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やびーさんのレビュー一覧

投稿者:やびー

44 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本人に強くなる極意

2014/03/17 16:57

佐藤哲学の神髄

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

常日頃、多大な書籍に目を通し、恐ろしい程のペースで書籍を刊行する、氏が、「図太い人」になる頭の使い方と銘打ち、自身の思考の一端を見せてくれる渾身の一冊。

 これまで、氏の過去の著書で思想や哲学に触れて来た読者であっても、改めて考えさせられる考察に眼からウロコが落ちる思いで読み進める事が出来るだろう。
 まえがきの中で、「真理は具体的であると考える。」との表現通り、氏の思想を細かく砕いて説明されており全体的に読みやすい。
 よくある、「こうすれば上手く行く」的なハウツー本では無く、過去の偉人達の名著に触れながら、日常的なシチュエーションでの活用に転換するなど知的興奮を得られる。

 第二章「びびらない」では、人はよく解らないもの、不可解なものに対してびびると、プロテスタント神学者の言葉を紹介し、相手の「内在的論理」が解り、現状の自分の力を客観的に把握する事。そこを理解すれば必要以上にビビる事は無いと説明する。
 孫子に言う「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の言葉が腑に落ちる気がした。

 佐藤哲学の神髄を垣間見る事が出来るだろう。

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紙の本先生と私 1960−1975

2014/03/02 17:43

すごいよ優さん!

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

佐藤優氏の自分史と言える中学時代を中心に高校受験に向かって進路を悩む若き氏に焦点をあてた物語。

 中学生の頃をあんなにも細かく覚えているのかと、優氏の記憶力に感嘆させられる。氏の性格を考えれば、日記を書く習慣があるのか、当時のノートを保管していて紐といていく中で当時の記憶を辿るのだろうか…?氏の所有する蔵書には読書メモの書き込みが凄いのは有名だし…学びの轍として、テキストとしてノートを残す位はしそうだが(笑)。

 物語は受験を通じて、進路を考え、悩みながら自分の中の思想の雛形を先生との対話を通じて形成していく。もちろん、自分のルーツである父や母親の影響を過小評価していないのはさすがの一言。

 又、読書の面白さに目覚めるのもこの頃だと告白している。
 壮大な思想や独自の哲学は、氏のこれまでの著書で知る所だが、マルクスとの出会いや信仰への想いを中学時代の視点から述べる箇所は氏のブレナイ芯の強さを感じさせられる。

 氏の著書を読んで感じさせられるのは「学ぶ楽しみ」を教えて貰える所だと思う。 残念ながら、社会に出てからは、授業に参加し先生から勉強を教えて貰う機会なんて無理な話だし、だからこそ学生時代の良さを悔やむのが常である。しかし、氏に感銘を受け少しでも佐藤氏の世界感に触れたいと優氏の読んだ本を追いかけて読了した本も少なくない。 物語の中に紹介される、幼い優氏が読んだ「世界十五大哲学」もこの度、復刊された。早速購入した、次はこの本を読んでみるつもりだ。

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紙の本保守も知らない靖国神社

2014/10/02 09:46

靖国は何も変わらない。変わるのは周りの人間。

5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「戦争論」から続く、近代史を中心としたゴーマニズム宣言シリーズを補足する一冊。

 氏も述べる通り、靖国を巡る論争は近年のナショナリズムの台頭とネット右翼と言われるアジテータが幅を効かせる言論が中心。ネット内での狭い言論空間に振り回される政治家達も大勢おり、現首相がその最もたる一人と言える。

氏の主張は靖国とは、英霊を顕彰する為であり、国の為に戦う意義を教えてくれる。まさに、「戦争をできる国」にする為の神社である事から目を背けている現状が、今の靖国を巡る在り方をおかしくしていると解く。
 「靖国」を問う事とは、先の大戦の意義を問うことと同義であり、戦前から続く日本の在り方を肯定する事。 

 自身の生まれた国(郷)を愛するパトリに矛盾しない、論理の展開。 過去の著書を振り返れば、一貫して主張し続けブレル事の無い事は言うまでもない。  ゴーマニズムと言う言葉とは矛盾する過去の日本に敬意を払う氏の態度には衿を正したい。

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紙の本日本霊性論

2014/09/28 14:41

宗教的知性を磨く教養の一冊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

二部構成からなり、第一部を内田氏による講義の収録。第二部を釈氏による「日本的霊性」から読み解く、人類のスピリチュアリティーと宗教的人格についての考察。

 霊性と言う「語り得ないもの」を、内田氏なりの言葉で語ろうとする為に抽象的な表現や例えをだして解説する。その事がかえって、内容にリアリティを持たせ、話しの中に引きずり込まれる感覚を読書をしながら覚える。

 氏の講義内容のなかで、人間集団が生き延びる為には四つの柱がある。裁き、学び、癒し、祈りだと解く。
古代史に見れば政治とは祭政一致が基本であり、神へ「祈り」、神の言葉を伝えきれる者が王となり指導者となった。
 日本史の中世を見ても、幕府の成立と役割とは領地の安堵と「裁き」を行う機関であった。
 制度を存続し継続させるシステムとして「学び」とは基本であり、近代の歴史を見ても教育、教養が国力増強の為に必須といえた。
医療と軍事は裏表の関係であり、戦争の歴史が「癒し」と言う医療を発展させてきた。医の字に「矢」が含まれているのが何よりそれを物語る。

 自分なりに感じた本著の内容を「歴史」を補助線として引くと、ふに落ちる事ばかりであった。
 内田氏が語り足りない部分を補足する釈氏の説明が説得力を増すだろう。 現代が無くしかけている「霊性」と言う宗教的知性を得る教養の一冊となるだろう。

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紙の本街場の共同体論

2014/08/09 22:23

社会構造の変化と共同体の崩壊についての関連について

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

おなじみ、氏のブログや対談、インタビューからの内容を集めたコンピ本と言えば、内用の充実さにおどろくだろう。
 閉塞感が漂う、現代日本が抱える様々な問題を氏いわく「当たり前のこと」に着眼し提言する。
 共同体の崩壊や常識、共通の価値観が失われ、個への執着する未来を予言する日本絶望論とも言える一冊。
氏の着眼点が凄いのは、共同体を破壊する原因を資本主義に置いた所だろう。善くも悪くも封建性と言う共同体が個人を守り家を護っていた。節度を守り身の程を知る、成長でな無く成熟する事が大人になる事だと、先人達は教え導いてきた。
 とは反対に、自由や欲しい物を手に入れたい「欲望」を疎外するわけでは無い。 あまりに極端化し、経済活動に特化した場合に失われる物が図り知れない位の損失だろうと氏は言う。
 それは、共同体における個と公のバランスであり、社会構造を安易に変化させず人間社会の営みを継続できる環境が人を成熟へと導くのだろう。
 柄谷行人氏の「世界史の構造」に顕れる、資本=ネーション=国家の構造の中で資本が共同帯を破壊すると言及しているが本著ではさらに解りやすく具体的に表現されていると感じた。

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紙の本世界十五大哲学

2014/04/06 18:33

哲学という山脈を辿る

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書の全文より、「復刊によせて」を佐藤優氏が書かれているが、本書の存在を佐藤氏の著書の中でその存在を知っていた。

 偶然、書店で見かけた時にはびっくりしたが、本書は1962年に富士書店から刊行され、新たに今回、復刊に至ったとの事。

 今、流行りの「超訳~」みたいな、適当に文章を抜き出し手前勝手に解説した薄い内容を読んで哲学を解ったつもりになるよりも、解りやすい文章で哲学の歴史を順に追って説明し、その深淵な思想への入口へた誘ってくれる。

 具体的には二部構成で本書は書かれており、一部は哲学思想史を具体的に解説。二部では、十五人の哲学者に焦点をあてて、詳しくその思想に触れるだろう。

 哲学に興味を持つあなたのガイドを努めてくれる、頼りになる一冊だろう。

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日本史上最大の暗殺劇

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

古代日本史上最大の暗殺、「大化の改新」に焦点をあてた一冊。

 「正義」の中大兄皇子と中臣鎌足。「大悪」の蘇我入鹿との対比は小学生でも、日本史を習ったなら誰もが知識と知っている認識だ。

  巻末の鼎談では、影響を受けた著書、「隠された十字架」の作者、梅原猛氏を招いた談話が面白い。 私も、「隠された十字架」を愛読した一人で古代史の深遠さに知的好奇心を掻き立てられた。

 歴史は常に勝者が書き換えるのであり、敗者は語る術を持たない。
 隣りのシナの歴史を見れば一目瞭然であり、改竄された真実を知ろうとすれば大事なのは創造力であり、作者・原案の二人は真実に迫ろうとする誠実な姿勢を感じる。

 大化の改新を語る上でのターニングポイント「聖徳太子」に触れる機会が今後あるだろう。
 蛇足になるが、本書を読んだ中で「蘇我(一族)は聖徳太子では?」と、考えた。
 もちろん、二人の活躍年代に開きがあるが、蘇我(一族)の活躍を語り鎮魂をしなければならない。しかし、本名を挙げて奉れ無い変わりに架空の人物、聖徳太子を創作した…なんて妄想が掻き立てられた(汗)

 「天智と天武」と、タイトルに惹かれ、表紙のイラストの魅力に購入してみた。 面白い!の一言、以下刊行中との事で次巻を購入予定だ。

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帯にびっくり!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

名著、「日本を駄目にしたB層の研究」によって、B層(簡単に説明すると、ネットやメディアの発言が正しく、消費者としての権限を最大限に活用する事で少しでも利益を得ようとする人々。例えば、クレーマー等)を検証し、人間の価値として必要なのは知性と教養だと氏は語る。

 今回は、具体的に日常生活に踏み込み「B層」とは何かと、紐といた一冊と言える。
 新書に掛かる帯に、「箸が持てない人間を信用するな」と、過激な表紙で知的好奇心を煽る。

 文化を守るとはどういう事か?箸の持ち方を通して、保守の在り方や教養を解りやすく説き明かしてくれる。
 やや、過激な文体で構成されており、内容にも極論過ぎるのでは…と、ハラハラする。だが、近年のメディア報道の過熱。ネットのカキコミを見ると、「俺の意見が正しい!」と、匿名性を利用し「異論は排除せよ」と他者を批判する風潮に波風を立てるには氏の表現位が調度良いのかな…と考えてしまう。

 沖縄の方言に自分に思い当たるふしを恥じる事を、「ウチアタイする」と表現する。
 意味としては、ウチ(内面)に、アタイ(思い当たる)と私は好きな言葉だが、最近は死語になりつつある方言だ。
 正直に言えば、この本は私に取って、「ウチアタイ」する。箸の持ち方が下手くそで、その事に恥じているが、治そうともせずに今日まで生きて来た。今度、子供用の矯正箸を買いに行く予定だ。

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もう一つの近代日本史

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

国会開設前夜の日本、玄洋社・頭山満を中心とした明治の時代を舞台に近代日本を描いた一冊。

著者も説明するように当時、右翼や左翼といった概念すら無い中で、玄洋社を「右翼の源流でテロリスト集団」と言うレッテル貼りを行い、日本の歴史を歪めた戦後の知識人の罪の重大さを忘れてはならない。

大アジア主義とは、開国から大東亜戦争にかけて日本(玄洋社)がアジアを護り、包括的な理念をもって欧米と対峙していく大攘夷の一環であったと、読み解きながらの読書は知的興奮を獲れるだろう。

又、何も考えず単純明快に物語として読んでも、明治を舞台に青春活劇に胸を踊らせる作品となっている。

物語は条約改正に執念を燃やす大隈重信に対し、来島恒喜が自らの命を賭けて阻止しようと実行し、その半ばで壮絶な最後を遂げる所でハイライトを迎える。

単純に結果を見ればテロリストによる、野蛮な行為と写り兼ねない事象を玄洋社の思想を丹念に追う事によって、歴史の奥深さを物語っていると言える。

巨傑誕生篇に続く、新連載は始まっており新たなスタートを切っている。

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近代日本の光と影

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

幕末から明治維新にかけて、近代日本を取り巻いた人物を「敗者」の立場から説き明かす、著者のシリーズ。
 今シリーズでは、維新の敗者である、徳川や会津の立場からの視点で幕末の歴史を読み解く。

 本書を読んでの私的な解説をさせてもらう事を許されるならば、ポイントを二つ挙げたい。
 一、政治という舞台では敗れても教育というステージで存在感を示し得た事。
 二、勝者、敗者の違いはあれど立場による、天皇という「理念(理想概念)」を形成についてと、現代への影響。
 以上の二点を論じたい。まず、一、の教育だが、新島氏の同社大学の設立。山川健次郎の東大総長就任。大山捨松の津田塾大学など近代はおろか、現代に影響を及ぼす教育機関に影響を与えた意味での意義は大きい。
 政治という、表舞台で敗れても、教育機関を育て人材を輩出した功績は計りしれない。
 正直、立花隆著、「天皇と東大」など東大の歴史を書いた書籍を読んだ事はあるが、山川健二郎氏が会津との繋がりを知った時に敗者としての怨念を感じた気がした。
 二、に関しては本書でも説明の通り、理想概念(自分達が正しいとした天皇像こそが正しい。理想と違う天皇の意思を歪める君側の奸を源悪とする)としての「天皇」こそが正しいと論じる、思想家は現代にも生きている。

 現代の皇室の在り方を右左色々な視点から述べる論壇には「理想概念としての天皇」を理想とし、皇室批判する、自らを省みない思想家の創造力の貧困さを笑いたい。

 歴史を学ぶ意味とは、自分の頭で考える訓練になると思う。

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近代史に新たな視座を与えた福井史観

4人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

近代日本史において、「東京裁判」とは何か?その問いは、戦後(現代)の日本が未だに総括出来ない問題の一つと言える。

 昨今、様々な「日本人論」がベストセラーになるように、自己のアイデンティティを確立出来ない現代の日本人と、戦後教育(平和主義)に捕われたバイアスを我々は自覚出来ない。

 日本人の歴史観と言えば、「明治までの日本は良かったが、昭和に入っておかしくなった」と、いわゆる「司馬史観」がそれだろう。

 氏は「戦前、日本の在り方を世界史の視点から捉えた場合、侵略主義の手先である英米と共産主義の驚異からの脱却を計り、東アジアにおける共栄圏の構築を計る壮大な計画が大東亜戦争だった。」と、独自の論理を展開する。

 司馬作品の素晴らしさは誰もが認める所であり私も愛読している。
 作品の良さ、イコール司馬史観という、トリックに現代メディアが後押し、近代の歴史観を形成されている。

 メディアを批判せずに信じるのは宗教と変わらないのでは?氏の作品を読む事で新たな視点で、歴史を学べるだろう。

戦前も戦争を煽ったのは朝日新聞を始めとするメディアだったのを現代日本人は忘れてはならない。

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紙の本さよならタマちゃん

2014/03/29 21:08

病を得る意味とは…

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

漫画家、武田一義氏の精巣腫瘍という病と向き合う闘病生活を漫画にした一冊。
 抗がん剤治療に苦しむ本人と支える妻を中心に、同じ病気を抱える患者と、ケアをしてくれる看護師との関わり。又、病に向き合い、共に闘ってくれる主治医との関わりを素朴な表現で描かれており、その事が、かえって事実の深刻さを表現されている。
 副作用からくる猛烈な吐き気、嘔吐。
 痛みと共に「このまま、治らないのではないか?」と、襲い来る将来への不安。
 感覚が剥き出しになる。外界からの刺激に悩み苦しむ。
 食事が口を通らず、食べ物の臭いだけで無く、体臭にも嫌悪感を感じ、訳も無く突然襲われる吐き気。又、嘔吐…。

 闘病生活の苦しみを妻や、愛犬。病院の皆に支えられて病を克服して行く過程を描くノンフィクション…。と、書いた瞬間に陳腐な表現だと気付く。

 私も違う病ではあるが入院生活と退院後も長く病と向き合い、今では元気に生活が送れている。

 自分の身体が自分の物で無くなる感覚。死を突き付けられる感触。支えてくれる相方を怨み八つ当たりし、罪悪感で苦しむ日々。
 諦める事が日々増えて行く絶望感。
 自身の当時の記憶を重ね読み進めて行く中で、改めて、健康の有り難みを感じる事が出来た。

 闘病生活を振り返り、氏は「病は贈り者だ」伝えてくれる。
 この言葉は、自身の経験だけで無く妻や家族の記憶等、複雑な構造から編み出した深淵な哲学だと言えるだろう。詳しくは本書を読まれたい。

 本書でも描かれる、治療が好を奏し、病状に変化を感じる瞬間。ふと世界が開かれ、周りが見える瞬間。支えられて病を克服出来た事に感謝出来る事。全ての瞬間を描かれており、涙無しには見れない一冊だ。

 余談ではあるが、読み終えた後にカバーを外して欲しい。幸せのおすそ分けを貰える。

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紙の本三国志 外伝

2014/10/24 19:29

歴史を記述する偉大さについて。

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宮城谷三国志を補完する上で、後漢から三国時代。果ては晋王朝の始まりをも包括する、数奇な運命と時代を生きた人物評伝と言える一冊。

 1番関心を持った人物として、「陳寿」を取り上げた事に刮目したい。
 もちろん、正史を土台にした著者ならではこそ、陳寿の生き様を調べるはずは無いだろう。

 「 「歴史」というものがすえられた。歴史の学問には、春秋学のように、ことがらに善悪の札を貼り、筆誅をくだすやりかたがあるが、そういう儒教的な方法をじゅんようしなければ、逆説的で柔軟性があり、しかもおくぶかいものである。」と、著者は説いている。
 陳寿の口を借りて「歴史」を語る事の意味とは何か?を読者に伝えているのではと、感じた。

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紙の本三国志読本

2014/06/29 19:23

宮城谷三国志が完結してしまう哀しさ…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

連載当初から、単行本が出るのを待ち焦がれ、敢行が続き終演へ向かう寂しさを味わった読者も多いでしょう。

 宮城谷先生の大ファンである私には冷静なレビューを書く事は難しいと、最初にお断り申し上げます。
 三国志を物語(演義)では無くて正史を書こうと思い至った経緯。人物に対する評価等、エッセィを通じて勉強になる事ばかりでページをめくるのも惜しんで読み進みました。又、尊敬する白川静先生を教えて頂いたのも、宮城谷先生のおかげだったなぁ…って、思い出しました。

 宮城谷先生の描いた三国志の醍醐味は物語(演義)では表現出来ない、政治や思想、哲学。時代の大きな流れが人に与える影響をどの様に変えて行き結果をもたらすのかを描きたかったのでは…?と、想います。だからそこ、何度も読み返した三国志を再認識させられる気持ちで興奮しながら読めました。…外伝の敢行を持って無事に書き終える事が出来てうれしいです。

 …新連載として、多様性な時代背景と魅力的な人物に触れた先生だからこそ、かつては嫌いだった「劉邦」を描く気持ちになられたのではと、思います。
 三国志が終わった寂しさから新たな期待へ待ち焦がれる日々を楽しみに、敢行をお待ちしています。

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人間宣言によって神格めいた逆説における命題について

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先帝(畏れ多くも彼の人とは表現出来ない為、先帝と表現する事を赦されたい。)の生涯から敗戦。独立復帰への足掛かりとなるフランシスコ講和条約を通じて、独立へと向かう我が国の混迷と動乱から復興への道標を書き記した大河評伝の完結作品。

 書き連ねる事、幾千にも及ばない事例に問わず、日本史における時間軸を解りやすく表現されている。
 又、世界史の情勢から国内の動乱。不穏な政治、経済情勢。果ては文学、庶民の暮らしまでも表現しうる作者の文体を読む事は一つの快楽だ(照)。

 歴史の流れの一環として、昭和という時代を理解しつつも、戦前、戦中から戦後の激動を鮮やかに描ききる筆写にシリーズを通じて感嘆を吟じ得ない。

 「人間宣言」において、先帝は敗戦後の道義の衰退を嘆きながら皇室と国民の深い絆を説いている。
 遥か後、昭和も後期に迫る頃、「人間宣言」において、明治の御誓文を民主主義を採用した明治帝の忖度を先帝が代弁「民主主義はけして輸入のものでは無い」と、示す必要があったとする。

 戦後の日本が皇室と寄り添えた蜜月の日々は遥か昔。新自由主義や個人主義の現代が無くした「このくにのかたち」を、今に生きる私達は見つけきれずにいる。

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