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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

Yuseumさんのレビュー一覧

投稿者:Yuseum

7 件中 1 件~ 7 件を表示

漫画界、ミステリ界のビッグネームのミステリアスな融合!

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

この作品は鉄道マニアでなくても十分楽しめますが、佐々木さんの漫画が好きで、なおかつミステリーもそこそこ好きという方には大変面白く読めると思います。(どちらかだと、ちょっと辛いかも。)
その佐々木倫子さんは、『動物のお医者さん』や『おたんこナース』、『Heaven?』などで人気の漫画家さん。
一方、原作は綾辻行人さん。『十角館の殺人』や『暗黒館の殺人』、『びっくり館の殺人』など、<館>シリーズで有名な新本格派ミステリーの旗手ですね。(ただし、本作は「つきだて」と読みます。これがくせ者(--;))
この漫画のためのオリジナル原作です。
そんな(ある意味ミス・マッチとも思われる)2人による「鉄道ミステリ」ならぬ「テツ道ミステリ」漫画が本作です。(「テツ」とは、鉄道マニアのこと)
本作は母の厳しい教育により、電車に乗ったことのない沖縄の女子高生、雁ヶ谷空海(かりがや そらみ)が主人公。そんな、「ありえない」主人公ですが、母が亡くなり途方に暮れていた空海のもとに弁護士さんが現れ、北海道にいる母方のお祖父さまに会ってくれ、と言われます。そこで、空海は北海道に行き、稚瀬布(ちせっぷ)発、月館行の幻夜号に乗り込みます。そして、事件が!
上巻の最後に「なんじゃ、こりゃ?」の絵を見せられて、下巻に続くのですが、ここからは綾辻ワールド全開です。綾辻さんに鉄道ミステリは似つかわしくないなぁ、と思ったのですが、ここで読者は、これは「テツ道ミステリ」であって、まさに綾辻さんの作品であることを認識します。そして、ここで空海の「ありえない」設定が生きてくるんですね。うーん、凄い。
次々と事件が起こり、「犯人は誰か?」ということになりますが、綾辻さんと佐々木さんの持ち味が十分に発揮されており、読者はますます事件に引き込まれます。
そして、解決編。このコミックではご丁寧に、解決編の部分はグレーの紙に書かれているので、パラパラとめくったらいきなり事件の核心部分を見てしまった、などという凡ミスも防げそうです。
ミステリとして興味深かったのは、この作品には「壊れた腕時計」というのが出てきて、それから登場人物たちは被害者の殺害時刻を推定します。
しかしながら、ミステリの世界では「壊れた腕時計」=「被害者殺害時刻」ではない、というのはもはや常識なので、これにどういう説明がつけられるのか興味津々で読んでいました。
そして、漫画の持つ特性が十分生かされた「伏線」がちゃんと張られていたことに、感心しました。
あと、列車内の「ほぼ密室トリック」は極めて古典的なトリックが使われているのですが、登場人物の一人が冷静にそれを分析しているのが面白かったです。
結論として、この作品は非常に楽しく一気に読めました。ぜひ、皆さんにお薦めします!
始め、「佐々木さんにミステリはミスマッチでは?」と思ったのですが、どうしてどうして、殺人シーンなんか上手く描いていますね。佐々木さんはホラーを描いても面白いのでは、と思ってしまいました。のほほんとした世界の中に現れる恐怖、というのを上手に描写できるんじゃ、ないかと。
最後に、目次を見ると「原作者あとがき」とありますが、後ろのページを見ると「おや? ない・・・。」
始め落丁かと思ったのですが、、、これが最大の「びっくり」かもしれません。

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本格ミステリーの巨匠、エラリー・クイーンのすべてがわかる1冊!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

内容はもちろん、装丁なども含めてすばらしい!の一言です。
まだ買ったばかりで全部読み切れていませんが、その中身の充実ぶりには驚かされます。とても、1日で読めるものではありません。
と言っても作品ガイドもありますので、初心者にもとっつきやすい構成になっています。作品が「読んでほしい順」に並んでいるのも面白い趣向です。
「本格ミステリーの巨匠(マエストロ)」と言われて、ちょっと抵抗がある人でも、これを読めばエラリー・クイーンの楽しさがわかると思いますので、ぜひ手にとって読んでみてください。

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紙の本九尾の猫

2004/10/26 18:47

連続絞殺魔<猫>の動機は?!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 作家エラリイ・クイーンの一人、フレデリック・ダネイが1977年に来日した際に挙げた自選ベスト3の次点。そして、最高傑作だと推す人も多いこの作品は、いわゆるミッシングリンクものです。つまり、何のつながりもなさそうな連続殺人をつなぐ鎖の輪、被害者の共通項がテーマとなっており、この種のテーマを扱った作品にはクリスティの『ABC殺人事件』などがあります。(「ABC」を読んだことがない人は、「九尾」を読む前に読んでおいた方がいいでしょうね。)

 しかし、この作品にはいろいろと考えさせられることがいっぱいです。戦争しかり、人種問題しかり、…。中でもパニックに陥ったときの大衆心理は(『災厄の町』でも少しは触れられていましたが)、この作品ではそれが生々しく描かれており、パニック小説としても一級です。

 物語の2/3近くでミッシングリンクが明らかにされたときは、思わずうなってしまいましたが(とんでもない共通項なんですよ)、その後の展開はだいたい思った通りに進みました。しかし、その後の読みどころも満載で、サスペンスあり、(予想していた)どんでん返しありで(どんでん返しまでがやや冗長ですが)、最後にエラリイが苦悩する場面になると、もうすっかり作品に感情移入してしまい、読後しばらくはどっぷりとメランコリックな世界に浸っていました(-.-) 国名シリーズを読んでいたときは、「こんな男のどこがいいのか。」と思っていた(探偵)エラリイも、『災厄の町』やこういう作品を読んでみると、ファンになる理由もわかります。

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紙の本愛国殺人

2004/06/19 00:47

歯医者が殺されるお話って珍しいですよね?

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 私、只今歯医者に通っているから、というわけでもないのですが (^_^;、この作品は好きな作品の一つです。マザー・グースの調べに乗って起こる「童謡殺人」であるとか、興味深い点はいくつもありますが、一番好きなのはラストの緊迫感です。
 話を少し脱線させると、この作品はLWT制作のデヴィット・スーシェ主演「名探偵ポワロ」(日本ではNHKなどで放映)でも映像化されています。話の大筋は原作通りなのですが、このTV版と原作とではラストの舞台設定が少し違うのです。
 TV版のラスト・シーンは、例のごとくポワロが容疑者を一堂に集めて犯人を指摘するわけですが、原作のポワロは犯人と1対1で対峙します。その緊迫感が(TV版に比べて)心地いいのです。自らの殺人の正当性を主張する犯人に対してある一定の理解を示しつつも、ポワロが放つ言葉。「私のたずさわっているのは自分の命を他人から奪われない、という権利を持っている個々の人間に関することです」。クリスティー自身は死刑容認論者だったようですが、それはあくまでも法の名の下での話であり、ある人間が別の人間の命を奪うことは許されない、という強いメッセージが感じられます。
 ポワロはこうも言っています。「あなた方の新しい世界に、どうか自由と憐れみが残りますように…私のねがうことはそれだけですよ」。折しも第二次世界大戦中に書かれた作品であることを考えると、米題であり邦題でもある「愛国殺人」という言葉も意味深な雰囲気を帯びてきます…。
 そういうわけでミステリとしても第一級な作品ではありますが、この地球上で勃発している様々な出来事を顧みるきっかけにもなる作品だと書くのは、少々言い過ぎかな?

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疑惑の霧

2004/05/29 18:51

読者の頭は、まさに五里霧中…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 凝りに凝った華麗な文章で、容疑者が二転三転とするブランド・ワールドは相変わらずです。三人称の視点で描かれていた世界がいつの間にか登場人物の内面告白となり、そして唐突に三人称の視点に戻ったかと思ったら、場面が変わっていたりするような表現もあり、「やっぱりブランドは映像化したらおもしろそうだなぁ。」と思う部分が多々あります。しかし、その反面読むのがちょっと疲れるなぁとも感じるかもしれません。
 クリスチアナ・ブランドといえばラストのどんでん返しが魅力なのですが、この作品は『ジェゼベルの死』や『はなれわざ』(ともにハヤカワ文庫)以上に、最後の最後まで真相がはっきりしません。「ひょっとしてこのまま真実が明かされずに終わるのではないか?」とも思えるほどで、まさに読者の頭は霧に包まれたような状態になり、人によってはこれが非常に居心地悪く思えるかもしれません。
 しかし、これらこそブランドが謎解きの伏線を隠すオブラードであり、ブランドの持ち味でもあります。ラストのラストで明かされる真相(まさに最後の一撃!)は、下手な書き手だとすぐにわかってしまいそうな盲点であり、なおかつこの真相はかなり大胆な形でほのめかされていたことを読者は知ることになるでしょう。まさにブランドの表現技法なくしては、この作品は成り立ちません。
 ですから、この作品がおもしろく読めるかどうかは好みの問題もありますが、今回待望の文庫化ですので、興味のある方はブランド・ワールドを堪能してみてください。

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ベストじゃないけど、海外古典ミステリの巨匠が最初に放った問題作!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『毒入りチョコレート事件』(創元推理文庫)や『第二の銃声』、『ジャンピング・ジェニイ』(いずれも国書刊行会)などで、近年再評価が進んでいるバークリーの処女作。
 処女作だからでしょうが、少しこなれていないというか「固さ」を感じました。ファースと言うのか、全体的にドタバタコメディ調なんですけど、その部分が冗長になりがちで謎解きの部分がぼやけがちな気がしました(その点、先に挙げた円熟期の作品群はコミカルとシリアスのバランスがうまくとれていて、読者をぐいぐいと引っ張ってくれるんですね)。だから、楽しい作品ではあるんですが、本作が「このミステリーがすごい! 2003年度版」海外編の第8位にランクインされているのは、ちょっと甘いんじゃないかな…。
 …と、「処女作だから仕方ないや」と不満を抱きつつ読んでいましたが、結末にはびっくり(○_○)! いやはや、現在では決して珍しくない、むしろ陳腐になりつつあるプロットなんですが(ちなみに1925年の作品)、いかんせんそれまでの牧歌的な雰囲気に少し退屈気味だったので、このラストには衝撃を受けました。バークリーのシニカルな側面が既に垣間見られており、興味深いです。
 なお、次作『ウィッチフォード毒殺事件』(晶文社)もほぼ同時期に発売されましたが、本作を読み終えた方はぜひこの作品も読んでみてください。「レイトン・コート」を読んだ人にとっては、「ウィッチフォード」のオープニングは結構驚きなので。

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紙の本マンアライヴ

2006/10/02 21:19

せっかくの傑作が・・・

23人中、23人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「ブラウン神父シリーズ」などで有名なG.K.チェスタトンの長編。
ということで、興味を持って手に取ってみたのだが・・・
正直言って、途中で読むのを断念。少なくとも買って読むと後悔する作品です。読むなら、図書館かどこかで借りることをお薦めします。
いや、チェスタトンのストーリーが悪いのではありません。問題は訳し方です。
この翻訳者はこの作品を訳すのに、某氏が用いた「超絶的表現技巧」を用いているのですが、果たして”MANALIVE”を訳すのに、そんな表現技巧を使う必要があったのでしょうか?
某氏の場合、作品は某氏のオリジナル作品ですから、どんな表現技巧を用いても一向に構いません。
しかし、翻訳作品の場合、あくまでもメインは原作者であり、翻訳者は縁の下の力持ちです。
原文をよく理解した上で、個性的な翻訳をなさるのは一向に構いませんが、この作品の場合、原文を無視して、翻訳者のオリジナリティが感じられない某氏の表現技巧を使うことに固執した、恣意的な翻訳と考えずにはいられません。
確かにチェスタトンは原文が難しいので、翻訳も困難かと思いますが、もう少し別の翻訳方法があったのではないでしょうか?
あと、注釈があるのはいいのですが、その注釈が作者の想像に頼っていることが多く、解説も含めて全体的に調査不足が感じられたのも戴けませんでした。少なくとも、「調査不足で不明。」だとか、そもそもそんな注釈は役に立たないので挿入しない方がいいと思うのですが、いかがでしょうか?
出版社の方も、読者層を広げようとして奇をてらった翻訳作品を出すのではなく、海外古典ミステリを愛する読者たちがどういう翻訳を望んでいるかをよく検討した上で、出版してもらいたいです。

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