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はなますさんのレビュー一覧

投稿者:はなます

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人間のいた鉱山

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 カメラマンに案内されて、神岡鉱山をめぐった。そんな気にさせられる写真集である。導入の二枚の写真がとてもいい。まず、薄青く沈む谷あいの精錬所にともる灯で今の人間の存在を感じさせ、次に、灯の消えた選鋼場の建物でかつての人間の存在を感じさせる。鉱山と人間のつながり、過去から現在まで鉱山は人間とともに生きてきたという主張が明確にくみとれる。この写真集に人間が写っているのは1枚しかないが、風景や鉱山内部を撮りながら実は人間を撮ったものだといえるのではないだろうか。カメラはゆっくりと自然に侵食された鉱山の風景をとらえながら、やがて過去に人間たちが働いていた場所に移っていく。浴場跡。がらんとした部屋。大型の機械、いりくんだパイプ、錆びたレール……。どの写真も静謐でありながらわびしさが感じられないのは、神岡鉱山を愛するカメラマンの心が伝わってくるからだろう。透明感のある風景写真はどこか日本画を思わせ、この人は時間が止まる一瞬を写せるのだと感嘆した。欲をいえば、カッチリと整った視線から、乱暴に逸脱する部分が見られたらと思う。「焼いて泣くより 笑顔で用心」という電柱にかかった看板に、つい笑いを誘われたが、最後に火事によって防火壁だけが残った焼け跡を見て、標語は切実な願いだったとわかる。次の仕事でどのような飛躍をみせてくれるのだろうか。そういう期待を抱かせる写真集である。

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