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先月(2017年8月)

Naokoさんのレビュー一覧

投稿者:Naoko

2 件中 1 件~ 2 件を表示

対話篇

2003/10/12 11:48

「あなたのことが大好き」と作者に告白したくなる、そんな本

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 この作者の本はどれもそうだが、人間に対する慈しみと愛情があふれている。些細な過ちも大きな過ちも後悔も記憶も熱意も闘志も失意も、すべてを抱えたままの存在として、人間は愛しいものだという暖かな気持ちが流れ込んでくる。
 対話篇と題されたこの真っ白な本は、人と出会い、人と対話する3つのストーリーで成り立っている。これまでの人生で全く関わりのなかったふたりが出会い、対話をし、相手を知り、心が触れ合う。人を「知る」ということはその人を「愛する」ということなのかもしれない。
 どんな人間のどんな人生もまた慈しむべきものである、そんな作者の人間観と暖かい視線を感じる。こんな風に人と出会い、その人を知り、ともに深い涙を流すくらいの対話をしたい、と感じさせられる本であるし、読者もまたこの本とこの中の登場人物とそして作者と出会い、心の底に触れる対話ができる、そんな本である。

 この作者に今出会えたなら「あなたのことが大好きです」と思わず告白してしまうかもしれない。そのくらいに、心から、おすすめしたい。私はこれから大好きな人3人にこの本をプレゼントしようと考えている。

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紙の本ノルウェイの森 上

2001/01/23 11:50

暗くて先の見えないカーブを手探りで進む…

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 私はこの本を18歳から25歳にかけて10回以上読んでいます。「僕」はこの年代を、“暗くて先の見えないカーブ”を、苦しんだり泣いたり迷ったりうんざりしたりしながら進んでいきます。それは切り抜けていくというのではなく、手探りでもがいているうちに人生の流れのようなものにぐいぐい押し出されていくという感じです。
 それを何度も繰り返し読むことで、いったい私の中の何が癒されているのかはわかりません。けれどそういった「僕」の中にある苦しみや迷いや哀しみを通り過ぎてずいぶんたってから語り始めた「僕」の言葉は、“多くのものを失い続けていくけれどそれでも失われない「何か」がある、と後になって見つけることができるかもしれない”というかすかな希望のようなものを教えてくれるのかもしれません。

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