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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

hollyさんのレビュー一覧

投稿者:holly

5 件中 1 件~ 5 件を表示

現代の様々な場所で、生きる意味の変化を切り取った作品

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 表題に惹かれて買いました。最初のエッセイで、新宿のゲームセンターで知り合ったホステスの女の子、直ちゃん24歳のアパートへ深夜いくと、玄関から部屋まで渦高く積まれたコンビニの袋にいれられたゴミの山。食器とか料理器具とか生活に必要なもののほとんどない、洋服とゴミしかない部屋。夜の勤めだから連ドラも見ないしと、レディス・コミックを見ながら笑う、人なつっこいこの直ちゃんの空虚さは何なのだろう。無欲さ、純粋さ、ぎりぎりの生産性でのみ生きている彼女はもう消費すら快感ではないのだ。
 ここで村上龍の『ラブ&ポップ』という本を思い出した。主人公16歳の高校生吉井裕美が渋谷で見つけたインペリアル・トパーズ、12万8千円するんですが、これを今買いたいと思う「今日中に買わないと明日には必ず、驚きや感動を忘れてしまう」と考えてしまう。話はその後援助交際をしてそのお金を得ようとするのですが、そのことはまた別の問題として、欲望というもののあり方が違ってきているなと感じました。
 ランディさんの本に戻りますが、そこには死に対峙する生はなく、死を内包しつつ、発光するぎりぎりの生があるだけだ。「生きる意味って」考えるという行為こそが無意味になってくるような虚無にむかって、哲学はまず最初にどのような問を発するのだろうか。表題の作品のみならず、現代の様々の場所で起こっている、生きる意味の変化を鋭く切り取っている。

 実はこの本は、同じ田口ランディさんの『コンセント』という小説、帯に「兄はなぜ引きこもり、生きることをやめたのか」と言う文句に惹かれて買ったとき、横にあったので買った物です。

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いま女の子たちの見る夢は?

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 斎藤美奈子さんの『モダンガール論』、副題は「女の子には出世の道が二つある」とあり、その語り口の軽妙さもあって、現在の女の子の生態をおもしろく描いた書物と誤解される方もいるかもしれません。いやいやところが、この本、戦前の平塚らいてふと与謝野晶子の母性保護論争と戦後のアグネス論争の相似と新しい視点の分析や、落合恵美子さんらの近代家族論を下敷きにしての主婦に対する分析など、深い問題意識と鋭い分析に満ちた刺激的な本なのです。でもそこで決して斎藤さんは、お説教をしようとするのではありませんし、無条件にいまの現状を肯定しようとしているのでもありません。結局、戦前と戦後にわたって繰り返されてきた、女にとっての職業と家庭との相克、貧しさから豊かさへ向かう中で追い求めた夢を描きながら、これからの男と女のあり方を考え出そうとしているのだと思います。そして、その問題は男中心の「性別役割分担意識」をどのようにして乗り越え、その乗り越えた先にはなにがあるのかという問いであったわけです。
 最後に40代の男としてこれを読んで、いまや男と女が一緒の地点で生きる意味とはいったい何なのだろうと考えるスタートについたのかなという思いを抱きました。「何を言っているのか、いまだ男の性別役割分担意識が女性の社会進出を阻み、男社会が真の男女平等を遅らせている」という批判を甘んじて受けながらも、夢がもてなくなっているのは何も女子高校生だけではない。会社のために生きる生き方を否定され、家族からもいつの間にか疎外されてしまっている男たちも、いま同一線上でこれからの生き方を考えようとしているのだと思っているのです。

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紙の本シドニー!

2001/02/03 20:15

懐疑的なリアリストの見たオリンピック

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 テレビで見たシドニーオリンピックの感動をもう一度味わおうと思ってこの本を読んだとしたら、あなたは少しがっかりすることになる。もちろんオリンピックが行われたオーストラリアの様子を伝えてくれるし、僕らがテレビで見たオリッピックの感動にオーバーラップしてくる場面もないわけではない。しかし、村上さんが取り上げる話題は、オリンピックそのものよりもホテルの前の名前もないパブであったり、コアラや鰐や蛾といった生き物であったり、あるいは全然話題にもされない山火事であったりする。
 どちらかというと、開会式を「お金がかかっていて、壮大で、いかにも意味がありそうで、時間が長すぎて、基本的に退屈だ」といってデンマークの行進の途中でぬけだしたりする村上さんは、オリンピックにはどうも懐疑的なようだ。
 でも本当は、現実の時間の流れはそんなにドラマチックな出来事の連続ではない。オリンピックパークでは「いろんな競技が、実にとりとめもなく勝手気ままに行われています。そこには主題というようなものは、ぜんぜんないように」見える。テレビは僕たちに事実をある側面から見るように強要し、感動しなきゃ悪いように迫るけれど、事実の内側は「すごく無秩序」だ。意味のない事実の積み重ねだ。村上さんはその小説の世界で、この世界をそのような無秩序な流れとして描き出してきた作家だから、やはりオリンピックについてもそのような叙述になる。しかし誤解のないようにいうと、村上さんは全く何にも無感動という訳ではない。トライアスロンやマラソン、女子400メートルなど感動的に語られている。ただそれと同等に、野球場の雰囲気や、電車の様子、コアラやカンガルーが描かれるというだけだ。
 人はだれも、金メダルをとったアスリートでさえもオリンピックのような場を一生めざして生きることは出来やしない。逆にスポットライトを浴びた人間ほど日常を生き続けることは難しいかも知れない。
 それにしても、オリンピックの描き方についていえば、沢木耕太郎さんとはえらい違いだ。沢木さんならキャシー・フリーマンについて壮大なドラマを書くだろうし、間違っても、松坂投手の投球について書いている途中で、売店に打ってるホットドックについては書かないだろうな。(僕は沢木さんの本も村上さんのと同様大好きです。早く『オリンピア』の続きを書いてください)でも、今のオリンピックに対しては村上さんのような書き方が必要なのだろう。
 最後に、この本を読んで私が得たものは、テレビでも気になった蛾がなぜあのようにたくさん舞っていたかという問に対する答えでした。

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紙の本血の味

2001/01/21 17:48

血の味−無垢の魂の物語

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 少年は世界に対して、深い違和を感じている。彼は、自分を取り巻く世界が無条件に彼を受け入れ、安定した関係を結び安住することができないと感じる。彼の周りの人々は、それが血のつながりをもった父や母であれあるいは友人であっても決して彼のすべてを理解し受け入れることはできないし、また彼自身もそのような関係を望んでもいない。いや逆に、そのような日常との関係を彼が受け入れていないからこそ、彼は無垢であり、彼は高く遠くへ跳べたのだった。
 現実の世界は、彼にそのような状態で長くこの世界の中にとどまることを許さなかった。多くの少年は、そのような世界への違和を内に感じながらも、この世界の日常の中にとけ込んでいき、その中で違和感をも感じなくなっていってしまう。しかし、この少年は、どうしても世界をそのままの形で受け入れることができなかった。ようやくポケットの中のナイフという存在を盾にして、世界と同じ重さで自分の存在を維持することができていた。 世界は、次第にその力を強めながら少年の無垢を奪おうとしていく、彼自身の中にも、この世界から離れてあることの不安が大きくなっていく。彼は今までのように跳ぶことができなくなり、また、もとボクサーのおかまというグロテスクな形で少年の前に現れてくる。少年と世界を結びつけている象徴としてのナイフは、世界に対してそれを攻撃しようとする同じ強さで自らを傷つけてしまうことになる。
 無垢なる魂が、どのように傷つきながらこの世界の中で生きることができるのか、というこの小説のモチーフは、沢木がいままで、円谷幸吉を描き、カシアス内藤を描くながで、づっと追い続けてきたモチーフなのではないか。それはまさに沢木自身の魂の物語であったことが、明らかになるのである。

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若者は変わったのか

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 とみたひでのり先生は、現在仏教大学社会学部教授で、「メディア文化論」を専門としている社会学者です。最近は、携帯電話がコミュニケーションをどう変えるかといった視点でいろいろ書いていますが、現在の若者のありようについて鋭い分析をしている人です。
 この本は、嘉門達夫の歌を使って現代の若者の心性や生態を楽しく描き出しています。この中でも「本音を言う音声ガイダンス」の章の分析はコミュニケーションのあり方、変化についておもしろい示唆になっています。
 携帯電話は現在の若者の対人関係のあり方と密接に結びついています。コミュニケーションのあり方、人と人との関係の持ち方がここ数年で大きく変わってきているように感じます。
 ともかく、この本から入って次は本格的な現代社会論に入る格好の入門書かと思います。

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