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先月(2017年4月)

フニヨニさんのレビュー一覧

投稿者:フニヨニ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

芸術のパトロンたち

2001/02/05 02:56

芸術家がいかにして食っていくのか

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、ルネサンス期に誕生したパトロンを主軸として、近代以降のダイナミックな美術史を述べている。芸術作品にある程度親しんでいる人なら、作家名や作品名に面食らうことなくスイスイ読めると思う。芸術作品そのものに対して不勉強な私は、作家や作品名などをあまり気にせずに読むことで、なんとか読了することはできた。芸術の門外漢でもこのような読み方をすれば、本書の論旨をつかむのは比較的容易に思える。

 そもそも『芸術家』という言葉がルネサンス以前には存在しておらず、パトロンの誕生に伴い芸術家が誕生する(職人が芸術家になる)経緯から本書は始まる。そしてパトロン誕生以後の「パトロンの芸術保護と芸術家の自己主張のせめぎあい」の美術史が展開されていく。要点を簡略に示していくと「宣伝画と民衆教化によるパトロンの権威」「芸術の側面として欠かせない『前衛』に対するアカデミーの拒絶」「パトロン兼批評家としての画商」「ジャーナリズムの隆盛と美術批評家」「芸術の大衆化と商品化」「パブリック・アートと税金(パトロンにされてしまう市民)」といった流れになる。

 インターネットが普及するにつれて「コンテンツの時代」などといった言葉が氾濫している。「コンテンツは芸術的な面を多く含んでいる」と私は考えているのだが、コンテンツ提供者とコンテンツ利用者の関係は、芸術家とパトロンの関係と同じように感じる。さらに、提供者と利用者をつなぐ「画商的な存在」を加えたものが、現在のインターネット上の芸術に関する構図であろう。そして、その構図は、本書で述べられている100年前の芸術を取り巻く環境とほぼ同様のものに思える。しかし、現在の構図はひどく混沌としていて、投資家(画商)のコンテンツに対する投資の不理解が、この混沌を長引かせているのではなかろうか。このような状況のインターネット上の芸術(コンテンツ)を捉え直し、混沌とした中から方向性を導いていく上で、本書は羅針盤の設計書として大いに役立ちそうだ。「コンテンツ提供者」「コンテンツ利用者」「その仲介役(画商・投資家)」の三者それぞれが共通の認識を持つ上でも、インターネット上の芸術に何らかの形で関わる人間には、一読をおすすめする。

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紙の本お金の原則

2001/02/03 22:25

お金の使い方を考え直す

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、「金儲けの神様」に祭り上げられた著者・邱永漢による「お金の使い方指南書」である。本文は「お金を貯めること」から「お金を増やすこと」へという流れで構成されている。その流れの中で同時に、貨幣経済に生きる現代人が避けて通れない「人生につきまとうお金」という面をもフォローしていく。バブル経済を経験し、お金におびえる日本人に「お金はこういうふうに使うといいんだよ」と、著者は読み易い文章で教えている。
 「日本人を投資に強くする」といったフレーズがテレビCMで飛び交っているが、本書にはそんなフレーズを笑い飛ばすかのような簡潔明快な「お金を貯めるためのルール」が満載である。各章のタイトルだけでも、その簡潔さと明快さがうかがえるのではないか。1章から7章まで順に示すと「お金をだいじにすること」「“小”を積むこと」「使わないこと」「一生懸命稼ぐこと」「借金は必ず返すこと」「使うべきお金は使うこと」「けじめをつけること」という具合である。「そんなこと当たり前じゃないか」と言ってしまえばそこでおしまいだが、「わかっている人」と「実行している人」の差はどれだけ広がるのだろうか。そして「実行してみよう」と思わせるだけの確信と理論が本書にはみなぎっている。
 お金を貯める方法の詳細は、各章に散らばる小論を読んでいくことでつかめると思う。我々がいかにお金に対して無知で思慮が浅いか、ただケチにしていればいいものではないということなどなど、著者のお金に対する態度に教えられる事は多い。特に著者の「お金の使い方」は今の日本人の大半には実行できるのに、実行していないことが多いように思える。
 本書は働いている若い人ほど読む価値があると思った。フリーターと称し、日々のアルバイト生活を送るのみの若者などは一読しておくと、10年後の展望がずいぶん変わるのではないだろうか。40歳を過ぎた人間には、現実の切迫感の方が強くて、本書を読んだところで実行するだけの余裕は既にないかもしれない。しかし、本書を読んで感じるところがあったり、それを今更ながらでも実行する余裕がある人の人生は、おそらく安泰であろう。

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