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くりくりさんのレビュー一覧

投稿者:くりくり

150 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本スノーデン日本への警告

2017/04/20 22:40

政府にプライバシーを握らせてはならない。

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2013年6月、アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的な監視プログラムの存在が暴露された。イギリス・ガーディアン紙にアメリカの最高機密情報を提供したのがたったひとりのNSA(米国国家安全保障局)職員であり、当時29歳の若者スノーデンだった。
本書は、昨年東大で行われたスノーデンも参加したシンポジウムの記録。アメリカが自国は元より他国の個人情報をすべて記録保管していたという事実、今、わたしがこうしてネットを利用していることもすべて記録している事実、携帯電話を持つことによってプライバシーはない事実が明かされる。
そして、個人を監視するこうしたシステムは、9・11テロを契機に行われるようになったことが、監視者としての仕事をしていたスノーデンから語られる。
今、テロ対策のための法律が国会で審議されているが、日本も同様の社会となってしまうのだろうか。
スノーデンは語る「プライバシーは自分が自分であるための権利」「プライバシーは力である」「言論の自由やプライバシーの権利は社会全体に利益をもたらす」「権利は弱い人を保護するために存在する」
共謀罪とも言われているらしい日本のテロ対策法案だが、政府にプライバシーを握らせてはならない。

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紙の本あたらしい憲法草案のはなし

2016/09/03 17:08

今の憲法を自民党のいいなりに変えると、大変なことになっちゃうんだな―

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

参議院選挙後、衆院も参院も改憲したい政党の議席が改憲の発議ができる3分の2以上を占めた。
なぜ改憲する必要があるのか、みんな考えたことがあるのだろうか?なぜ改憲したいのか、その真相を「自民党の憲法草案」から読み解くのが本書。戦後教科書の副読本として普及された「新しい憲法の話」の装丁と挿絵のパロディであるが、自民党の改憲の狙いが恐ろしい。
新しい憲法の3原則は1.国民主権の縮小、2.戦争放棄の放棄、3.基本的人権の制限だ。もちろん自民党の草案にはそんなことダイレクトに書かれてはいないけど、読み解くとそうなるんだよねこれが。今の憲法を自民党のいいなりに変えると、大変なことになっちゃうんだな―

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日本人のプライドもズタズタだ

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

なぜ、日本はアメリカのいいなりなのか、占領下の戦争協力体制が継続しているからなのだ。アメリカの軍用機は日本のどこをとんでもよく、どこでも基地をおいていい。米兵が犯罪を犯しても日本の法律では裁くことができない。これらのことは知っていたのだけれど。月2回米軍と日本の高級官僚が打ち合わせをしているとか憲法前文の恒久平和の部分は大西洋憲章が大元であったというのは目から鱗が落ちるものでありました。
知ってはいけないと言われれば知りたくなるもの。知ってしまったら、日本人のプライドもズタズタだ。でも知らなければ 馬鹿にされているも同然。しかし、知っていても怒らなければさらにバカだろう。

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麻生太郎氏が言うように[いつのまにか]ってやつだ

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

8月29日、麻生太郎副大臣が自らの派閥の講演会で、「何百万人殺したヒトラーはいくら動機が正しくてもダメだ」と言ったのだとか(時事通信)。まるでホロコーストの動機が正しかったといわんばかりの放言。いや放言ではない。この発言には確信を持ち、ナチのような独裁政権の実効を狙うものである。麻生氏は2013年安倍自民党が政権に就いた時にも「ドイツのワイマール憲法はいつの間にか誰にも気づかれずにナチスの憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうかね」と発言して撤回している。
撤回すれば発言は消えるものではない。そう思っているということである。そしてまた同じことを言う。
どうしてこんな恐ろしい人たちに政治を託してしまったのだろう・・・
本書は、つい先ごろまで自民党が主張していた「緊急事態条項」を設けて、首相に全権委任する憲法改正の危険性を「ナチスの手口」と比較して憲法学者とドイツ史研究家が対談したもの。
緊急事態条項は災害が多い日本では受け入れられやすいと踏んでの提案だ。これに騙されてはいけない。緊急事態条項からナチの独裁が始っているからだ。
まさに麻生太郎氏が言うように[いつのまにか]ってやつだ.こわい。

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「値段」も、絵画の楽しみもわかる

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

絵画の楽しみ
純粋に観賞する楽しさ
画家の人生や絵画に託した思い、技法の変遷を知ること
絵画を収集する楽しさ
本書では以上のことを総合的に解説している。

本書のタイトルは「値段」で読み解くとなっているが、画商である著者が好きな印象派の時代からのモネから始まりシャガールに至るまでの作家の生涯を紹介しながら作家の人生と絵画技法まで分け入って解説し、作家の絵画の最高取引額を付け足し的に紹介している。
「印象」派は悪口であったらしい。なぜなら「印象」とは当時仕上げ前の下書きを意味したから
印象派の画家は、お互い近く、切磋琢磨した様子も紹介されているがモネとルノワールが同じ構図の絵を描いても彼らの興味によってその印象が異なることを「ラ・グルヌイエール」を取り上げて紹介しているのも興味深い。
モディリアーニは貧困の中酒と薬に溺れて身を持ち崩したとこれまで認識していたが、彼は16歳のころから結核に感染していて、咳を鎮めるためにアルコールを飲むようになったことも初めて知った。
常に高値で取引されるピカソは多作であったから人目に触れることが多くなり、高額となっていったなどは、数が少ないから根が上がるのだろうと思っていた常識が覆される。
ピカソ74歳の「アルジェの女たち」は2015年1億7936万ドル(215億円)で落札されているが、1956年に売却された時の価格は21万ドル。60年の間に854倍になっている。

著者は収集する楽しさは個人として所有することに限らず、好きな画家の作品を見るために美術館を訪ねることも「収集」であるという。
そして、フランスからアメリカに移った現代美術は投機に一喜一憂するようになったと感じている。絵画の値段はその時の経済状況にも影響を受ける。プロフェッショナルといえども何が20年後に値上がりしているかは確実に見抜けないのだそうだ。

色彩が重要な印象派の紹介をしているのに、絵画の写真が白黒であったのは残念だった。

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彼が感じたキューバは私が感じたキューバと重なる。人々が幸せなのだ。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2016年の夏、一人でキューバへの旅を思い立つ若林さん、私はやはり同じ年の暮れにキューバを旅する。若林さんは何をキューバで感じたのかそのことに興味をひかれて読む。
キューバは、東西冷戦がなくなりグローバリズムの中で資本主義がのしていく世界のなかで、ただ一人孤高に平等主義の社会主義を貫いている国だ。
いつもとは違う世界があるはずだ。
滞在はわずかに3日。けれども、タイトルとなったカバーニャ要塞の野良犬にキューバを象徴してみるように、彼はその視点でキューバを眺めている。彼が感じたキューバは私が感じたキューバと重なる。人々が幸せなのだ。
表紙の写真がいかしている。

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紙の本キャスターという仕事

2017/03/19 01:08

報道の言葉の威力と危うさと

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「言葉の重要性を忘れさせてしまうテレビで、今、言葉はむしろどんどん重要になってきている」

「一番伝えたいことは何ですか。『ガールズプア』という言葉で括られてよいのだろうか。番組タイトルは『明日が見えない~深刻化する若年女性の貧困』に変わった」

「『ねじれ国会』という言葉がメディアで頻繁に使われていた。『ねじれ』状態を解消することが正常であるとの見方を流通させることにつながったとは言えないのだろうか」

「本来同調圧力に抗すべきメディア、報道機関までが、その同調圧力に加担するようになってはいないだろうか」

以上はキャスターとして、「言葉が勝負の職業」としての国谷さんの問いかけであり、日々、真摯に「クローズアップ現代」に取り組んできたからこそ本書に記された言葉だ。

残念ながらクローズアップ現代は終わってしまったのだ。今10時台で放映されているクローズアップ現代は、かつてのものではない。またどこかでこんな報道番組に出会いたい。

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紙の本雇用差別禁止法制の展望

2017/03/18 13:41

女性労働問題を考察するうえで、論点整理の必要性を痛感

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

枕になるほど分厚い、しかも価格も相当高い。しかし価値ある1冊。ジェンダーギャップ指数111位。日本の男女不平等は、均等法ができて30年たっても改まらない。
この現実を研究する経済・法学者は少ない。いま、非正規雇用が増え、男性までも非正規になりつつある現在、経済学者の中には非正規問題に切り込むものも少なくなくなってきたが、いかんせん、男の学者は女性労働問題に踏み込んで言及するものは少ない。非正規がこれほど広がってきたのは、女性差別が解消されずにきたからなのにだ。
本書は女性問題の視点から、同一価値労働同一賃金問題にも踏み込む。差別裁判の経過と不備など、歴史的な女性たちの闘いを総括し、将来の日本の雇用平等法は均等法モデルに限定されることなく、差別禁止法として組み替えられる必要があるのではと問題提起。イギリスの差別禁止法の現状と限界点も指摘。現時点での女性労働問題を考察するうえで、論点整理の必要性を痛感させられる。
注釈も現時点での女性労働者の研究の到達点である論文を紹介している。小さな字も読み逃してはいけない。
しかし、発行部数が少ないからなんでしょーなー、お値段高すぎ。

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「行くぞ」という気が盛り上がった。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

サンティアゴコンポステーラへの巡礼の道についていつか行ってみたいとおもい、さまざまな書籍をこれまで、読んできた。実際に歩いた人の体験記やビジュアル本など。
でも、なんとなく旅程のイメージが今一歩つかめなかった。
本書は、それを払拭してくれるもの。ある意味、旅行(巡礼)のガイドブックだ。
こんな本を待ってました。巡礼路の途中の町の写真も豊富。道路のコンディションも分かりやすい。宿泊施設の紹介も的確(だろう)。ますます、「行くぞ」という気が盛り上がった。

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紙の本経済的徴兵制

2015/11/28 15:06

貧困を作り出して何をしようとしているのか

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

自衛隊は集団的自衛権行使容認の安倍政権のもと軍隊に変質するだろう。
自分の家族を守るため、災害救援に役立ちたいと入隊した若者たちが、アメリカと一緒に他国に戦争に行くことに疑問を感じ自衛隊を離れる隊員が多いことに納得できる。
しかし、政府は戦争を遂行させるための隊員募集に必死である。先日は俳優の結婚の報道に、菅官房長官が「もっと結婚して沢山子どもを産んでください」というようなメッセージを発して物議をかもした。この情勢下で、戦時中の「産めよ増やせよ」に重なってしまうからだ。
いま、非正規雇用にしか就けない若者の雇用不安定が広がっている。貧困から抜け出したいと大学に入るが、就職後すぐに奨学金の返済に追われる若者は多い。就職できればいいが、非正規雇用にしか就けないとなれば、その後の人生設計は破たんしていく。
経済的徴兵制は、そうした貧困という弱みに付け込んで、自衛隊にリクルートしていくという手口だ。政治の不十分さか、はたまた、貧困を作りだして、国に命をささげる人間を作り出しているのか・・・
この手口はアメリカと全く同じだ。

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紙の本雇用身分社会

2015/11/08 01:39

非正規労働者のみなさん、もっと怒ろう!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

先日、厚生労働省が労働者全体に占める非正規雇用労働者の割合が、4割に達したと発表した。正規雇用、非正規雇用といわれるが、最近の非正規雇用は臨時・一時的なものではなく、基幹的な仕事を担い、正規労働とほぼ同じ仕事を担っているにもかかわらず、賃金も労働条件も正規労働者に比べ著しく劣っている。労働者派遣法が改正されたが、改正ではなく、今まで正規労働者が担ってきた仕事が派遣労働者でもより担えるようにしたのであって、今後派遣労働者も増えるであろう。ますます、非正規化が進むことが予測される。本書は非正規労働者のこうしたいわれなき不当な扱いを身分社会と批判している。非正規雇用にしか就けないことが「自己責任」と感じている労働者が多いと思うが、森岡氏は企業に追随した政府の政策を批判している。

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紙の本新聞記者

2017/10/25 20:44

望月さんのような姿勢で報道に携わる人が増えてほしい

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

菅官房長官の記者会見で加計疑惑を追及する質問をし続ける女性記者で、一躍有名になった望月さん。私は、武器輸出の問題点を指摘した著作を読んでいたので、さぞかし、左翼系の人だと思っていたのだが、本書を読んで、良い意味で、「ちょっと違ったな」と思った。国民が知りたいと思うことをとことん追求する、権力の横暴や不正を許さない記者の矜持を持った仕事に対する姿勢が、望月さんの原動力であることがよくわかった。

報道はプロパガンダであってはならない。しかし、弱者に寄り添い、権力の暴走を防ぐうえで、真実が報道されることが求められる。今、どのテレビを見ても権力者の意向を忖度する報道が散見される。そして、国民に考えさせないような操作もなされているように思う。
その私が感じている事が、本書では望月さんの経験から語られている。真実を報道しようとする者への権力の脅し、予定調和の記者クラブ制度、権力の広報機関であるかのような新聞社からのひぼう中傷。実際に望月さんが体験したことであるから真実味がある。

先の衆議院選挙でも、政党の勢力図に対する報道ばかりで、自民党の9条改憲、教育無償化という国民にとって重大な公約に対して吟味するような報道はほとんどなかった。「改憲」を問う歴史的な選挙であるにも関わらずだ。加計問題も選挙報道では一旦休止常態。私は、「このまま追及されないんじゃないの」と今思っている。

望月さんのような姿勢で報道に携わる人が増えてほしい。本書の中でも、記者クラブで「しつこいほど食い下がる」望月さんに批判的な記者ばかりでなく、応援する人も出てきたという部分に、マスコミも腐りきってはいないなとうれしく思う。

報道ステーション、ニュース23、クローズアップ現代と次々に権力に立ち向かい、市井の人々の実態を報道してきた番組のキャスター降板が続いた。望月さんは報道の矜持を貫いて活躍してもらいたい。東京新聞は望月さんを守って頑張ってもらいたい。

本書は報道とは何かを考える上で、また、現在の日本の報道現場を知る上で良書。
その一方、女性が報道現場にいることで、女性の視点で報道されることの大切さも、伊藤詩織さんの事件の取材を通して語られる。
何より、子育て、母の死を看取りながら仕事もという場面では、おそらく、働く女性たちに、エールが送られるものになっている。
「1粒で何度もおいしい」中身である。

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紙の本アベノミクスによろしく

2017/10/18 08:16

景気良くなったのは一握りの大金持ちだけ。私ら実感できないもんねアベノミクスの成果

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

安倍首相、突然衆院解散しましたね。
街頭演説で強調しているのが、アベノミクスの成果。
景気が良くなったと言っているのだが、何とも実感がないんですよ。庶民は。年金積立金の利益がたんまり出ていると言っているが、じゃあなんで保険料が毎年上がっているのか、年金給付が削られているのか、いま、政府筋では年金保険料を25%ぐらいにしなきゃならない、75歳支給にしなきゃならないとか言っているらしいし。
消費税あげて子どもにお金を使います。と言っているが、保育所が増えている実感ないし。
いったいどうなってんの、そんなにできるならどうして、みんな困っているのに、政権取ってるときにできないんだろう。不思議だらけだ。
それにこたえるのが本書だろう。安倍さんのウソが暴かれている。
もっと早く出版してよ。選挙終わってから読んでんじゃ遅いんだよ。
本書はアベノミクスは失敗と断罪。
景気は「国内消費は戦後最悪の下落」「年金積立金は外国の投資家の食い物になっている」GDPは「かさ上げされた」儲かっているのは株などバンバン買える大金持ち、要するに大企業と資本化だけが空前の好景気で、庶民はひーひー言っているということだ。これなら実感できるよね。
さらに怖いのは、選挙後、ブラック企業合法化、残業代ゼロの労働法の改悪、非正規と正規の格差を固定化する法律の成立を狙っている安倍さん。さらに、庶民を絞り上げて、大企業や大金持ちを儲けさせようとしているんだとか。
みんなアベノミクスについて真剣に考えた方がいいよ。

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紙の本縮小ニッポンの衝撃

2017/07/30 16:24

少子高齢化、人口減がこんなに怖いことになるなんて・・・

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本の人口は2053年には1億をわり、これから50年間で約4千万人が減るのだという。その間急速な高齢化が進む。これがすごい怖いいことなのだということが本書を読むとよくわかる。
過疎化という言葉は地方都市のものかと思ったが、池袋も将来、消滅するかも。都会は地方から仕事を求めて集まる場所だったが、仕事はあるが非正規労働などが多くなり、家族が養える労働でないために一生独身者が増えて、少子化のために都市が消滅する、しかも死ぬ時は孤独に死んでいく。怖い・・・

財政破綻1号の夕張市の事も怖い。
ほとんどの施設が閉鎖もしくは廃墟と化しており、自治体が手を打てずに街の縮小が始まる。炭鉱から観光へと大きく舵を切り、不適切な会計処理を行った首長や市の行政当局にあるのか、石炭など国策で翻弄した国にあるのか。いずれにしても最大の責任者が直接責任を取らない政治の仕組に怒りを感じる。

島根県のいわゆる過疎の町は、当たり前の公共サービスが提供されず、自治体は住民の共同組織に、公共サービスを自分たちでやれとわずかな金を渡し丸投げする。70,80歳の住民にだ。怖すぎる。

そもそも、少子高齢化が国民の責任なのか、産めない施策を政府が進めてきたからではないか、一極集中の施策が現在も進行しているが、例えば、最低賃金だって地方と東京では200円以上の開きがあるのだ。東京で働きたいと思っても仕方がない状況が作られている。農業では暮らしていけない状況が作られている。政治の責任だ。財界言うなりの雇用政策を進めてきて非正規を増やしているのも国の責任だ。保育所待機児ゼロの約束も反故にされたし。
こんな怖い思いをさせるなんて、しかし、そんな政治家を選んだのは私達だということも怖い。

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なぜ、桜隊がその時その場所にいたのか

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

昭和20年8月6日、広島、移動劇団「桜隊」の9人が被爆し、5人は爆心地そばの宿舎で即死、4人は広島では一命をとりとめたが、2週間後には全員避難先で死亡した。昭和演劇史でも有名な桜隊の受難である。
大正デモクラシーに花ひらいた新劇が昭和の時代に入って戦争へと突き進む政治に蹂躙され翻弄される。桜隊の演出家の八田元夫と俳優丸山定夫も、治安維持法違反で拘留される、国策映画への出演を強制されていく。しかし、こうした中でも演劇人の主張を貫いていく様が描かれている。

本書の紹介で「8月10日からの2週間の被災地描写は、これまでの原爆を描いたどんな作品をも圧倒する。」とされているが、これまで読んできた被爆時や被爆直後を描いたものと比べてそれほど圧倒するものではない。
しかし、「なぜ、桜隊がその時その場所にいたのか」は偶然ではなく、戦争へと突き進んでいった政策によるものであったことが丹念な取材で解き明かされていく。
戦後70年以上が過ぎ当時の関係者はいなくなった。
そして、現代版治安維持法といわれる共謀罪が施行された。
今、戦争へと突き進み数知れない悲劇を生み出したことを振り返るべき時期に、本書は時宣にかなった出版である

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