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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

アントネストさんのレビュー一覧

投稿者:アントネスト

84 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本貴族探偵

2017/04/07 11:27

探偵は言った「労働(推理)は下々のすることですよ。私はしません」

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「労働は下々のすることですよ」
ゆえに主人公・貴族探偵は、何もしない。調査も、尋問も、推理さえも労働。労働(=推理)をするのは執事やメイド。貴族探偵は見ているだけ。よくもこんな名探偵を思いついたものです。彼と周囲のかみ合わないやり取りが、なかなか笑わせてくれます。
しかし、キャラクターのとっぴさに目を奪われがちですが、単純にミステリとして秀逸な作品ぞろいなことが、この短編集の最大の売りではないかと思います。
特に、大胆すぎてユーモア(ブラックユーモアの類ですが)の域に片足を突っ込んでいるトリックの切れ味がよい「トリッチ・トラッチ・ポルカ」。ごく平板な物語がラストで変貌し読者を驚嘆させる、超絶技巧の「こうもり」が、印象深いです。

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紙の本さよなら神様

2015/05/10 22:45

「犯人は○○だよ」からはじまるミステリー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この短編集に収録された短編の書き出しはいつも同じ。殺人犯が誰かを鈴木君が教えてくれるところから始まります。
警察もまだ捜査中の事件の犯人が何故わかるかって? それは鈴木君が神様だから。事件が起きた当時から、いや、犯人や被害者が生まれたときから、いやいや、宇宙が誕生した瞬間から、鈴木君には犯人はわかっているのだ・・・・・・。
しかし鈴木君は、犯人が誰か、しか教えてはくれない。そこで主人公たちは、事件の全体像を推理するのだが・・・・・・。
犯人が確定しているがゆえに、推理可能となる衝撃的な動機、犯行方法、事件の構図。推理の可能性を突き詰める著者の真骨頂です。特に「比土との対決」は本格ミステリファンに必読の一編。

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紙の本その可能性はすでに考えた

2016/12/13 10:01

2015年の本格ミステリ最大の話題作

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

『恋と禁忌の述語定理』に登場した個性的な三人の名探偵の中でも、特に印象的な「奇跡の実在を証明するために探偵をしている」名探偵・上苙丞の単独主役編。
 共同生活をしていた宗教団体の村で起きた大量殺戮。唯一の生き残りの女性は言う。「私を救ってくれた男の子は、首を切断されてから、私を抱いて逃げてくれたような気がするんです」
 普通の推理小説なら、何らかの錯誤やトリックの存在があることを前提にして、それを解明する話になります。が、上苙は違います。
まずは、普通の探偵どおり、あらゆるトリックを検討する。そして、その全てが否定されたのなら――これは人間の知恵でなせる業ではない。僕が求め続けた真の奇跡だ。
相棒の守銭奴・フーリン姐さんの愛ある(あるよね!?)ツッコミもなんのその、「奇跡」を求めて猪突猛進する名探偵のひねりの利いたミステリ。決して設定の奇抜さだけでなく、検討されるトリックや、それを否定する推理の構築もきわめて上質。新たな傑作シリーズの開巻です。

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建築屍材

2016/11/01 20:27

消失トリック、意外な動機、大判振る舞いの傑作本格ミステリー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

第11回鮎川哲也賞受賞作。
一夜の宿を求めて建築中のビルの工事現場に忍びこんだホームレスが見たのは、複数のバラバラ死体だった。同じ現場に入り込んだ語り手たちは不審人物を追いつめるも、煙のように消え失せてしまう。
建築中のビルは図面通りの整然とした場所で、死体の隠し場所や秘密の通路などは無いのだと、わかりやすく説明され、不可能興味を盛り上げます。
死体の隠し場所や、第二の殺人のトリック、見取り図のしかけなど、トリックや趣向がこれでもかと詰め込まれた本格ミステリーの傑作。名作揃いの鮎川賞受賞作の中でも、五指に入る傑作です。
特に、動機が印象深い。これほどまでに不条理で無意味で、しかし同時に合理的な殺人理由を私はほかに知りません。

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紙の本体育館の殺人

2015/08/31 14:39

平成のクイーン、華麗なる船出

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

第22回鮎川哲也賞受賞作にして、平成のクイーンという異称で呼ばれる著者の処女作。
現場に残された黒い傘についてのめくるめくロジックの展開は、まさにクイーンの衣鉢を継ぐできばえ。文庫に添えられた英語タイトル『The black umbrella mystery』が、シルクハット(ローマ帽子)について論理を積み重ねていく過程で読者をうならせたクイーンのデビュー作『ローマ帽子の謎』を彷彿とさせます。
文庫版は、選考会で審査員から指摘のあった瑕疵を修正、さらにロジックを分厚くしており、今から読むなら文庫がお勧めです。

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電子書籍【期間限定価格】眩暈

2015/03/29 22:15

まさしく眩暈を呼ぶ奇想

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

名探偵・御手洗潔の長編第六作。単行本の初刊時には「新・占星術殺人事件」というキャッチフレーズがついていたと記憶しています。
『占星術殺人事件』同様、物語は奇怪な手記によって幕を開けます。
優しい義母は映画の話題を口にしたとたん狂乱し、闖入してきた覆面の暴漢の手にした拳銃が放った弾丸は、銃口の先にいなかった人物を傷つける。マンションのロビーではウサギやねずみが相撲をとり、森には恐竜が闊歩する。空からは太陽が消えうせ、死者が立ち上がる。
あまりに常軌を逸した内容を前に脳学者は言う。「これはいかなる原因で生み出された妄想なのだろう?」
御手洗はあっさりと答えます。「これは妄想ではありません。真実の記録なのですよ」
そんな馬鹿なと絶句する石岡たちに、御手洗は驚くべき絵解きをしてみせます。そして見えてきたのは、ねじくれた犯罪の全容でした。
前段の幻想を、後段に論理で解きほぐす。島田の提唱する奇想ミステリを代表する一冊です。

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吸血の家

2017/06/30 22:42

二階堂蘭子、実質的初長編

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

二階堂蘭子シリーズ第二作。鮎川哲也賞応募作でもあり、実質的な著者の処女長編といえるかもしれません。
血吸い姫の伝説が残る、遊郭を営む一家を巡って起こる連続殺人。雪の上に足跡を残さず被害者に近づく犯人。密室での殺人、そしてテニスコートで起こる、第二の足跡無き殺人。斬新な密室トリックがいくつも出てくる贅沢な本格ミステリーです。
それにしても、この作品にでてくる意味深な会話に隠された真実が語られるのは、いつになるのでしょう。

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ライトノベル・ミステリーの隠れた大収穫。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本作を読む前に、シリーズ前作『“菜々子さん”の戯曲 Nの悲劇と縛られた僕』を読むことをお薦めします。
こちらから読んでも、十二分に楽しめるようにはなっていますが、それでもラストの衝撃、真実が明らかになったときの(正確には、真実に達するための手がかりの指摘のとき)「やられた!」感は、シリーズ既読者だけが味わえる特権だと思います。
前作そのものが伏線であり、手がかりであり、同時にミスディレクションでもある。これは、そんな、きわめて大掛かりな仕掛けが光る優れたミステリなのです。
このシリーズが、本作で終了したことが、かえすがえすも惜しまれてなりません。

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電子書籍『ギロチン城』殺人事件

2017/06/30 22:38

城シリーズ、さらなる高みへ

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問題作『『アリス・ミラー城』殺人事件』に続く、城シリーズ第四弾。
本作もまた、論争を呼びかねない大胆なトリックと、絶句するほどの物理トリックを兼ね備え、うるさ型のミステリ好きに挑戦します。
とはいえ前作同様、伏線はフェアに張られ、トリックを見破ることは決して不可能ではありません。
トリックの原理が際立つだけでなく、その描写もきわめて巧妙、場面ごとにさまざまな工夫がされています。これも前作同様、その工夫の確認をしながらの再読が実に楽しいミステリです。

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人を超えた力を持った者の、何かを越えた思考

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超能力が絡む犯罪を捜査するチョーモンイン・シリーズの番外編。
超能力が実在するが故の動機や、事件の構造を手を変え品を変え見せてきたこのシリーズ。本作でも、事件の真相と、動機の部分に超能力の存在が不可分に絡み付いています。
先に世に出た短編「転・送・密・室」を読んでいれば、この長編で扱われる超能力がわかるので、殺人の真相に気づくことはできるかもしれません。ですが、事件の根底に流れる、ある人物の異様な目的は、とうていたどり着けないはず。事件全体の構図が明らかになったときのインパクトは、同シリーズの傑作長編『実況中死』に勝るとも劣りません。

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紙の本空耳の森

2017/02/15 21:23

『アルバトロスは羽ばたかない』とつながるエピソードを含む全九編

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著者三冊目の本巻は短編集。前作『アルバトロスは羽ばたかない』とつながっている話を含むので、前二作を読了後に読むのがおすすめ。
とはいえ、この本単独でも楽しめる、バラエティ豊かで、繊細な技巧を持ち味としたミステリー短編集です。
ダブルミーニングが素晴らしい「冷たいホットライン」。真相が見破れそうで見破れない「アイランド」。巧みな描写が残酷な真実を照らしだし二重の意味で愕然とさせられる「さよならシンデレラ」など、いずれも読み応えがあります。

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紙の本風ケ丘五十円玉祭りの謎

2016/12/19 12:10

ロジック重視の本格ミステリ、待望の第一短編集

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平成のクイーン青崎有吾の三冊目の著書は、前二作に引き続きアニメおたくの高校生・裏染天馬を主人公とした、なんと日常の謎ものの短編集。
巻頭の「もう一食選べる丼」は、わざわざボリューム満点の丼を頼みながら食べ残していったのは何故かという些細な謎を、徹底した論理で追及していく、日常の謎ながらがっちりとしたロジック重視の硬派な本格ミステリ。
「風が丘五十円玉祭りの謎」は、縁日の出店への「釣銭に五十円玉を使うように」という指示の裏の事情を裏染兄妹が探るお話。天馬の明察と、冷めたものの見方が味わい深い一編。
「針宮理恵子のサードインパクト」は、『体育館の殺人』にも登場したある凸凹カップルの後日談と、バラエティに富んだ作品が楽しめます。

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紙の本千年ジュリエット

2016/12/19 12:08

〈ハルチカ〉シリーズ、第四集。

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〈ハルチカ〉シリーズ、第四短編集。テレビアニメ放送後ということで、アニメで興味を持った方向けのレビューです。

「エデンの谷」(アニメ第十一話)
 突如、ハルタたちの前に姿を現したスナ○キン風のいでたちをした美女・山辺真琴。彼女の祖父が残したピアノの鍵のありかは?
本集では唯一アニメでも放映されたエピソード。タイトルにもなっている「エデンの谷」についての真琴の言葉はアニメではカットが多く、より残酷でシビアな指摘になっています。だからこそ、彼女の厳しさの裏の優しさや、困難を知りつつ前に進もうとする芹澤の決意が胸に迫ります。

「失踪ヘビーロッカー」(アニメ未放映)
 ここから三篇は文化祭の話。
 学年主席の優等生にして、ブラックリスト十傑の一人、甲田。アメリカ民謡クラブ(活動実態はハードロックとヘヴィメタル)部長の彼は、文化祭でのステージに向けて念入りに準備を重ねていた。
そして文化祭当日。甲田はタクシーに乗り、学校を目指し、到着寸前に……「車を止めるな。このまま町の中を走らせ続けろ!」はたして甲田に何が起こったのか?
 チカとタクシー運転手との二元中継で、不可解なアメ民部長の言動の謎を探る、コミカルな傑作です。

「決闘戯曲」(アニメ未放映)
 文化祭エピソードその二。演劇部の脚本担当が失踪した。未完成のシナリオを完成させるべくハルタとチカが挑むのは、片目、片足が不自由な男がいかにして圧倒的に不利な決闘に勝利したかという謎。映像という形で説得力が増すアイデアなので、アニメでも見てみたかった話です。
 個性的な演劇部長・名越と、演劇部名誉部員(!)ハルタとチカのやりとりも、読みどころの一つ。「退出ゲーム」の狼少女が印象深い名女優マヤさんも相変わらず健在です。

「千年ジュリエット」(アニメ未放映)
「この学校は馬鹿の宝石箱だね」
 演劇部の名越、発明部の萩本兄弟、地学研究会の麻生、初恋ソムリエ・朝霧、アメ民の甲田。ブラックリスト十傑勢ぞろいでお送りする、文化祭のフィナーレを飾る作品。
難病に苦しむ女性たちが病院内で密かに立ち上げた恋愛相談のウェブサイト。決して病に負けず明るく、前向きに生きた彼女たち。だが、そのメンバーは一人、また一人と欠けてゆき……。
 そして最後に残った一人は、清水南高校の文化祭を訪れる。目的は吹奏楽部なのだが、不慣れな外出でトラブル続き。真琴やブラックリスト十傑に助けられ、ようやく吹奏楽部のある人物の元へたどり着くのだが……。
 一つの時代の終わりと、新たなスタートを書いたしっとりとした佳作。ハルタたちの出番が少ないため難しいでしょうが、アニメの最終回はこっちでもよかったんじゃないかなあと思わせる泣かせる一編です。

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紙の本空想オルガン

2016/12/13 10:08

アニメ未放映の傑作二編を含むハルチカ第三集

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〈ハルチカ〉シリーズ、第三短編集。テレビアニメ放送後ということで、アニメで興味を持った方向けのレビューです。

「ジャバウォックの鑑札」(アニメ第十話)
 コンクール会場で見つけた迷い犬。希少価値のあるその犬の飼い主として名乗り出た二人の人物。はたして、本当の飼い主は?

「ヴァナキュラー・モダニズム」(アニメ第四話)
 ハルタの新居候補は、存在しない部屋を有し、どこからか錫杖の音が鳴り響く幽霊屋敷?
アニメでは、唯一大きく順番を入れ替えたエピソード。そのためアニメでは未登場だっ
たカイユを始め、登場人物たちのやり取りや役割がアニメとはかなり違います。
 同じくアニメではカットされた「動機」が、バカミス風の話に、不思議な感動を与えています。

「十の秘密」(アニメ未放映)
「デコクラなめんなよ」吹奏楽にはあまりに不似合いなギャルたちで構成される    清新女子校吹奏楽部。しかし、その実力は確かなものだった。テレビ禁止、オトコ断ちetc厳しい規則で自分たちを律し、真摯に吹奏楽に取り組む彼女たちは、だが、大きな秘密を抱えていた……。アニメ化されなかったのが惜しい傑作です。

「空想オルガン」(アニメ未放映)
 振り込め詐欺の片棒を担ぐ男が、吹奏楽の大会で見たものは……。
アニメ最終話と同じく東海大会をめぐる物語。とはいえ、アニメではごく一部が流用されましたが、全く別物のエピソード。正直に言うとアニメ最終話は、ミステリとしては見るべきものがない内容でしたが(それ以外では、いいところもありました)、原作はもちろんそんなことはありません。むしろ、シリーズには珍しい大技が決まっています。
 ラストのチカと芹澤のやり取りも、アニメはアニメでよかったですが、私見では原作のほうが好みです。アニメのチカと芹澤が好きな方には是非読み比べてもらいたいです。

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個性あふれすぎる傑作フーダニット

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天帝シリーズで最大の賞賛と最大の悪罵を受けた(著者談)古野まほろが、天帝シリーズ三作発表後に世に送り出した五部作の一冊目。「天帝」と同じ世界観ながら、舞台は帝都を遠く離れた(伊予によく似た)実予。
親友殺しの大業を背負った少女・水里あかねが、逃げてきたこの地で出会ったクラスメイトの小諸るいか・通称コモ。彼女こそは、超絶の美少女にして、凄腕陰陽師にして、警視庁高官、そして名探偵。
……書いていてクラクラくる設定ですが、謎解きはいい意味で教科書どおり、端正すぎるくらいのフーダニット。
タイトルにもなっている風水用語「水剋火」(水は火に勝つ)が謎解きの手がかりをすべて統括している設定もすばらしく、著者のミステリセンスの高さが伺われます。

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