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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

Misaさんのレビュー一覧

投稿者:Misa

8 件中 1 件~ 8 件を表示

紙の本月曜日に来たふしぎな子

2003/03/18 19:12

昔話の風合いを大切にしながらも、より楽しめるよう上質に織りあげられた珠玉フェアリーテイルの世界

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 夫婦と子どもふたりの幸せなパン屋さん一家に、ある嵐の夜、髪が黒くて、大きな口がにっと笑っているような、うすよごれてみすぼらしい女の子がやってきました。名前は月曜日(マンデー)。年は9歳か10歳、おとうさんもおかあさんもいない、住むところもない。かわいそうに思ったパン屋さんは、その子をしばらく置いてやることにしました。ところが、マンデーは、めがねはこわす、買ったばかりのたまごは割る、教科書は汚す…手に負えないいたずら好きのたいそう悪い子だったのです。どうして悪いことばかりするのだと問いただすパン屋さん一家に、「わたし、もめごとがだーい好き。悪い人たちは、苦しめてもおもしろくない。自分でごたごたをおこして自分で苦しんでいるから。わたしは、正直で、善良な人たちを、苦しめたり、困らせたりするのが好き。」そう言い放つマンデー。
 その晩、パン屋さんのパンつくりの小屋が火事になりました。マンデーは火をつけた犯人だと責められ、姿を消してしまいます。パン屋さん一家には、また、平和で幸せな日々がもどってきたはずでした。ところが、4人とも、どこか心に穴があいた感じで・・・。
 ヒロインの強烈なキャラクターと描かれた物語の不思議な余韻が心に「なにか」を残す、表題作の『月曜日に来たふしぎな子』。ほかに、『おばあさんと四つの音』『水兵ランビローとブリタニア』『エルフィンストーンの石工』『フーの花瓶』『十一羽の白い鳩』の5編を収録しています。
 いずれも、昔話の風合いを大切にしながらも、より楽しめるよう上質に織りあげられた完成度の高い作品です。アンディゾーニのイラストレーションの効果も相まって、すてきなフェアリーテイルの世界に仕上がっています。ストーリーテリングに使える作品もみつかるかもしれません。
 作者のジェイムズ・リーブズ(1909−1978)は、詩人として活躍する一方、神話・伝説・昔話やマザーグースなど伝承の文学の魅力を子どもに伝える仕事に真剣に取り組み、子どもの文学に大きな足跡を残した人です。
 この本は、1966年に『十一わの白いハト』として学習研究社から出版されたものを新しく訳しなおし、さらに『月曜日に来たふしぎな子』と『エルフィンストーンの石工』の2編を加えたものです。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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うそつき

2003/01/28 19:26

自分につくうそ、つかれるうそで、ぐるぐるまき。行き場のない気持ちが、いじめのはじまり…

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 生きてるのにだれにも気づいてもらえない、いなくったって気にもされない、無視される少女ジェンマ。彼女のクラスに、好青年マイクが転入してきた。
 しかし、彼にはだれにも言えない重すぎる秘密があった。「見たことがある。あたし、どこかであの子に会ったことがある。でも、そんなはず…」。
 物語は、そこから始まる。ジェンマは自分の新聞切り抜きのスクラップブックからマイクの過去を探り出す。ほんとうは友だちになりたいのに、口をついて出た言葉と態度は。マイクを心理的に追い込み、遠ざける結果になってしまう。小さなすれ違い、思わぬ誤解が重なって、二人の関係は完璧にいじめの加害者と被害者の構図に! やがてそれはエスカレートして、思わぬ方向へと展開していく。
 『どうしちゃったのかな、あたし。だれかと話したい、仲良くしたいって思ってるのに、口を開けば相手を遠ざけるようなことをいっちゃう。どうして憎まれ口しかきけないの?』『ぼくの暮らしは秘密だらけのうそだらけだ。しかも、そのうその償いをしているのは、ぼくじゃなくて母さん。こんなの最低…』—なぜジェンマがそんなふうになってしまったのか、マイクが抱える秘密の真相はどうなのか、ページをめくる指は止まらない。自分につくうそ、自分につかれるうそで、ぐるぐるまきにされ、身動きできない。動くと、とんでもない方向にいってしまう。そんなせっぱ詰まった、ヒリヒリ痛い二人の心の内側を、読者は追いかけていく。
 作者は、子どもの頃、黒人であるということで差別されたりいじめられたりしてつらい思いをしたとのこと。人間の内面をとらえる鋭い洞察力、臨場感あふれる筆運び、見事な構成力は、そうした作者の過去の経験によるものだろう。
 心の傷や痛みの原因、症状、経過、治療法といったものが、非常に具体的に描かれており、極めて実用的な物語である。うそのない本! 読後感もよい。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本八方にらみねこ 新装版

2003/03/18 19:19

おかいこをねずみたちから守るため、ちびねこみけは「八方にらみのじゅつ」の修行に!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ゆきのふる寒い日、すてねこみけは、じいさとばあさに拾われた。親切にしてくれるお返しにと、じいさとばあさが大事に育てるおかいこさまを、ねずみたちから守ろうと勇み立つ。しかし、ちびねこみけでは力不足。ねずみたちに、ばかにされ、かじられ、けとばされ…しょんぼり。「こんなことではなさけない。やまねこさまに八方にらみの術をおそわろう!」と、家を出て山に修行に入るが…
 清水耕蔵氏の味わい深く迫力のある絵は、非常に力があり、見るものを捉えて離さない。物語クライマックスでは、みけの心意気や炎の熱さまでびんびん伝わってくる。
 ストーリーも遠目のきく絵も、読みきかせにぴったり。
 第19回ボローニャ国際児童図書展エルバ賞、第4回絵本にっぽん賞受賞作。1981年に出版された作品の復刻新装版。うれしい復刊である。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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雲の飼い方

2003/03/18 18:35

「曇ってどうやって飼えばいいの?雲らしい生き方って?」・・・雲とぼくの不思議で心あたたまる物語。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『雲の飼い方』—このタイトルを見たとき、てっきりノンフィクションかと思った。「でも曇ってペットみたいに飼えるはずないよね?!いや、ひょっとすると科学的方法を駆治すれば飼える(育てられる)のかもしれない。ちょっとおもしろいかも…」という好奇心から手にしてしまった本。科学的方法云々という話ではないけれど、なんとも憎めないキュートな雲のでてくる不思議で楽しいおはなし。
 主人公は北上流、中学1年生。理科研究部で実験をしている最中、部員のあまりの不真面目さ、態度の悪さに思わずカッとなり、怒り爆発。実験は大失敗! と、そのとき突然、目の前にあらわれたあいつ。片手でにぎりつぶせるほど小さいけど、どこからどう見ても、まさしく雲! 雲はぼくについてきた。その日から、ぼくの生活は、独身で塾講師をしているおじさんも巻き込んで、あいつにふりまわされっぱなし。うれしいとバラ色に染まり、おこるとカミナリをパチパチ、よくわからないとうずまきになり、興味をもつとムクムク入道雲の形に…得体はしれないけど、憎めないあいつ。
 「でも、雲ってどうやって飼えばいいの?」ペットのように手元に置いておきたいぼく、雲らしい一生を送れるよう自由にしてやれというおじさん。口論のあと、テレビをみて騒ぐあいつをビンからだしてやると、あいつはヒトデの形になってバイバイをして、出ていってしまった・・・。
 世のペットブームをうまく物語の主軸にし、現代っ子の日常的なだるさ、恋愛模様、大人びたものの見方・考え方といったものを随所に織り込みながら話はすすんでいく。流が雲を飼うにあたっての強力な助っ人—30代半ばになっても自分の夢が見つからない。人はいいのに、すでに頭上の髪がないせいかいまだ独身というーおじさんの存在も極めてトレンドで物語に花を添えている。隕石衝突というSFっぽい仕掛けもあって、肩の凝らない、心がふわふわしてくるハートウォーミングエンターテイメントに仕上がっている。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本ペンキや

2003/02/04 18:11

ペンキやに生まれ、ペンキやとして生き、その一生を終えた、一人の職人の物語。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ペンキやの仕事は、お客の望む色を感じとってそれをつくり出すこと。ペンキを塗るものや場所は、それこそ至る所にあって、街を蘇らせることだってできるのです。むずかしいけれど、とてもやりがいのある仕事!
 しんやは、ペンキや見習いとして働いていましたが、自分の才能に自信をなくし、赤ん坊の時に亡くなった父親の墓を訪ねてみようと、フランスへと旅立ちます。父親もやはりペンキやだったのです。しんやは、父親が乗ったのと同じ船のなかで、白いマントを着た不思議な女の人に出会います。その人は「いつかあなたもこの船を塗ってちょうだい。ユトリロの白でおねがいね」と言って姿を消してしまいました。喜びや悲しみ、浮き浮きした気持ちや寂しい気持ち、怒りやあきらめ、みんなはいった「ユトリロの白」! フランスへ行き、やがて日本へ帰って独立して塗装店を開いたしんやは・・・
 これは、ペンキやに生まれ、ペンキやとして生き、その一生を終えた、一人の職人の物語です。
 静かな、どこか遠くから聞こえてくるようなやさしい語り口と、メルヘンチックな、体の奥がざわめくようななつかしい感じの絵が、すてきなハーモニーを奏でます。
 梨木香歩の絵本シリーズ第1弾!
 大人ともう少しで大人になる人たちのための絵本です。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本どうぶつかくれんぼ

2003/01/28 19:40

いろいろなどうぶつがかくれんぼ。ミッフィーといっしょにみつけにいこう!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 いろいろなどうぶつがかくれんぼ。ミッフィーといっしょにみつけにいこう。
 さくのむこうにみえるのは…ぶたさん! こおりの山のなかにみえるとんがったあかいものは…? くさのなかにかくれていたのは…かえるさん! ゆきがふってきたみたいと思ったら…?
 ページをめくるのが楽しくなっちゃうミッフィーのしかけ絵本。
 シンプルなフォームとコントラストのはっきりした鮮やかなカラーで、赤ちゃん絵本として定評があるブルーナ。彼の絵を、再編集、構成した斎藤幸一氏と講談社編集部のしかけの技も、なかなかのもの! すてきで楽しめるしかけ絵本に仕上がっている(できれば、構成:斎藤幸一・講談社編集部ときちんと表紙に記しておいてほしかった)。
 『ミッフィーのしかけえほん』シリーズとして、ほかに『おともだち』『どうぶつえん』『ミッフィーのいちにち』があるが、いちばんのオススメは、この『どうぶつかくれんぼ』!

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本そばかすイェシ

2003/01/14 19:41

赤毛でそばかす、元気いっぱいの女の子イェシがまきおこすゆかいなおはなし!

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 イェシは8才。赤毛でそばかすのある女の子。マイペースで車のハンドルを握ると人が変わる子どもみたいなパパ、パパにはきついけど子どものよき理解者である本好きのママ、よきけんか相手あそび相手のお兄ちゃんアヒム、毎日打々発止の会話が飛び交う家族4人で暮らしている。そんな家庭環境のせいか、あるいは天性のものか、イェシは頭の回転が早くて、いろんなことを思いつく名人。口も達者で、ちょっぴり生意気。
 失敗や反省も多いけど、とにかく素直でタフで憎めないキャラ!
 ある日、いつもおとなしいクラスメートのルッツが図工の時間に突然きれた! みんなビックリ、先生はオロオロ。ルッツには何か悩みごとがあるにちかいないと考えたイェシは、名(迷?)探偵よろしくルッツの悩みごとを探り当て、クラスメートも巻き込んでオリジナリティあふれる方法で見事解決! という「どうしちゃったの、ずんぐりルッツィー」。夏休みに家族で出かけた避暑地でのちょっぴり胸キュンの初恋のおはなし「ぬけた歯のとりかえっこ」。『ダックスフントを三匹つづけて見かけた日は三つのねがいがかなう幸運の日』と信じてみんなにしあわせのおすそわけをする「幸運をよぶダックスフント」。全部で3つ、いずれもユーモアあふれる楽しいおはなしである。
 挿し絵も、おはなしのイメージぴったり。楽しさがいっそうひろがってうれしい。
 著者は、「ビターチョコレート」「幸せを待ちながら」や、「アンネの日記・完全版」の編者として知られるミリヤム・プレスラー。重いテーマで優れた作品を書いてきた彼女のまた違った作風をご賞味あれ!

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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紙の本魔女の血をひく娘

2003/01/07 20:20

「おばあさんは魔女として告発され処刑された。次はわたしの番だ…!」古びたキルトに縫い込まれた謎の日記。

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ショッキングなタイトル。そして主人公と思しき少女の顔写真アップの表紙。思わず手がのびる。そしてページを開くと、この作品は「メアリー・ペーパーズ」と題される記録文書—アメリカの植民地時代につくられたキルトの内側に一枚一枚縫い込まれた少女の日記—をもとにした物語である、というマサチューセッツ州ボストンの研究者アリソン・エルマンの覚え書き。もうこれは読まずにはいられない。
 時代は17世紀中頃。「清教徒革命」に揺れるイギリスのとある村はずれの森に、主人公のメアリーは、おばあさんと二人、薬草や草花を育てつましく暮らしていた。ところが、村の人々の治療師であり占い師でもあったおばあさんは、突然「魔女」として連行され縛り首にされた。悲しみにうちひしがれるメアリーは、謎の貴婦人の導きにより、村を逃げだし、清教徒の一向にまぎれて新世界アメリカに向かう船に乗り込む。しかし、新しい世界でも素性を隠し通すことは難しく、やがておばあさんと同じ運命へと追いつめられていく。
 苦難の航海、新世界での苦労やそこでの生活の様子が、静かなしかし力強い筆致で克明に綴られた日記から、いわゆる「魔女伝説」「魔女狩り」がどのようなものであったのか、一つの真実が浮かび上がる。怖いのは、「魔女」自身ではなく、一人の人間を「魔女」に仕立て上げていく側の人間たちである。迷信や猜疑心、妬み、凝り固まった宗教心といったものが、閉塞的で荒んだ時代状況のなかで、どう鉾先を向けていくか、今の時代にも共通するところであり、リアルな恐しさが胸に残る。
2001年度のガーディアン賞最終候補作として、批評家や作家たちから高く評価された作品だそうだ。この作品の続編も完成しているとのこと。続編への期待も含めて読後の満足度も◎。オススメである。

(Misa/図書館の学校・児童書選書委員会)

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