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だいきさんのレビュー一覧

投稿者:だいき

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紙の本もの食う人びと

2000/08/03 14:41

もの食わねばならぬ人びと

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 人は生きていくためにどんなときでも食わねばならない、と言う事実をまざまざと見せつけ、感じさせる。
 
 金持ちの捨てた残飯を拾い、売って商いをする人、それを買って食う人、紛争の続くクロアチアで、一人誰もいない村に戻り、死を待ちながらパンを焼く人、戦禍に苦しむ人々を見ながら、祈ることしかできない教会の中の人びと、従軍慰安婦という辛い過去に苦しみながらも、歌い、食う人々。どんな人々も、それでも今日を生きるためにものを食う。

 作者は触れることを躊躇いながらも、「食う」ことを根幹に置いて、そこに足を踏み入れていく。そこで生きる人々の心に少しでも近づいてみようとする。
 
 だが哀しい話ばかりではない。過酷な重労働の後の、「舌が踊りださんばかりの」最高の「食う」があり、絶大な権力を失った後の、穏やかな「食う」もある。

 そこには、社会問題を提起しようなどと言う目的はなく、人はどんなときでも食うのか、食わねばならないのか、というただ一つの疑問を持ち、探っていく作者の姿があり、そしてその人々に対する温かい感情がある。

 単なる社会派ルポではなく、純粋なまでに「食う」にこだわった、読み応えのある一冊。

 グルメ番組が連日放送される、飽食の国日本。反省を促されるでもなく、考え直させるわけでもなく、ただ、何かを少しだけ知ることができたような気がする本だ。

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