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Ojyomonusさんのレビュー一覧

投稿者:Ojyomonus

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心霊現象も解明

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犯行現場にやってくる虫を手掛かりに女性昆虫学者赤堀と刑事岩楯が難事件の解決に挑むシリーズの第二弾。

 そのような捜査が実際に行われているかどうかは不明だが、特異な設定と昆虫にからむトリビアルな知識が面白く第一弾に引き続き手に取ることとなった。

 赤堀は昆虫のこととなると他のことは目に入らなくなってしまう。大きな捕虫網を振り回して虫を捕まえまくるさまはまるで小学生のようだと形容されるが、フィールドワーク上の危機管理にも長けている。たとえば本書では湿地帯で底なし沼にはまらないように刑事たちにアドバイスするなど。しかし第一弾、第二弾ともに犯人たちに捕まって命の危険にさらされてしまう。

 岩楯は昆虫に携わる上で致命的な欠陥がある。極度のクモ恐怖症なのである。クモのいる気配がする、見られている気がすると第一弾でその恐怖感が述べられているが、自分自身生き物のなかではクモが最も嫌いなので大いに共感するところがある。岩楯のこの弱点は、第二弾を手に取った理由として大きな要素ではある。

 昆虫学の見地からの捜査活動は、現場の状況からして違和感のある要素に着目して進められるが、今回はヤゴが重要な鍵となっている。

 ミステリ小説のため核心に触れることはできないが、著者は地方の山村の因習やオカルト的要素をからめたストーリー展開を得意としている。本書もそういった要素はふんだんに盛り込まれているが、科学者の登場する作品なので心霊現象をそのまま認めているわけではない。

 例えば、舞台となる山村の沼に人魂が現れるシーンがある。赤堀に言わせれば、発光バクテリアに寄生され光り病にかかったユスリカの蚊柱がそのように見えるものなのである。また、村在住の青年藪木の、夜中にあるはずのない時計の音が聞こえるという訴えに対しては、夏になり繁殖のピークを迎えたチャタテムシのオスが木を顎で叩くことによってメスを呼んでいるものと説明している。

 赤堀いわく、心霊現象の九割は虫の仕業、残り一割は本物なのだそうである。

 個人的にミステリ小説はそれほど親しんでいる分野ではない。そこで以下は素人考えにすぎないが、事件解決までの展開が急すぎてそこに至るプロセスがやや飛ばされているように思えた。また、ミステリを読み慣れている人であればある程度犯人の見当はつけやすいのではないかという読後感を持った。

 とはいえ、昆虫にまつわるディープかつマニアックな知識や、テンポよく進められるストーリー展開は、第一弾に引き続き本書の大きな魅力である。今後のシリーズ作も手に取ってみたい。

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