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先月(2017年1月)

m.a.さんのレビュー一覧

投稿者:m.a.

1 件中 1 件~ 1 件を表示

学びなおすのには最適な、良心的一冊

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 刺激的なタイトルとは裏腹に、遺伝子工学や宇宙論の教科書としても使えるような丁寧なつくりとなっている。著者は、立花隆の一種カリスマ的なまでの知名度が、その著作の「無知蒙昧な」内実とあわせて紹介されることに危機感をいだいてこの一冊を書いたという。実際、立花隆の著作から引用されている部分は、ひいき目に見ても問題を感じるようなものばかりであるし、タイトルの「無知蒙昧」自体が立花隆が「遺伝子組み替えを論じる人たちに対して」用いた言葉からとってきているほどだ。
 著者は、各分野の専門家がここで紹介されているような立花隆の著作にきちんとした批判を加えていないことを問題視している。実際、専門家、ジャーナりストに限らず立花隆批判、というのは少なく、もしかすると業界のタブーの一つなのかもしれない、と思わせる。最近の立花隆の仕事では、たとえば東京大学のゼミの学生もまじえた環境ホルモン関連のものに「無知蒙昧さ」と「危険な煽動」を感じることができるが、本書は残念ながらそこまでは対象としていないようだ。もっとも、批判の本質としては本書をもってすれば完了、なのだが。
 タイトルに惹かれて、一刀両断的な立花隆批判を期待するむきには、多少肩すかしをくらったような読後感かもしれない。それは著者が批判行為それ自体よりも、立花作品を「読んでしまった」読者への、学びなおしのテクストとして本書を産みだしたためである。それらの各項目は、わかりやすくまとまっており、立花隆を抜きにしても十分一冊となるであろうほどである。

 ただ、本書がきっかけとなって、各分野の専門家からも責任ある忌憚なき見解が公表されるようになれば、と感じた。

 立花隆の著作を読みながら、なにかひっかかるものを感じた人や、その派手なスローガンに目眩いを覚えた人にとって、本書はその引っかかりや目眩いを解くてがかりとなるであろうし、また、現代的な科学礼賛の文言の数々に、科学技術のこれからを託していいのかどうか不安を覚えてしまった人にも本書は、社会と科学のお互いのあり方を考え直すきっかけを与えてくれるであろう。


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