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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

わくわくどきどきさんのレビュー一覧

投稿者:わくわくどきどき

9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本ロボ カランポーのオオカミ王

2003/08/14 11:27

シートンが、ニューメキシコであったオオカミの群れのリーダー、ロボとのたたかいと、オオカミへの愛を描いた動物物語、「カランボーの王、あるオオカミの物語」の全訳です。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 たぐいまれなる自然体験をもち、動物に心をよせたシートンは、人間に追いつめられながらも、オオカミの誇りをうしなわずに、敢然と闘うロボの生き方を物語にしました。わかりやすい文章と美しい絵でつづられ、動物たちのほんとうの魅力を伝えています。
 シートンという、ナチュラリストであってさえ、ロボがひきいるオオカミの群れとの、長期にわたる徹底した交流なしには知ることができない、野生動物のすばらしさがあったのです。カランポーの牧場で、殺意をもってロボを追いつめながら、どんどんロボに共感を深めていきます。シートンの気持ちは、恋人ブランカを求めて谷あいをさまようロボとひとつになっていきます。そしてロボが、ブランカの殺された場所にいることや、悲痛な嘆きの声をはりあげるのを聞いて、野生動物が決して捨てようとしない、仲間との深い心のつながりに、気づくのです。
 カランボーで三ヶ月をすごしたシートンは、東部の実業家である大牧場主にやとわれたオオカミ猟師という、矛盾した立場にいました。
 シートンは、克明に、時々刻々と、核心にせまる描写で描きました。
 1000ドルもの懸賞金をかけられたロボは、凶悪な害獣なのではなく、文明人による環境破壊によって追いつめられた、自然を代表する抵抗者であり、犠牲者であったのです。
 シートンは、ロボを追うことによって、気づき、確信したのでした。
 ロボの死という経験のあと、シートンはけっして、動物にわなや銃などの暴力を使わないことを自分に誓っています。
 そして、自分とオオカミとの親しい関係をしめすために、自分のサインにロボの足あとをくわえるようになったのでした。
 シートンは個々の動物と親しく接することをつうじて、動物の心を知るナチュラリストでした。わかりやすい、やさしい言葉とシートン自身のすばらしい絵でつづられた、野生動物たちのほんとうの魅力を伝える物語は読み手の心を打ちます。野生動物の心が伝わって、自然のなかで共に生きることのほんとうの意味を考えさせられます。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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ぷるぷるとかたまって、おいしい食べものの作り方がいっぱい!かためる理由もそれぞれだけど、かたまる方法もいろいろあることがわかります。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ぷるぷるとかたまっている食べものをキーワードにして集めた、かたまるふしぎと、失敗しない作り方のコツが、たのしいイラストでわかりやすく紹介されているのがうれしい絵本です。
 ぷるぷるとかたまって、おいしくなった食べものというと、どんなものがあると思う? この本ではアイスクリーム、シャーベット、プリン、グミキャンデー、マヨネーズ、ジャム、バター、カッテージチーズ、豆腐、ところてん、こんにゃく、温泉卵、生麩まんじゅう、かまぼこや人工いくらまでとりあげています。それにしても、どうして食べものをかためて食べるようになったと思う? かためる理由はなんだろう?
 アイスクリームやゼリーなどは、冷やしてかためて、味をとじこめて、冷たさなどで、おいしさをひきたてています。またジャムのように、かためることで、保存しやすく、塗りやすくなることもあります。
 さらには牛乳から、バターやチーズをかためてつくりだすように、ある素材から、べつの食品をつくるためにかためることもあります。
 こんなふうにして、素材をそのまま食べるのではなくて、味をとじこめておいしい食感にしたり、保存しやすくしたり、べつの食品に変えたりなどして、人間は、かためて食べるという加工法を、発見したことがわかります。
 いったいどうして、かたまるんだろう? かためる理由もそれぞれだけれど、素材をかためる方法もいろいろあることがわかります。溶けたりかたまったりするものをまぜたり、温度を下げたり、上げたり、化学反応を利用したりと、かためる方法にも、いろいろなやり方があることが、この本を読むとわかります。
 単なるお料理の本ではなくて、親子で、あるいはみんなで楽しくつくって、おいしく食べながら、かたまるふしぎを科学的に考えさせるように工夫されています。
 見開きのぺージにひとつの食品の作り方・手順をとりあげて、作り方の難易度マークとおよその作業時間とできあがり時間がひと目でわかるのもつかいやすいです。
 食べもの加工のおもしろくてふしぎな世界に挑戦してみたくなります。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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カメだって、イヌやネコにまけないぐらい人間になれて、なかよしになってくれるんだって。ほんとうなんだよ!でも、かみつくカメもいるから、気をつけてね。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 友だちになれる、カメの観察と飼い方の本。心理学者である著者の家に20年住んでいて、マンションのベランダから、部屋に上がることを覚え、呼べばすぐにそばまできたり、著者を追って、部屋から部屋へあるいてくるようになったりしたという、「カメちゃん」という名前のカメ。この本を読むと、カメのことやカメの飼い方を教えてくれる本はたくさんあるので、それで勉強することも大切だけれども、いろんなカメがいて、みんな個性をもっているから、本のとおりにやっても、うまくいかないこともあるんだってことがわかる。
 カメの様子をよく見て、どうしたら喜ぶか、どんなことを嫌がるかを考えてみることが大切なんだって。 カメの気持ちになって、できるだけやさしくかわいがってあげれば、カメは慣れて、なかよしになれるんだ。それには、呼びかけやすい名まえをつけること。カメは自分の名まえを聞き分ける能力をもっているようだ。
 できるだけカメと目をあわせて、名まえをよびかける。できるだけ広いところで、自由に歩かせる。ときどき、カメの鼻をかるく押したりして、いっしょに遊ぶ。
 カメには個性があるので、本当になれるまでには何年もかかる。
 カメはとても長生きなので、30年ぐらいはいっしょに生活するつもりで、相性のよいカメを選ぶことがたいせつなのがわかる。
 カメを飼うなら、いつ頃どんなカメをかったらよいか、カメの冬眠、カメの記憶力など、カメの生活、生態、習性などがイラストで解説してあり、とてもわかりやすい。一方、野生動物としてのカメを飼うということの意味をも問うている。
 カメに対する認識が改められること間違いなし。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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ぼくと楽器はくぶつかん

2003/08/05 18:30

世界中から集められためずらしい楽器の博物館!

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骨でつくった笛、セイウチの牙のフルート、大蛇のようなセルパン、アルマジロのギター、ヤギのバグパイプ、透明人間がかなでるオーケストリオンやめずらしい響きのグラスハーモニカなど、世界中から集められためずらしい楽器の博物館!

こんな楽しい楽器の博物館があったらいいな、とまず思ってしまう絵本です。
世界中から集められたいろいろな楽器がたのしい絵で紹介されていて、楽器の種類や歴史、音色や音の出るしくみがわかります。イラストも遊び心いっぱいで、思わず笑ってしまうユーモアがあります。

 遠足で、ぼくたちが訪れたのは楽器博物館。案内役のシューマン先生の言葉がふるっています。「ここは、楽器の動物園のようなもの。大昔のものから現代のものまで、世界中から集められた珍しい楽器を、たくさん見ることができますよ。」
 よーく見ると、ねずみの学校も遠足らしく、子どもたちの足元で、並んでいます。そういえば、博物館の窓や玄関から、なにやら動物らしきものが覗いたり、ぶらさがったりしています。
 館中に入ると、アフリカでみつかった《鳴り石》という原始人がたたいて楽しんだ石のかたまりや、骨をけずってこしらえた、世界一古い小さな骨の笛があります。
 次の部屋には粘土や木や竹やガラスでつくられたフルートの仲間があつまっていて、セイウチの牙でつくられためずらしいフルートもありました。
 いつの間にか、ねずみたちも、館内に入って、楽器を楽しんでいます。
 スイスのアルペンホルンは世界一長い木管楽器で、高い木の根もとからてっぺんまで、丸ごと使ってつくるそうです。
 カメのたて琴、アルマジロのギター、ワニのツィター、そして雄牛の頭をつけたたて琴もありました。チェンバロとピアノと古楽器のキリンピアノとの音の出るしくみのちがいがわかりました。
 音の振動を目にみえるようにえがきだす砂の模様もみました。
 ひとりでにさまざまな音色を出すオーケストリオンやぬらした指でふれるとふしぎな響きがひろがるグラスハーモニカやエレキ・ギターもためしてみました。
 ぼくは家に帰ると、家中の物を楽器にして、自分の部屋を《楽器はくぶつかん》にしちゃったというたのしいお話です。
 見返しにはこの絵本にでてくる109の楽器が線画で描かれて、巻末には、楽器の名前と、いつ頃どこの国で使われたかが添えられているのも、たのしいです。ベルリンの女性イラストレーターの作品で、他に『ぼくとオーケストラ』『ぼくとオペラハウス』があります。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本野あそびずかん

2003/07/29 12:54

雪国の里山には豊かな自然の営みがいっぱいです。虫や植物とふれあい、里山の人と山菜やキノコをたのしむヒントが満載!

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ぼくの父さんは少年時代に昆虫をもとめて過ごした自然を彷彿とさせる新潟県長岡近くの川口町、魚沼三山や魚野川が絵のように見える丘に山小屋を建てました。ぼくと父さん、時には母さんも一緒に、毎週、小屋に通うようになった春から冬にかけての自然のめぐみの観察記録であるとともに、そこで暮らす里山の人々の生活ぶりが、暖かいまなざしでスケッチされていて、読者にいきいきと伝わってきます。
5月の末、ムカシトンボのいる木沢川の源流に行ったり、コイを飼う池をめぐりながら、何種類もトンボを採集します。各種類のトンボの胸や顔の部分の特徴・オスとメスによる腹部や胸部の色のちがい・実物の大きさなど説明がついています。
別の日、夜中の11時におこされて、モリアオガエルの観察にむかいます。池の水をたくさんのんで、口を開くと水がこぼれそうなほど、水タンクのようにふくれた体でヨロヨロとクワの木にのぼるオスの姿や産卵の様子・モリアオガエルの生態が描かれています。
6月、休耕田の持ち主、長兵衛さんはあぜ道を手入れしていて、世界最小のハッチョウトンボが飛ぶのをよろこんでいます。
野菜作りの好きな働き者のみちえさんは、30種類も作物をつくって、売ってもいます。みちえさんの家とスイカやカボチャやコンニャクやいろいろな野菜が描かれていて楽しいです。
10月、小屋のまわりの雑木林にはたくさんのキノコがはえています。次のページには、里山のキノコとり名人が4人も紹介されています。小屋のまわりでみられるキノコの絵にはキノコの特徴をあらわすことばがそえられています。
11月末、ついに雪が降ります。村のお年寄りが小学生にわら細工の作り方や昔話を語って、遊んでくれます。
3月の中頃、残雪の山を歩き、動物の足跡や木々の芽生えを観察し、新しい葉や早春の芽をまもる包芽の部分を観察して描いているので、樹木による特徴がわかりやすいです。
単なる野あそびの図鑑ではなく、毎日の生活のなかで観察した、自然に寄りそう著者のまなざしを、ページを繰るごとに、感じさせられます。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本野うさぎのフルー

2003/03/18 19:24

野うさぎの生態が、いきいきと、清冽に描かれた絵本です。

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 幼児や小さい子ども(低学年の子ども)にもわかるように、野うさぎの生態が親しみをもって、生き生きと、清冽に描かれている絵本です。
 主人公のフルーは、ひとりぼっちになってしまった野うさぎです。おとうさんはきつねに食べられ、いもうとはふくろうにさらわれ、そして、ある日おかあさんもどこかにいってしまいました。おかあさんうさぎは、子うさぎの面倒をよくみません。
 野うさぎの赤ん坊が、みな、神さまから、三つのおくりものをもらって、生まれてくるのは、そのためでしょうと作者は言います。
 かくれみのと、二つの魔法の耳と、七里ぐつとは、なんてうまく名まえをつけたものと感心してしまいます。土とおなじ色をして、かくれみのとなる毛皮。とおく、小さい音でも、世界中のもの音をあんしんできる音と、できない音とにききわけることのできる大きな耳。そして、音をたてないで、とてもはやい、じょうぶな足をもっているのです。春から夏にかけて、フルーは、近所かいわいの土地をそらでおぼえていて、たえず、とびはね、畑や林をかけまわります。
 ある朝、フルーは、大がらすにおいかけられている、うさぎのむすめさんのキャプシーヌを助けて、友だちになります。ところが、秋、猟犬におわれて、猟場を逃げ回っているうちに、フルーはまたひとりぼっちになってしまいました。きびしい冬が過ぎて、春、そよ風が、なつかしいにおいをはこんできました。フルーはキャプシーヌに出会い、リンゴの花が咲く頃、結婚することになりました。
 四季の移り変わりと自然を背景に、野うさぎフルーの探検好きな、躍動感あふれる姿や登場する野生動物が、いきいきと動きのある黒のコンテの素描で描かれ、この物語に存在感をあたえています。色彩のあるページをおりまぜながら、ゆたかな自然観察からうまれたすばらしい絵の魅力がひろがってきます。コルデコット賞受賞画家。
この物語は、福音館書店で刊行されたものを、翻訳を見直して、絵本のかたちで出版されました。翻訳のことばも、耳に聴いて心地よいです。
 子どもたちに読んであげると、静かな感動の伝わる自然観察入門の科学絵本です。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本カマキリ

2003/08/05 18:17

著者のカマキリに対する並々ならぬ思いが文章にも写真にも込められており、印象深く、読み手につたわってきます。

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著者のカマキリに対する並々ならぬ思いが文章にも写真にも込められており、印象深く読み手に伝わってきます。
9月から11月にかけてのカマキリとの出合い、著者の子どもの頃からのあこがれの生き物であったというカマキリの形態と生態を、拡大した透明感のある美しい色彩の写真でみせてくれます。
目が大きくて三角顔の、やんちゃぼうず。大きな目でにらみつけられると、思わず手をひっこめてしまう。ちょっと近寄りがたいカマキリ。
カマキリの一番の特徴は、その大きなカマです。うでをのばしてかまをひろげると、歯が2列にならんで、まるで、ワニの口のようです。かまの先には、するどい爪が1本。
かまを顔の両わきに折りたたみ、ボクサーのようにかまえて、はねをパッとひらき、赤いおおあごを見せつけ、体を大きく見せかけて、おどかしている姿は迫力があります。
カマキリは、関節がやわらかいので、頭をまわすことも、腰をひねってまげることも、かまを自由にうごかすこともできます。真横をむいたカマキリにそのしくみがよくわかります。
カマキリには、緑色と茶色があって、おなじ親から生まれても、緑色になるものと茶色になるものがいます。それは鳥の目をごまかすためだといわれています。
9月、熟したカキの実にいるアカタテハをねらうカマキリ。
セイタカアワダチソウにさかさまになってとまって、白い泡をだしつづけ、卵をうみつけているカマキリ。あわの間から、黄色いたまごが見えかくれしています。
11月、白かったかたまりは、枯れ草色になって、まわりにとけこんでいます。卵をうんで、死んでしまったのでしょう。カマキリのすがたは見あたりません。
カマキリと向き合って、ファインダーを通して、なめるようにいきいきとカマキリをとらえています。カマキリの表情が印象に残ります。
写真で充分に表現しているので、文章はもう少し整理して、短くてもよいかもしれません。
著者の心の動きやカマキリの様子を饒舌に語っていて、ちょっとうるさく感じられます。
小さい子どもには、読み手のおとなが、事前によく読んで、おもしろいところを紹介しながら、ブックトークして紹介してもいいでしょう。
著者は自然写真家で、同じシリーズに『ダンゴムシ』があります。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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石垣島の海岸に漂着するモダマのタネ。サヤが1mにもなるツル性の大きな豆の木のモダマのタネは生きているのでしょうか。発芽して成長できるのでしょうか。

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 20数年前より石垣島で暮らすようになった著者が抱き続けていた疑問は「どのようにして島に生き物が棲みはじめたか」ということです。石垣島の海岸に漂着するモダマのタネは、さやが1メートルにもなるツル性の大きな豆の木・モダマのタネで、島に自生しているタネと、外国から流れてきた海を旅したタネの2種類あります。島に自生するモダマを調べてみると、おもに谷間の川沿いに生えていることもわかります。
 モダマの育ちを観察すると、モダマのツルは暗い森の中から明るい樹冠へ光りをもとめてどんどん伸びて行き、4月から11月にかけて白い花を咲かせ、翌年の5月頃、おおきくなったサヤがたれさがり、8月頃、実が熟します。すると、まずサヤの表面の皮がめくれて落ち、サヤのまわりに縁があって、タネごとに節になっていて、タネを包んだ分離果がいくつもおさまっています。ツルから地上に落ちた分離果は、皮が朽ちるとタネは水分を吸収して発芽します。
 森の樹冠をおおう自生地の林床に芽生えた若いツルは、太陽の光を充分に受けることができずに、ツルだけ伸びようとしています。分離果のまま川を下ったり、タネだけになったころに流されるものもあります。モダマの自生地でタネのなっている様子を観察した著者は、「落ちる、流れる」というのがモダマのタネの散布法だとわかります。
 そして島の海岸に漂着したモダマのタネの中には、島に自生していないタイプのモダマもあることから、よその国から流れ着いているということは、逆に石垣島のモダマも、外洋へ流れでていると著者は推測します。
 川に落ちたモダマのタネが海へ流れでるのに、どのようにして浮く工夫をしているのでしょうか。モダマはタネの中に空洞をもって浮くことがわかります。また胚まで海水が浸透しないようなかたい種皮につつまれて海水から命をまもっています。モダマのタネが大きいのは、熱帯や亜熱帯の暗い森の中で、日の当たるところまでツルをのばすためであろうことや、川や海を流れて遠いところまで旅をするための「大きなお弁当」ではないかと著者は思うようになりました。
 モダマの生態やタネのしくみが明らかになっていく過程がおもしろいです。海を旅するマダモのタネを通して、植物がどのように島で分布を広げていったのかがわかります。島の成り立ちと深くかかわっているのも興味深いです。
 著者は沖縄県の鳥獣保護員。『沖縄のホタル 陸生ホタルの飼育と観察』(沖縄出版)で、第45回産経児童出版文化賞受賞。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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人間にとって森に生きることって、どんなことだろう!

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 人間にとって森に生きることは、どんなことなのだろうか。森のことを知るには、森に住んでいる人たちに会って教えてもらうのが一番だ。アフリカの森にはいまだに狩猟と採集で暮らしている人たちがいるという。その人たちに会うために、人と自然とのかかわりを中心に研究しているぼくはアフリカへ行くことにした。ぼくの仕事は人類学。フィールドワーク(現地調査)といって、調べたい人々のところに行って、その人たちといっしょに生活しながら調査するのである。アフリカの森の主役は、からだがちょっと小さい、ピグミーとよばれる人たちである。著者は何千年も昔から森の中で暮らしてきた、イトゥリ森のピグミーたちの魅力あふれる森の生活を語っている。
 毎日安心して暮らすためには、狩猟よりも採集による食べものを生活の基盤としていることがわかってきた。「なんとかなるさ」というのがピグミーたちの考えなのだ。肉や蜂蜜などのごちそうは、とれる日もとれない日もある。ヤムイモやナッツなどはいつも森のなかにある。病気になって狩猟や採集にいけなかったとしても、おなじキャンプの仲間が助けてくれる。食物を分かち合う人びとの集まりなのである。なんと、狩猟採集民社会ではすでにりっぱな平等社会ができているのである。どんな狩猟の名手でも、特別扱いされることはない。ピグミーたちは人と人との絆を大切にして、いっしょに楽しく生きていこうとするのである。狩猟採取民には、ピグミーのように心やさしい、おだやかな心の持ち主が多い。これは、彼らの仕事である狩猟や採集が、食物を得るのと同時にレクリエーションとなり、ストレスの発散になっているからではなかろうかと、著者は考える。
 森こそピグミーたちの世界であり、すべてである。おたがいに支え合ってきたその森が最近、危機に瀕している。世界中の熱帯雨林が毎年消失しつづけているという。森の消失は、そこにすむさまざまな生き物の消滅を意味する。著者の彼らをあたたかくみまもる、語り口がよい。自然に寄り添って生きるピグミーたちの生活や生き方に惹かれ、わたしたちはいろいろと生き方を学ばなければならないと思う。そして、21世紀は自然とともに生きる時代でなければならないという著者のメッセージが伝わってきます。

(わくわくどきどき/図書館の学校・児童書選書委員会)

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