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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

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    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

天宮タビトさんのレビュー一覧

投稿者:天宮タビト

2 件中 1 件~ 2 件を表示

「ヒーロー」の帰還、孤独の終わり

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「STRAIGHT」という漫画で松本大洋に出会ってもう、今年で13年になる。読者としてリアルタイムでその作品を読みつづけている作家では一番長いかもしれない。
その「STRAIGHT」(絶版)の中にアララギというピッチャーが出てくる。アララギは誰よりも速い球を投げる。誰もアララギを打てない。アララギがマウンド上で感じる孤独と焦燥…桁外れの破壊力を持つ大リーガー、ボブ・ロイでさえアララギを打てなかった。アララギはタイガースを退団しメジャーを目指す(これは野茂が大リーグを目指す数年前の話だ)。強すぎる故の孤独。
この作品の後、松本は同じテーマで圧倒的な強さを持つボクサー、10年間無敗の男五島雅を主人公に「ゼロ」を書き上げた。実質的なデビュー作となったこの作品のテーマもまた、まるで死に向かうかのような荒々しい孤独感だった。
この2作を読み終えた上で「ピンポン」のストーリーを追ってみると、同じスポーツを扱いながら前2作とまったく異なる「天才」へのアプローチが見られる。圧倒的強さを持つが故に重苦しいまでの重圧と敗北への怯えを背負うドラゴン、そして、強くなれば強くなるほど孤独を深めていくスマイル。ドラゴンは自分を倒す相手をどこかで望み、スマイルは押し潰されそうな魂の救済をペコに求める。この二人の描き方は「STRAIGHT」〜「ゼロ」の流れと同じだ。だが、ペコは違う。挫折しても明るく、ただ幼馴染の呼ぶ心の声に応えて才能のままに加速する「ヒーロー」によって、ドラゴンを常勝の重圧から解き放ち、スマイルの孤独を癒す。その存在によって「ピンポン」は「STRAIGHT」のような「脱出」でもなく、「ゼロ」のような「散華」でもない、実にすがすがしいラストを迎えることができたのだ。
松本大洋の現時点での最高到達点であり、至高のスポーツ漫画のひとつとして記憶されるべき作品である。

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幸せな記憶の記録

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 ブランキージェットシティの解散は、今年上半期のロックシーンでは間違いなく「事件」だった。「イカ天」でデビューし、独特の世界観をギター・ベース・ドラムというロックの最小構成で10年間表現しつづけてきたこの天下無敵の3ピースバンドが、シーンに与えてきた影響は決して少なくない。椎名林檎など彼らをリスペクトするアーティストの数もまた、半端ではない。

 ブランキージェットシティの公式サイトには連日彼らの記憶を求めて今も大量のファンが訪れている。彼らの中で幸福だったころの「記憶の記録」として今も読まれ、常に引き合いに出されているのがこの「Wild Winter」だ。
凡百のインタビュー本と違い、個人的に彼らと親しいひとりのライターが、ファンクラブ会誌用にずっと継続してインタビューして来た文章だから、本当に雑談に近いようなナマの声が聞ける。しかも彼らを知らない人間から見ればほとんど楽屋落ちのようなものになってしまうところを、絶妙のユーモアでまとめてあげているため、3人のロックミュージシャンの歴史を肌で感じさせる内容になっている。身体中に刺青を施し、コワモテの印象で知られる彼らが、こんなにも馬鹿で優しくておかしいヤツらであるということが、見ていて楽しくなってくるのである。

 解散が決して行き詰まりでなく、新たな模索の始まりであることを教えてくれる幸福な一冊であることは間違いない。

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