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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

jhmさんのレビュー一覧

投稿者:jhm

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本櫂 改版

2016/01/05 13:46

波乱の人生

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

宮尾登美子さんの自伝的小説。

高知県で芸妓紹介業を営む岩伍。その夫の仕事受け入れられない妻喜和。
仕事に打ち込み家庭を顧みない夫、肺病を患う長男と放縦な次男、夫の気ままで雇い入れる人間たちの中で喜和は懸命に生きる。
そんな中、岩伍が娘義太夫に産ませた赤ん坊の綾子を引き取ることになる。
いつの間にか綾子に深い愛情を注いで育てるようになり、綾子こそが自分を支える全てとも感じるようになる喜和。

大正の暮らしと高知のひとびとの生き様が宮尾登美子さんらしい美しい言葉で綴られる。
言葉ひとつひとつが現在では用いられないものも多く、こういった表現が段々と薄れていっていることを感じさせ、時代の流れをさみしくも思う。
宮尾登美子さんや有吉佐和子さんの小説を読むときは、辞書は必須だ。
文章が美しいだけでなく、物語の展開も素晴らしい。
中だるむこともなく、寧ろ加速するかのように読者を引き込んで離さない。

時代が時代なので、女性はとにかく忍耐。
小さい頃は父親に、結婚したら夫に、老いては子に、常に誰かの庇護のもとにあるが逆らうことも出来ない。
本書での岩伍も現代ならとんだDV夫になるところだが、この時代の妻は実に健気だ。耐える、堪える。
夫が浮気して、子供が出来たから妻であるお前が育てろと平気で言えてしまう。
土下座して頼んでくるならまだしも、嫌だと言う喜和を怒鳴り殴り倒す岩伍。
こんな突っ込みどころ満載な、無理を通して道理を力技で押し込めるようなことがまかり通るという。

喜和は、なさぬ仲である綾子を大切に育てる。いつの間にか心の支えとなるほどに。
そして、喜和の人生の波乱はまだまだつづく。
この物語が、実話があってということにも驚かされる。
こういう涙を堪え、ひたすら耐え忍んだ女性がたくさんいたのだろう。
わたしの母親も父親には忍従だったように記憶しているので、少し以前まで女性はそういうものだったのだろう。
日本は変わった。
ナントカハラスメントが溢れて、権利権利、平等平等の世の中になった。余りにも女性の権利意識が強すぎて、少々戸惑ってしまうほど。

こちらの作品は、喜和目線の「櫂」にはじまり、宮尾登美子さん自身でもある綾子目線の「春燈」「朱夏」とつづく。
まさに劇的に物語が展開するため、本屋さんに駆け込むこと必至。そして売っていなくて泣く。
「春燈」を入手したら、直ちに読む。

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紙の本絞首刑

2015/12/08 11:12

死刑について

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

日本の死刑制度について、死刑囚、被害者遺族、刑務官、教誨師といった人々を丁寧に取材し纏めた一冊。

青木さんはテレビでコメンテーターとしてもよく出演される、いかにもジャーナリストな雰囲気の男性。
青木さんが知人によく似ていて、テレビで拝見するといつも似てるなあとしげしげと眺めてしまう。そうなると著書にも興味が出てきてこちらを読んでみることにした。

死刑制度や死刑囚についてのルポルタージュは既に多く出版されている。
それらとの違いとしては、死刑制度に関わる人間を包括的かつ中立であるように書かれていること。
冷静な文章であるので、読者を悪い奴らは死刑にしろと煽ることもなく、死刑は残酷だから廃止すべきだとも叫ばせない。

死刑の是非、日本の法制度などをこちらで意見することは避けたい。
それぞれがそれぞれに考え方があるものだから。
ただ、自分には関係のないことと考えないことが最も悪だとは思っている。
考えたら何かが変わるわけではないけれど、自分の考えを持たなくなったら人間じゃなくなることに等しいと思うので。

本書では実際の死刑囚(本人取材時は未決死刑囚)が何人か登場する。
中には冤罪を疑わせる人物が、既に処刑されてしまっていることには大きな衝撃を受けた。
死刑に関しては取り返しがつかないので、冤罪でしたごめんなさいでは済まない。
国家が、例え凶悪な人物であっても人を殺すことは殺人ではないのか。人を殺していいのか。
以前は人を殺したら命で償って当たり前と迷いなく思っていたが、よくわからなくなってきたというのが本音だ。

また、被害者遺族の思いも当然ではあるが全く同じということはない。
大切なひとが殺されたのだから、犯人には死んで欲しいに違いないというのは、それこそ大切なひとを殺されたことのない人間が勝手にする妄想でしかない。
もし、被害者遺族が望まないのに死刑を執行するのだとしたら、誰のための死刑なのだろうとも思う。それと共に被害者遺族であっても、遺族は遺族でしかなく、実際に殺された被害者の気持ちは知りようがない。
社会の納得のための死刑や、被害者の報復のために死刑があるというのも何かおかしい気もする。
考えはじめると深い穴に落ちるようで、これが答えですというものが見つけられない。

死刑に関わるひとで取り上げられていない人物として、裁判官がいる。
自らの言葉でひとりの人間に死刑を言い渡す気持ちとは一体どのようなものなのかを出来たら知りたかった。
また、死刑が一審で確定することはまずないが、一審で死刑を支持した一般裁判員の気持ちも知りたいところではある。

青木さんも書かれているが、厳密に言うと日本の死刑方法は絞首刑ではない。
縊首が正しいとわたしも思う。
細かいことなので、どっちでもいい気もするけれど。
それにしても、絞首刑という言葉の響きと文字は刺激的だと思う。
その刺激的な文字が太く書かれ、横に絞縄が描かれる表紙もまた随分強烈なものがある。
これから読むものは、作り事ではなく日本で実際起きていることだと覚悟を求められているようにも感じる。

被害者も加害者も、事件が起きるまではきっと、自分に死刑が関わってくるなどと思ったことは無かったはず。
それでもある日、突然大きな問題となってしまう。
決して他人事などと片付けられることではないのだ。

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紙の本神の手 下

2016/01/05 13:55

安楽死と医師会の問題 下巻

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

下巻に入り、当初の安楽死の問題よりも医師会問題に重点が置かれたようになる。
そのため、興味を持ちきれない。
途中にはさまれる白川とは別の安楽死反対派の医師が、苦しむ患者を前に安楽死を決断出来ない状況の描写は、医師ならではの生々しい残酷さで読者を引き込む。

この作品では、多くのひとが死んでいく。殺されたり自殺したり。
安楽死と医師会の問題に巻き込まれ、ひとが実際に死んでしまうことはあるのだろうけれど、警察も余り捜査をしていなかったり、犯人がどういう手口で犯行を行ったのかが重視されていない。
ひとが死んでいるのに、あっさり過ぎてしまうということに、ひとの命を雑に扱っている印象を受け、読んでいて気分が良くない。作者が医師であるから尚更不快になる。

本書における謎の『センセイ』が、結構早い段階で予想がついてしまっていたことも残念な点。
安楽死によって利益を得る人物と考えれば、簡単にある人物に辿り着く。
もうひとひねりあっても良かったのではないかと思う。

誤植なのか文章自体がおかしいのかわからないが、読んでいて首を捻ることが数回あったことも残念。

今まで読んできた久坂部羊さんの作品の中では、最も出来が悪いと言わざるを得ない。
この作品に上下巻というのは、無駄にページを使いすぎ。

それでも、安楽死について考えさせられた。
わたしたちは、いかに生きるかにばかり気が行きがちだが、いかに死ぬかにもっと思いを向けても良いのではないかということを考えさせる一冊だった。
医学が進歩したため、こういった安楽死をはじめ脳死など、ひとの命の終わりが曖昧に複雑になってしまった。
単純でなくなってしまった以上は、それぞれが自分の意見を持ち、家族に伝えておくくらいはしておきたいものだと感じた。
ひとの生き死にを、理由はあっても人間が決めることがそもそも良いことには思えないので、可能なら、安楽死など不要となることが望ましいとは思う。

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紙の本神の手 上

2016/01/05 13:54

安楽死と医師会の問題 上巻

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

安楽死と医師会に焦点を絞った、久坂部羊さんらしい医療への問題を掲げた作品。

21歳の末期癌患者である若者の除ききれない激痛と向き合う主治医白川。
付き添いをしている伯母の頼みもあり、患者自身の意思を確認したため、安楽死を決断する。
しかし、殆ど見舞いにも訪れなかった母親によって告発される。

安楽死の四要件(P46)
患者が耐えがたい肉体的苦痛に苦しんでいること。
苦痛を除去する方法を尽くし、ほかに代替手段がないこと。
生命の短縮を承諾する本人の、明示的な意思表示があること。
死が避けられず、死期が迫っていること。

白川も感じているが、この要件って少しおかしい。
痛みがあって苦しんでいて、死期が迫っているのなら死ぬのを待てるはず。
痛みがあって苦しんでいて、すぐに死ねないからこそ何とかして欲しい何とかしたいと思うものだ。
これでは、どれだけ安楽死が必要な患者でも、この要件を満たすことなど出来ないのではないだろうか。

安楽死の問題は高齢者の問題と考えられがちだが実際は違う。
高齢者なら、心臓その他の臓器の衰えがあるため、じきに死ねる。
若い癌患者だからこそ、心臓がいつまでも止まらない。いつまでも苦しまなければならない。
このことに気づくのは、やはり医療の現場にいる医師や看護師だからこそと感じる。
頭で考えるだけで現場の実態を知らない裁判所だから、こういった実態に見合わないトンチンカンな規定を平気で揚げてくる。畑の違う問題を深く知らない人間が判断するということは、随分と恐ろしいことだと感じた。

久坂部羊さんの作品は全体として長めのものが多いが、テーマが明らかで読みやすく書かれているものが多い。その中では本作はやや纏まりが悪いというか盛り込みすぎてしまったかもしれない。
安楽死の問題に始まり、医師会の問題へと展開していくのだが、引き込まれにくい。安楽死に比べて医師会の問題をすぐに想像出来ないからだろう。
医師会が正しいものでないと患者に影響があることはわかるが、そもそも医師会がよくわからない。作品を読んでいけばわかるのだが、やはり直接の問題ではないし、患者がどうにか出来る問題ではないため伝わりが悪いのだと思う。

残念だと感じたことは、上巻の最後のほう食事の場面での描写。
冬らしい冬瓜って、冬瓜は夏野菜ですとツッコミを入れつつ下巻へ。

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