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彦坂暁さんのレビュー一覧

投稿者:彦坂暁

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マンモスに魅了された人々の想像力の歴史

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 地球の歴史、生物の進化についての科学的知識がなかった時代、生物の形をした不思議な石──化石──を見つけた人はそれを何だと考えたのだろうか。山頂で発見される貝殻や魚の形をした石、形は人間の骨や歯に似ているが、とてつもなく巨大な石。それらは生物とは無関係に自然が戯れに作り出した石にすぎないのか、それとも聖書に述べられたノアの洪水や巨人たちの存在を示すものなのか。特に17世紀以降、化石をめぐって様々な解釈が闘わされてきた。

 本書は人々が時代時代の知識体系の中で化石をどのように解釈してきたのかを、マンモスの化石を軸に語った古生物学史の本である。マンモスの化石が巨人の骨などではなく、象に似た(しかし現在は生存が確認されていない)動物の骨であるという解釈が確立した後も、マンモスをめぐる議論は様々な広がりを見せた。暑い土地の動物であるはずの象の骨が北方地方で見つかるのは何故かが問題になった。宗教的立場から種の絶滅を信じることを拒否し、マンモスの生存を信じた人もいた。絶滅が認められるようになっても、その原因についての議論は続いてきたし、今も続いている。またマンモスを象の仲間(長鼻目)の系統の中でどのように位置づけるのかも、系統学・分類学における新しい手法に基づいて現在も研究が行われている。本書はこのようなマンモスに関する知識と解釈の変化を丁寧に辿っていく。

 絶滅した巨大な動物の化石。それは自然界の中でも最も我々の好奇心をかきたてるものの一つだろう。とくにマンモスは、先史時代の人類と共存していたという事実、その毛むくじゃらの愛嬌のある姿、寒冷地に生きる象という鮮烈なイメージ、それら全てが物語的想像を呼び起こす。巨人説は葬り去られても、我々は心の底でマンモスをかつて人類の隣に住んでいた親しい「巨人」のように感じているのかもしれない。だからかれらの足跡をたどり、かれらのたどった運命を明らかにし、かれらを復元しようなどという無謀な夢さえも抱くのかもしれない。本書を読んでそんなことを考えた。

(彦坂暁/広島大学 総合科学部 http://home.hiroshima-u.ac.jp/akirahs/index-j.html)

【目次】

序文 スティーブン・ジェイ・グールド

はじめに
序論
第一部 イメージ
 1 マンモスの出現
第二部 神話
 2 聖アウグスティヌスと巨人
 3 ライプニッツの一角獣
 4 あるゾウの鑑定──ロシアの「マンモト」とゾウとノアの洪水
第三部 物語
 5 「驚くべきマムート」とアメリカ国民の誕生
 6 マンモスと「地表の革命」
 7 ヴィクトリア女王時代のマンモス
 8 マンモスと人間
第四部 シナリオ
 9 系統樹の中のマンモス
 10 アフリカからアラスカへ──マンモスの旅程
 11 マンモスの生と死──絶滅のシナリオ
 12 マンモスのクローニング?──ゾウとコンピュータと分子
結論──古生物学史のために

訳者あとがき/参考文献/注/人名索引

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