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    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

異次元加藤さんのレビュー一覧

投稿者:異次元加藤

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本アラブが見た十字軍

2001/04/01 21:22

それは宗教戦争だったのか

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書はレバノン出身でフランス在住の作者がイスラム側の資料を中心に取材し、十字軍の到来から撃退までのおよそ200年間を書いた歴史書である。田中芳樹の異世界戦記物小説「アルスラーン戦記」の1巻あとがきでも紹介されているので、名前は聞いたことがある、という人も多いのではないだろうか。作者の来歴から十字軍の悪辣ぶりをひたすら告発している本では、と思うかもしれないが、実際にはそうはなっていない。作者の筆致はいたって平明だ。

 もちろんアラビア各地での十字軍の行状というのはひどさ、というものもつぶさに書かれているのだが、アラブの国王たちにしても、互いの勢力争いに明け暮れフランク軍に対し一貫した防衛戦を展開できない。妥協と裏切りの連続の中で、フランク同士の対立にアラブが介入したり、その逆を演じたり、といったことも珍しくない。作者の出身を考えると、このあたりの混乱期を書いている間の嘆息が聞こえてきそうだ。

 読み進めるとともに、この200年が、キリスト教対イスラム教、といったきれいな対立構図では読み解けないことがわかって来る。フランク軍たちの中でも指導者たちはどう見ても信仰というよりは権力欲と領土的野心だけで、アラブ側としてもそれは大して変わらないようだ。だから十字軍がキリスト教徒による宗教的な戦争であって、その熱狂のためにアラブが被害を蒙った、といった結論にはおちつきそうにない。むしろ後半になってフランクを押しかえそうとするヌールッディーンやサラディンの反撃の方が宗教による戦いという色彩が濃厚になっている。

 十字軍を宗教戦争として検証し、宗教戦争の無益さを語る、というよりは宗教戦争、という概念そのものを解体する、という本である。

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紙の本暗号と情報社会

2002/02/25 23:52

国を愛し、憂える気持は分かる。しかし……。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 暗号技術を、今後の情報社会のキーテクノロジーと位置付けた上で、

 暗号についての基礎的な知識(第1章)
 将来の社会における重要性(第2章、第7章)
 暗号の歴史から現在の研究動向(第3章、第4章)
 現在注目されている技術の簡便な説明(第5章)
 国家ごとの政策動向(第6章)

 と、網羅的な内容となっている。
 暗号研究について、暗いイメージを払拭するとともに社会の基盤として非常に重要であることを平易に語る部分は説得力に富んでいると思う。第5章の公開鍵暗号の説明は分りやすかった。(ただし、ユークリッドの互除法の説明を省略してしまったため、数値の計算が困難なケース(暗号に用い易い)と容易なケース(暗号の役には立ちにくい)の違いが今ひとつ分りにくくなってしまったように思う。ユークリッドの互除法自体は私は忘れていたが中学生くらいで習うようだ。WEBで検索してみたら、解説しているサイトが沢山あったので5章ページの「ユークリッドの互除法で簡単に算出できたとする」という部分は自分で解いてみるとより理解が深まると思う、というか、私はやってみた)
 第6章では国家ごとの取り組み姿勢の中でも、日本の遅れを憂慮し(あとがきでは、DNAレベルとまで言っている。まあ、あとがきにケチをつけても仕方がないか)、その重要性を訴える問題意識がにじみ出ている。
 それ自体は問題ないと思う。しかし現在流通する公開暗号鍵技術の基礎となる数式について、ことさら和算の学者の功績を強調したりするぐらいは良いとしても、新技術の研究状況の説明が、国ごとの比較ではなく、日本の研究者の紹介ばかりに費やすといった構成には、ちょっと疑問を感じてしまう。
 政策や国民ひとりひとりのレベルでの意識の低さを問題にする一方で、日本の研究者を誉めあげているわけだが、海外の研究動向はどうなのだろうか? 紙幅が限られているのだからそういった方向でも一言ほしかった。

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文化の違い

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 設計が全て無償で開示されたのUnixクローンOS(の中枢部分)としてここ数年注目を集め続けているLinuxの開発者、Linus Tovaldsによる自伝(といっても、まだ、30過ぎた位なんだけど)。

 私がLinuxをさわり始めたのが97年の3月くらい。その後、一旦挫折し、メイン環境となったのは、多分、98年の正月に入ってからだったと思う。そのころ、すでにASCIIで連載記事が組まれるくらいの知名度はあったが、その後、99年に入ってからの大さわぎなんてものは全く予測ができるようなものじゃあなかった(私が使い始めたころは、TrueTypeフォントも真っ当に使えなかった……まあ、これはLinuxそのものの問題じゃないが)。

 その中で、一貫して言われ続けたのがLinuxの開発者であるLinus Tovaldsの人柄の良さだった。Linuxをインストールするとついてくるマニュアルの中に混ざって、Linuxの歴史や、京都に来たときの講演記録もあったので、その内容からも勿体ぶったところのないユーモアに満ちた人柄に触れることができる。
 その後、Linuxだけでなくフリーソフト全般の開発モデルを分析したEric S.Raymondも開発者の人当たりの良さ(というか、マメにコミュニケーションをとり続けようとする姿勢)を重要視する論文を上梓している。この辺は山形浩生さんが翻訳を公開してるから読んだ人も多いかもしれない。

 今回、この自伝の中で、そうした独自の個性を持つLinusの秘密が明かされる……というわけではないにしても、おもしろい話は多い。私はイヤな人間、とか言ってるけど、本当にイヤな人はそんなこと言わないし。
 Linuxそのものの歴史については、上記の文書なんかで紹介済のものも多かったけど、当事者の視点から語られると、個々のエピソードの繋がりが見えてくる。

 テクノロジー好きで教育熱心のフィンランドの国民性や、(Linusはノキアをしきりに持ち上げている。日本で言うソニーファンみたいなもんだろうか)ヨーロッパからアメリカに渡ってきて何を話すにしてもやたらと対決姿勢を取りたがるアメリカ人に戸惑った話とかいった、文化の差を語る段が多かったのも興味深かった。Linux成功の秘密、とかに直結するというわけではないにしても、よく言われているようにLinuxの独自性が、コンピュータ技術というよりは開発体制の文化の側面にあることと符合すると思う。

(ところで、読んでて気づいたけど、Linusの奥さんのToveさんて、トーベ・ヤンソンのトーベと同じ名前じゃないか? 名前と名字は本国でもひっくり返らないのはスウェーデン系だからだろうか)

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