サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. 碧氷さんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年4月)

碧氷さんのレビュー一覧

投稿者:碧氷

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本名句歌ごよみ 冬・新年

2001/01/10 23:01

歌を「読む」楽しみを知ることができる本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 角川文庫 「名句 歌ごよみ」は、「春」、「夏」、「秋」、「冬・新年」、「恋」の5シリーズで構成されている。筆者(および歌の選者)は、朝日新聞の「折々のうた」などでお馴染みの大岡信氏。4つの季節と「恋」というテーマに沿って、日本の名句・名歌が古典から近代まで、幅広く紹介されている。歌のジャンルも、短歌、俳句はもちろんのこと、俳諧付句、連歌、漢文詩、地方の歌謡など多岐にわたっており、まさに「名句 歌ごよみ」のタイトルにふさわしい。

 近年、俳句や短歌がちょっとしたブームになっているが、歌というのは「詠む」よりも、「読む」ことの方が難しいように思われる。歌を「詠む」ための程良い教本は多々あるが、この「名句 歌ごよみ」シリーズは、歌を「読む」楽しみを自然体で教えてくれるものだと感じた。各シリーズ共、大岡氏の膨大かつ強固な知識に基づいて選ばれた名句が並んでおり、また歌に付された1ページの解説は、平易かつ的確な内容と、歌を「読む」楽しさのエッセンスが凝縮されている。歌の現代語訳が書いてあるわけでもなく、短い解説になるとほんの6行ほどで終わっているのだが、各歌の魅力が存分に引き出されているのは、まさに見事というよりほかにない。私は短歌や俳句に強い興味はあるが、「詠んだり」、「読んだり」する事に関しては、まったくの素人である。それでも各歌について必要な理解が得られ、歌や句を「読む」ということのコツと奥深さを十分に知り、楽しむことができた。また「読む」ことを知ることによって、歌を「詠む」際のヒントにもなり得るものである。


 「冬・新年」というシリーズでは、「冬・新年」という季節から、「時雨」、「雪」、「氷」、「正月」、「鴨」という季題がピックアップされ、各季題ごとに章分けがされている。1つの章ごとに完結された内容になっているので、読んでいる時の季節や気分に合った章を選んで読むという楽しみ方もできる。1つの章は、6ページ前後の概要で始まり、その後、各季題にちなんだ(必ずしも季題と同じではない)歌や句が40ほど、1ページに一つずつ紹介されている。この構成については、他の季節のシリーズでもほぼ同様である。一例をあげると、「雪」という章の「更くる夜や炭もて炭を砕く音」という句は、「夜更け、火鉢に火をつぐため、炭を炭でたたいて折る。高く響く音に、冬の夜のひきしまった寒さがある。」といった解説がついている。それぞれの歌・句に込められた詠み手の心情や、詠み出された風景、その色・音・香りの美しさなどが簡明な言葉でつづられている。意味を解説しているだけでなく、詠み手や出典された歌集の解説、時代背景などについても書かれており、日本の歌の入門書としても適当だと思われる。

 全体を通して、特定のジャンルや時代にとらわれることなく、与えられる情報量も適当で非常に読みやすい。肩肘張らずに、素人でも歌や句を楽しむことのできる良書であると思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本プレゼントをあげる

2001/08/24 11:00

誰に、いつ、どんなプレゼントをあげたいですか?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 1つのプレゼントから始まって、1つのプレゼントで終わる、少し切なく哀しくて、少し微笑みたくなるお話。嬉しさ、期待、ちょっとしたご褒美、義理?、怒り、悲しみ…。プレゼントの理由はいろいろあって、だたその中に詰まっているものは、「物」だけじゃない。だから送った方も、受け取った方も、その1つの包みを忘れられない。その中に詰まった「物」でないものが、相手にうまく伝わって、お互いが少しやさしい気持ちになれたら、それが一番のプレゼント。

  水。

  水が欲しいと思う。

  だから
  誰かに水をあげたいと思う。

  あげようと思う。

  「欲しい」と「あげる」は一卵性双生児のように
  よく似ている。                   (本文より)

 単純な絵とストーリーですが、「プレゼントって暴力だから、あげるのももらうのもぼくは苦手だな」と他の作品(ぼくだけが知っている)で書いている吉野朔実さんらしい、微妙なバランス感覚が良く出ています。読み終えると、プレゼントの難しさを感じながらも、誰かにプレゼントをあげたくなってしまう。そんな絵本です。


このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

離れて暮らす家族それぞれの思いは?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 いつも一緒に暮らしていた大切なパートナーや子供達と、一時離れて暮らすことは、今の日本ではそう珍しくないこと。そして、そんなときに自分は何を考えるか、離れて暮らしている相手は何を考えるのか? そんな誰にでも共通の経験を、飾らない言葉で、家族それぞれの立場から書いている本です。きっと誰が読んでも、どこかで必ず「そうだ、そうだ」と頷くことがあり、また考えさせられることがあるでしょう。実際には子供:春樹くんの部分はお母さん:理江さんが執筆されているようですが、これがまた実に面白い。本当に春樹くんがそう言っているような気がしてきます。
 さらにもう一つのポイントは、単身赴任をするお父さんが行った場所:南極! 美しくも厳しい自然の中では、日本では想像もつかないことが次々と起こります。風速50メートルを越える地吹雪の中で必死に仕事を続け、オペレーションを成し遂げようとする男達。烈風で小屋が飛ばされ、人間が飛ばされ…この結末はすべてハッピーエンドではないけれど、仕事をやり遂げるという、やはりほとんどの人に共通のテーマを考えさせられ、胸をつくものがあります。また、そんなに堅いことを考えるだけでなく、驚きと面白さに満ちた南極滞在記にもなっており、いろんな面で楽しめる本です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

3 件中 1 件~ 3 件を表示