荒井 孟さんのレビュー一覧
投稿者:荒井 孟
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紙の本小説君の名は。
2016/10/30 10:54
詩的小説
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ティーネイジの少年と少女が夢の中で体が入れ替わるという。
ハイテクな現代社会における幻想的な話である。
そしてその背後にあるのは悲しい爪痕...。
フーガのごとく二人がお互いに追いかける姿は何ともいとおしい。
少年が少女の手に自分の名前ではなく「好きだ」と書き、
町のみんなを救うために少女が立ち上がる姿は美しいワンシーンである。
小説(散文)でありながら、どこか詩を謳いあげていく感じがした。
また必要以上に背景を説明せす、読者に想像の余地を残しているのが心憎い。
きれいは悲しい、悲しいはきれい。
先行きの読めない、不確実性が増す現代社会において
一縷の光を見た感じがした。
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