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先月(2017年6月)

Niemandさんのレビュー一覧

投稿者:Niemand

1 件中 1 件~ 1 件を表示

文庫だと案外読み進められる

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 一口の紅茶から想起される記憶をめぐる物語(この紅茶のシーンは本書の70ページあたりに現れる)。プルーストの文章は原著では大変晦渋と聞くが、訳された物語も文がなかなか言い切られず、一文で数々の比喩がこれでもかと畳み掛けられる、それはちょっと散漫に読んでいるとつい読み飛ばしてしまう類のもので、またこの物語はフランスのブルジョワを描いているということからドストエフスキーなどの貧しい民衆の描写を読んだ後などでは幾分鼻につく、そんな文章である。

第一篇 スワン家のほうへ は、「コンブレー」「スワンの恋」「土地の名−名」、の3部構成から成り立っている。「コンブレー」では主に話者の家族のことと、そこに訪れる社交界の寵児・スワン氏のことなどが描かれることになる。「スワンの恋」では、時が遡って話者の生まれる以前のスワンと高級娼婦(ココット)のオデットとの恋の物語が語られる。馴初め・猜疑・絶望・復縁などなどが、社交サロンを中心の場として物語られてゆくのだ。「土地の名−名」では、話者の切望する土地への想いなどが語られる。

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