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ひえろさんのレビュー一覧

投稿者:ひえろ

28 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本こぎつねコンとこだぬきポン

2002/05/27 23:21

満開の椿と遊ぶコンとポン

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

実際は会った事も無い相手を恐れたり憎んだり、その結果命の奪い合いになってしまう事もある。
伝承や、先祖代々の教えも根拠の無いものの場合があるし、間違っている場合も多いにある。
この本に出て来るのは、きつねの母子とたぬきの母子。ほんのすぐ側に住んでいるのに、お互いの事を怖がって一切の接触を絶って暮らしている。顔や尻尾の「かたち」が違うからというそれだけの理由から、お互いを恐れて暮らしている。
ひょんな切っ掛けで出会った子供たちは、相手が誰だか判らないまま親しくなっていき、相手の正体が判った時に一つの疑問を持つ。今まで言い聞かされてきたような怖い存在では無いのではないかと。
子供たちに教えられる形で、最後には母親たちもお互いの誤解を解き、仲良く暮らすようになる。

世の中には色々な人がいる。人種、国籍、言語、思想、服装などなど、様々な違いをもった人間が溢れている。ただ自分と「ちがう」からと言って敬遠し、忌み嫌うこともあるかもしれないが、思いこみだけでなく実情を知れば「ちがい」が有っても十分に共存はして行けるのではないか。
「ちがう」ことは怖くないと、コンやポンが気づいたように。

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道徳の時間に絵本は読んでもらってる?

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私がこの本を知ったのは、小学校3年生のとき。担任の先生が道徳の時間に本を読んでくれる習慣が有り、強烈なイメージが今でも残っているのがこの本です。
結局、お母さんトビウオが必死で病気の治療法を知る人(魚?)を探しまわるのにもかかわらず、トビウオのぼうや病気のまま。
本を読み終わった後に、先生は「人間には治せると思う?」と私達に問いました。絵本の癖になんの救いも無い話を聞かされ、すっかり動転して大多数が半べそをかいてる状態で、クラス中が必死に「治せるよ!」「人間のお医者さんに連れてけばいいんだよ!」と叫んでいた記憶があります。子供の頃は漠然と「大人の人間に出来ない事はない」と信じているから。
だから、トビウオのぼうやの病気が人間のお医者さんにも治せない事、人間の中にも同じ病気にかかって苦しんでる人が居ること、そして彼らがその病気の為に死んでしまう事を知ったことは世界がひっくり返るほどのショックでした。

散らかしたら片付ける。傷つけたら謝る。突き詰めてみれば酷く簡単な事なのに、気が付かないまま突き進む愚かな人間たち。政治家の余計ないい訳や、改ざんが繰り返される歴史書よりも一冊の絵本が多くを語る事があります。
この本は、ずっと読み次いで行きたい。

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紙の本切り裂きジャック最終結論

2002/03/13 17:50

PAPATOLDME.

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ウォルター・シッカートっていう画家が有名なのかどうかは知らないが、その息子が子供の頃にオヤジさんから聞いた切り裂きジャックの事件の裏話と、自分の母親との出生の秘密。狂人か、ワイドショーのギャラ目当てのほら話かとしか思えないような大胆なこの「物語」に、真面目に調査の目を向けたジャーナリストの調査報告書。イギリス史には詳しくないので、著述の王室の人物相関図は今一つピンとはこないが、全編通してジワジワと感じるのは「フリーメーソン」という巨大で強力で凶悪な組織に対する恐怖。邦訳が2001年になってようやく出版されたのに、原書はその四半世紀も前に既に出版され、ベストセラーになっていた事にも驚いた。素晴らしい物を残した著者に黙祷。

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紙の本夜と朝のあいだの旅

2002/10/03 18:46

サーカスに詰まっている物。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ページをめくるのが楽しい。
短編集ばかりだった彼の初の長編は、決して長さを感じさせない。次々に事件や冒険、恋模様が繰り広げられ、各章には長いタイトルが付き、章の最期は決まって思わせぶりな文章で締めくくられる。
まるで『千夜一夜物語』の様な作りは恐らく意識された物だろうが、するすると本の世界に引き込まれていく絶妙な流れを作っている。
サーカスには、スリルとスペクタクルとサスペンス、愛と悲しみも含めて沢山の物が詰まっている。物語はサーカスを中心に進められながら、読み終わってみると実は物語全体が「サーカス」だった。
本物の『千夜一夜物語』同様に、何度も読み返して読みたい本。読み返す度、読み手の成長に伴って様々なことが感じられる本だと思う。

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紙の本岡本太郎が、いる

2002/07/09 00:11

50年の歯がゆい思い。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

男と女が50年もの間、ベッタリ行動を共にしておいて何も無いわけが無い。長年秘書を勤め、後に養女として同じ籍に入った著者の恋慕とも崇拝ともつかない気持ちがそこココに散りばめられている。
冒頭の文章が、岡本太郎氏の最期を迎えるころの生活描写という事も有り、読みはじめから思いがけず涙が止まらなくなってしまい、泣きつづけないで済むように何度にも分けて読み進んだ。
誰もがこの本を読んで泣けるかどうかはわからないが、「爆発のおじさん」だの「ギョロ目の変人」だのといったイメージにとらわれつつも「芸術家としての岡本太郎」に惹かれ続けている人間にはとても興味深い内容だと思う。

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紙の本ホビットの冒険 下

2002/04/08 22:24

誰が一番得をしたのか。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ビルボ・バギンズが指輪を手に入れたのはそもそも偶然の事。しかも彼はドワーフ達の単なる助っ人で、彼ら(ドワーフ達)の旅の本来の目的は、スマウグと言う名の火龍を退治して先祖代々の金銀財宝を取り戻す事。『指輪物語』でフロドが旅立つときにビルボに貰った軽くて美しい鎖帷子も、その入手先がこの下巻に出てくる。
 『指輪物語』同様、物語の終盤では人々(や、人ではない種族達)が争う様子が非常に生々しく描写され、多くの血が流れ、結局誰も得はしなかったのではないかと考えさせられる。指輪の仲間たちが旅の途中で迷い込むトーリンの墓所の作られたいきさつも出てくるが、やはりどう見ても「めでたしめでたし」とは言いがたい。
 それにしても、話の本流とは何の関係も無い単なる「便利グッズ」の割には、とんでもない物を持って帰ってきたものだね、ビルボ君。ビルボの旅が終った時点では、ガンダルフは指輪の存在については、気が付いていないか、気にも留めていないのか、まるで無関心なのが後の騒動を考えると多少不思議では有るが。

 『指輪物語』はあくまでも『ホビットの冒険』の続編だが、どちらを先に読むかと言ったら知名度から言っても必然的に『指輪物語』が先になるケースが多いはず。『指輪』→『ホビット』→『指輪』の順番で読むとより良く解りそうなので、私はもう一度『指輪物語』読みます。

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紙の本ホビットの冒険 上

2002/04/08 21:53

若き日のビルボ・バギンズの冒険譚。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『指輪物語』の中で、「知っていて当然!」とでも言うように軽く流されてしまった事柄が検証できます。この上巻に出てくるエピソードで主なものは、石にされたトロル、つらぬき丸の銘々の由来(?)、ゴクリとのなぞなぞ合戦の三つ。ギムリのオヤジさんのグローインも、さして目立ちはしないものの旅の最初から同行しており、ビルボが後にギムリと対面したときの感慨の深さが思いやれます。

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紙の本岡崎京子 総特集

2002/04/04 01:10

岡キョンの居た頃。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 もうそんなに経つのかなと、『文藝』2001年夏号の岡崎特集を読んで思った。長いようで短いようで、居ない事が当たり前のようで、未だに『クレア』をめくれば「女のケモノ道」が載ってそうで。でもやはり、新作は出ないし、当然何を読んでも新しいオカザキは出てない。『文藝』の特集号の再編・保存版ということで、内容的な重複はかなり有る。が、単行本未収録の話は載ってるし、作品年表は載ってるし、それに何といってもオカザキの近況が載ってる! すばらしい。
 音楽でも映像でも、リアルタイムでいい物に出会えたときは、この時代に生まれた事に感謝する(誰に向かって、ってのは特に無いが)。オカザキもその一人だから、新作が出ない今もこうして特集が組まれ、沢山の人が彼女を知るきっかけになるといい。
 吉本ばななの「生きていてくれるだけでうれしい」というコメントが収録されているが、ファンとしてはいつかは新作も読みたい。それでもなにより、同じ時代に居てくれただけで嬉しい。

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紙の本天界を翔ける夢

2002/03/30 23:07

魂の存在を信じないと、

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 まずはこの大前提がこの本の読者には課せられる。今われわれが口にする「仮想現実世界」という言葉はあくまで、実際に手に触れることの出来る、そして時間の経過が生物としての衰えという形で実感される世界での暮らしが有り、その上でそれとはまた別の、現存しない(たとえばオンラインゲームの中などの)生物時間の経過を感じない世界のことを指す。
 ところが、この話に出て来るビンと呼ばれる仮想空間で暮らす人々には、既に現実世界というものが存在しない。なにしろ身体は焼いてしまって、「魂」の部分だけがバーチャル世界で生きつづけるというのだから、どうにかすると読んでるこちらが発狂してしまいかねない。
 コンピューター世界で人々が暮らすと言う話は近頃結構有る話だが、ここまでリアルに死体の描写があるのも珍しい。さながら、銀河鉄道999の惑星アンドロメダのよう。
 自殺ではなく、データの保存という形で生きる為に肉体的な死を取る、と言うどう見ても不条理な選択を、しらっと書いてしまっている所がスゴイ。永遠の命は欲しいが人口が増えすぎても困る。そんな問題を解決するにはこうすればいい。それこそ不老不死の世界だから。これで「生きてる」と思えるのならば。

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紙の本ブルース・キャット

2002/05/31 00:01

ネコジャンプ!

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屋根から屋根に飛び移るネコ、日向で眠りこけるネコ、犬にパンチを繰り出すネコ、イグアナと睨めっこするネコ。とにかくネコ満載。なぜ「ブルース・キャット」なのかは今一つ理解できないが、著者が旅先で出会ったネコたちは可愛らしく憎たらしく美しく愛らしい。

私が一番好きなのは、P45の小首をかしげた赤トラ。ギリシャのミコノス島で撮られたものだそうだ。ネコに会いに外国を旅するのもいいかなと思わせてくれる一冊。

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布教と統治と勘違い

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謎解きのような油絵のヒントを古い新聞記事から見つけた。まるで推理小説のように進んでいく「研究過程の覚え書き」は、手ごろなサイズの中にNHKスペシャル3回分程の面白さ。巻末までにはっきりとした結論が出ておらず、読み手各々の想像力を駆使する楽しみも残されている。
時代背景の一つとして掲載されているヴァージニア・ウルフの若気の至りの仮装写真も必見。

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紙の本なかよし取扱説明書〈犬式〉

2002/07/28 23:41

シンプルにいこう。

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物事は意外と単純だった事を思い出そう。どうにもならないくらい煮詰まって頭が働かなくても、絵を見てわかるから大丈夫。パラパラめくってリハビリしましょ。

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紙の本芸術家Mのできるまで

2002/07/25 00:23

美術評価ってなんだろう

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著者は女装癖のある芸術家である、というのは嘘か誠か。
表紙の写真も含め、女優シリーズなど女装物の写真作品は確かに多い。ただこれは「女装癖」のなせる業なのか。友人の家で見付けたアルバムの中に、こんな写真が混じっていたらそれはそれは驚く。だいたい、街中で女装した人を見かけたらマジマジと見てしまうか、見てみぬふりをしてしまうだろう。だが、同じ行動が美術作品と定義された場合はどうなのか。純粋に「作品」のモデル、被写体としか捕らえず、街中で撮影現場に遭遇したとしても畏敬の念すら感じてしまうのではないか。
時代とタイミングと一途な心がどうにか絡まって、「芸術」は生まれるらしい。単純で馬鹿馬鹿しく奥深い。

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紙の本西洋の眼日本の眼

2002/06/28 00:46

静物画に魅力を感じない理由。

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著者あとがきに寄れば本書は「学会誌への寄稿、国際シンポジュウムでの公演、展覧会の解説、書評など発表形態は多様だが」、いずれも「現在のわれわれがそのなかで生きている日本の文化とは何か」という共通の根本意識に基づいて文章達である。確かに、文体としての統一感は無いにしても最初から最後まで通して読んでみると、著者が何かしらの媒体(絵画、建築物、書物など)をやわやわとほぐして「日本の文化」を食べやすくしてくれた印象があった。参考文献の脚注も当然ながらキチンとなされていて、改めて本書の中で話題に上ったものを読んでみようとも思った。

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紙の本ヤマネ日記 西村豊写真集

2002/06/20 18:40

可愛いなぁ、おまえ!

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雪の中で真ん丸になって眠りこける姿、実際に山で出会ったら死んでると思うであろう無防備さ。どの写真を見てもため息が出るほど可愛い。こんな生き物に出会えるなら山の中で道に迷ってもいいか、などと本末転倒な事も脳裏によぎる。
ペット産業花盛り、ハムスターの人気も急上昇中の世の中で、遠くの山でひっそり暮らす小動物にページをめくるだけで遭えるのはちょっと贅沢。一緒に住むことが叶わない事を思うと、実際に見た事も無いのに愛しさが倍増。
ああ、ほんとに可愛いな、おまえ!

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