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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

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    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

みさわさんのレビュー一覧

投稿者:みさわ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本ターン

2000/09/27 15:09

あまりに爽やかな幕切れ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 北村薫が女性作家と思われる事が多いのには、当初覆面作家で正体不明だったことや、多くの主人公が女性であるばかりではない。
 北村薫の文章にとても繊細な女性らしさが感じられるからだ。

 さて、この「ターン」という小説、ネタバレしないで何処まで書く事ができるだろうか? しかし、この小説の魅力は“ネタ”にあるのでは決してないので、ネタが割れてから、再読・三読してもきっと物語の深みを充分に味わえるだろう。

 この小説の第一の特徴はそのスタイル。人称である。「私」が語り手となる一人称小説でもなく、“神の目”から描く三人称小説でもない《二人称小説》。主人公は「君」と呼ばれ、呼んでいる本人は「私」である。しかし「私」は作者でも読者でもない。
 これがこの小説の特徴であり、そしてカギである。計算され尽くした文体!

 物語中盤、思いがけない世界へ迷い込んだ主人公は元の世界へと通じる一本の線を手にする、そしてこの静かな二人称の文体に“ぶれ”が生じたときに物語り全体にもおおきな“ぶれ”が生まれ、ダイナミックに話が進展する。

 そして大団円を予測させて終わる結末の「瞬間」のなんと爽やかなことか。

 「女性らしい繊細さ」とはどういうものか?と聞きかえされれば答えに窮するが、この繊細な文章をもって北村薫が女性作家と間違えられることが多いことの証左とするのに異論は少ないのではないかと思う。

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元『姫』のオーナーマダム、作家山口洋子が語るあの時代を駈けぬけた女給・ホステスとスタッフ、そしてクラブ『姫』への鎮魂歌

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 日本の高度経済成長期。銀座が繁華街の代名詞であった時期に、一軒の有名クラブがあった。クラブ『姫』。これは元『姫』のオーナーマダム、作家山口洋子が語るあの時代を駈けぬけた女給・ホステスとスタッフ、そしてクラブ『姫』への鎮魂歌である。
 私にとっては山口洋子といえばTVタレントという印象が強く、そのあとで“作家”、“作詞家”というイメージがついてくるのであって銀座の有名クラブのマダムだったと聞いても「そうだったのか」と思う程度である。
 しかし、団塊の世代あるいは戦後焼け跡世代以上の年齢層にとっては「作詞もする銀座のママ」「小説も書く銀座のママ」というイメージが強いらしい。
 
 1956年。19歳で史上最年少の銀座のオーナーマダムとしてスタート。5坪の店から始まって1994年の閉店まで、店のしつらえのこと、客のこと、個性的なホステスたちのこと、そしてバブル崩壊後の銀座の変化。公私にわたる変化と共に店を閉店するまでを作家山口洋子として淡々と描く。
 著者があとがきで言う「直に関わりのあった女主人と作家としてのバランスとスタンスをとりながらできるだけ正確に、まっ正直に綴ってみた」というのはほぼ成功しているだろう。そしてそのバランスとスタンスを見失った事が『姫』閉店の直接の原因だったことを著者自らが本文で語るのは皮肉である。

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