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先月(2017年6月)

ヤッチャンさんのレビュー一覧

投稿者:ヤッチャン

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本蜜蜂と遠雷

2017/05/26 17:33

『蜜蜂と遠雷』

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

これは凄い小説ですね。あまり手放しでほめて呆気に取られていると何だか「自分」と言うものの存在が見えなくなってしまって自ら馬鹿を演じているみたいだけれど、これは幾ら褒めてもそれで足りる事の無い、それで居て登場人物の独り独りの色分けが実に明快で、今にもその眼の前の独り独りが動き出し、「自分」と言うものの存在を語って芝居を始めそうな、一本の映画が始まるような予感にゾクゾクさせられる。
 ゾクゾクさせられるだけにこの一編の物語は何処までも面白く、気が付くと読み疲れた疲労感が心地良さと共に残るだけだ。この物語はそんな小説である。この長大な一編のドラマを読んでその行間に類稀なる天上の音楽を耳にしたのは私だけだろうか。其処に生き生きとした若者たちの生き様と共に、青春時代の情熱を情熱の赴く儘に気持ちよりも体の方が勝手に動き出す躍動感と、色香と、はつらつとしたエロスを読者に感じさせる。が、その底辺に在るものは彼ら一人一人の「業」に他ならない。そしてそんな若者の持つ業をピアノを演奏すると言う音楽に生きる姿の中に何処までも描く事で彼らの自我が読者に手に取る様に見えて来る。マイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガーが監督した『赤い靴』の様にね。もっともあちらはバレエ映画だけれども。
 『蜜蜂と遠雷』はそんな小説だ。恩田陸と言う名前はこの小説で初めて知ったがこれからが楽しみで為らない、次はどんなにスリリングでトリッキーな作品を書いて仕掛けて来るのだろうと読み進めるたびにワクワクさせる青春グラフィティに早くこれが映画化、ドラマ化される事を独り密かに望むばかりである。

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