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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

木曽の仙人さんのレビュー一覧

投稿者:木曽の仙人

7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本誹諧 武玉川 1

2017/05/19 10:49

ゲームばっかりしてないで・・・

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ポケモンゴーとかいうゲーム、殺人に至る事件まで発生。老人には嘆かわしく馬鹿馬鹿しい次第であります。honto関係者の方々はよもや、と存じますがお若い方々もおいででしょうから、本日はゲームみたいな本の宣伝を。
 小沢信男氏の『俳句世語り』(岩波新書)を読んでいてこの『武玉川』に行き当たりました。
  津波の町の揃ふ命日
 すごいですね。これは付け句というものです。七七ですから五七五があったんでしょうが略されてわかりません。小生『武玉川』という本については古川柳の一つくらいの知識しかなかったのですが、とにかくこの付け句に衝撃を受け、本棚を捜して田辺聖子著 『武玉川・清水とくとく』(岩波新書)を見つけました。昔読んだはずですが何も覚えておりません、情けない。田辺さんの新書は『武玉川』の中から面白い付け句を選んで紹介されております。まずそちらで準備運動をされて、岩波文庫全四巻に挑まれるのがよろしいかと存じます。などと偉そうに申しておりますが、研究者泣かせの難句揃い、恐らく読んですぐ理解できる句は少数派でしょう。いえ、少数と言ったって句数が膨大ですからいくらでもあります。
 鶴が死ぬのを亀が見てゐる
 どうでしょう。武玉川の文学的位置づけなどという小難しいことは今回は申しません。ただ人情の機微、ふと心に浮かぶ思い、そんなものを味わうのによろしいかと存じます。で、ゲームみたいなのはここから。何せ江戸時代十八世紀中葉の出版ですから、当時の世相・約束事・さらに古典の素養と、解読に必要な情報が山ほど必要。ポケモンゴーもいいですけどね、ネットやら図書館やら駆使して一句でも自分で解読したら面白いと思うんですがね。小生でも解読できそうなのを二つ。
 ふるへば塩の落る行平
 これは歌舞伎にもなっている在原行平の話ですね。須磨の浦で塩を焼いたのが行平鍋の元祖とか、ね。こんなのもありますよ。
 鎌倉の代に喰はぬ鰹節
 こっちはたぶん『徒然草』でしょうか。鰹は食べなかったらしい、当時は。
 ということで、あれこれ読み解いてご覧になるときっと面白いと思うのですが。時々一読爆笑の句に行き当たる楽しみもあります。
 知行に持ちてみたい吉原  男ってのはねえ。
 お口直しに
 みどり子のつまみ始めは蝶の羽
 小生初めてhontoのサイトで注文して買いました。めったに店頭にはありません。岩波書店のサイトで見ても第一巻は在庫僅少となっておりまして、あわてて注文、便利ですねえ。興味を持たれたお方はお急ぎ下さい。

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見巧者になるのは難しい

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

見巧者(みごうしゃ、と読みます)という言葉、ご存じでしょうか。特に芝居などの見所をよく知る人のことです。役者の側から言えば大変怖い、大向こうをうならせる、などという言い方もありますが、うなるのが見巧者というわけです。
 さてラグビーです。これはなかなか見ていても分かりません。小生文弱の徒ゆえあんな過激なスポーツしたらあっさり病院行きですね。墓場かもしれん。でも好きなんです。新日鐵釜石(鉄は鐵と書くのです)の日本選手権七連覇も見たし、その前には生で近鉄花園ラグビー場まで見に行った。懐かしいです、プロップの洞口さんとかロックの瀬川さんとか、みんな現場で働きながら雪のグランドで鍛えていたんですよねえ。懐旧談は止めます。
 ラグビーを見るのは難しいです。テレビ中継ではどうしてもボールの争奪にズームインしがち、展開すれば引きの絵になってもグランド全体の動きまでは映りません。いえ映っていても分からないことは山ほどあります。レフリーがオフサイド!と笛を吹くのはもう藪の中、なんで、どーして、おせえて、教えて・・・とテレビの前で叫んでおります。
 その悩みにそれはね、とやさしく教えてくれる先生がとうとう登場しました。ラグビーの試合の中で見ている人が疑問に感じるであろう局面を丁寧かつわかりやすく、さらにこの競技の歴史にまで立ち戻って解説して下さっております。小生すでにラグビー観戦歴四十年といっていいと思いますが、そうか、と膝を打つこと多々、何となく観戦しておられた諸兄姉、是非ともご一読下さい。ご注意申しますが、これからラグビーを見ようという方にはお勧めしません。しばらくわけが分からずご覧になってなんでどーして、という疑問が生じてからお読みになるとよろしいと存じます、と見巧者みたいな偉そうな感想になりました。申し訳ござりませぬ。

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紙の本杜甫全詩訳注 1

2016/07/21 17:40

快挙か怪挙か?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

杜甫といえば高校漢文でご存じの方も多いはず。国破れて・・なんてのは年取っても忘れませんね。とはいえ杜甫の詩作の全貌は?と問われてすぐお答えになれる方はそんなにはおいでにならないのでは。小生も当然その一人であります。
 じゃ読んでみよう、とおっしゃられてもそう簡単にはまいりませんでした。碩学吉川幸次郎氏でさえ全詩の注釈を試みられましたが途中でお亡くなりになってしまいました。何せ千四百を超える分量ですから。しかも高校あたりの漢文教科書に載っている詩とは比べものにならないくらい難解な作が多いというのですから大変です。
 そこで今回のこの企画、いや驚きです。全四巻、第一巻が出ましたので買ってきました。2300円、もびっくりですが、905頁、470瓦ですぞ。昭和天皇の侍従長だった入江相政氏はインタビューで「最近どんな本をお読みですか」と問われて「軽い本しか読まない」と答え、寝転んで読むんでね、とニヤリ。達人ですな。
 小生も寝転んで読みかけましたがとても無理。困っておりますができれば最後の巻まで生きて読み切りたい、と念願しております。潦倒新停濁酒杯、酒ばっかり飲んでないでまじめに読みます。
 それにしてもよく思い切ってこんな企画を実現されたものです。そのことに敬意を表します。漢詩漢文は今はやりません。センター試験のおかげで高校でも何とか続いている有様ですけれど、日本語の背骨は漢文脈が支えているのですし、文学としても重要なものです。是非挑んでみてください。いやいきなりはねえ、ということでしたら古いですが『新唐詩選』(岩波新書)あたりでまずウォーミングアップされてはいかがでしょうか。ほんとにびっくりしました、はい。

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芸術は長く・・・

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ヘンデルのあの曲、表彰式でおなじみの。何やら形式張った場にはやはりクラシックなんでしょうか。特に国なんかが国民を乗せたい時とか。ましてや娯楽の数が限られていた時代、西欧ではオペラやコンサートが極めて重要であったようです。テレビもないしね。
 ということになると権力者はスター音楽家を自分の思い通りにしたい。迎合して世に出たい者もあれば自分の思想と相容れないと対抗したり亡命したりする者もある。
 第二次世界大戦前から最中の音楽家たちの運命を膨大な資料から再構成した力作であります。小生の関心で申せばブルーノ・ワルターはどうやってナチから逃れて米国に渡ったのかとか、フルトヴェングラーとカラヤンの確執とか、ヒトラーの妙な音楽愛好とか、この一冊で当時の西欧の音楽状況が飲み込めます。
 それにしても空襲が続く中でよくまあ連夜コンサートをやったものです。ちょっと感心。ヘンデルものです。あれはオラトリオ「ユダス・マカベウス」の中の「見よ、勇者は帰る」という曲です。

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紙の本科学は不確かだ!

2016/12/06 09:15

知の蛸壺を出でよ!

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文系人間の決定的弱点、それは数式。と、自分では思ってます。山本義隆氏の著作(たとえば『重力の発見』)も数式の部分は飛ばしました、残念。そういう人にもこの本はお勧め。文系だから物理なんて、といわず是非ご一読下さい。ものの考え方、世界の捉まえ方、学ぶことの目指す方向性、示唆に富んでおりますよ。

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紙の本魚と日本人 食と職の経済学

2016/12/06 09:12

首相に読ませたい

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政治家はあんまり信用できません。何か事件が起こるとそれを利用して自分の都合の良い政策をうまく押し込もうとするからです。東北大震災の時もさまざまなショック・ドクトリンが行われておりました。一例が漁業への企業参加、長く漁協が担ってきた漁場管理や経営を、悪く言えば壊そう良く言えば改革しようという動きでした。
 この本の著者濱田武士氏は、震災の翌年『漁業と震災』(みすず書房)という著書で東北漁業の現状と復興への展望を明らかにされました。その本はかなり専門的で小生読みましたが理解不十分だったと思います。
今回のこの本は具体的、かつ難解な部分もありません。魚とともに生きてきた私達が魚を忘れて良いのか、自然を相手にする極めて微妙な産業(農業もですが)を儲け第一の新自由主義で台無しにして良いのか、考えさせられます。
 日本を企業活動の自由度世界一にしたいとおっしゃる首相に読ませたい、とこのように思うわけでございます。

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観察力と想像力のない人とは話したくない

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チェコ、困難な歴史を歩んだ国ですね。その中で国際的に高い評価と人気を持つチャペックのエッセイ集です。ジャーナリストでもあった彼が生涯にわたって新聞に書いたものを、訳者の 飯島 周 氏が一冊に選抜・編集されました。内容は多岐にわたりますが、要点は鋭い人間観察とヒューマニズムとユーモア。ジャーナリストらしい目配りで、起きたばかりの関東大震災に寄せる痛切な感想まで含まれています。
 書かれた時代は一九二〇年代から三十年代ですが少しも古びた感じがありません。それは彼の観察力と想像力が透徹しているからでしょう。昨今の米国大統領選や英国の国民投票、ついでに日本の状況など(政治的になるのを避けて具体的に申しません)、世を憂うことの多い諸兄姉には是非ご一読をお勧めします。
 本を読む滋味に溢れております。お子様には推奨いたしません。大人の感覚でじっくり味わって下さい。『園芸家十二ヶ月』『ダアシェンカ』もついでに推薦いたします。ロボットという語を作り出した作家というだけではもったいない。

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