すみのえさんのレビュー一覧
投稿者:すみのえ
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紙の本坂の上の雲 1
2001/01/26 15:06
最高傑作!
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司馬遼太郎の最高傑作とよべる作品のひとつ。歴史的事実を骨格に人間ドラマという筋肉を付けて行くという歴史小説の王道を行く構成。秋山好古、真之という二人の天才が当時世界最大の軍事国家であるロシアを相手に生涯をかけて戦っていくのですが俳壇に革命をおこした正岡子規との交流も印象に残ります。
物語の舞台が日本を中心にしたアジア、アメリカ、ヨーロッパからアフリカまでひろがり、ここまでスケールが大きい物語にはなかなか出会うことないでしょう。どの章を読んでもこの作品に10年をかけた司馬氏の情熱を感じることができます。読後、日本人として生まれたことを誇りに思えるともに、日本の未来について真剣に考えるようになりました。
描いている年代を考えると、先に「翔ぶが如く」を先に読むことをお勧めします。よりこの時代を感じることができますよ。
紙の本菜の花の沖 新装版 1
2001/03/14 15:52
マーケティングの基礎講座
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極貧のいじめられっ子が全国を舞台とする商人になっていくサクセスストーリー。淡路島から物語がスタートし、北海道の美しく厳しい自然と人々の交流がこまやかに描かれています。
農本社会の日本人が貨幣経済の隆盛を迎えるということはどういう事なのか。ルネッサンスが商都フィレンツェの繁栄を土台とするように、商売は人間に構想力と認識力を身に付かせ、新しいものを創造することを可能にします。ペリー来航から半世紀程度前が舞台ですが、明治維新を展開するパワーがどのような土壌からでてきたかを知ることができます。
外資系超大手流通の上陸に脅威を持ってる方、あわてる前にまずこの作品を読みましょう。外国人との付き合い方や、商売の基本である商品政策、顧客満足から得られる「信用」についてまで幅広く学べますのでマーケティングの教科書としてもお勧めします。
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