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Luna=Readさんのレビュー一覧

投稿者:Luna=Read

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紙の本日本会議の研究

2017/03/29 20:24

団塊右翼の運動・過程・何より魅力を描き出した本

2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

アマゾンには山ほどこの本のレビューがあります。
本の流れ、アベガージミンガーはそちらにお任せするとして、私はこの本のもう一つの側面を書いてみたいと思います。

この本は生長の家の運動において、そのターニングポイントとなるような人物――例えば安藤氏や村上氏――に対し好意的に、或いは中性的に、その人格や魅力を描いているのです。もし椛島有三さんも取材に応じていれば、その人物相を似顔絵のように描き表わされていた事でしょう。
また、安藤氏に対して起こった『奇跡』についても、カルトの妄想と一蹴する事無く、それが経験で、大事な事であるのだと肯定する姿勢を取っています。時に彼らの能力に対し尊敬の念すら書き表すその姿勢は、取材対象に対する敬意と言っても良いでしょう。

この本を基にした日本会議の発端を私の主観で書くとこうなります。
病弱な己と親への恨みの念を持ち、日々を呪っていた安東巖は、生長の家と出会い、その恨みを信仰と努力で断ち切り、真っ当で立派な学生として生きようと心に決めて遅咲きながら見事大学に入学します。
しかし、大学は80年代の似非サヨによって起こされた安保闘争で機能を停止し、左翼は暴力で反乱分子を押さえつけていました。彼は暴力を受けながらも、同じ道を取ることなく論述と知恵で大学を取り戻して行きます。
また彼はその時にポピュリズムの脆弱さを経験から見抜き、大衆迎合ではなく、鋼の意思を持つ少数精鋭で活動を展開していくと言う、30年時代を先取る聡明さを以て活動を率いて行ったのです。
その活動方針は一貫しており、例え右翼仲間であっても武闘派の存在を許す事はありませんでした。拳で自らの思想を通そうとする傾向のある人間を、彼は極めて政治的に(けだし腹黒く)組織から葬って行きます。それが例え汚い、卑怯だと言われるリスクがあっても、彼は優れた弁舌と説得を以て己の意思を遂行して行ったのでした。

上記の通りとても安東巖さんは勇気に溢れた傑者でありました。
ただ、結果として組織が数々のアンチ・リベラル・ルサンチマンを拾い上げる事で、似非ウヨと揶揄される状態になってしまった事が、とても寂しさを感じさせます。
しかし、その膨れ上がった日本会議と言う組織の、その神髄に残る安東氏が、未だに何も変わらぬ求心力と圧倒的なカリスマを持ち、本来運動家が可能性として持つ内ゲバを可能な限り吸収していると言う、正しく『人の力』と言うべき現状が残っている。
これ程までに日本人として手本にすべき方が一体世界にどれだけいるだろうか。

余談ですが、斯様に書き表す筆者でも、時に穏健派よりも武闘派を持ち上げるような記述が出てきます。これは恐らくしばき隊の中でも過激派であっただろう筆者の性格が出ているように思われます。
筆者は剣を握る手をペンに持ち替え、その有り余る武力(例えば闘争心、体力、行動力など)を、この本とその取材に継ぎこみ、書ききれぬ口惜しさを以て本にした事は想像に難くないものです。

自称肩書ノンフィクション"作家"、なるほどと膝を打ちます。
ジャーナリストのコラムでは此処までドラマティックにはならなかったでしょう。

アベガーが無かったら左から凄い嫌われますねこの本。もう敵を作らないと存在出来ないんじゃないだろうかこの人。
しかし極めて良書でした。
そしてこれを読んだ方は、この日本会議の『民権廃止を求める一貫した市民運動』に注目して、自分の立ち位置やイデオロギーを今一度考えて頂きたいと思います。

"本当に貴方は現在の自らのイデオロギーに則った立ち位置で行動しているのだろうか?"と。

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