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  3. Takeshitaさんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年6月)

Takeshitaさんのレビュー一覧

投稿者:Takeshita

37 件中 1 件~ 15 件を表示

読みごたえある力作評伝

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「死の棘」は読み進めるのに難渋する重い小説だが読了した後の感銘は深い。この本も同様に読み終わった後、著者の長年の丹念な取材と作品の深い読みに感心する力作である。島尾敏雄、ミホそして娘はまことに苦しい壮絶な一生であった。しかし残された作品に人間と芸術の救いがある。それに肉迫した著者の粘り強い努力に敬服する。

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戦前日本思想界の閉鎖性

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

戦前日本の優秀な学生は法学部ではなく文学部の哲学科へ進学した、と丸山真男が言っている。中でも当時の世界最先端の思想をリードしていると目された京都学派。その中心人物田辺元の著作を輪読する合宿における佐藤優の講義録。田辺の一見精緻な論理が、出典を明示しない西欧学者の受売りなこと、そして最後にお国のために死ぬことは偉大な思想だと言う結論に至る独善性と偽善。何故戦前日本の思想界はかくも閉鎖的、独善的だったのか?本当に西欧思想の根幹を理解している知識人は何人もいなかったのではないか?それは今の日本の思想界にも残っているのではないか?そんなことを考えさせられた好著だった。

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読みごたえのある労作

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

戦後中国に1000名を越える戦犯容疑者があり、1956年の最終判決で死刑ゼロ、15年以上の懲役刑50数名、その他は全員無罪となって日本に帰されたことは余り知られていない。懲役刑の人も既に戦後10年以上経過していたため、数年後には帰国できた。裁判で明らかにされた日本軍の残虐行為は実に酷く、被害者の極刑を望む声は強かったが、毛沢東、周恩来の指示により最終的には寛刑となった。本書は丹念な研究により、この間の日中の政治的背景、その後の中国の混乱、日本帰国後の元戦犯たちの活動とその分裂、中国側関係者の運命を記述してあり、現代史の断面を垣間見ることのできる好著である。読みごたえのある労作として推奨したい。

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日本の住宅政策の病弊

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

住宅産業は裾野の広い産業で景気刺激効果も大きいため、各種優遇政策が取られているが、これには多額の税金が投入され、何世代にもわたって影響が残ることがよく吟味されていない。少子高齢化の加速、空き家の増加、地域の絆希薄化、湾岸タワマンの3割は中国人の購入、公共インフラの老朽化と維持費の増加等山積する課題は日本の政治の病弊そのものである。著者はよく全国の事例を調べ、貴重な提言もしており、一読して大変ためになる本である。

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紙の本子規の音

2017/06/13 21:37

明治の東京の「音」の中によみがえる子規

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

正岡子規の評伝は数々あるが、本書は採句した子規の作品に明治東京の「音」を聴き、子規という非凡な個性と当時の東京の情緒を描いたユニークな評伝である。著者はさすがに根岸はじめ東京下町の地理や故事来歴に詳しく、当時の景色を目に浮かぶように活写している。特に子規の辿った跡を紀行した著者の目に映った3.11地震の記憶と、明治三陸大津波の直後に取った子規の行動と俳句を記した章は秀逸で心に残る。一読後改めて子規という人物の大きさを再認識させる秀れた評伝である。

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紙の本万葉集から古代を読みとく

2017/06/04 22:33

古代人の心象風景と日本文学の伝統

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

現代の我々は万葉集を歌集として「読んで」いるが、万葉の時代には今の日本語表記はなかった。当て字の漢字で書き留めたのだ。人の感慨や歎息は「語ればその瞬間に消えてしまい、記せばその瞬間に古くなる」が、それこそが「うた」であり、うたの持つ力や感動にとりわけ日本人は敏感だった。著者はうたの制作者、歌唱者、伝承者、記録者、批評者というネットワークが万葉の時代にあったと言う。ゆえに無名の庶民や防人のうたも万葉集に残っているのだ。古代人の心象風景に切り込み、連綿と続く日本文学の伝統を論じた良書。

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日本の政治の惰性と政治家の怠慢を問う

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者は日経新聞の政治記者で現在は同紙論説委員。日本の政治は今すぐ大改革しないと、この先国自体が凋落すると警鐘を鳴らす。1回500億の税金をかけて戦後70年で50回もした衆院、参院選挙。その結果スキャンダル連発の「係長級」国会議員が全体の40%もいる現状。財政破綻目前なのに、社会保障も税も手をつけず、孫や子世代に先送り。神学論争ばかり熱心で進まぬ憲法改正と目前に迫る安全保障の危機。全てはサボり続けた国会議員の責任である。帝国議会議員の無能で大日本帝国は滅びたが、日本国もまた間も無く亡んでしまうのであろうか?!

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アメリカの白人貧困層を知る

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書はアメリカでベストセラーになっていると言う。著者はまだ33歳だが、波瀾万丈の少年時代、家庭環境を経て、イェール大学ロースクールを卒業して成功した。その著者の自伝であり、出身階級であるヒルビリー(田舎者)という白人貧困労働者の社会をよく描いている。トランプが大統領になったのも白人労働者層の支持のためだと言われているが、その実際の情報に触れられる大変有益な本である。それにしても著者は書きにくい自分史をよく書いた。その努力と誠実さに心から拍手を送りたい。萬人の胸に響く快著である。

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分かりやすくまとめられた現代ロシア史

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

世界初の社会主義革命によって成立したソビエト連邦は20世紀という時代に多大な影響を与え、そして70数年後に消滅した。本書はその歴史をモロトフ(元外相)いう党の中枢にいた人物の生涯を辿りながら詳述した、ロシア研究の第一人者下斗米さんでなければ書けぬ力作である。それにしてもソ連は建国以来、第二次大戦で2000万人、内戦とスターリン粛清で1800万人が命を落としたという。日本人の戦死者とは一桁違う。ソ連邦の人口約1億のうち、3人に1人は死に、殆どの国民が悲惨な運命に遭ったことになる。20世紀のソビエト連邦の歴史は悲劇の歴史というほかはない。

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スケールの大きな人類史

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

さすが世界中でベストセラーになっている本だけあって面白い。人類は虚構を想像=創造し、それを集団で信じ行動してきたことに進歩の鍵があると言う。話題は歴史、環境問題、女性、家畜への眼差しまで多岐にわたり、西欧中心主義に偏らない公平さがある。著者が尊敬するジャレット、ダイアモンドにも似ている。それにしつも30代の若さでこれだけの本を書いたと言うのは大したものだ。

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銀行の錬金術の本質とそのリスク

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著者は10年に亘りイングランド銀行の総裁を務めた著名な経済学者である。読みやすい本とは言えないが、さすがに一流の学者らしく知識は豊富で、経済学上の説明もわかり易い。資本主義にとって銀行はなくてはならぬ存在だが、その収益の基本は短期の資金(預金)を長期で運用することによる錬金術であり、未来は不確実なものである以上金融危機はまた起る可能性がある。著者の提示した改革案は目新しいものではないが、銀行が人間の作った制度である以上その解決策も人間の手中にあるはずだと言う確言に感銘を覚える。

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電子書籍日本経済入門

2017/07/17 20:00

すぐれた日本経済の現状分析本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アベノミクスの評価の本は数々あるが、この本は殆どの論点で正鵠を得ており、日本経済の現状分析としては最良の部類に入る一冊である。日本の産業構造自体が世界経済の情報化の流れに遅れていること、高齢化の人口構造が医療費の増大と社会保険料の増に繋がり、所得増と物価上昇に繋がらないこと等々。教科書理論しか唱えられない経済学者は本書をよんで自分の頭で考えるべきだし、政治家は自らの無能とさぼりが日本全体を没落の道に導いていることを猛省すべきだ。

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紙の本世界史を創ったビジネスモデル

2017/07/17 17:10

世界史の教える開放性というビジネスモデル

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者はローマ帝国と大航海時代の歴史を辿りながら、辺境を拡大し、フロンティアを開拓するという「開かれた思想」の時代に経済は成長し文化は栄えるという。逆に保護主義的、排他的思想に捉われる時、文明は内側から崩れると言う。これを古今の成功、または失敗したビジネスモデルに当てはめて至近の世界経済と日本の現状を論じており、随所に話題豊富で面白い。ただ話があちこち飛びやや読後印象が散漫になるのが惜しい。ただ余人では書けない好著であるのは確か。

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紙の本老いの荷風

2017/07/17 16:53

荷風の老後と戦争で失われた江戸

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著者の荷風研究は久しいが、本書は戦争で何度も被災し逃げ惑う苦難の時期の荷風と、従来余り評価されていない戦後の荷風の短編を中心に伝記的事実を掘り起こしながら書かれている。流石に細部に至るまで詳しく、荷風ファンには愉しい読み物になっている。それにしても荷風は失われ行く江戸文化と江戸陋巷の庶民の哀感を追い続けた最後の文人であった。パリでもペテルブルクでもロンドンでもまだ19世紀の香りは街中に残っている。東京にはもうそのかけらすら残っていない。

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江戸時代日本にあった近代文明の萌芽

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

著者は丸山真男を継ぐ日本政治思想史の権威だが、本書は自由、合理性、市場経済といった近代文明の根幹をなす思想が既に江戸時代の日本にあったことを論証する。蘭学者のみならず本居宣長のような国学者も天文学の合理性を学んでいたし、山片蟠桃のような町人も合理性と市場経済をよく理解していた。江戸時代末期には広く一般庶民までこうした自由、衆議、合理的思考が浸透しており、それが明治維新以降の近代文明受容を容易にしたと言う。博引旁証で面白いが、できれば比較としての朝鮮、中国の近代化進捗の遅れの例をもっと挙げて欲しかった。

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