サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 讃岐P太さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年3月)

投稿数順ランキング
先月(2017年3月)

  1. 1

    UP

  2. 2

    UP

  3. 3

    UP

    3月のライオン(1)

    3月のライオン(1)

    羽海野 チカ(著),先崎 学 (将棋監修)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

  4. 4

    UP

  5. 5

    UP

    はらぺこあおむし 改訂

    はらぺこあおむし 改訂

    エリック=カール (さく),もり ひさし (やく)

    5つ星のうち 4.5 レビュー詳細を見る

讃岐P太さんのレビュー一覧

投稿者:讃岐P太

7 件中 1 件~ 7 件を表示

紫の砂漠

2002/06/16 23:39

「真実の恋が」運命を分ける

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 表紙に釣られてふらふらと買いました。松村センセごめんなさい(苦笑)。
 作者の松村さんは芥川賞作家だそうで、読みはじめてすぐに「ああ、賞作家っぽい筆運びだな」と感じた覚えがあります。——そうはいっても感覚的なもので、誰かと比較したとかそういうわけではないですが。


 紫の砂漠が広がる土地に住むシェプシは、神の領域と呼ばれる紫の砂漠に強い憧れを抱いていた。自分の足でその紫の砂漠を歩き、あるがままを感じたいとそう強く願っていた。
——だが、シェプシはまだ子供だ。
 この国では、生まれた村で七歳まで育てられると、子供たちは「聞く神」の元に集められ、それぞれ運命の親の元へ授けられる。
 子供たちは、運命の親の元で七年間仕事を学び、一人前になる。
  その後の七年は、恩返しの期間として運命の親のために働き、それが終わるとようやく大人と認められるようになるのだ。
 恩返しの期間が終わるまでは、誰も自由に旅をすることはかなわない。だが、日々高まっていく、シェプシの砂漠への想いは押さえようがなかった——。


 というわけで、砂漠への想いに突き動かされてしまう子供、シェプシが旅をするお話。
 読んでみて驚いたのは、なんと SF だったんです。
 初めて読んだときは、設定を飲み込むのに必死で、特に展開に気を配らず読み進んでいたんですが、中盤以降から急に SF チックな設定が目白押しになってきます。
——とはいえ音響盤については、描写を読んだ時点で、判る人には「ああ、アレのことだな」と、見当がつきますね。

 SF 描写はともかくとして、この小説の魅力は他にあります。
 解説でも指摘されているんですが、作者の松村さんはジェンダー問題に関して一家言持った方で、性差についての作者の考えが多く盛り込まれています。
#gender:生物学的な性別を示すsexに対して、社会的・文化的に形成される性別のこと。

 その最たるものが、この星の人々は「生まれながらの性別」を持たない——という設定。
 人々は、「真実の恋」に巡り合うまで性別がなく、「真実の恋」に触れた時点で「生む性」と「守る性」のどちらかの役割を与えられます。
 生まれつき性別が決まっていることに疑問を感じている人には共感とともに憧れを感じる設定なんでしょうね。
 こうあるべきと「押しつけられる性」ではなく、自分で「見つける性」というのは確かに理想なのかも。

 しかし、物語の展開はシェプシの冒険をつづったものではなく、悲劇的で切ないお話です。


 序盤の辺りは、正直読むのがしんどかったんですが、中盤以降は普通のペースで読めました。……ちょっと、長ゼリフに疲れる部分もありましたけど (笑)。

 この文章を書くときに最初のほうをパラパラと読みなおしていたんですが、この小説が楽しめるのは、実は二回目に読んだときなのかもしれませんね。
「真実の恋」と「運命の子」の設定と、神話についての設定を理解できているから、物語の流れを純粋に楽しめるということかもしれません。
——ということで、時間のある人は断然二度読がおすすめです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本アルジャーノンに花束を

2001/10/14 15:50

高い知性は幸せを呼ぶか……

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 主人公チャーリー・ゴードンは三十二歳になるというのに、幼児並の知能しか持っていなかった。そのために、彼の周りの人間は彼のことを嘲笑い、馬鹿にしていた。だが、人のいいチャーリーはそんなことは全く気にせず、日々天真爛漫に過ごしていた。そんなある日、彼の元へ吉報が飛び込んだ。大学の教授が、知能増大の実験の被験者として彼を選んだのだ。その申し出を受け入れたチャーリーは、知能増大のための手術を受けることになった。

 術後の経過とともに、チャーリーの知能はめきめきと高まっていく。今まで、見てはいても気づくことの無かった世界を眼にして、チャーリーは喜びを覚える。だが、知能が増大することは必ずしもいいことばかりではなかった。今までは感じていなかった、「悲しみ」や「憎しみ」といった感情を覚え、だんだんとそれを持て余すようになってしまったのだ。そんな中、当初検査を受けるときの競争相手であった、白ネズミのアルジャーノンに親近感を覚える。それは、アルジャーノンがチャーリーと同じく、知能増大の手術を受けていたからだった。

 そして、チャーリーの知能が大学の教授のそれと肩を並べ、追い越し始めた頃、アルジャーノンに異変が起こる……。


 ようやく読むことができました。ず〜っと、読もう読もうと思いつつ、ハードカバーだということに気後れして読むことができなかったんですが、 ようやく読むことができました。ダニエル・キイス文庫というのが出ているので、最近はもっと手に入れやすくなりましたね。

 それはさておき、「アルジャーノンに花束を」ですが、読む前からある程度の筋は知ってました。何年も前に、NHKの「芸術劇場」 (だったと思うのですが) で、舞台が放送されていたのを見たことがありました。その当時から「読もう」と思っていたのですが、いったい何年越しで読んだのでしょう……。

 ちなみに、最初は中編として発表されましたが、1966年に加筆修正し長編として再度発表。1968年には 映画化され、邦題「まごころを君に」として公開されました。

 精神薄弱者のチャーリーが外科手術により高い知能を手に入れ、それと引き替えに様々な問題に直面し、やがてはネズミのアルジャーノンに異変が起きる。要約すると簡単なストーリーなのですが、読み応えがあります。

 描写が丁寧な上に、チャーリーの手術の経過報告という形を取っているため、彼の内面の葛藤への感情移入度が高まり、 クライマックスは涙なしで読むことができないほどです。

 最後の数ページは、無感動な性分の僕でも涙をこらえながら読むことになってしまいました。最後の最後の「ついしん」。ず〜っと読み進んできて、最後のこの二行を読んだときは、たまらない思いでした。
 
 読んでる途中でも「なんだかんだといっても、神様が一人一人の人間に与えているものは同じなんだな」とそんなことを考えたりもしました。どんな人間でも、どこかにメリットがあれば、それに釣り合うデメリットが。デメリットを持っていれば、 どこかでそれを補うメリットがそれぞれ用意されているような気がします。それは目に見えるような何かでは無く、抽象的な「人生の豊かさ」とでも言うべきものでしょう。主人公チャーリーも、高い知能を手に入れたことで、何かを手放してしまいますが、改めてそれを手に入れたと言うとなんだか切ないですね。

 願わくば、彼の人生に幸多からんことを——。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

取り返しのつかない選択

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 さて、ネタばれもなにもサブタイトルがまんまなんですが、1巻のクライマックスで、大親友の命を救うために自らがヴァンパイアと取引をする事となったダレン。いやいやながらもクレプスリーと旅を続けます。

 半ヴァンパイアとなったダレンは、クレプスリーにヴァンパイアとしての生き方を教わりつつ、旅を続けていた。だが、どうしてもダレンは人間の生き血を吸うのだけはいやだった。血を吸ってしまえば、自分がもう人間に戻ることはできない——そう感じていた。
 もちろん、半ヴァンパイアとなってしまった自分が、再び人間に戻れるなどと、ダレン自身も思ってはいなかった。だが、ヴァンパイアの血に流されてしまう事には、かたくなな抵抗を続けた。
 「新しい友達をつくることもできない」そう嘆くダレンに、クレプスリーはシルク・ド・フリークと合流することを提案する。サーカスの一団はクレプスリーの正体を知る数少ない仲間だった。

 サーカスと合流したダレンは、そう時間を費やすこともなく皆と打ち解けることができた。中でも、蛇少年のエブラとは年が近いということもあり、すぐに打ち解けることができた。あの事件以来できた初めての友達だった。

 サーカスのキャンプで暮らしているうちに、近くの少年サム・グレストが度々姿を見せた。彼と、ダレンとエブラの三人が仲よくなるのにたいした時間は必要なかった。そして、しばらくののちサーカスは講演を開始した。

 それが新たな悲劇の引き金になるとは、だれ一人思いもよらずに……。


 「あの時、○○していたら……」人生は、悔いることの連続と言えますが、この小説は随所に事件を回避できたかもしれない分岐点というモノがありますね。でも、そのおかげで思い悩むダレンに強い感情移入ができるのではないでしょうか。2巻は1巻以上に、ダレンは自分の判断、決断を悔いることになってしまいますが、今回は選択する場面が数多いのが特徴。その分ハラハラドキドキする展開に磨きがかかってます。

 でも、自分ができることをやり通そうとするダレンは格好いい。頑張れダレン。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本童話物語

2001/09/05 23:31

マイ・ベストファンタジー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 帯にでかでかとした文字で、「M・エンデ+J・クロウリー+宮崎駿を連想させる圧倒的な筆力 !!」と巽孝之さんの解説からの引用が載っているのですが、まったくその通りの印象です。

 特に、場面の描写が非常にうまいのが印象的。使っている文章量は多くないのに、ありありとその情景が頭に浮かぶのが驚きです。場面のイメージに引っ張られるように、キャラクターたちも実在する人物のように生き生きと動いてます。これほど小説のキャラクターイメージに魂を感じたことは初めてです。

 場面描写だけでなく、ストーリーテリングに関しても一級品です。ぐいぐいと引っ張られるようにしてページをめくっていくことになりました。「次は一体どうなるんだろう」とワクワク、ドキドキ、ハラハラが毎ページ
のようにちりばめられていてすごく読み応えがあります。

 そのおかげで、主人公ペチカが楽しいときは微笑み、ペチカが悔しいときには歯を食いしばり、ペチカが悲しいときは涙ぐむ……。ぐいと本の中の世界に引きずり込まれて、ペチカと一緒に旅をしている気持ちが味わえます。

 ペチカ、フィッツ、ルージャン、ヴォーなどなど、登場するキャラクターも魅力にあふれていて、先へ先へと引っ張られていきます。旅の先々でペチカが出会う人たちも、心の中に暖かいものをいっぱいもっている人たちで、ペチカの心と共に読み手の心まで癒してくれるようです。
 みなしごで、周りからいじめられ続けたせいで人間不信におちいり、かたくなだったペチカの心の氷が、次第に溶かされていくのが、物語の王道とは言え、やはり胸にくるものがあります。ペチカはそんな人たちの想いに支えられて、クライマックスでは自分で自分を閉じこめていた檻を取り払うことができたんでしょうね。

 ペチカとフィッツのやりとりも、最初はケンカばかりしていたのが次第にお互いのことを思いやる間柄に変わっていくのも見どころです。

 これはもっと若い、学生の時期に読みたかったですね。学生さんには特におすすめしたい一冊です。

 「誰だって、自分が思っているよりはすごい人間だよ」

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

なつのロケット

2001/08/29 22:02

今、真上——

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 簡単にいってしまえば、「小学生たちが夏休みにロケットを作ってしまいました」……というお話。
 しかし、ロケットといってもただ飛ぶだけのロケットではありません。あさり先生のこだわりでしょうか? 軽量であるとは言え、三段式の液体燃料ロケットであり、三段目のペイロードに積まれたモノが、遠地点 1500キロ、近地点350キロの楕円軌道の人工衛星となるのです !!

 これは、「宇宙」に強いあこがれ抱いている人たちには、ぜひ読んでもらいたい作品です。

 ロケットエンジニア野田篤司さんの考証も、当然のごとくリアルな設定です。あとがきに筆を寄せているのは、野田さん、あさりセンセに加え、小説「夏のロケット」の作者川端裕人先生。

 この三人の解説が三者三様でありながら、大空を越えた宇宙空間への強いあこがれを感じさせます。初めて読んだときは、物語よりも三人のあとがきの方に感動してしまいました。

 作品自体、あさり先生のコンセプト通り90分程度の邦画作品っぽい雰囲気に仕上がっています。ただ、僕からするとよくも悪くも邦画テイストが強く、やるせない感じが全体を覆っていて、ちょっとじめじめとした感じ。
 でもその反面、余韻の残るいい作品になっています。

 この本を読んで、将来宇宙開発に携わろうという子供たちがでてくれるとうれしいですね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

決断はくつがえせない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ハリーポッターの人気以来、児童書がブームといった観がありますね。僕も数冊の児童書を買い集めてきているので人のことはいえませんけど。

 で、ダレン・シャンです。この本を知ったのは、ハリポタ関係のHPを閲覧しているときに、話題が出ていたのが最初かな?

 ダレン少年は普通の家庭に育った普通の少年。ただ、ある日友達の一人が一枚のチラシを持ってきたのが、すべての運命の始まりでした。そのチラシは、シルク・ド・フリークというフリークショーの講演を知らせるモノ。
 大親友のスティーブとともにショーに出かけたダレンは、世にも珍しい出し物の数々を目にする。ダレンが一番気に入ったのは、マダム・オクタという蜘蛛の演ずる曲芸。ダレンは昔から、蜘蛛が好きだったということもあり、たちまち夢中になってしまう。
 一方スティーブは、マダム・オクタを操るミスター・クレプスリーを一目見たときからなにやら真剣に考え込んでいた。そして、すべての出し物が終わり、興奮の覚めやらぬうちに帰ろうという時になって、考え込んでいたスティーブが突然「おまえは先に帰れ」と言い出した。なにやら考えがある様子のスティーブと別れたダレンは、帰ったと見せかけて親友の後をこっそりつけていった。
 それが、自分の運命を大きく変えてしまうと走らずに……いや、フリークショーを見に行ったのが、そもそもの間違いだったのかもしれない——。

 と言うわけで、ホラー仕立ての児童向けファンタジーです。薄暗い部屋で一人もくもくと読むと雰囲気が出てなかなかいい感じかも(笑)。
 「ワーナーブラザーズが映画化権を取得!」と帯にかかれていますが、確かに読んでいて映像が頭に浮かんで来るのが楽しい一冊です。

 ダレン少年が自分の選択を悔やみながらも、前向きに次の一歩を探そうとするところが読んでいて気持ちがいいですね。どこかの主人公みたいに何をやってもだめなんだと殻にこもるところがないので、素直に応援したくなります。そして、ダレンが思い悩むところがこのシリーズの大きな柱というべきところでしょう。一度した選択がよくも悪くも、自分と周りの人々に与える影響を与えながら展開していくという部分をを、リアルに書いています。

 物語とはいえ一度した選択を撤回できない。周りの状況を巻き込みながら自分たちにできることをやって、少しでも良い結果で終わらせたいというあたりが、好印象です。

——そして、最後にダレンが下した決断とは?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

リトル、ビッグ 1

2002/01/04 23:19

妖精郷は森の外れに……

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 くは〜、疲れた〜。以前、途中まで読み進んでいたものの、こま切れになってしまったおかげで、ワケが分からなくなってしまい、仕切り直しました。休みを利用して、一気に二冊読破。んと、だいたい15時間というところでしょうか? かなりのボリュームです。字が小さい上に、上下二段組み、351+372ページ……。集中しても三日かかりました。

 物語は19XX年夏、一人の青年スモーキィ・バーナブルがシティの外れにあるエッジウッド邸に暮らすデイリィ・アリスと出会い、婚姻を結ぶに至る小さな物語から、この大きな大きな物語は語られることとなる——。

 いつものパターンならあらすじの紹介なんかするんですが、今回はパスです。……というのも、この本のあらすじを紹介できるほど理解していないというのが大きいのです。一通り読んだだけでは、表面的なものしか読み取ることができずに、絡み合った意図というものが、残念なことによく分からないのです。
 訳者・鈴木克昌氏の後書きにも、「ところが注意深く再読、三読してみますと、物語のあちこちに何気なく張り巡らされたしかけや婉曲な表現のもとに隠された作者の意図の気づかされ、次第に物語の全体像が浮かび上がってくることになります」とあります。かといって、再読、三読できる作品かというと、僕としてはちょっと首をかしげざるを得ません。というのは、キャラクターに強い牽引力を僕が感じとれないのです。魅力がないとは言いません。……言いませんが、三日間夢中にさせるには、ちょっと心もとないのです。

 この本自体、キャラクターの魅力で読み手を引きつけるというよりは、世界観を読み解くのに読み手が夢中になれるかが重要なのではないかと感じました。そういう意味では、クロウリーに触れる最初の一冊には不向きかもしれません。ジョン・クロウリーの作品にすでに触れた読者が、腰を据えてじっくりと読み解きながら楽しむ一冊かなという気がします。あと、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」が好きな人は読んでいて楽しいかも。ちなみに、僕はこの本が初めてのクロウリーでした。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

7 件中 1 件~ 7 件を表示