サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 樹崎さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年8月)

樹崎さんのレビュー一覧

投稿者:樹崎

10 件中 1 件~ 10 件を表示

人は、星空に輝く倫理を一つずつ掴みとりながら、大人になっていくのだろうか。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 子供の頃、表題作である「銀河鉄道の夜」を読んで、とても不思議な感じのする童話だと思いました。ただただ、美しい星空が頭に浮かんできて、肝心の作者が何を語りかけているのかは、よく分かりませんでした。
 なのに、大人になった今、読み返してみると、涙があふれて止まりませんでした。
 
 ジョバンニは満天の星空のもと、親友カムパネルラと一緒に、銀河を走る汽車に乗る夢を見ます。夢の中で、鳥捕りや大学士、タイタニック号で遭難した姉弟たちに出会います。そして、目覚めたジョバンニは、カムパネルラが川に落ちたことを知るのでした…。
 
 銀河の流れに沿って、どこまでもどこまでも巡る列車。
 それは、カムパネルラの死出の旅でもありました。
「どこまでもどこまでも行こう…」
 ジョバンニの、あるいはカムパネルラの、その思いに泣いたのは、私も肉親の死を経験したからでしょうか。

 この本を読んで、くも膜下出血で倒れた母との、最後の10日間のことを思い出しました。
 私達家族にとっては、母との最後の旅です。辛くて、どうしようもないほど辛くて、けれど、とても大切な、この上もなく素晴らしい時間でもありました。
 それは、うまく言葉では言い表せません。でも、確かに感じる、慈愛と悲しみに満ちた、とても優しい時間でした。その中で、普段あまりにも混沌として見えなかった真実(愛や、生死、本当の幸福といったようなもの)を、母に教えてもらったような気がしました。
 それが、この本を読んだときの感想だというと、とても変な話なのですが、同じような感情に、心が震えたのでした。
 
 本作品は、言うまでもなく宮沢賢治氏の代表作の一つです。彼は、3度に渡ってこの作品に手を加えながら、なぜ、あえて未完成のまま残したのでしょう。言葉では、とても語り尽くせぬものを、伝えようとしていたのでしょうか。
 
 ただ、感じる…人それぞれ、もちろん、積み重ねてきた人生によっても感じ方は違います。
 読み手が、一生かかって感じ取る作品…そんな風に思いました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本走れメロス 改版

2001/02/11 02:27

落ち込んだときには、コレ!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 友情と信頼を謳い上げた「走れメロス」は、私の子供の頃からの愛読書でした。

 自分を、あるいは人を信じられずに、落ち込んでしまったときには、ふと、この小説を手にとります。短くて、ものの10分もあれば、読み終えることができます。それでなくとも、その流れるようで、力強い文章には、胸躍り、一気に読ませてくれます。

 そして、読み終えた後の、熱い思い…。それは、人であることへの誇りにも似た感じでしょうか。

 人を信じられる気がする! 
 自分を信じられる気がする!
 誰かを信じられる気がする!

 そうして、元気になる私の、まるで常備薬のような小説なのです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ポケット詩集

2001/01/21 22:57

何度も読み返したい詩集

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 詩を読んでいると、自分が探し求めていた真実に、ふいに巡り会わせてくれたり、生きる希望を与えてくれたり、逆に、生きることの辛さや難しさをつきつけられたり…と、色んなことを教えてくれます。

 この詩集は、「子供達にとびっきりの詩を…」という趣旨で編集されたアンソロジー本で、手のひらサイズの小さな詩集に、たくさんの名詩が詰まっています。

 その中には、学生の頃に読んで、自分の存在や人生について、考えるヒントとなったものも少なくなく、懐かしい思いを抱きながら、この詩集を読みました。
 
 何度も何度も読み返したい詩集ですね。
 大人になった今こそ、詩心を忘れないために…。そんな風に思いました。 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

光る砂漠 矢沢宰詩集

2001/01/21 22:37

生命のきらめき

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 矢沢氏は、七歳の頃から大病を患い、二十一歳でこの世を去るまで、その人生の大半をベッドの上で過ごしています。そのせいでしょうか。生と死の間で綴られた彼の詩は、「生きる」ことの意味を真正面から問いかけているような気がしました。
 
 彼の詩には、とても美しい響きがあります。少し悲しくて、でも、じんわりと温かいのです。それは、彼の「生」そのものなのかもしれません。
 
 そして、彼の死後、ベッドの中から見つかったという絶筆、「小道がみえる」を読んで心が震えました。
「死」というのは、こういうものなのだと実感しました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本ぼくは勉強ができない

2001/01/21 22:26

本当のヒーロー像

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 時田秀美君は、勉強ができない。だが、女の子にはよくもてる、サッカー好きの高校生…。
 
 彼は、「世間の良識」にどっぷりとつかっている人達や、学校という枠組みに対して、どうしてもなじむことができません。日常の中で感じる、自分と社会とのギャップ。
 でも、摩擦に苦しみ、揺れ動きながらも、「僕は、僕である」という、最大の真実に正直に生きていこうとする姿は、とてもかっこよくて、清清しささえ感じます。
 
 読みながら、私は、高校生に戻っていました。あの頃の焦燥、感動、あまりの忙しさに、考えることを投げだした日々も…。

 この小説は、詠美さんからの痛快なメッセージです。
 社会秩序や通念の道徳が、必ずしも、正しいとは限りません。そうした基準にしばられることなく、自分で決断できる自由を持つ人間…それが、現代における、本当のヒーローなのですね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

こどもたちの未来を信じて…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 パレスチナという地に付いて、実は、あまりよく知りません。
 ヨーロッパとアジア・アフリカを結ぶ重要な地にあって、宗教上の聖地でもあり、今なお、民族、宗教等の問題から争いが絶えない…等、学生の頃、歴史や地理の授業で習った程度のことしか知りませんでした。
 この本は、この地に漠然としたイメージしか持たない自分に、現実を突きつけるものでした。

 瓦礫の山のようなキャンプ。無残に殺された子供や老人の姿。うつ伏せに死んでいる老人の膝下には、ピンを抜いた手投げ弾が置かれていて、家族が彼を助け起こそうとすると、爆発するように仕掛けられているのだと説明を読み、唇を噛みました。

 この本は、3分の2が写真集で、残りが、広河氏の手記になっています。
 殺戮の現場の写真を撮り、遺族の話を書き留めるしか出来ない自分への怒り、虚しさ…ジャーナリストとして何が出来るのかと、自問しながら、この地を飛び回る氏の命懸けの旅が、手記には生々しく書かれています。
 
 戦争で死んでいく人間の半分は、女性や子供であり、訓練された兵士より、民間人の方が、圧倒的に犠牲者が多いのだと、氏は訴えています。
 占領−抵抗−弾圧−報復・・・この繰り返しでは、解決はあり得ない。和平しかない。もし、パレスチナ人が和平に絶望したときこそ、この地に最悪の事態を招いてしまうのだ…と。

 絶対にそうはなるまい!…広河氏が撮り続けた、こどもたちの愛らしい豊かな表情に、氏の祈るような思いを見る気がしました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本夜の太鼓

2001/03/18 10:03

じっくりと「言葉」を味わうエッセー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ありふれた日常の暮しが書かれているエッセーです。でも、その一つ一つのシーンに、詩人は、心の引出しを開いてみて、その中の一つを取り上げ、静かに語りはじめます。それは、彼女がこれまで積み重ねてきた経験、思い出、あるいは風景…といったものでしょうか。

 詩人の文章は、時間を含んでいるかのような深い趣があります。そして、どのエッセーにも、彼女の意思がきらりと散りばめられています。
 その言葉の鋭さに、何度も、どきりとさせられるのでした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本縁切り神社

2001/02/21 21:38

登場人物との痛みを共有することで得る癒し

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 著者は、あとがきで、他者によって痛みを感じることは、実は自分のなかの痛みに気づいてあげることなんだと述べています。自らの痛みに気づくために、人は人と出会い、恋をして、そして別れていくんだ…と。

 表題作を含め、12の短編を読むうちに、私も、なるほどそうなのかもしれない…という気持ちになりました。小説を読むことは、他者である登場人物の悩みや痛みを感じることでもありますから。

 読んでいく中で、ヒロインの克服していく痛みが、私の心の引き出しに、整理がつかないまま放り込まれたままの「痛み」に似たものがあって、「ああ、そうだったんだ」と、ヒロインと同じようにその悩みを乗り越えていたことに気づくことがありました。<島の思い出>

 また、「少女監禁事件」の報道にショックを受け、自分が監禁されているような、妙な感覚にとらわれる少女達の話に、かつて、淡路・阪神大震災の頃、体験したことのない大惨事の夢にうなされ続けたのは、こういうわけだったのか…と納得することもありました。<悲しい夢>

 他者の痛みを感じることは、自分の痛みを認識することであり、同時に、その痛みを他者と共有することなのかもしれません。
 だからこそ、他者の痛みを感じることは、決して、単なる苦しみや不便ではなく、癒しへと繋がっていくのでしょう。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本人間失格 改版

2001/02/11 02:25

著者の人と世間に対する理想

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 一気に読ませてくれました。
 50年以上も前に執筆された作品とは思えません。むしろ、「ひきこもり」等に象徴される昨今の若者達に深く通じるものがあるのではないでしょうか。
 私自身、程度の差こそあれ、この小説の主人公<大庭葉蔵>のように、人との関わりの中で、窒息しそうな苦痛を感じたり、世間の常識というものに疑問や嫌悪を感じることがあります。

 この小説は、見栄や建前、自分勝手なエゴイズムに生きる人間というものを嫌悪し、人間、世間というものが信じられなくなった主人公が、自分の内的真実に忠実であるがために、社会にまともに対峙することができなくなって、ついには廃人同様、人間として生きることさえ放棄してしまうという話。
 「人が人を押しのけても罪ならざるや」「信頼は罪なりや」「無抵抗は罪なりや」このような悲痛なまでの問いかけが、胸を打ちます。

 著者は、人間に対して、あるいは世間と呼ばれるものに対して、限りなく理想の高い人だったのではないでしょうか。
 「人間失格」は、かの友情と信頼を謳い上げた「走れメロス」とは、全く対極の作品です。
 にもかかわらず、私は、同じ理想の匂いを感じました。人を信じられない=世間を信じられない=そんな世間に疎外されるような自分は、人間失格である…。
 この悲痛な方程式にも、マイナスとマイナスはプラスになるように、もし、自分を信じることができれば、人を信じられる。その逆はもちろん、世間だって信じられるはずではないか! 

 もちろん、私の思い込みです。理想は理想のまま、葉蔵は廃人同様になり、著者は自殺をしてしまいます。それでも、彼が心の奥底で描いていた(と思う)理想を、私は信じてみたいのです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

みんなで俊輔選手を応援しよう!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 中村俊輔といえば、2000年のMVPに選ばれるなど、今やJリーグの顔ともいえるスター選手。なのに、決して遠い存在ではなく、家族のような感じで応援してしまうのですよね。

 壁にぶつかって、悩んで、それを乗り越えて…そういう過程を、一喜一憂しながら応援するうちに、「自分も頑張らなきゃね!」と、逆に、大きな勇気をもらっています。

 この本は、そんな俊輔選手を応援する、<応援本>とでもいうのでしょうか。ピクシーが、ラモスさんが、水沼さんが、はたまた、スチャダラパーから、レスラーの蝶野さんまで、色んな方達が、彼の魅力を語り、また、エールをおくっています。

 もちろん、ロングインタビューや、ファンにはたまらないグラビア満載(愛犬のシュークル君との2ショットがいい!)
 母、イリ子さんの語る、彼の成長の過程も、とても興味深いものでした。それに、「俊輔先生のサッカー教室」は、サッカー少年ならずとも、唸ってしまいますよ。

 他にも、彼の高校時代からの公式戦のデータが載っていて、とにかく、ファンには嬉しい1冊でした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

10 件中 1 件~ 10 件を表示