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nescioさんのレビュー一覧

投稿者:nescio

8 件中 1 件~ 8 件を表示

紙の本空飛ぶ馬

2002/07/28 00:56

日本の大学生の女の子の気持ち—留学生に薦める

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 私は、友人の留学生の女の子に本を貸したとき、迷わずこの一冊を選んだ。日本の女子大生の子が、普段使っているような言葉、頭の中で考えているようなことが、うまく表現されていて、なおかつ、機転のきいた面白い物語だと思ったからだ。
 主人公の、笑うタイミングやとぼけかた、文学部らしい日本文学や落語への愛着—私はあまり知識はないけれど、十分楽しめた。知識があればもっと楽しめるのだろう—などが、自然な文体、嫌気のない口調で書かれていると感じた。一章一章独立しているので、読むのが少々苦手な人は章ごとを目標に読み進めればよい。難しい漢字は、はじめ出てきたときに読み仮名がふってある。次に出てくるときは、ふられていないので、前のページに戻って確認すればよい。
 私は、主人公ののほほんとしたところと、男勝りの正ちゃんのキャラクターが好きだ。おどろおどろしくない推理小説というのも、この小説の売りだが、なんといっても、この女の子たちの「普通さ」が良いなと思った。表紙のシンプルでかわいい絵が、この本の感覚だと紹介した。
 細かい知識の要るところもちょっとあるかもしれないが、読み流すこともできるし、数段階の面白さがあって、読めばなにかしら満足が得られると思う。日本の普段着の心地よさとエスプリを感じられるだろう。

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『うたぐりや』

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 小さいころに、この本は、読んでびっくりしました。
 そのころから、わたしも『うたぐりやこんじょう』もっていた。サンタクロースはいるのか?子供の質問にお父さんが、新聞社にといあわせてごらん?とまじめに答えてくれる。新聞社がいると言うなら、いるだろうと。

 心配だった。新聞社が質問をほごにしたら、新聞社がおてがみをそのまま捨ててしまったら、バージニアは、どうなっていたんだろう…。

 サン新聞の記者が、ていねいに答えてくれる。これ、ノンフィクションなんだ。ホントにこういうふうに答えてくれる人がいるんだ、っていうことに感動しました。
--
 愛というものがあるんだよっと言ってくれる人はいなかった。でも、この本は言ってくれていた。
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 おしつけたりしない。あなたも、わかっているんだよ、知っているんだよ、と語りかけてくれる本。いっしょに、そう!いるんだ♪と話してくれる本。
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 世代交代があるんじゃない?とか、何で移動するんだろうねぇ、とかいうことじゃなくて、「サンタクロースは いる」ということについて書いた本。
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 きれいな さし絵とカバーの本です。ずっとこころに残っている本です。

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紙の本つぐみ

2002/07/28 01:32

悪態のつきかた

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

吉本ばななの本は、いつもなんだか夢で見るような物語だ。破天荒な設定と理解しやすい、けれども・・・、現実でありえるだろうけどなかなか身の回りにはありえない話。この話では、「つぐみ」はむちゃくちゃ体が弱いらしい。むちゃくちゃってなんだよ。それに、みんななんでそんなにお互い話がそんなに通じ良いんだ?こんなにみんな物分り良いことなんてありえないよ、と思う。
 でも、面白い。この話で印象深かったのは、「つぐみ」の悪態のつきかただ。つぐみは、自分流のわがままな生き方を貫徹している。どんな状況でも—むちゃくちゃ弱い体が死にそうでも—。私や周りの人の言動、風景描写も、つぐみのその生き方を飾るために置かれているようだ。中心に、命をかけて悪態をつくつぐみがいるのだ。
わがままの「一炊の夢」という感じだ。そう、つぐみも「これから少しずつ変わってゆくのかもしれない」と言っているから。共感できれば、つぐみを通して、つぐみの言動に自分をかけあわせることで、心が一時開放される楽しみを得られる本である。

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紙の本ピアニシモ

2001/01/14 01:12

『透』と『ヒカル』

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

透きとおる、の『透』、光るの『ヒカル』が、主な登場人物。

口数少ない転校生の透には、 いつも、ヒカルがついている。
透の感情を一歩リードして、 奇抜に表現してくれるし、いつだって、透に同意してくれる。
物心ついたときから、ずっと、一緒にいるのに、他の人には、見えない。
仕事で家に帰ることが少ない、冷たい父親と、新興宗教にすがり、嘆くばかりの母親をもち、
自殺者を見、いじめの存在を知り、老人の悲しさを見、父が自殺。

屈折した現代社会に生き、透は、狂ったように自分の感情を
外界にあらわして確かめようとする。

けんかし、「トオル」という名の赤ん坊の止まっていた乳母車をつきはなし、やみくもに、生きて…

殺伐とした環境で、透は、伝言ダイヤルで知り合った女の子に、ウソをつかれたことを知る。

人にうらぎられて、はじめて現実の価値を知る。

自分だけが見える世界で生きてはいられない。
自分の分身とだけ生きているわけにいかなくなった。
ヒカルは、もう、いらない。

本書は、現代社会に見える鬱積を随所に見せながら、
少年のこころの成長をえがく。
第13回すばる文学賞受賞作品であり、
辻 仁成の処女作である。
ロッカー:辻 仁成(じんせい)から、
作家:辻 仁成(ひとなり)へ転向した際の、
作品でもある。

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紙の本窓ぎわのトットちゃん

2002/08/01 00:00

どう読む?トットちゃん

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

子供の純粋な感情が描かれている本。トットちゃん(黒柳徹子)の奔放な子供時代が書かれている。彼女の個性を潰さず、受け入れた環境に感嘆した。

ところで…、私は、子供のころ読んだとき、面白くないと思った。なぜか? それは、自分をトモエ学園の一員に
なぞらえて読んで、
「トットちゃんは、こうしてるけど、わたしなら、こうしたい! こう考える!」
と言う自我の反感が主な原因だったと思う。といって、このトットちゃんの本を投げ捨てるわけにはいかないのだ。学校教育は、個性を大切にするとたてまえでは言っても、現実はほど遠い。私は、学校なんかなくなれば良いと思っているくらい。本当に個性を大事にしてくれる学校があるとしたら、トモエ学園のような学校だろう。
 そういう理想の大胆な現実の一例として、トットちゃんの本は捨てられないのだ。もっと学校は、自由になってほしいと思う。トモエ学園のように。
 そう、トモエ学園のこのトットちゃんの話なんか、ごく普通の日常茶飯事の話として、掃いて捨てられるくらい、自由になってほしい、と学校を仰ぎ見ながら、思うのである。

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紙の本『吾輩は猫である』殺人事件

2002/07/28 02:33

面白い。けど、トリックがね・・・

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ご存知夏目漱石の「我輩は猫である」のパロディーは、
その本がブレイクした当時から多数出たと言う。
私は、漱石の「我輩は猫である」の気取った明治の文体が好きだったのと、推理小説が好きだったのとで、この本を読もうとした。このような動機をもたれた人は、楽しめる小説だと思う。
ただ・・・、トリックは、もっと現実的なものであってほしかった。それ以外のところは全部現実的なのだから。だから、トリックを解こうとして読むのは勧められない。

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紙の本24人のビリー・ミリガン 上

2001/01/21 12:26

一体に、24人???

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ひとりひとつの体、ではない!!!
 ビリー・ミリガンと呼ばれる人物の体には、24人が同居している…。多重人格。スキャンダラスで理解困難な現象にまつわるエピソードを語るノン・フィクション。
 上巻では、主人公の犯した事件当時から、病院での分析のはじまり、関係者の困惑振り等が表され、のち、統合された人格が話し出す過去の話が始まり、それを下巻が受ける。(続きが読みたくなって下巻を買わざるを得なくなる、ウマい構成ですね(笑)。)

 現代アメリカの作家に見受けられる、情感的表現には乏しい文体であるとは思うが、興味深い話題を取り上げ、問題意識を明確にするのが、キイスの売れる特徴のひとつではないだろうか。
 ノンフィクションとして、どれだけ真実性があるかについてを明記した序文、24人格の特徴などが丁寧に添えられている。このような物が苦手な人には話に入ることがで出来るまでに少々の努力が必要かもしれないが、一読する価値はあると思う。

 多重人格、または、その疑いのある方と付き合うことがある方には、専門・啓蒙書とちがい小説として比較的容易に読めて良いかもしれない。私もじつはベストセラーと聞いていて前から読もうとは思っていたものの、読みはじめたきっかけは、多重だという人に無知により失礼を犯しそうだったからである。ただ勿論、小説の域は超えないので、専門的知識については他書が必要となるでしょう。多重人格について、ただコワイ現象、不可解な事件に出てくるお話の要素という理解から超えたいですね。精神病等も、寛容な気持ちと思いやりでなんとか普通には接するものもあると思いますが、知識が不可欠に近いもののひとつではないかと思います。
 この現象については、誰にでもあるとは、とても言えないと思いますので…。

 テーマは面白いと思うのですが、簡潔すぎる文体、必要最低限の記述からなっていると思うので、私の評価としては、真中の☆☆☆です。

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紙の本怖るべき子供たち

2002/07/28 02:02

絵の具を用意して読もう

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

はじめ読んだとき、ぜんぜん面白くないと思った。この本のよさがわかったのは、この本に絵の具を塗りたくりながら読んでみたときだ。
 いたるところに凝った比喩が使われている。絵の具で、見つけた技巧にそれに合う色を塗っていくと、筆者の工夫が目に見える。これは小説詩なのだから。登場人物の反社会的気取り様が目に見える。無秩序の家に住まう子供たち。
 ともあれ、もっとましな表現ができなかったのか。私にはとてもわかりにくい小説であった。読みたい方はいくつかの訳を比べて購入されたし。

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