージから離れた地に足のついた女の子にしたことにも、本気で届けようとする意志を見てしまう。読者への思いを感じる小説でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本聖少女 改版

2016/12/06 22:28

「おしゃべりの快調な速力」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「倉橋由美子全作品」の作品ノートで、作者自身が「『ぼく』はヘンリー・ミラー風の口調でしゃべりまくっているが、この小説の取柄はそのおしゃべりの快調な速力だけなのかもしれない。」と述べていました。もちろん「だけ」なんかではまるでないのですが、この見解にはけっこう同意するところがあって、より前に書かれた作品、またのちに書かれた作品の(それぞれ違った風に)奇妙に人工的な文章に比べると、「文章っぽさ」のうすい、スピード感のある、文章を読むことと意味を把握することにあまり齟齬のない文章になっている気がします。……いや、一般的にみればむしろ装飾的ともいえそうな文章なので、この感想は自分でも不思議なのですが。
そういう意味では、未紀を中心にした小説であるだけでなく、「ぼく」を中心にした小説でもあるはずで、少女小説であるとともに少年小説でもあるのかもしれません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ジャンピング・ジェニイ

2016/12/06 22:04

人生で一番笑ったミステリ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

探偵役はロジャー・シェリンガム。まぎれもなく名探偵だと思うのですがそれ以上に迷探偵。『第二の銃声』でも笑わせてくれましたが、この本ではさらにグレードアップ。もはや事件解決でなく事件改竄のために奮闘している。優れたミステリにしてコメディ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

出来がすごい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

推理小説を多く読んでいるとはいえないのに偉そうな口をききますが、これが本格推理小説かと圧倒されました。出来がすごい。論理が自然すぎるでしょ。警察の無能さやナディア(語り手)の若干の無神経さ等は気になりましたが、そういう小説的人間描写的些事ではない物語としての面白さには十分に腕が振るわれているので全体としては瑕になっていないと思います。
なお、シリーズ前作『バイバイ、エンジェル』を先に読まれることをお勧めします。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本パルタイ 改版

2016/11/04 22:57

すべてひらがなになったような

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なんでなのか良く分からないが、表題作「パルタイ」など倉橋由美子の初期作品のいくつかは、読んでいると字面がすべてひらがなに溶けていくような錯覚に襲われる。意味がはがれていくような、といえばいいのか。作者は窪田啓作訳の異邦人の文体をまねた、といっているが、あれを読んだときは全然こんな感じをうけなかったのに。
単に内容が観念的だから、というわけではないと思う。松浦理英子『葬儀の日』を読んだときに若い女性の観念的な語り、という点で『パルタイ』を想起したのだが、あちらは印刷された文字だとあまり意識せずに文章が意味として直接理解される、なんというかかなりすっきりした文章である(どちらが優れている、という話ではない)。なにが違いを生んでいるのかといえば倉橋の文章にある悪意なのだろうという気はする。理屈は分からないが。

「貝の中」はパルタイよりさらに出来がいいのではなかろうか。集中ベストを「蛇」とする人と「貝の中」とする人に分かれる気がする。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

22 件中 1 件~ 15 件を表示