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kojiさんのレビュー一覧

投稿者:koji

332 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本悲しみのイレーヌ

2015/11/15 01:16

この邦題はいかがなものか?

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

Travail Soigne  Pierre Lemaitre

「その女アレックス」が大ヒットした作者のデビュー作です。

第4作目にあたる「その女アレックス」が売れ過ぎたので、

編集者か出版社が無理してこの邦題をつけた気がします。

残念ながらフランス語はわからないので、

原題の意味もわからないのですが、

アレックスを先に読んでいるとまだ許されるかもしれませんが、

この邦題はこの本を読む楽しみを幾ばくか損なっていると思います。

私自身はこの作品も方がアレックスよりも面白いと思いました。

登場人物も描き方も細やかで個性が際立っていますし、

物語のテンポというか流れが気持ちよいほどでした。

ミステリーのしての仕掛けもこちらの方が好みです。

おせっかいでしょうが、ルメートルを読みはじめるなら

本作からフランスでの出版順に読まれることをお勧めします。

色々不満ぽいこと書きましたが、

それでもこれも本作が素晴らしく面白い作品だったからこそ感じたものです。

ミステリー好きな方ならなおさらお勧めします、

いいですよ、これ!

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紙の本書楼弔堂 破曉 文庫版

2017/01/27 22:10

この雰囲気

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは私の好きな方の京極さんです。
もともと京極さんの本は全て好きなのですが、この作品の持つ雰囲気や話の流れが俗に言われる百鬼夜行シリーズに非常に近い感じがして、堪らなく嬉しかったです。
まるで弔堂主人と高遠のやりとりが京極堂と関口のそれのようで。わざと残りページが減って行くのを惜しむようにゆっくり読んでました(笑)

こんなのを読むとどうしても「鵺の碑」を読みたくなるんですが、京極さん書く気あるんでしょうかね。

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紙の本怒り 下

2016/03/04 10:21

他人ごとにしてませんか?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この装幀だけでも書店で平積みされているとインパクトがありますが

中身も相当考えさせられます。

物語の時間設定は現代です。

あくまでもミステリーとしてエンターテイメントとして

読んだ人を楽しませるものとして高い完成度ですが、

その中で投げかけられる私たち社会の問題の多さ深さ!

知的障害者とその家族に対する

母子あるいは父子家庭対する

性的マイノリティに対する

基地問題も含めた沖縄に対する

私たち一人一人の理解と寛容性と共有感への

痛切な問いかけ。

今を真剣に考え直すことを迫ってくる作品でした。

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紙の本漁港の肉子ちゃん

2015/04/20 16:10

いい作家に出会えた

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こうあらねばならない。

こう生きなければならない。

そんなこと意識していないようで、

自分でも知らないうちに囚われているのかもしれないと教えてくれた本でした。

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紙の本依頼人は死んだ

2017/07/05 17:15

読むほどに「葉村晶」に魅せられていく

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

女探偵「葉村晶」が登場するシリーズの2作目です。
今回も9編の短編から構成されており、各話ともそれぞれ独立して完結していますが最後の1話を読むことで全体を通した1編の長編とも読めるものでした。

この本を読んでいて思うのは「悪意」ってそもそも特別なものだろうかということでした。
向けられた方からすればそれは「悪意」でしかないようなものでも、仕掛けた方は案外そこまでの意識すらない場合、それを避けたり止めたりすることはかなり難しいものになるのかもしれません。
身内も含めて他者に対して「悪意」を持って行動するすることは誰にでもありうることだと思えてしまうので、加害者にも被害者にも簡単になりえることに平穏に暮らすことの困難さを改めて思い知る読後でした。

それにしても「濃紺の悪魔」と「葉村晶」の今後の成り行きがもの凄く気になる作品でした。

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紙の本太平洋の薔薇 上

2017/04/14 21:11

当たりを引きました!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これはめちゃくちゃ面白いです。
上下巻なので上巻の終わりでもまだまだストーリーを展開させているところなのですが、その中でも見事な間隔で緊張と緩和を繰り返しており、これからどうなっていくのか期待感でページをめくる手が止まりません。

TVや映画のような映像作品だとストーリーが壮大になると制作費が嵩み制約を受けるでしょうが、小説であればこそ作者の筆力次第でいかようにも物語世界を広げることも深めることもできることをこの作品で証明されておられます。
フィクションであるのはもちろん分かって読んでいるのですが、でも素晴らしいリアリティーがあってこの物語世界になんの抵抗感や違和感も抱く余地もなく没頭しています。

上巻を読み終えて、これから読む下巻への期待は嫌が応にも高まってしまいます。
多分、残りページが減っていくことが寂しいような残念なような気持ちになりそうな嬉しい予感がしています。

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紙の本虚実妖怪百物語 急

2016/11/23 20:58

そうくるか、京極さん

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

いや〜面白かった、楽しかったそして考えさせられました。

2015年11月に亡くなられた水木しげる氏への京極氏の究極の追悼でありました。

こんなに楽しく読める反戦争小説はかってなかっただろうし、見事なハチャメチャエンターテイメントであり素晴らしい作品だと思います。

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紙の本虚実妖怪百物語 序

2016/11/22 12:10

一般受けするのかな?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品は読み手を選ぶでしょうね。
出だしから「帝都物語」ですもん。
私みたいに京極夏彦氏を好きな方や荒俣宏氏・水木しげる氏の作品をはじめ妖怪好きな方は滅茶苦茶楽しいです。

パロディーでもあり、妖怪ものでもあり、世相ものでもありでとにかく盛りだくさんで、この後どう進んでいくのか予想もつかいないのですが楽しいです。

著名人がいっぱい実名で出てこられます。こんな作品を書いて出せるというだけでも、京極夏彦氏が出版業界に於いて大切な売れっ子作家であることの証明でしょうね。

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紙の本怒り 上

2016/03/04 10:20

今を真剣に考え直すことが迫られる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この装幀だけでも書店で平積みされているとインパクトがありますが

中身も相当考えさせられます。

物語の時間設定は現代です。

あくまでもミステリーとしてエンターテイメントとして

読んだ人を楽しませるものとして高い完成度ですが、

その中で投げかけられる私たち社会の問題の多さ深さ!

知的障害者とその家族に対する

母子あるいは父子家庭対する

性的マイノリティに対する

基地問題も含めた沖縄に対する

私たち一人一人の理解と寛容性と共有感への

痛切な問いかけ。

今を真剣に考え直すことを迫ってくる作品でした。

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紙の本残り全部バケーション

2016/01/09 21:29

あらすじも帯の一文字も読まずに本編から読みましょう

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

伊坂氏、相変わらずハズレなしで面白いです。

もし読まれる方は本の裏面のあらすじどころか

帯の文字も一切読まずに本編を読み始めることをお勧めします。

こんなに素敵な作家と同じ時代に生きていて

次々と生み出される作品を読めることの幸運に感謝です(笑)

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紙の本ふくわらい

2015/10/27 22:38

物語的な面白さを超えた面白さに溢れた本でした。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

こんなふうに

普段の自分では感じられないことや

自分では普遍的で常識的なものの見方や考え方だと

思っていたことの外に別の世界が重なって在ることを

知ることの嬉しさや楽しさがあるから

本を読むことが止められません。

物語的な面白さを超えた面白さに溢れた本でした。

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紙の本さよならの手口

2017/07/09 19:16

「葉村晶」復活

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前作「悪いうさぎ」から13年後に出版された今作で「葉村晶」も四十路を迎えていたのですが「静かな炎天」から読み始めた私にはむしろ違和感がなかったです。
この作品も素晴らしいできでした。「悪いうさぎ」の感想で今年読んだ中で最高かもと書きましたが、この作品も甲乙つけがたいです。

「人探し」というたんなる民間人である日本の探偵の仕事として違和感のない依頼を受けて、いつものように地道に粘り強く調査を進める中で様々な謎が次々とでてくるのですが、その一つだけでもストーリーとして十分な作品になりそうなのです。
それをもう惜しげも無くこの一作に詰め込んで、これでもか〜というぐらいのエンターテイメントに仕上がっています。

これで「葉村晶」シリーズを全部読み終えたと思っていたのですが、光文社文庫の「暗い越流」という短編集に「葉村晶」が登場する短編が2作収録されているようなので、これも探してきて読んでみるつもりです。

でも、それを読んでしまうと当分「葉村晶」ものを読めない感じなのでかなり寂しい気分です。

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紙の本悪いうさぎ

2017/07/07 14:49

「葉村晶」シリーズ初の長編

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「葉村晶」シリーズ初の長編です。
いや〜〜〜〜〜〜〜〜〜もう最高でした。
さらにクールにさらに魅力的に格好良くなった葉村晶がいました。
自分の弱さも欠点も受け入れ、それでも自分らしく生きることを諦めない姿。

正義を振りかざすことも、他人を批判することもせず、救いの手を求める者に自分ができることを仕事として淡々とこなしていく。
そのことをあくまでもヒロイズムではなく生活の糧を得るための仕事として自覚しているあたりがより魅力的なのかもしれません。

ストーリーは途中に緩みも滞りなく次第に次第に緊張感を高めながら一気にエンディングへ至り、読み終えた時の満足感たるや感動ものでした。

今年になって読んだ中では最高の一作かもしれません。

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紙の本太平洋の薔薇 下

2017/04/18 17:22

クライブ・カッスラーやトム・クランシーに勝る

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本当に見事なエンディングでした。
上巻で大きく展開させたストーリーを破綻させることなく、納得満足の結末へ終焉させています。
何よりも超人的なヒーローを設定しなかったこと、メインを老朽貨物船にしたことがこの最高に面白い小説を成功させた要素だと思いました。
過剰な暴力描写をすることなく、それでいて読んでいる間にこんなにドキドキした作品も久しぶりのような気がします。
日本の海上保安庁という知っているようで詳細のわからない国家機関の扱いも、この作品をよりリアリティーがありながら海洋冒険小説として楽しめるものにしていると思います。

この壮大さはクライブ・カッスラーやトム・クランシーの陰謀冒険小説に勝るとも劣ることのない、本当に見事で面白い作品でした。

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紙の本ソウル・コレクター 下

2017/02/03 17:32

このシリーズの中でも怖さでは一番かも

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ジョージ・オーウェル「1984年」を初めて読んだ時も背筋が寒くなるような怖さを感じましたが、そのテーマはいつまでも生きるものであっても物語のディテールはやはり時間の経過と共に多少陳腐に思えるものでした。
その点、この作品が書かれたのが2008年であるだけにより現実感を持って恐怖を感じられました。

情報をある意図を持って操作できる組織や個人の性善性を何の根拠もなく信じるしかないような頼りない状況の中で、こんにち私たちは日々暮らしているだけなのかという不安感が強烈に残りました。
最終的に犯人は射殺という形で社会から取り除かれますが、そこに何の安心感も得られないことがこの作品が良くできている一番の証明ではないかなと思います。
このシリーズの中でも怖さという点では一番だと思います。

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