サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. YKさんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年6月)

YKさんのレビュー一覧

投稿者:YK

161 件中 1 件~ 15 件を表示

数多い宇宙論に関する本の中で、まずこの1冊

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

宇宙は誕生して約140億年と言われています。140億年を1年に置き換え、宇宙誕生の瞬間を1月1日午前0時とすると、人類の誕生は12月31日午後11時52分ごろになるという喩えを耳にしたことがある方もおられるでしょう。それだけでも宇宙スケールの時間の大きさに驚きますが、現在の宇宙論では宇宙の寿命がある程度推定されており、それは10の100乗(”0”が100個並ぶほど大きな数)年と見積もることができ、これをまた1年に置き換えると、誕生後約140億年の今は1月1日午前0時0分0.000…4(”0”が77個並ぶほど小さい数)秒だというのです。
本書は宇宙誕生から寿命を終えるまで、宇宙がどのような姿を見せるのかを時間の経過を追って解説しています。それによると、銀河や星雲、恒星が煌びやかに彩る今の変化に富む宇宙は寿命を通じてほんの限られた一時期にしか存在せず、それ以外はもっと一様で変化に乏しい姿だという事です。
永い宇宙の寿命のなかで限られた瞬間に人間が生きているという事ですね。人間の存在の儚さを再認識できる本です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

駒大苫小牧幻の3連覇に隠された真実に迫るノンフィクション大作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

駒大苫小牧 田中投手と早稲田実業 斎藤投手が投げ合い再試合となった2006年夏の甲子園決勝。多くの人の記憶に残るこの試合が、実は駒大苫小牧が夏の甲子園3連覇達成を賭けた舞台であったことを記憶している人は少ないかもしれません。それまで北海道勢が夏の甲子園で優勝するなど想像もできない偉業であったのに、夏の甲子園連覇、そして3連覇に限りなく近づいたのがあの試合でした。この時、監督として指揮を執っていたのが本書の主人公、香田誉士史氏です。
弱小高校であった駒大苫小牧に赴任後、様々な試練を乗り越えて甲子園出場を果たし、そして連覇。しかしその直後に不祥事が発覚し、マスコミの手のひらを返したような対応に、精神的に追い詰められて、そしてあの2006年決勝の翌年、同校を去ります。そのジェットコースターのような数年間を丹念に取材し、香田氏がいかに大きな葛藤を抱えつつ過ごされていたのかを描き出した長編ノンフィクションの名作です。田中投手の存在だけにスポットライトが当たりがちな”あの試合”にこんな濃密なドラマがあったとは。単行本400ページを超える大作ですが、スポーツノンフィクションが好きな方なら、是非一読をお勧めします。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

沖縄水産高元監督 裁弘義氏の壮絶な生涯

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1990年代に沖縄水産高校の監督として甲子園の常連だった裁弘義氏(故人)の高校野球との関わりを通じた生涯を追ったノンフィクション。裁氏がすでにお亡くなりになっておられるので、教え子に当たる元野球部部員や、同僚の教員、コーチなどの証言をもとに裁氏の人間像を描きます。
高校野球中継で見た好々爺然りとした外見とは全く異なり、元部員曰く「近くにいるだけで吐きそうなぐらい怖かった」という程の練習を課し、当時の内地から見下されていたレベルであった沖縄の高校野球のレベルを強豪県と呼ばれるまでのレベルに引き上げました。
沖縄が内地に対して誇れる物を持つことができた事への最大の功労者が裁氏であることは間違いなく、本書のタイトルが誇張でないと感じました。
内地へのコンプレックスや、のんびりとした県民性、出る杭を打つ島独特の閉塞感など、周囲の環境を敵にまわしつつ自分の意思を貫く生き様は壮絶です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

STAP細胞の騒動を冷静に追い続けた本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

STAP細胞に関わる一連の騒動は、報道内容を追うだけでは何となく訳が分からないうちに幕引きされた印象がありました。事態の真相を知ろうと関連本を探していたところ、毎日新聞科学部記者が執筆、大宅壮一ノンフィクション賞受賞という本書ならと思い読んでみました。期待を裏切らない内容でした。個人的な取材でやり取りしたメール、記者会見の内容などが時系列でまとめられており、華々しい記者会見から事態が一転して疑惑が次々と出てくる状況の下、それぞれの当事者がどう発言し、主張したかが非常によく整理されています。最初から誰がシロ、誰がクロと決め付けるのではなく、事態の進行に従って著者が感じた疑問を素直に取材対象に質問し、咀嚼しつつ取材を進めるプロセスには好感が持てます。またこういうニュースを理解する時に必要となる専門分野の基礎となる知識も解説されており、これ一冊でSTAP細胞に関わる事態の全体像がつかめます。どういう状況で研究不正が発生しやすいのか、真面目に研究に取り組んでいる研究者はどういう印象を受けたのか等について貴重な提言やコメントもあり、研究職を目指す高校生や大学生には是非読んでもらいたい気がします。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ヒート

2016/07/27 19:58

スポーツの記録に選手の能力以外の要素の関与をどこまで許されるのか考えさせるストーリ―

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本人ランナーにマラソンの世界最高記録を日本で開催されるマラソンで実現させようと、様々な立場の人間が織り成すドラマ。世界最高記録達成のためにマラソンコースそのものを設定して新たな大会を開催し、ペースメーカーを選定してエースに記録を狙わせる。その過剰なまでの「お膳立て」に対して記録を期待されるエースランナーが感じる葛藤。ちょっと前、競泳界では高速水着の問題がありました。スポーツが靴などをはじめ様々な道具、環境の下で実施される以上、どこまで人為的な関与が許されるのか、考えさせられる小説です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

福島第一原発で本当に起こっていたことの証言

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

福島第一原発の所長であった吉田昌郎氏の証言を元にした「「吉田調書」の報道で朝日新聞が「作業員が所長命令に背いて撤退した」と報道し、後に謝罪会見を開く事態にまで至った誤報事件。生前の吉田氏にインタビューし、震災直後の現場の真実を「死の淵を見た男」で詳細に伝えた著者が、朝日新聞の報道内容とは違って本当はいかに現場の作業員の人たちが責任感を持って持ち場を死守したのかを改めて伝えるノンフィクション。是非「死の淵を見た男」と併せて読んでみて下さい。原発推進とか反原発とかの立場ではなく、一般論として危機管理とはどうあるべきか、報道とはどうあるべきか、非常に示唆に富んだ本だと思います。
「日常の営みは、非日常のためにのみ存在するのではない。日常の営みと非日常への備えのバランスを欠くようでは、人間の幸福に寄与するシステムとはいえない」という一節は、「非常時の安全」にどこまでのコストや不便さを私たちが許容できるのか、問いかけているのではないかと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

米軍と人民解放軍の戦略をやさしく解説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

尖閣諸島や、南シナ海で活動を活発化させている中国。その中国で勢力を拡大しつつある人民解放軍について、その強みと弱みはどういう点であるのか、現状を踏まえて2030年ごろまでの時間軸で分析。なぜアメリカは日本との同盟関係を重視するのか、自衛隊・アメリカ軍の装備は対人民解放軍という構図で見たときに適正な整備がなされているのか、もし対中国との紛争が勃発した場合にアメリカはどのように対処するプランを検討しているのか、そのプランの中での日本の位置づけは?など中国との安全保障に関わるニュースに触れる際の予備知識としての現状分析が非常に分かりやすく整理されています。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

サイバー空間で繰り広げられる攻防の最前線を伝える1冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

コンピューターウィルスやハッキングなどの単語から多くの人が連想するのは、企業や政府機関のサーバーから情報を盗んだり、現金を不正に送金したりという犯罪ではないでしょうか。ところが、もはや攻撃対象となっているのは交通信号の制御や、航空管制、送電網などのインフラを担うシステムであり、これらに潜入してインフラを混乱させ、さらには深刻な事故を発生させてしまうことまで可能となっていると著者は警告してます。
事実2009年にはアメリカ、イスラエルが主導してイランのウラン濃縮施設の制御システムに潜入し、実際に遠心分離機の一部を誤動作させて破壊する事例が発生しています。
ますますネットに依存する方向に進む私たちの日常に対し、本書に登場するセキュリティー専門家の次の言葉は印象的です。「IOT(モノのインターネット)という概念まで登場しているが、セキュリティーという見地からは非常に馬鹿げている。デジタルであることのリスクを認識し、インフラのせめて核心部はリレーなどのアナログにしておくこと必要な時代になっている」
サイバー空間で繰り広げられている国家間の激しい争いの歴史と現状を非常に分かりやすくまとめた1冊だと感じました。「こんなSFみたいな事が既に行われているのか!」と驚かされます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本人質の経済学

2017/05/28 22:23

綺麗ごとではない世界情勢の1面を伝える内容充実の1冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

イスラム国に後藤健二さん、湯川遥菜さんが殺害されたニュースは衝撃的でした。人間の命を交渉の材料として利用するに至った背景を今から20年ぐらい前の世界情勢からたどります。
身代金の決定プロセス、助かる人質と助からない人質は何で決まるのか、なぜ現地のリスクを理解しない若者が危険なエリアに次々と向かうのか、など興味深いテーマについて誘拐から生還した人や、身代金の交渉人などの当事者のインタビューから紐解きます。
「どこの政府でも人質の解放のためには多かれ少なかれ身代金を払っている」、「現地のリスクを正しく理解せず、正義感だけで現地から報道することは慎むべき」、「誘拐から数週間のうちなら数千ドルで解決できる」等々の生々しい証言が次々と明らかになっています。
シリア周辺での誘拐だけでなく、ソマリア沖で多発した海賊、EUへの難民の違法入国斡旋など人命をビジネスの対象とする多くの事象を取材対象としている本書は、ますます保護主義的傾向を強める世界の現状を理解するために大変参考になると感じました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本米中もし戦わば 戦争の地政学

2017/05/28 22:22

米中開戦を扱った本の中ではピカ一!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書はアメリカと中国がアジアで軍事衝突するシナリオに関して、トランプ政権で要職をつとめる著者の分析をまとめた本です。ある意味、トランプ政権が中国との軍事衝突リスクをどのようにとらえているのかを述べる本と言えると思います。何が引き金となりうるのか、もし衝突が現実化したらどのようなシナリオが考えられるのか、衝突を避けるには何が必要なのか等々について非常にわかりやすく解説されています。中でも印象的だったのは、「中国製品を購入するたびに、我々消費者は中国軍を利する資金を提供しているという認識を持つべき」との部分でした。私たち一般市民が、気づかないうちに中国軍を利する行動を取っている可能性があるというのは斬新な視点でした。
アメリカと中国がアジアで軍事的に衝突したらどうなるのか、というテーマの本は数多く出版されています。その中で本書は訳も読みやすく、内容充実の1冊だと思います。
この本がアメリカで出版された時点では、まだトランプ政権は誕生していなかったのに、このタイミングで翻訳まで済ませて日本で販売している文藝春秋の手際の良さにも驚きます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

まさに調査報道の真骨頂!是非ご一読をおすすめします

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

幼女誘拐殺人犯として誤認逮捕された菅家さんが2009年に釈放されました。17年におよぶ刑務所生活からの解放です。実はこの釈放の背景には、真犯人が他にいるとの信念のもとに取材を続けたジャーナリストの存在がありました。そのジャーナリスト本人が、いかにして菅家さんが冤罪であるかを突き詰め、そしてついに検察、裁判所までを動かす大きな波を起こしたのかを辿るノンフィクションです。著者の「真犯人を野放しにさせない」との執念が結実した1冊です。まるで推理小説を読んでいるかの如く引き込まれます。菅家さんを自供に追い込んだ当時の警察の取り調べの状況、一旦下った判決への疑念に対する取材への警察の抵抗、そして事件の報道とは誰のためになされるべきか等、読みどころ満載で、書評サイトHONZでも高評価なノンフィクションです。昨年「文庫X」と書名を敢えて隠して発売され話題にもなりました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本不屈の棋士

2017/03/14 18:53

棋士とはどういう存在なのかをAIを通じて述べる好著

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

AIを用いた将棋ソフトに対する考え方について現役11人の棋士にインタビューした内容をまとめた本。インタビューの対象はソフト利用に肯定的な棋士、ソフト利用に否定的な棋士、実際にソフトと対戦した棋士、そして現時点で棋士の最高峰と目される羽生氏、渡辺氏の2人という多岐にわたります。
著者がインタビューで投げかける質問が非常に鋭く、対象となっている棋士の考え方をうまく引き出している印象です。
どの棋士の考え方にも納得させられるものがあり、まず感じるのは棋士というのは自分の考えを非常に分かりやすく表現されるなあ、という点です。これは棋士という職業が論理的な思考を常に求められているからかもしれません。
ちょうどソフトの力量が人間に並びかけている微妙なタイミングである今だからこそ、棋士のソフト(AI)に対する姿勢は様々なスタンスがあり、これは将棋界に限らず今後AIが進出してくる領域と関りを持つ私たち一般の人間が体験し、考えさせられる事なのかもしれないと感じました。
棋士という職業がどんなものかという点でも理解を深めることができる1冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本原爆投下 黙殺された極秘情報

2017/03/14 18:50

原爆投下に隠された事実に迫る1冊

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

広島、長崎の原爆投下の際、何故か空襲警報は発令されていませんでした。もしも空襲警報が発令されていれば、犠牲者の数はもっと少なくて済んだはずと言われています。一方、陸軍、海軍はアメリカ軍の通信を解析してB29のコールサイン(飛行機固有の呼び出し記号)を割り出し、ほぼその出撃態勢をつかめる程のレベルに達していました。そして、広島、長崎に原爆を投下したB29についても「特殊任務機」という呼び名で識別ができていたことが本書で明かされています。なぜ原爆を積んだB29の動向をつかんでいながら、なんの対応も取れなかったのか。当時を知る数少ない人達の証言をもとに事実を明らかにしていきます。国民の人命よりも軍などの組織の体裁を優先する歪んだ思想が、どれほど多くの人命を犠牲にしてしまったかを本書は訴えて来ます。
追い詰められた軍首脳部の対応は、福島原発事故の際の東京電力、政府の対応と重なる部分も多く感じられます。
かつてNHKスペシャルで放映された内容を基に構成されていますので、難解になり過ぎず、しかし肝心な情報は整理されて記述されていますので、どんどん引き込まれる本でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本日本水没

2017/03/14 18:49

震災被害を忘れないために是非おすすめ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

巨大災害を研究テーマとしてマスコミにもよく登場する河田先生の著書。東日本大震災以来、地震と津波のリスクはかなり考慮されるようになってきましたが、過去の発生頻度や被害規模から考えると、3大都市圏への高潮・洪水による被害リスクの方が断然大きいという著者の主張が展開されます。そして何より国難となり得るパターンは、南海トラフ地震と首都直下型地震が起こり、河川堤防などにダメージが残る状況で、温暖化によって強大化した台風や、豪雨による河川氾濫、高潮などが追い打ちをかける複合型災害であるというのは非常に説得力があります。「そんな酷い災害が、立て続けに起こるのか」という素朴な疑問が沸きますが、実は江戸時代末期、3年立て続けに南海地震(海溝型地震)、江戸地震(直下型地震)、江戸高潮災害が起こり、その被害による財政圧迫が江戸幕府が倒れる一因となった事実があるのです。
日本の3大都市圏が広大な地下街を持つというのは先進国でも実はかなり特殊な特徴で、それらが高潮災害の際には即、水没してしまうリスクを抱えていることなど、著者の長年の研究成果をまとめた1冊となっています。
私が大学に在学中は河田先生の授業を一度も聞いたことがなかったのですが、これからも災害リスクを広く伝える研究を続けていただきたいです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

国防について今だからこそ読むべき本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

1993年日本海で北朝鮮の不審船と自衛隊イージス艦「みょうこう」とが遭遇した時、艦橋に航海長として任務に就いていた著者が自衛隊や、軍事行動の本質について述べる本。タイトルからはちょっと過激な思想の本かという印象を受けますが、それはいい意味で完全に裏切られます。
自衛隊は軍隊ではないとか、スーダンは戦地ではないとか、建前論に終始する政治家の言葉とは異なり、自衛隊や軍事行動の本質を単刀直入に切り込みます。著者が自衛隊は戦闘行動を目的とした組織である事を認めた上で述べる次の一文は建前論ではなく、すっと腑に落ちました。「軍事行動とはあらゆる解決策を模索し、懸命に和解を企図したにも関わらず、万策尽きてなお、国家としてどうしても譲れないと判断した事柄についてのみ発動されるもの。どんなに美しい言葉で飾ったところで、国家がその権力を発動し国民たる自衛官に殺害を命じ、同時に殺害されることをも許容させる行為。ゆえに権力発動の理由が『他国とのおつきあい』や『〇〇大統領に言われたから』などというものであってはならず、日本の国家理念に基づくものでなければならない」
部下の隊員の命を預かる幹部自衛官の心得を垣間見ることができる本でした。
冒頭に触れた北朝鮮不審船事件の際の艦橋内における緊迫のやり取りを収録した本書前半部も読み応え十分です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

161 件中 1 件~ 15 件を表示