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先月(2017年8月)

火の見下さんのレビュー一覧

投稿者:火の見下

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本クラシック批評こてんぱん

2015/09/09 00:04

批評と宗教の関連性

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この本はとても興味深い示唆を私に与えてくれた。
誤解を怖れずにいうならば、批評とはまさに宗教的な存在なのだ。
例えばユダヤ教における預言者が、聖典として神について書いたように、
批評家は作曲家や演奏家について批評を書く。
そこでは、神(演奏家)について預言者(批評家)が「解釈」した内容が言語化され、
我々は預言書(批評)を読み「解釈」することになる。
我々は神(演奏家)と二重の解釈を経てようやく対峙できるのである。

我々はしばしば、演奏家のことを知るべく批評を読むが、
読む行為によってまず対峙することになるのは
批評の対象である演奏家ではなく、書き手である批評家自身なのである。

この本は、テキストに対していかなる解釈をすべきか、ということより
むしろ、テキストは解釈によってのみ成立しているという
構造に自覚的であることを要求しているのである。
確かに冷静に考えれば至極当然のことであるが、
私などはどうしても普段テキストに向き合う際に
そういった姿勢を忘れてしまいがちなのである。
この本の要旨が、盲信や希望的観測に潜んでいる
危険に対する警告でなくてなんであろうか。

中には品性に欠ける表現が含まれているが、
目くじらを立てるようなことではない。
むしろ、そういった表現は宗教にもよくあることで、
身をもってそのことを表現しているといえるのである。

ちなみにこの本は、
著者の名前が誤って記されてしまったことを最後に知らせている。
これは極めて暗示的である。
(しかしいくらなんでも体を張り過ぎではないか)

レビューもまた、宗教的である。
この本を読み終わったときに、
レビューの見方が変わっていることに気付くだろう。
レビューには、書き手に商品がどのような印象を与えたか、というだけでなく、
書き手がどのような存在か、ということも表現されているのである。

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