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先月(2017年1月)

Okawa@風の十二方位さんのレビュー一覧

投稿者:Okawa@風の十二方位

19 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本バイティング・ザ・サン

2004/03/16 06:41

永遠のパーティーに飽きた少女の冒険

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 『サイケデリックな色彩に彩られたドーム都市、昼も夜も永遠にパーティーは繰り広げられる。生体アンドロイドの完璧な奉仕による理想郷で、人間はジャングと呼ばれ半世紀ものティーンエイジを過ごしていた。やがてその乱痴気騒ぎに飽き、短い大人の季節の後に自らを消滅させる日まで。
 ただ楽しみ、エクスタシーを感じることのみを期待されたティーンエイジャーの群れの中で、一人の少女が声を上げた。
 「つまらない!」
 少女のエキセントリックな行動はいくつもの波紋を呼び、最後にはこのドーム都市全体を巻き込んでいく。少女が触れるの世界の本当の姿とは?』

タニス・リーの初期のSF作品です。
何と言っても70年代の作品ですから、懐かしい70sテイストがたっぷり。出だしはフラワーチルドレン風サイバーパンクといった趣でしょうか(どんなだ(笑))。しかしさすがはりー、これが古くない。読み進めていると、自分の内面にピュアな少女が抱く、「世界」に対する怒りや切なさが伝わってきて、どんどん物語に引き込まれていきます。
 そしてなんと言ってもこの作品の魅力は、鮮やかな色彩の数々、スカーレット色の炎につつまれたレストラン・ファイヤーピット、淡いターコイズブルーの光に浮かぶ翡翠の塔。そしてこのドーム都市のサイケデリックな鮮やかさも見事ですが、その後の展開の砂漠の自然の美しいことといったら。本物の世界に魅せられていく少女の驚きが、瑞瑞しい色彩として表されています。サイバー都市と自然、二つの世界の色彩の対比が実にドラマティック!

 カバーイラストを含めてあえて冒険をしてまで、出版社さんがこの作品を新しい作品として送り出そうとした気持ちが分かります。この作品は、時を越えて繰り返される永遠の成長物語なのです。
 あなたも世界への探検に出かけて見ませんか?

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農業は人類の原罪である

2003/09/28 09:18

農業は最大の自然破壊である

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 農業は最大の自然破壊である。
 心情的な「エコ」ではなく、学問としての「エコロジー」に触れた方なら自明の真理でしょう。本来人間の手が触れていない野生としての自然を、食料の生産ために人間がコントロールする環境に作り変えること、それが農業の本質なのですから。
 では、農業は自然を破壊するだけでなかった、それを行う人間をも家畜化したという理論はいかがでしょう。しかも、少なくともその初期には、農業を始める前よりも人間をずっと不健康にひ弱にしたという事実。
 文明の進歩に伴って人間は豊かになるというのが当たり前の考えです。ところが本書で説かれているように、狩猟時代の人間よりも農耕時代初期の人間の方が、骨からでも病気の痕跡が多く見られるようになったのです。これは狩猟時代であれば食物連鎖によってコントロールされていた人間の数が、農業によってそのコントロールを失って、農地の養える限りのぎりぎりの数まで増えてしまい、ほとんどの人間が慢性の栄養失調状態に陥ってしまったからです。こうして人口増加の悪循環の中、人類は生きるため、増えるために大地を耕し続けることになったのです。
 「おまえが土に還るまで、顔に汗することなくパンを得ることはできないだろう」
 楽園を追放されたアダムとイブへの神からの呪いの言葉…これは正に農業を始めた人間達の状況を正確に表していました。

 本書ではこうした旧約聖書のストーリーやエデンの場所探し、西部劇や「七人の侍」を織り込みながら、農業はどのようにはじまったのか? それはどのように発展し人間に何を与えたのかを、実に興味深く分かりやすく教えてくれます。農業を始めた人間がいかに多くの動物を絶滅させてきたのかなどのショッキングな事実も、本書を読むとすんなりと納得させられてしまいます。日本でも縄文人と弥生人の比較論などで同じ趣旨の話が出てきていますし、人類学に興味のある方ならお勧めの一冊です。

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陋巷に在り 10 命の巻

2004/02/08 07:22

謎のヒロイン・徴在の物語

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 これまで謎のヒロインだった徴在の登場です。子蓉との戦いで壮烈な死をとげた顔穆、その穆との悲恋のストーリーも明らかに。そして孔子の誕生秘話へと話は繋がっていきます。孔子が何故神話の時代から人々を解放する役割を担わされたのか、神話の時代の礼から文明の時代の礼へ転換を成し遂げた運命は、実は皮肉にも徴在という古の巫女によって蒔かれたのです。
 医ゲイの相変わらずの傲慢ぶりもおかしい第十巻、物語はいよいよその始まりの秘密へと進んでいきます!

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宿命の囁き 上

2004/02/08 07:14

ヴァルデマール年代記の本編突入!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 タルマ&ケスリーのストーリーから紹介され始めたこのシリーズも、ついにヴァルデマール年代記の本編に突入です。
 前作「運命の剣」のヒロイン・ケロウィンが鍛えるのはヴァルデマール国の王女エルスペス。前作でからくもアンカー王の侵略を切り抜けたヴァルデマール国に、王の新たな侵略の魔手が迫ります。魔法を寄せ付けないはずのヴァルデマール国内で、エルスペスに忍び寄る魔法の暗殺者。神秘的な力を持つ使者でもあるエルスペスは、何かが起こりつつあることを察して女王達の反対を押し切り、外の世界へ助け手を求めます。達人と呼ばれるほどの偉大な魔法使いを求めて。そして異変はヴァルデマール国だけでなく、シン・エイ・イン族の血族、鷹の兄弟達が治める地にまで広がっていました。もう一人その異変に気付いたのは、元魔法使い「暗き風」。これまで秘められていた鷹の兄弟達の世界、そしてヴァルデマール国、ストーリーは二つの世界、一組の女と男から始まります。
 女神でもなければ飾り物のヒロインでもない、生身の女性描き続けるマーセデス・ラッキー。新シリーズ「ヴァルデマールの風」の第一部が登場です!

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金属の肌をまとった少女のスタイリッシュなバイオレンスアクション

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『「綺麗にしてやる、俺が綺麗にしてやる」そう言い残して男は少女を置き去りにした。燃え盛る車の中で少女娼婦バロットはつぶやく、「何故わたしのなの?」 炎が少女を燃えつくす前にバロットを救い出したのは、一人の男と金色のネズミだった。
 再び生きるチャンスをつかんだバロット。魔術にも等しい技術で金属の肌をまとい、あらゆる武器へと姿を変えられる生体兵器ウフコックを相棒に、少女は自分を焼き殺した男シェルを追う。追うものと追われるもの、暴力の嵐は街に、ビルに、そしてそれぞれの心の中にも吹き荒れる。冲方丁が描くスタイリッシュなバイオレンスアクション!』

(全三巻読了後の書評です)
 かっこいいです! 重力を制御する魔人のようなミリタリー・ガイや、犠牲者のパーツを自らに移植する殺人狂達。彼らに立ち向かう少女バロット。金属の肌で体を覆い、生体兵器ウフコックの銃を撃つ戦闘シーンは実にハードボイルド!
 しかし、それだけがこの作品の魅力ではありません。スタイリッシュなバイオレンス作品というのは、かっこはよくても心の内面に触れない場合が多く、逆に内面の描写をするとキャラがじめじめしてかっこよくなくなるというジレンマをかかえています。しかし! この作品ではパワー(暴力)を使うことの恐れと葛藤をテーマをしながら、スタイリッシュな雰囲気をなくしません。キャラ達の名前が表しているように、外見が硬ければ硬いほど中身は柔らかい、力をふるう者ほどその実恐怖に追い詰められている、そんな内面の葛藤がストーリーの中に良く織り込まれています。
 全三巻中ほとんど一巻分使われたギャンブルのシーンもユニーク。むしろギャンブルの駆け引きの中にも、そんな葛藤のテンションが見事に表されています。葛藤を乗り越える自らのスタイルを身に着けたギャンブラー達も登場、バロットを導いていきます(キャラ的にはむしろこっちの方が立っているかも(笑))。虐げられるものから虐げるものへ、パワー(暴力)を手にしたバロット。彼女が戦いの末に最後にたどり着いた場所、マルドゥック(天国への階段)にあなたは何を見出しますか?
 冲方丁が描く「少女と敵と武器」の物語。ディープなテーマを良く煮込んだスタイリッシュなバイオレンスアクションです!

(第1巻圧縮では、バロットとウフコックの出会いとバロットの力への目覚めが中心です)

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霊玉伝

2003/07/01 05:48

地下王宮と文字、二つの迷宮を舞台にした李高と十牛の新たなる冒険

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「あの李高と十牛が帰ってきました。今回の謎は僧院の書庫係の死、しかもこの世の恐怖を全て詰め込んだような死に顔をさらして。そしてその手には、謎を秘めた司馬遷の書の断片が握られていた。次々と起こる不気味な予兆に、囁かれる伝説の非道の暴君、笑君復活の噂。残虐の限りを尽くした笑君が残したといわれる地下王宮を舞台に、李高と十牛の冒険が始まる!」

 「鳥姫伝」ではファンタジックな美しさを秘めた異世界中国を描き出したヒューガード。今回の李高と十牛の活躍は、巨大な地下墓所でのホラーアクションです。もちろん、虚実が入り組む民話や神話のガジェットも満載。二人は地下の迷宮だけでなく、様々な伝承に彩られた文字の迷宮もさまよっていきます。その辺は解説にあるように、ちょっと「薔薇の名前」を連想させますね。どっちかというとショーンコネリー演じる映画版のイメージですが。そう言えば助手である十牛君の悲恋のストーリーが織り込まれてるところなんかも似ているような。
 幾つもの謎が提示され、本当にこれはまとまるのかと心配させるほどの展開と、それがジグソーパズルのようにぴたっと嵌まるラストシーンも健在です。大人のユーモアファンタシーを楽しまれたい方にはお勧めの一冊。

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紙の本アイオーン

2002/11/25 06:35

中世の歴史素材を贅沢に取り入れた、壮大な改変暦物語

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 「何故? その疑問を封じられた暗黒の中世。人々は全てを神の意思として見て、信仰とともに生きていた。
 では何故、月は満ち欠け、惑星は巡り行くのか。そして、古代の遺物が埋まる巨大な穴<深み(プロフンドウム)>は何故できたのか? 人々は何故、物質の悪意によって身体に異常を持って苦しみ往くのか? 医師の弟子として科学を志したファビアンは信仰では、満たされない世界の謎に惹きつけられて止まなかった。
 そんな彼に世界の真の姿がもたらされる。アルフォンスという名の遍歴の青年は、この世界がかつての古代文明の廃墟であることを告げる。かつてこの地には、夜を昼とし、空を翔る船が行き交った古代ローマの帝国が存在したという話を… 信仰と科学、二つに惹きつけられながら、謎を求めるファビアン。ヨーロッパからオリエントたるコンスタンティノポリスへと広がる彼の旅が、今始まる」。

 西方ヨーロッパから、オリエント、そして中央アジアへと、13世紀の歴史素材がふんだんに取り込まれた壮大な改変歴史世界。明らかにされる謎がさらに新たな謎を呼ぶスリリングな展開。歴史ファンにもファンタシーファンにもお勧めの連作短編の一作がJコレクションに加わりました!
 相変わらず高野さんらしい凝ったストーリーですので、ネタバレを恐れて最初の短編だけご紹介。

「エクス・オペレ・オペラート」
 映画版「薔薇の名前」をイメージさせる、この作品世界への素晴らしいイントロダクションです!
 中世の暗き世界の中にばら撒かれたかつての知の断片。それらは、世界に問い続け、知を求める者にとっては、ダイヤモンドのようなきらめきを感じたはず。そんな中世の修道会の舞台設定に、核戦争まで起こした古代文明というカードが、一際光る謎として埋め込まれている。言ってしまえば超古代文明というキッチェな設定を、舞台の中に自然に見せる高野さんの筆捌きに感嘆しました。
 世界を問い続けるファビアンというキャラが、アルフォンスというメフィストフェレスに出会い、旅立ちを決意する。独立した作品としても、ロマンに満ちた作品だと思います。

 そしてファビアンが全ての旅を終えた時、訪れる美しいラストシーンにあなたは何を思うでしょう。

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ゴルゴン 幻獣夜話

2001/04/30 07:47

幻獣をテーマにファンタシー、SciFi、ホラーと広いジャンルの幻想ストーリーを集めた短編集

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 ちょっとこんな想像をしてみてください。
 月夜、テーブルの上にはランプの明かり、そしてワイン。ソファーにもたれたリーが、あの猫のような瞳であなたを見つめながら語る物語。次々と物語は紡ぎ出されていきます、時には恐ろしく、時には皮肉な結末に満ちた、そして時には悲劇の愛がきらめく話の数々。「こんな話はどうかしら…」そんな声が聞こえそうな夜話を集めた作品集です。
 表題作ゴルゴン:「エーゲ海が洗うギリシアの島々。しかし、沖に離れた緑の孤島については誰も語りたがらない。そんな謎に引かれた作家は驚くべき話を耳にする。その島にはゴルゴン(メデューサ)がいるというのだ。作家はその謎を追うべく誰一人近づかないその島に渡る。そしてその作家が目にしたのは一人の女性の姿…日常の世界に待ち受ける残酷な運命という名の恐怖を描いたホラー」

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白馬の王子

2001/04/30 07:14

荒野を行く白馬の王子、待ち受けるは巨大な真鍮の龍、魔物、妖術使い。そして、王子には使命を果たすという燃えるような決意が...無かった!?タニス・リーが放つ、面白うてやがて悲しきユーモアファンタシー。

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 もし、あなたがファンタシーファンを自認し、数多くのファンタシーを読んでいるなら、この本は是非ともお勧めです。恐らくあちらこちらに「にやり」とさせられるような、いわゆるファンタシーを皮肉ったシーンを見つけ出すと思います。この無気力王子の「やってられないよ」というつぶやきとともに…。 
 しかし、さすがはタニス・リーそれだけでは終わらせません。「ジュウェルスター!」のときの声が響くクライマックスでは、ファンタシーファンなら誰でもこの王子愛さずにはいられないような結末が待っています。

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紙の本言の葉の樹

2002/08/27 05:48

ル・グイン成熟ぶりを堪能できる一冊

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 懐かしい「闇の左手」のハイニッシュ・ユニバースシリーズの最新作です。
 今回はいつものような張り詰めた権力の争いというより、近代化によって忘れされられていく祖母たちの風景、民族のルーツを、エクメーンの施設である言語学者サティがたどって行くというストーリー構成です。ル・グインと言えば、論理のナイフでぎんぎんに突っ張って主題に取り組む作風が持ち味であり、そこがある種魅力なわけですが、なんとなく理屈っぽい感じの違和感も同時にありました。しかし、この作品では消え往く古き文化への愛惜と人のぬくもりという視点が、全体を通して流れていて、今までのル・グインになかった作品の艶を感じさせます。その一方で、伝統の持つ良き面だけでなく毒を描き出してみせるなど、論理の冴えは相変わらずで、それが上手く伝統と進歩、どちらの立場からもバランスの取れた展開になっています。
 ル・グイン成熟ぶりを堪能できる一冊です。

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陋巷に在り 9 眩の巻

2003/08/13 06:04

子蓉の悲恋と秘められた願い

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「冥界での神々の試練を乗り切り、子蓉と「よ」の手を取る顔回。果たして顔回は二人の魂を無事に現世に連れ帰ることができるのか? そして地上では、孔子の三桓家打倒の野望が現実の物となりつつあった。」

 子蓉悲恋の巻ですね。邪悪さの中のさびしげな視線が魅力の裏ヒロイン子蓉ですが、今回も顔回との密かな願いがかなうことはありませんでした。己を愛するものを引き裂くことでしか愛を実感できない子蓉。子蓉の一番の願いは顔回と共に己を引き裂き滅びることなのかもしれません。これまで操り人形だった「よ」(旧漢字)も、今回ヒロインらしいけなげさが光っています。両手に花の顔回のダメっぷりも相変わらずですが(笑)。

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紙の本微睡みのセフィロト

2003/03/04 06:44

CGで見たいようなヴィジュアルシーン

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 さすがにこの表紙を手に取るのは、30代の私にはかなり恥ずかしかったですが(笑)、読んでみて大正解。人間を時空間的に幾百万のピースに分解してしまう「シュレッディング(混断)」! かっこ良すぎです。
 ストーリーは、崩壊後の世界を統治する世界組織、フォースと呼ばれる時空間を操るESP能力者とサードと呼ばれる通常者との争いとオーソドックスなのですが、時空間を幾百万のピースに分割できる能力者達の争いは、ビジュアル的にすごく映えます。正直CGが見えてきそうな感じです。キャラもヒーロー・パットが「サー! イエッスサー!」的なミリタリーナイスガイを演じてますし、彼の絡むプロットも実に良く練られています。
 強いて言うと、これで、ヒロイン・ラファエルのキャラがもう少し立っていれば、ずっと評価は高かったと思うのですが。できれば、このコンビの活躍がまた見たいですね。

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秘神界 歴史編

2003/03/04 06:04

歴史の闇に潜むクトゥルー神の魅力

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 やはり歴史の闇に潜む方がクトゥルー神の怖さが映えますね。収録作品も粒ぞろいです。
 特に「苦思楽西遊傳」はクトゥルー版西遊記。キャラも立っているし、クトゥルー神の絡み方が悟空や猪八戒の個人の因縁話になっているという正統派。妖怪話としては数ある西遊記翻案作品より、こっちの方が嵌まっているじゃないかと思いました。
 それと、秀逸だったのが、「五瓶劇場 邪神封陣(かぶきのくにクトゥルーたいじ)」。物語世界からこの世界に侵入しようとするクトゥルー神達を、名のある戯作者達が、芝居で封じようとするストーリー。物語世界に生きた男達の心意気が伝わってくるような作品です。
 私のような、クトゥルー初心者でも楽しめる作品集です。

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紙の本偽史日本伝

2002/08/27 05:54

愉快な歴史遊び

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 歴史の名場面を、現代の視点(ワイドショー風(笑))や「もし」の仮定を持ち込んで、戯画化してみせた快作です。それでいて、なぜか本質を付いているような気がするのは、著者の目があまりにも素直だからでしょうか。特に家康と秀吉の関係を描いてみせた「転がらぬ男」は、二人の関係を見事に描ききった傑作です。

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紙の本紅迷宮

2002/08/27 05:51

女性作家たちが描く愛の闇

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 女性作家たちが描く愛の闇。ミステリーとはその心の動きをドラマチックに描く作品群だと思うのですが、一つ一つの作品がそれぞれの紅い闇に輝いています。

「地底に咲く花」・五条瑛: 
 辛い運命の中に出会った男と女が咲かせた一つの花。運命に追われるままの彼女を想う男の気持ちを、センチメンタルと切って捨てる人とは友達になりたくはありません。
「橋を渡るとき」・光原百合:
 こちらは、実にヒロインが魅力的なラブストーリー。短いストーリーの中に、テンポ良く謎解きとボーイ・ミーツ・ア・ガール的要素がミックスされてます。

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