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sattaさんのレビュー一覧

投稿者:satta

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本帝国主義

2004/07/18 18:14

「声に出して読みたい日本語」決定版

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大日本帝国がどんな手段を使ってでも殺そうとした革命思想家・幸徳秋水。その危険な魅力がこの短い文庫本にぎっしり充填されている。論理の刃を研ぎ澄まし、修辞の美しさを丹念に練りこんだ、「日本語の名文」のなんたるものかが凝縮された名著である。

「帝国主義はいわゆる愛国心を経となし、いわゆる軍国主義(ミリタリズム)を緯となして、もって織り成せるの政策にあらずや」

為政者が自らの利得のため、人類を動物的天性に堕落させる「仕掛け」は古臭い。古臭い仕掛けに相変わらず引っ掛かり続けている我々である。故に100年以上前に記された秋水の、理性の剣はさび付くことはない。いまこそ「声に出して読みたい日本語」の筆頭に挙げたい一冊だ。

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お釈迦さまの慈悲を体感する新機軸のCDブック(編集者より)

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書はアルボムッレ・スマナサーラ長老(スリランカ出身の僧侶)が、スッタニパータにも掲載されている代表的原始仏教経典「慈経(Metta Sutta)」を一偈ずつ解説された本です。

これまでも、故・中村元博士をはじめ、仏教学者による経典解説書は数多く出版されてきました。いやむしろ日本においては、原始仏教の解説に関しては僧侶より「仏教学者」の独壇場だったと言えるでしょう。

しかし、お釈迦さまの実践の伝統を今に伝えるテーラワーダ仏教(上座仏教)の長老、いわば「臨床仏教者」が解き明かす「慈悲」論は単なる教養や「へぇ」では済まない迫力と説得力をもって、私たちのこころを揺さぶってくれるはずです。

パーリ語の原文対訳を読みながら日常生活でお経を口ずさみ、また慈悲の教えを実践してもらえるようにと、パーリ語の読経(スリランカ録音。『ブッダの安らぎの声』より抜粋)と「慈悲の冥想」に関するスマナサーラ長老の法話(ビデオ『ヴィパッサナー実践&慈悲の瞑想』より抜粋)を収録したCDも付録しました。

すでに般若心経のCDブックは何冊か出ていますが、原始仏教経典を解説したCD付の本というのは初めてではないかと思います。そういう珍しいところも、楽しんでもらえればと願っております。

生きとし生けるものが幸せでありますように。

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紙の本希望のしくみ

2004/12/17 11:32

「無常=生きる」を身につける知恵と方法

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 スリランカの初期仏教界の長老と、『バカの壁』がミリオンセラーを記録し
た養老孟司氏の対談集。

『真っ赤なウソ』(大正大学)『オバサンとサムライ』(宝島社)『運のつき』(マガジンハウス)など最近の養老孟司さんの談話本や雑誌インタビューによく出てきてた、「日本人は生きてないと言ったスリランカから来たお坊さん」の正体はスマナサーラ長老でした

 本書は2004年1月に天王洲で行われた対談を元に作られています。目次だけ見ればテーマが散らばりすぎだし、実際、養老先生は抑制気味に聞き役に徹しているので、養老ファンにはあまりカタルシスは感じられないかも。でも読み進むにつれ、かなり集中・充実した対談だと分かると思います。

●第1章はテーラワーダ仏教、決して「信じろ」とは言わない、「確かめなさい」と勧める、ぜんぜん「宗教らしからぬ」釈尊の教えが軽く紹介されます。
 第2章〜第7章までは「生きる」というキーワードが中心に展開します。喩えを変えて繰り返されるのは、≪「生きる」ことは、仏教でいう「無常」を受け入れないと成り立たない≫という事実。頑なに「無常」を拒否した社会システムに閉じこもる現代人のおかしさが、ジリジリと焙り出されるのです。

●第8章、第9章は本書のハイライト。無常を拒否して、つまり生きることをサボってゾンビになった私達が、「生きる」という難題に答えを見出すための「知恵と方法」とは何か? 釈尊が悟りへの方法として教えたヴィパッサナー(『自分を変える気づきの瞑想法』に詳しい)と悟りのプロセスの解説です。

●第10章はいわば奥の院(笑)。養老先生とスマナサーラ長老の問題意識がぴったり重なる「逆さメガネ」と「あべこべ思考(顛倒・ヴィパッラーサ)」なる概念について、そして二人の対照的なデカルトに対する批評など、コアな仏教書読み・思想書読みにも得るところはあると思います。

●第11、12章はエピローグに向けてクールダウンする感じの和やかなやりとりと思いきや、決して油断できません。スマナサーラ師がなにげに繰り出す「永遠の命を求める宗教」への批判はヒヤヒヤするほど痛烈です。

 そしてタイトルの「希望のしくみ」の意味は…
 こればっかりは読んでからのお楽しみに。

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核弾頭級のインパクトを込めた仏教Q&A

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「いまの人間というのは、人間さえも仲間だと思っていない原始人だから、仏教の論理は分からないでしょう。仏教では、一切の生命は同じ仲間だと思っているのです。」(質問64「なぜ殺生してはいけないのか」より

手に取りやすい厚さの単行本ですけど、内容はものすごく強烈です。仏教を「正しく生きるための実践マニュアル」と位置づけた本書には、例えは物騒ですが、竹槍で突っつきあっているが如きぬる〜い仏教書の世界に、いきなり核弾頭を持ち込んだようなインパクト(固定概念破壊力)があると思います。

「何のために生きるのか」「仏教は欠陥宗教ではないか」という知識的な問いから、「なぜ人を殺してはいけないのか」「なぜ嫌いな人の幸せを願わなければないのか」「売春は悪いことなのか」といった道徳への疑問、「食べ過ぎてしまう」「親孝行はどうやってすればいいのか」といった生活上の悩みごとに至るまで、スリランカ出身のA.スマナサーラ長老が初期仏教の教えを基にやさしく簡潔に、そして鋭く答ています。

現代の宗教に対する辛辣な批判もあって、すでに各所で反響を呼んでいるようです。他にもショック療法のようなキツイ表現も見られますが、どれもパーリ仏典に残されたお釈迦さまの言葉に厳密に則ったものです。そう、お釈迦さまは人類に覚醒をうながした教師であって、決して「相田みつを」の親玉じゃないんです!

20代〜30代の若者を中心に、老若男女問わず多くの方々に読んでもらいたい、まだどんな人にも必ず引っ掛かる質問があるはずの間口の広い本です。読者からの新たな疑問・異論・反論を集めて、ぜひ続刊も出してほしいものです。

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