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yamiさんのレビュー一覧

投稿者:yami

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衝撃でした。

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※ネタバレあります。


1回読んだだけでは話が頭に入って来ず、やっと2回目を読んで、あらためてユルールの豹変ぶりに愕然となった。
血がたくさん流れて、人がたくさん傷つき死んでゆくお話だけれど、今までずっと気持ちを保って読んでこられたのは、ユルールの真摯な言葉と無垢な姿があったからなんだな…と思った。

ユルールの究極の目的=西夏の文字を残すこと、を達成するためならば、南宋に行くよりもモンゴルに入ってしまう方がいいのだろうな、と2回読んで(今さらながら)ようやく気づいた。
その決断はどれほど苦しいものだっただろう。誰かが血を流すことをもっとも嫌ってきたのに。

傷つき倒れて、無念のうちに死んだものたちのことを、「ずっと憶えていてくれる、それが文字なのか…」って、シュトヘルは心をふるわせていた(私もふるえた)けど、それを誰よりも知るユルールが、あんなふうに変わってしまうなんて。
本当の意味で、「覚悟を決めた」ということなんだろうか。

私もハラバルには生きていてもらいたい。ハラバルの戦い方も言葉も、その信念の表し方も大好きだし、弟ユルールに寄せる愛憎すごいし、そういうところもすごく好きだし。

だけど本当にユルールが覚悟を決めたのだとしたら、ハラバルにとどめを差した(ように見えた)のも、悲しいけれど納得かな…と思った。
モンゴルに入ると決めたユルールにしてみれば、ハラバルを生かしておく理由も特にないよな…と。

前巻ではシュトヘルとハラバルが、大ハンの首狙ってまさかの!夢の!共闘!!してて、野犬と虎を従えるユルール最強!(笑)とかにやにやしながら読んでいたけれど、本当に前巻までは幸せなお話だったなあ…としみじみ思ってしまった。

さらに以前の巻で、因縁の相手であるシュトヘルとハラバルが死闘を繰り広げ、それを命懸けで仲裁した際にユルールがハラバルに言った「(おれを)追う間は生きればいいだろう!」に、ああ、この子は己の身を掛けて相手を生かそうとする(死に囚われた者を生へと引き上げる)強さがあるんだな…って思って、そうまでして生かした兄ハラバルを、あんなに淡々とあっさり屠ってしまったことが衝撃だった。

もしかすると、ボルドゥはそういったこと(次にはユルールがどういう行動に出るのか)も全て分かっていたんじゃないかな、だからあの「お心がわかります」なんじゃないかな…。

そうそう、ハラバルがボルドゥに言った「ユルールは死んだ」は、もしかすると肉体的な死というよりも、昔のユルールはもういない、死んだ、という意味だったのかも…と思った。だからユルールが小屋に入って来たとき、あの攻撃に出たのかも。以前とは明らかに違う気配を察して。手負いの虎のように。

…と語りつつ、でもやっぱり「虎の男」ハラバルが仰臥したまんま刺し殺されたなんて辛すぎるので、あの心臓は、直前にボルドゥが自らのそれをユルールに手渡したんだと思いたい。
ただ、治療の出来るボルドゥ死んじゃったし、あの出血で生きてるとも思えないんだけれど…。

しかし、大ハンも器用な男だなあ、小さな男の子の背中に異国の文字を、あんな大槍?で視界の悪い中、(死なないよう最低限の、尚且つシュトヘルとハラバルには死んだと思わせるような出血量で)刻み付けるなんて。それも戦場ど真ん中、あんな短時間で。

それはともかく、次、シュトヘルとユルールが再会したとき、どうなるんだろう。シュトヘルとスドーでは、ユルールに対する想いが違うし、今のユルールを見て、シュトヘルは何を思うだろう。

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