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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

c-1さんのレビュー一覧

投稿者:c-1

41 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本見仏記

2003/02/15 15:09

すべてはこの一冊から始まったのですね。同好の士を得て、突っ走る2人。しかもシリーズ化が前提でないため、訪問先は超豪華ラインナップになってます。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

きっかけは「コレクターとして生まれてきた」みうらじゅん画伯が、「小学生の時に造った仏像見学スクラップブック」をいとうせいこう氏に「うれしそうに」見せたことのようです。「同じ志を持つ者」としてお互いを理解した二人は、理屈ではなく感性で仏像を見るべく、まさに東奔西走。奈良京都は当然のこと、東北(中尊寺とか立石寺)、九州(大宰府近郊から国東半島)まで南船北馬であります。そして行く先々で様々な仏像と相対し、「なぜ、この仏像はこんなプロポーションなのか」(東北に仏像が伝わるところの想像は爆笑しました。でもホントそうなのだろうな)、「九州って、外国人ミュージシャンの成田だよな。だから蓄積がないんだよ」「この十二神将は、周りを駆け回って見るのが最高」「三十三間堂、大流行、ソールドアウト状態」「空也上人って、ストリート・ラッパーだよな。尊敬する」などなど、これまでの「仏像を見る心構え」を吹き飛ばす、斬新かつ素直な仏像鑑賞記です。そうですよね、仏像ってほとんど外人なんですよね。そのつもりで見ないと。「絵を描くから、わかるんだよ」という視点のみうら画伯、(シリーズ化の前提のないことから)必要以上に思索にふけり、理屈をこねまわすいとうせいこう氏(ちなみに巻を追うと、いとう氏の文章もずっとこなれて、現場に近くなります)。あとに何が残るのか心配になるほど、ちょっと訪問先が贅沢すぎる第一巻です。修学旅行はこれ読んでからいくといいかも(ぶっ飛びすぎて、先生には理解できないかな)。

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驕る、しらける、打ち込む、挫折する、鍛える、そして成長する。5巻で完結!読み応えあり。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

インターハイって、高校で部活やってたら誰でも出られる、間口の広い「全国大会」なんですよね。この本ではタイトル通り、卓球にかけるいろいろなタイプの高校生が登場します。自惚れてて練習しない奴、闘争心を燃やさない奴、素質のなさを必死の練習で補う奴、全国トップを守り抜こうとする奴、立身出世を狙う奴。それを取り巻く、往年の名選手やコーチ。けれど選手は皆、熾烈な卓球の試合、勝負を通じて、心が通ってしまうのです。なんて言うか、あるレベルから上になると、お互いのことがわかってしまうということのようです。そこまで来るのにどれだけしんどい思いをしているか、が。F1の片山右京氏が新聞のインタビューで「ある時期、自分は神の領域にいた」と言ってました。「神の領域」とは「何も考えなくても、意識しなくても、勝手に手足が動いて、最速の運転をやってしまっている。全然疲れない状態」のことだそうです。この「ピンポン」にも、対戦する両選手が「神の領域」に入ったと思われる描写があります。でもそこではお互いの強弱、優劣が自然に理解できて、抵抗なく受け入れられる心理状態になるようです。わたしも卓球やるけど、この状態には程遠いなあ。登場人物は(そこに至るトレーニングも含め)激烈な試合を通じ、皆、少しずつ成長していきます。平たく言えば、「とんがってた」お兄さんが、「丸くなる」ということなのですが、このマンガ読んで思ったのは、「大人になる」ということの意味のひとつは、「コミュニケーションが上手になる」ということではないでしょうか。卓球に全てを賭けて、壮烈な試合を戦った後、みな、何か「戦士の優しさ」のようなものを漂わせています。もちろん敗者もです。「スラムダンク」では「ジャンプ」的に、次々に現れてくる、だんだん強くなる敵をいかに倒していくか、がテーマだったと思うのですが、「ピンポン」には、だんだん成長していく選手が描かれていると思います。マンガは5巻完結です。買って損はありません。中学の卓球部の息子も、繰り返し読んでいます。お勧めです。

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深海って、なんて魅力的なのでしょうか。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

好きなんです「深海モノ」。「深海」ときたら思わず発注です。この本は最初にカラー写真があって、あとのページは白黒イラストです。それでも深海の生物の奇抜な姿や不思議な生態などが余すところなく紹介されていて大満足です。

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紙の本ぼくたち、Hを勉強しています

2003/06/08 13:13

インテリおやじが全知全能を傾けて、「モテるにはどうしたらいいか」を討論します。けど、討論してモテるようになるなら、世話はない、と思います。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

最近、「H方面」で飛ばし続ける、フランスといえば、の鹿島先生です。鹿島教授はフランスを中心とした欧米の歴史や文学の知識を総動員して、討論相手として登城する井上先生は、建築史で業績を上げながら、「自分は風俗史をやる」と高らかに宣言して、そちらの風俗史方面の知識を総動員して、「今、モテるためには、おじさんとしてどうあるべきか」を論じます。さらに助っ人として国文学に明るい、日本政治思想史専門の原先生が現れ、「日本では古来、どうであったか」を説明します。全編、「おとことおんなのあれこれ」一色です。「フランス革命の頃は」「戦前のあたりでは」「江戸時代には」ともう、古今東西の知識があふれ出てきます。どの先生もその手のお話は「(以前から気が付いてて)発表したくてしたくて仕方がなかったのに、そういう場所がなかった」ということでしょうか、もう、対談で止め処がありません。出るわ出るわ、であります。皆さん「よし、分析を極めて、明日からモテるようになろう」という明確な目的意識があることはあるのですが、「こうすべきである」というポイントがなかなか絞り込まれていないような気がします。「歴史的には」「私たちが若い頃には」こういう奴がもてていた、という話には枚挙に暇がないのですが、「今、自分たちとしてこうすべき」ところが詰め切れないようです。「自分たちは、学問の専門領域である程度の地歩を築いたので、そのベースでは、女性も寄ってくるが、それがないとしたら、どうか」といった冷徹な目を自分に向けて考察を深めます。とにかく純粋な動機(よく、異性にモテたいという動機を「不純」といいますが、わたしはこれほど「純粋」な動機はないと思うのですが)で突っ走る対談でありまして、(同様にモテない)男として、もう、面白いというか、身につまされるというか、とにかく古今東西の「その手」の知識も満載で、飽きる事はありません(今「モテている」人には、不要の本かもしれません)。よくもまあ、こんな企画で本が出たものだと思います。しかも天下の朝日新聞社。手に取るのが恥ずかしいかもしれませんが(装丁がピンクで、表紙の図柄もちょっとあれです)、読んでみましょう。でも手に取ると「あ、あいつモテないんだ」と思われるかもしれません。大丈夫です、そう思ってる人も、モテなくて、この本を読んだ人です。

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紙の本壁際の名言

2003/09/21 11:51

いやあ至言、至言であります。「ばれなければ、イカサマではない」などなど。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「もう少しうまくなってから、練習したほうが…」、これはスキーの練習でころんでばかりで辛い目にあっている、のび太くんのセリフだそうです。その通りではないですか。「ばれなければ、イカサマじゃあないんだぜ」も、とあるマンガの登場人物のセリフ(本書参照)。この他、古今東西の(と言い切るには、ちょっと掲載例が少ないかな、けどあまり多いと飽きるし)、有名無名の方々の「言い切り」口調の至言集です。アレクサンドル・デュマやマキャベリがいるかと思えば、立川談志も登場します。「無名」者というのは、著者がある個人のHPで見付けた言葉だからです。インターネットで、無名な個人でも意見発表ができる、とんでもないメディアですね。この事例からもそれがよくわかります。言われていることは、たいがい、常識とか良識の正反対のことばかりです。けど「やっぱ、そうだよなあ」ということばかりです。ある有名作家の臨終の言葉「おまえら、せいぜいまずいものを食って、長生きしろ」。ダイエットって何のためにするのか、おいしいもの、好きなものを食べる楽しみを犠牲にして、得るものは何か、考えさせられる言葉ではないですか。本書タイトルの「壁際の」という形容はわたしには少し違和感があるというか、内容にビシッときていない印象を受けます。そうですねえ、たとえば「元気になる、心のともし火」とかどうでしょう? ほんとに、「そうだよ、そうだったんだよ」と思わず声を出してしまうような、至言、名言の数々です。良質のものはそうそうは転がっていないと思いますが(まっとうなメディアでは掲載されないでしょうし)、著者の発掘収集の努力に脱帽です。

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やはり「たまる人」は違うんだ。「姿勢」が違いますね。心がけねば。

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この本は「貯め方」を解説したものではありません。逆に「実際たまっている人」をたくさん取材した筆者が「その共通点や姿勢」を抽出して、紹介したものです。最も強烈に印象に残ったのは「飢餓感」というか「危機感」とうか「不満足感」です。2000万円を超える貯金があっても「まだ、全然少ない」と、「本気で」思っている人がいる。4000万円を超える貯金がありながら「将来の夢は、海外旅行です」と「本気で」言ってる(このコメントに対して、編集長が思わず「早く行けよ」と怒鳴った、というエピソードには爆笑しました)。それから「節約を誇る、県民性」というのは意外なお話でした。小手先というか、「節約の技術」はいろいろな本で紹介されていますが、それをただ積み上げるだけでは、まだ「貯まる」までにはいかないでしょう。貧乏くさくなっていくだけかもしれません。紹介されている方々は、ただ「節約する」だけでなく、「使うところは使う」という共通点があります。メリハリですよね。わたしも今の年になって、「どうもこのままでは、貯蓄が不十分ではないか」とつとに思うようになりました。「保健貧乏」とか「税金注意」「株もまあまあ」「家計簿必須」など、いろいろ参考になります。確かに家計簿付けてなければ、節約は不可能ですよね。わたしは自分の「お小遣い帖」をパソコンで付けて、「無駄はないか」「過剰な支出はないか」気にしています。「たまる人」を見習って、しっかり貯めて、増やしていきたいです。同志の方、お読みください。

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出版社はなんでもかんでも「自己研鑽・自己啓発」につながないで欲しいのですが、実は内容は面白いのです。

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「タンマ君」などの独特の味わいのあるショージ先生が、「これまでの36年」を語った本です。そりゃ、ここまで成功している方ですから、軌道に乗ってからは順調な結果が出ているわけですが、日々「プロ」として、「企業努力」は怠らず、またその根底には「仕事がなくなったら、どうしよう」「自分は人気稼業である」という強烈な危機意識があったとは、存じませんでした。世のサラリーマンや企業経営者がみなこの意識で、日々の仕事に邁進したら、そりゃ、みんな今より「成功」するでしょうが、ちょっと潤いのない世の中になるかも。世間の大半の人は、わたしも含めて怠け者ですから、そうはならないでしょうが。やはり、成功している人は違いますね。「漫画家」としてのあり方については、他の漫画家の(あるいはそれを目指す)方々には相当参考になるのではないかと思います。もちろん仕事のスタイルややり方はその人それぞれでしょうが、「手の内」が相当披瀝されています。もっとも「簡単にはまねできない」「やっても、結果にはつながるまい」という「秘めた自信」がおありなのかもしれませんが。漫画家としては「最近、有望な新人が出現しないから、実力ある人の高齢化が進むと、わが国の漫画のレベルが下がるのでは」という懸念も表明されています。ちょっと心配です。それから「先人も言っている通り、創作者(芸術家)は作品で鑑賞者と接しているのであり、作者がどうであろうと、関係ない(作品が全て)」と述べておられます。なるほど、その通りです。こうしたはっきりとした自己規定は潔いというか気持ちいいですね。そこらへん履き違えると、「自らが露出していく」ことになるのでしょうか。それからこの本には「中年ぶとり解消」と「はげ予防」について、ご自身の「成功経験」が語られています。これは「まんが」関係とは比較できないほど、読者の参考になることではないでしょうか。そういった内容の本書なのですが、出版社の関係か(そういう企画だったのでしょうが)、随所に「サラリーマンの心がけとして」とかどうとかそういう「意味づけ」「関連付け」のコメントが付けられるのですが、中身の充実さから見て、全くの蛇足です。必要ないどころか、「ない方がよかったのに」というものです。これは、「ショージ先生の語った内容」が「企画段階での目論み」を大きく超えてしまったためと思われます。それほど内容そのものは濃いです。タイトルもあざといですね。でも内容は面白いし、参考になります。そうそう、わたしは料理が不得手というか自分でやるのはどうにも好きになれず、ちょっとコンプレックスだったのですが、本書で「ショージ先生は、ものすごい方向音痴」ということがわかって、「地図さえあれば、どこでも行けるぜ」の私は「あ、一長一短」となんか安心しました。2時間で読めました。タイトルをはるかに超えた、よい内容でした。

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「結婚相手の見つけ方」まで経済学で解説してしまうとは。ほんとに「かんたん」でした。

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制約条件の中での効用の最大化、と言われてもなんのこっちゃですが、「結婚相手をどう選ぶか考えるときに、自分が選べる範囲の中で、最も望ましい人を選ぶ」とすれば、「ああ、そういうことか」とわかります。この本はそういった人生相談を受け、それを経済学の論理で解決しよう、答えていこうという構成になっています。質問内容は「巨人の選手の集め方は、ひどくないか」というものから「家計が苦しいので、だんなの晩酌をなんとかできないか」、さらには「結婚相手に、自分が風俗で働いていたことを告白すべきか」というちょっと深刻な話題まででてきます。これらをどう「経済学」で料理するかは読んでのお楽しみですが、「ほほお、そう来るか」となかなか楽しめます。それから筆者は「ゆとり教育」なるものに明確に反対の立場です。「どうして学力を低下させる方針を採るのか。国が滅ぶ」と憤慨し、嘆きます。不肖わたくしもまったくの同意見です。それから「相対評価」も同様です。テストで高得点を取っても通知表では5段階評価の「3」という例がありました。「あいまいなルール、評価が不透明になるルールは、選手の意欲を失わせる」と筆者は言います。その通りだと思います。「文部科学省勤務の公務員の子弟は、公立学校しか入れてはならない」法律を作るべきでしょうね。そうしたら少しは公立学校の競争力強化を本気でやるようになるかもしれません。予備校の先生と公立高校の先生、どちらが教えるのが上手か、勝負はついてますけどね。

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「鉄っちゃん」の教科書的内容です。でも貨物列車ってほとんど見ないから、貨車の車両番号読めても、使えないですね。

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子どもの頃は貨物列車をよく見ました。線路を走っていくものも、駅のホームに止まっていることもありました。貨車もいろいろあって、屋根のあるやつないやつ、タンク車やホッパ車ってのもありました。そこで薀蓄たれるのに重要なのが、車両の横に書いてあるカタカナ数文字の車両番号でありまして、客車も含め、「クモハ」とか「ワム」とかどういう意味かわかれば、とても面白かったです。そういった基礎知識がぎっしり入った本です。機関車や客車の構造とか区別、線路の軌間の種類(私鉄や地下鉄も含めた一覧表がありますので、相互乗り入れの理解が進みますね)、運転手や車掌の資格の種類や制服、信号の仕組みやATSのシステムも説明があります。単線行き違いの仕組みの解説がちょっとわかりにくいところがありますが(それぞれの機器の写真や図説がもっと欲しかったです)、わたくし子どもの頃、単線区間の入り口駅で、ホームに駅員が腕を上げて立っていて、通貨列車の運転助手がタブレットをその腕に差し込むところを見たことあります。「ああ、鉄道員だなあ」とすごくかっこよく思いました。そんな光景も少なくなっているのでしょうね。鉄道に興味のある人には、「知識の確認」的意味でも、なかなかまとまって内容も多く面白い本です。

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図書館用「特別堅牢製本」図書、だそうです。なかみはとても面白いです。

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つい裏表紙の「特別堅牢」に目が行ってしまったのですが、この本は「地図とはどういうものか」を解説して、その実例を豊富な事例で示してくれます。「点字の地図」は初めて見ました。なるほど、必要ですよね。なんといってもこの本の「ツボ」は、地形図と現場の写真の組み合わせだと思います。「涸れ川」といった特徴的な地形や、港湾、都市の様子を、「地形図上で、ここからこっちを見ると、この写真のように見える」と示してくれます。これって、地図読みの基本ではありますが、想像力では限界があるわけで、実際の写真で見ると、案外自分の想像と違っています。林の中の小経とか、砂防ダムの連なりとか、地図はほんとに面白いと思います。わたしが小学生だった頃(30年以上まえかな)にはこんな楽しい本は図書館になかったと思います。最近のこういった子供向けの本は、大人も十分楽しめて、本当にあなどれないです。

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「無数の模倣と暗記の先に独創がある」、数学のプロの言葉です。大納得です。

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この本の大半は、「日本の数学史」です。わたくし「二一テンサクの五」ってどこかで耳にして何だろうなあ、と思っていたのですが、これ「一を二で割るときの、そろばんの玉の置き方」だったんです。かつての算術書でこういったそろばん指南書が含まれてて、九九と同様に玉の置き方を暗記していたのだそうです。今でもそろばん塾でやってるのかな。それにしましても、この本は、わが国の数学の歴史を縄文や、ことば(数詞)の分析から入り、奈良平安を経て江戸期という和算の頂点に至るお話、さらに明治からの洋学の取り入れ、教育における算数の完成(昭和10年の「小学算術」(緑表紙)は、現在のものよりずっと完成度が高いそうです。内容は本文参照)、戦後の「レベルダウン」に至ります(「円周率は3でもよい」というのがその到達点だそうです。納得ですね)。これまで「雑学」でしかなかった、「日本の数学」「和算」が「歴史」になって、ちゃんとしたものになったという感慨があります。著者の功績は多大です。この本では江戸期の和算学者についてかなり詳しく触れられていますが、今後この本に触発されて、各時代の数学の研究が掘り下げられていくのではないでしょうか。いくつかの例題も掲載されていますが、わたしの興味としては、「和算による解法」を詳しく知りたいです。別の本の出版に期待したいです。この文タイトルの「無数の模倣と…」の言葉は、終盤の「現在の教育の問題点と提案」について書かれたパートにあります。もう、本当にその通りです。たしか、狂言の野村萬斎氏も全く同じような内容のことを最近政府の審議会かなにかで述べておられたと思います(小泉メールマガジンに載っていました)。ここらへんがわからずに「ゆとり教育」とか言ってもそれはただのレベルダウンであるという著者の主張に大賛成です。著者は「九九だけはなくさないで」とたいへん控えめですが、暗記すべきものは山ほどあると思います。それから「現在は、かつての平安期のように、外来文化を大量摂取した後の、弛緩期にあたり、今後の独創への準備期間と思いたい」という「文明史観」も新鮮でなるほどでした。ぜひ学校の先生方に読んで欲しい本です。けどレベルの低い先生ほど、こんな本には手を出さないだろうなあ。

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鉄のわたしとしては、うらやましい旅行記。

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

関東や近畿の「盲腸線」に乗って、その終着駅や途中駅の印象や出来事を綴ったもの。著者はもともと「テツ」ではないので、普通の人の視点からみたまま、聞いたまま、食べたままです。行く先々で「喫茶店&コーヒー」を所望・体験するところがおもしろいです。

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図説古代ローマの戦い

2003/08/17 15:34

ローマの勃興期から拡大・最盛期、そして衰退期に至るまで、「ローマ軍団」の変遷を追う。

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ヨーロッパの精神的起源であり、誇りの源泉ともいえる、「古代ローマ」。日本では弥生時代から古墳時代に至る時代に、地中海を中心とした世界帝国を築き上げた、古代ローマ。イタリア半島中部に興ったローマは、周辺の諸都市を征服し、徐々に版図を拡大し、ある時、一気にそのスピードを加速して、ガリアの森を進み、ドーバー海峡を渡り、ユーフラテス川を渡り、エジプトを征服します。本書は、「ローマの版図拡大、縮小に伴って、ローマ軍団はどういった人たちにより、どういう編成がなされ、どこにいたのか。どういう戦い方をしたのか」を歴史的に追っていく内容です。「兵士」はもともとは「市民」(=ある程度裕福であり、労働は奴隷にやらせている階級)の義務であったものが、生産力の向上からそれが「プロ兵士」に移っていきます。またもともと閉鎖的な「市民」の資格を持つ兵士だけであったのが、征服した他の部族や民族を編入していくことにより、構成員も変質していきます。本書では、古代ローマの征服戦争や防衛戦争の多くについて、図版でその経緯を説明してくれます。ポエニ戦争におけるカンネーの戦い、ザマの戦いや、シーザーによるガリア戦役におけるアレシア二重包囲戦も取り上げられます。兵士の武器や服装は、主として多くの彫刻、レリーフなどで示されます。ローマ帝国末期における、無理な征服戦争による皇帝自身の戦死者の多さには驚きました。一方で「ハドリアヌスの城壁」には今更ながら感嘆してしまいました。欲を言えばもう少し、兵士や兵器・軍団の「図解」が多くてもよいかと思いますが、それにしても、「凱旋門」や「戦勝記念柱」に刻まれた数々のレリーフの採取、掲載数には圧倒されました。こういった文明が日本の近くで興らなかったのは、幸せなのか不幸なのか、難しいです。

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明治以降の鉄道の変遷を、ここまで執念深く追いかけた例はないのではないでしょうか。

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日本の鉄道は、私鉄の勃興・拡大の波と国有(国営)化の波の行ったり来たりであることを、非常に細かい調査(特に法律や国会決議などなど)によって、解き明かした本です。今は、国鉄がJRに民営化され、地方のローカル線も「第三セクター」などに切り替わっていることから「民営化の波」の中にあるといえましょう。明治から昭和にかけては、「鉄道は国の事業として進めるべき」という意見と、「民間で敷設したほうが、早く鉄道ができる」という意見の綱引きで、太平洋戦争で一気に国有化され、敗戦で民営化、さらには細分化され、最近になって、また民営化の波となったもののようです。ここらへんの経緯を、細かい具体例をあげて、解説していくという内容です。最近の話では、「一気に廃止が進んだ、ローカル私鉄」の例や、「JRの民営化基準によって、おかしな路線の私鉄ができた例(JRとJRの間に(もと国鉄の)私鉄線がはさまった例)」などが指摘されます。九州や北海道の炭鉱鉄道はともかく、かつてはその土地の産業やコミュニケーション、流通を支えたローカル私鉄が次々になくなっていくのを見るのは「鉄っちゃん(=鉄道ファン)」のわたしとしてはさびしい限りで(特に、草津〜軽井沢の草軽鉄道や、土浦〜筑波山の筑波鉄道には乗ってみたかったです)、かつての「いい旅チャレンジ2万キロ」も、いまや3000kmがなくなってしまったそうです。その「廃止基準」の解説もわかりやすく記述されています。可部線もどうなるかなあ、心配です。「豪華列車」とか「とくする切符の買い方」とは一味違った内容ですが、「鉄っちゃん」としては、一読すべき内容かと思います。「一般」の方は、自分の身の回りなど興味のある地域の鉄度に関する箇所や地図を拾い読みすれば、「歴史」がわかって興味深いと思います。

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なるほど、だから朝ごはんは食べないといけないのか。

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朝からぼーっとしている洋平君は、朝ごはんを食べていません。そこへ栄養士のお姉さんが「朝ごはんの大切さ」を説いてくれます。そうか、一度に食べられる熱量ってそれくらいだったのか。だとすると、朝ごはんを食べないと、頭がぼーっとするのも無理もないな。それから世界各国の主食の紹介もあります。でもドイツについて「なんでも」というのは本当かな。ドイツ人に尋ねてみないと。砂糖の機能も紹介されています。「砂糖をたくさん使うと腐りにくくなる」理由も解説がありまして、納得でした。それから例によって、「作ってみよう」のコーナーがいくつか。バターロールは実においしそうです。

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