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松本賢吾さんのレビュー一覧

投稿者:松本賢吾

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紙の本ヤスケンの海

2003/05/27 18:20

読み出したら止まらない、猛烈に熱くて無限に優しい評伝

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 bk1に予約しておいた『ヤスケンの海』が届いた。
 たまたまこの日は、吉祥寺の寺島靖国さんの店「メグ」で『安原顕追悼コンサート』が催される日だった。まるでヤスケンが、『ヤスケンの海』の発刊日に合わせて、本に登場する縁(ゆかり)の人間を一堂に呼び集めたような奇跡を感じる。こんな奇跡に近い偶然は前にもあった。訃報を載せた夕刊の別紙面に、自著『ファイナル・カウントダウン』『読んでもたかだか五万冊!』『ふざけんな人生』(いずれも清流出版社刊)の広告を大々的に掲げ、天才エディターヤスケンは、死しても仕切らずにはいられない編集者魂の不滅さを顕示してくれた。
 そんな感慨を胸に、吉祥寺に向かう車中で『ヤスケンの海』を読み始める。──書き出したら止められず、憑かれたように書いて脱稿した。というようなことを、四十九日の法要でお会いしたとき、著者の村松友視さんからお聞きした。読んでいるとその熱さが伝わってきて夢中になる。冷静な評伝の達人の文章と、セコンド・ムラマツの手に乗り憑いたヤスケンの過激な文章の相乗効果で、どのページも灼けるように熱い。そして限りなく優しい。「メグ」に入ってからも本を手放せない。ゲストにジャズボーカリスト小林桂さんを招いた追悼コンサートは盛況で、見渡せば本に登場する「神の贈物」のまゆみさん、「神秘的」な眞琴さん、懇意だった編集者、叱られまくった朝カルの生徒らの顔が鈴なりになっていた。
  帰りの車中でも読み続け、鶴見駅前の「松屋」で読了し、かつて原稿をボツにされたときに送られてきた、ヤスケンの罵倒の文章を思いだして苦笑する。
 そのときの罵倒の文章の大筋が、本書で読んだ大江健三郎をぶっ叩いたコラムの文章と同じなのだ。著者も書いているが、この「驚異のワン・パターン」が、ヤスケンの最大の魅力なのだと改めて思い知らされた。決めの部分を引用しておこう。
「──もしお前たちが作家なら、千年の時間にも耐えられる大傑作を一発書くことが、何よりいちばん肝心なことではないのか。」
また叱られた思いがし、本を小脇に抱えて家路についたが、本書のあとがきの最後の文章が浮かんできて思わず首を竦めた。──ヤスケンが活きているのはあきらかなのである。

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